大阪杯の各馬分析3頭目はスターズオンアース。秋華賞時は休み明けで来たこともあり低い評価でしたが、後方の位置取りからラストはしっかり伸びてきて、「こんな強いのか、、、」と感じたのは記憶に新しいです。期待は大きく、飛躍の4歳として欲しいです。
結論に買い・消しなどの大方の見解とその根拠などを記載しているため、簡単には結論を見ていただければ十分かと思います。
大阪杯の過去レース分析とそれから得られた分析結論(レース傾向など)についてはこちらから。
基本情報(馬名:馬齢:血統(父×母父):前走:鞍上)
スターズオンアース:牝4歳:ドゥラメンテ×米国型:秋華賞1人気3着:ルメール
結論
■これまでキャリア8戦で馬券圏内を外していない堅実派で、桜花賞に向けてマイルを使われた4戦を除くと全てで上がり最速を使っているように長く使える中距離的な末脚が武器で、現状最も適性があるのは東京の2400m、ジャパンCで買いたいタイプ
■前走後はキャリア2度目となる骨折が判明しており、ここへは5ヶ月半の休み明けで臨んでくるが、1度目の骨折明けだった秋華賞でも本馬のパフォーマンスはしっかり出せており、今回も体調を整えて使ってくる可能性あり、追い切りなどから状態は注視したい
■器用な印象はなく、自分のリズムで道中を進めてあとは直線勝負にかけたいタイプで、4角から直線である程度ポジションを押し上げておきたい大阪杯への適性は疑問、あとは実力と鞍上のエスコートでどこまで迫れるか、抑え的なポジションで
全レース分析
2歳
【1】新潟1800m新馬:2着:石橋
・追い切りはWと坂路の併用で時計はそこそこ、併せ馬も行われていた
・レースは雨の降る良馬場の中39.0 – 65.9 – 32.9で、序盤ドスローの展開から残り4Fから1.0加速すると12.4 – 11.1 – 10.4 – 11.4と伸びる超高速上がり戦
・外枠から少し歩くようなスタートを切ると控えて後方の外を追走した、勝負所では残り800m手前から少しだけ加速していったが位置取りは後方のままで直線へ、上がり最速32.6を使ったが1列前の勝ち馬を交わせず2着、勝ち馬とは4角での位置取りの差が出ただけ
【2】東京1800m未勝利:1着:2ヶ月:石橋
・追い切りは併用で1週前にはWで自己ベスト5F65.1 – 11.5が出され併せ先着していた、最終追いは前走に続いて坂路馬なりで併せ馬
・レースは35.8 – 60.4 – 34.5で、序盤スローで進めると残り3Fから1.0加速して11.4 – 11.3 – 11.8と伸びる上がり勝負の展開
・中枠内目からスタートすると中団のインを追走した、向正面では直線でのスムーズさを意識してか馬群の外へ出され3角地点では中団の外目を追走していた、勝負所は外目をまわると残り600mで肩ムチを入れられ中団の大外から直線へ、少しヨレる部分もあったが上がり最速で伸びると差し切って圧勝
【3】東京1600m1勝クラス:3着:1ヶ月半:石橋
・陣営コメントからここは短期放牧明けだった、追い切りは相変わらず併用で1週前W→当週坂路のパターン
・レースは35.9 – 59.7 – 34.1で、序盤ややスローで進めると残り3Fから0.9加速して11.0 – 11.4 – 11.7と伸びながらもラストはゴールへ失速する展開
・大外9番枠からスタートを切ると若干行きたがるのを抑えられながら好位3番手の外目を追走した、直線も好位から進入すると上がり3位でじわじわ伸びたが逃げ馬を捕まえられず、外からは差されての3着
・このレースぶりから序盤でポジションを取りにいくと末脚が削がれるタイプの可能性あり
3歳
【4】フェアリーS:2着:1ヶ月半:石橋
・追い切りはW主体週末坂路のパターンに変更、それにより初めて最終追いがWだった
・レースは35.5 – 59.9 – 35.3で、序盤平均程度のペースで進めると残り3Fから0.5加速して11.8 – 11.6 – 11.9と若干上がりかかる展開
・内枠からスタートすると出ていって中団前目のインを追走した、勝負所では馬群の中で周りに合わせて加速すると、前から3列目内から2頭目付近から直線へ、直線でも内を突くと内目にささりながら伸びていたが、外から伸びた勝ち馬に及ばずの2着
【5】クイーンC:2着:1ヶ月:横山武
・追い切りは併用だったが、前走に続いてラスト2週は続けてWでの調整、ここでは最終追い切りで6F81.9 – 65.7 – 11.6と負荷をかけられていた
・レースは35.3 – 59.7 – 34.4で、序盤スローで進めると残り3Fから0.7加速して11.5 – 11.3 – 11.6と伸びる展開
・中枠からスタートすると中団前目の馬群を追走した、道中はしっかり折り合って追走し勝負所では残り800m付近から少し前との差を詰めると好位内目の馬群の中から直線へ、直線では前が壁になっていたが残り300m手前で開いて追われた、伸びて抜け出したが外から差されての僅差の2着
・レース後鞍上からは「坂のところで右にモタれてしっかり追えないところがありました」とコメントが出されており、現状直線で右に張るという課題がある
【6】桜花賞:1着:