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ヴェルトライゼンデ 【大阪杯2023】

大阪杯の各馬分析7頭目はヴェルトライゼンデ。GⅠでの馬券圏内が3度ある実力馬で前走は6歳ながら斤量59kgでGⅡを勝利しています。ここでもトップジョッキーの川田騎手が乗ってくれるのは牧場や鞍上もまだまだやれるとみているのでしょう。しっかり適性を見極めていきます。

結論に買い・消しなどの大方の見解とその根拠などを記載しているため、簡単には結論を見ていただければ十分かと思います。

大阪杯の過去レース分析とそれから得られた分析結論(レース傾向など)についてはこちらから。

基本情報(馬名:馬齢:血統(父×母父):前走:斤量:鞍上)

ヴェルトライゼンデ:牡6歳:ステイゴールド系×ドイツ系欧州型:前走日経新春杯(稍重)2人気1着:川田

結論

■キャリア13戦で折り合いが乱れるような面を見せたことが全くない優等生で、気性面ゆえの道中でのロス等は一切考えなくてよい馬である
しぶとくゴールまで伸ばす長い脚が本馬の強みで、それゆえに直線の長いコースである程度上がりがかかる展開で最も狙いたく、どちらかというと瞬発力勝負は避けたいタイプ
■右回りの中山競馬場では4角から直線で手前を替えない、または替えるのが遅れる事象があり、直線での伸びを鈍くしている要因である、狙いたいタイミングは左回り > 右回り、実際馬券圏内を外している3戦はいずれも右回りである
■上記の2点から左回りかつ直線の長い中京、東京で狙いたい印象で、今回の阪神2000mは右回りかつ内回り(比較的直線が短い)であることからパフォーマンスダウンのタイミングであり評価は控えめ、買い方によっては消しまで

全レース分析

2歳

【1】小倉1800m新馬(重):1着:川田
・追い切りはWと坂路の併用で併せ馬も行われていた、最終は坂路で終い重点併せ先着
・レースは小雨の降る重馬場の中37.7 – 62.3 – 36.9で、後半の5Fは12.3 – 12.4 – 12.4 – 12.3 – 12.2と加減速少なく上がりかかる展開
・中枠からスタートすると多少押されて好位の馬群を追走した、道中は口向きの悪さを見せながらも折り合いはついていた、勝負所では残り600m手前から促されると加速して先頭で大外から直線へ、上がり最速で伸びると圧勝
4角から直線では外に顔を向けたまま大きくコーナリングしていた

【2】萩S(L)(京都1800m)(稍重):1着:2ヶ月:スミヨン
・追い切りは併用で1週前には単走ながらWで自己ベスト6F82.3 – 66.2 – 12.2が出されていた、最終も坂路で自己ベスト4F52.9 – 11.9で併せ先着
・レースは稍重の中37.5 – 63.6 – 34.7で前半ドスローで進めると残り4Fから0.7加速して12.5 – 12.2 – 11.2 – 11.3と残り2Fからの加速も大きな展開
・7頭立ての中枠4番枠からスタートすると中団の外目を追走した、勝負所では馬群が一塊になって直線へ、上がり最速で伸びると体半分抜け出して優勝

【3】ホープフルS:2着:2ヶ月:マーフィー
・初の関東遠征、追い切りはいつも通りで1週前にはWで自己ベスト6F81.1 – 66.1 – 11.8で併せ先着、当週は坂路で終い重点
・レースは36.5 – 60.9 – 36.4で、序盤平均程度で進めるとラスト4Fは12.0 – 12.0 – 11.9 – 12.5と加速少なくラスト1Fは失速して上がりかかる展開
・内目の枠からスタートすると内に切り替えて勝ち馬コントレイルをマークして中団馬群を追走した、勝負所では前の勝ち馬が馬なりで進出していくのを見て追いかけるように促された、直線でも追いかけるようにして上がり最速で伸びたが先に抜け出した勝ち馬との差は詰まらず2着、3着以下は2馬身以上離していた

3歳

【4】スプリングS:2着:3ヶ月:池添
・追い切りは併用で1週前にはCW、当週には坂路でそれぞれ自己ベストが出されていた、休み明けだったが馬体は-2kg
・レースは37.5 – 63.2 – 34.3で、序盤ドスローで進めるとラスト5Fは12.7 – 12.3 – 11.8 – 11.1 – 11.4と徐々に加速から残り2Fから大きく加速する展開
・内枠からスタートすると出脚鈍かったが促されて中団を単独で追走した、向正面では外目へ位置をスイッチしていたがさらに外からポジション押し上げる馬がいた、勝負所では残り700m付近から促されると前から2列目内から5頭目付近から直線へ、上がり3位で伸ばしたが外から差し切られて2着

【5】皐月賞(稍重):8着:1ヶ月:池添
陣営は「今回は距離延長や週末の雨予報、状態面での上積みと全ての面でプラスに出そう」とコメントしていた、追い切りは2週続けてCWでの調整だが、1ヶ月間隔での関東への再輸送を考慮してか時計は比較的軽めだった、馬体は-4kg
・レースは稍重の中35.6 – 59.8 – 35.8で、前半稍重にしては速めのペースで進めると残り4Fから0.7加速して12.2 – 11.9 – 11.8 – 12.1となる上がりかかり気味の4F戦
・外枠からスタートすると押していって中団の馬群を追走した、勝負所では残り700m付近から促されると馬群の内目を周ってロスを省いて、4角では前の2着馬を追いかけるような形で中団の内目から直線へ、ラストまでしっかり走っていたが比較的馬場の悪い内を通ったこともあってか伸びきれず8着敗戦

【6】日本ダービー:3着:1ヶ月:池添
・陣営は前走について「勝負所でノメっていたし、馬場がこたえたみたい」とコメントしていた、追い切りはWと坂路の併用で1週前にはWで自己ベスト6F80.0 – 65.0 – 12.0が出されていた、当週は坂路で終い重点、短い間隔での3戦連続関東への輸送だったがしっかり攻め込まれていた
・レースは36.8 – 61.7 – 34.3で、序盤スローで進めると残り4Fから0.5加速して11.8 – 11.3 – 11.3 – 11.7と伸びる展開
・内目の枠からスタートすると出していって好位の馬群を追走した、勝負所では残り600m手前から促されると外目へ出されて直線へ、直線ではラストまで伸びると上位の上がりこそ使っていないが抜けた2頭以外の馬群からは抜け出して3着

【7】神戸新聞杯(中京2200m):2着:4ヶ月:池添
・ダービー後はセントライト記念を目指していたが熱発で回避、追い切りは併用で1週前当週は続けてWで行われていた
・レースは35.0 – 59.9 – 36.2で、序盤は平均からやや速めのペースで進めるとラスト5Fは12.1 – 12.0 – 12.2 – 11.8 – 12.2と2Fから0.4加速するラップ
・大外18番枠からスタートすると控えて枠なりに後方の外を追走した、そのまま進めると勝負所では内目でロスを省いて直線に入ってから外へ出された、直線では勝ち馬コントレイルに勝る上がり最速で伸びたが届くレベルではなく、2着まで

【8】菊花賞:7着:1ヶ月:池添
・追い切りはWで2週続けて行われ、当週には終い重点で併せ遅れていた
・レースは36.8 – 62.2 – 124.8 – 35.6で、勝負所まで全体的にはスローだが途中800 – 1200mで12.1 – 11.9というラップが入る展開、ラストは残り4Fから0.7加速して12.2 – 11.8 – 11.6 – 12.2と伸びる高速気味の4F戦
・内目の枠からスタートすると中団の外目で前に1.2着馬を見る位置を追走した、道中はゆったりとラップが落ちる部分もあったがしっかり折り合っていた、勝負所は残り800m手前から促されて前の2着馬を追いかけるように外から直線へ、直線では手応え残っていない様子で伸ばせず7着敗戦
・直線での様子からさすがに距離が長かったイメージ

4歳

【9】AJCC(不良):2着:3ヶ月:池添
・追い切りは3週続けてWで行われていた、馬体重は休み明けで+6kg
・レースは不良馬場の中38.0 – 63.3 – 37.9で、序盤スローで進めると残り5Fから0.5加速して12.1 – 12.0 – 12.4 – 12.2 – 13.3と上がりかかる展開
・内枠からスタートすると控えて中団の馬群で勝ち馬をマークする位置を追走した、道中は向正面で外目へスイッチされた、勝負所では残り800m手前から促されると加速を開始、勝ち馬に並んで行って中団の大外から直線へ、直線ではゴール直前まで手前を替えていなかったが上がり3位で伸びると2着
右回り、特に中山競馬場では直線で手前を替えるのが遅れる、または替えないことがあり、手前からは左回りの方が走りやすい
・レース後鞍上は、今日は馬場に脚を取られて、自力だけで2着に来ているとの旨のコメントを出しており、道悪自体が得意ではない可能性も

5歳

【10】鳴尾記念:1着:レーン:1年4ヶ月
・前走後は日経賞に向けて調整されていたが屈腱炎が判明し長期休養に入り、ここが復帰初戦、追い切りは坂路オンリーでの調整で1週前には4F50.9、当週には50.8と自己ベストの時計が出されていた、陣営は脚元に負担がかからないように坂路で調整とコメントしていた
・レースは36.1 – 60.1 – 34.3で序盤平均からややスローで進めると残り4Fから0.5加速して11.4 – 11.3 – 11.1 – 11.9と伸びる高速4F戦
・内枠からスタートすると中団のインを追走した、そのまま中団の最内から直線へ進入すると直線では3頭分ほど外へ誘導された、上がり2位で伸びると追撃を凌いで優勝

【11】オールカマー:7着:戸崎:3ヶ月半
・追い切りは前走に続いてのオール坂路調教で1週前には4F51.2で併せ遅れていた、最終追いは単走で、最終が単走で行われたのはキャリアで初だった
・レースは36.5 – 61.1 – 35.6で、大きな加速所なく後半5Fは12.0 – 11.9 – 11.8 – 11.7 – 12.1と徐々に加速していく展開
・内目の枠からスタートすると多少押されたが行き脚鈍く中団後方の馬群を追走した、勝負所では外を回しながらポジションを押し上げていくと4角では中団の大外から直線へ、直線ではAJCCの時同様に直線半ばまで手前を変えず伸びきれずの7着敗戦

【12】ジャパンC:3着:2ヶ月:レーン
・追い切りはここも坂路オンリーでの調整で、2週前には自己ベスト4F50.6 – 12.1が出されていた、最終は前走に続いて単走だった
・レースは36.3 – 61.1 – 34.2で、残り4Fから0.4加速すると11.7 – 11.4 – 11.3 – 11.5とラストまで伸びるような展開
・内枠からスタートすると出て行って好位の馬群を追走した、勝負所では残り1000m付近から徐々に促されると、大きくはポジション変えず好位内目から直線へ、直線では前が壁になっていたが残り300mで開くと上がり2位でゴールまで伸びての3着

6歳

【13】日経新春杯(中京2200m)(稍重):1着:1ヶ月半:イーガン
・追い切りは引き続き坂路オンリーだったが1週前当週と併せ馬で行われている点で前2走とは異なっていた、ハンデ59kg
・レースは稍重の中36.3 – 62.1 – 35.4で序盤スローで進めると残り5Fから0.4加速して12.2 – 11.9 – 11.5 – 11.5 – 12.4と残り3Fからの加速もありラスト1Fは時計かかる展開
・内枠からスタートすると馬なりで中団前目のインを追走した、勝負所でも内目を周ってくると前から3列目内から3頭目付近から直線へ、直線では馬場の良い外目へ出されながら上がり2位で伸びて優勝

結論(再掲)

■キャリア13戦で折り合いが乱れるような面を見せたことが全くない優等生で、気性面ゆえの道中でのロス等は一切考えなくてよい馬である
しぶとくゴールまで伸ばす長い脚が本馬の強みで、それゆえに直線の長いコースである程度上がりがかかる展開で最も狙いたく、どちらかというと瞬発力勝負は避けたいタイプ
■右回りの中山競馬場では4角から直線で手前を替えない、または替えるのが遅れる事象があり、直線での伸びを鈍くしている要因である、狙いたいタイミングは左回り > 右回り、実際馬券圏内を外している3戦はいずれも右回りである
■上記の2点から左回りかつ直線の長い中京、東京で狙いたい印象で、今回の阪神2000mは右回りかつ内回り(比較的直線が短い)であることからパフォーマンスダウンのタイミングであり評価は控えめ、買い方によっては消しまで

Gregory

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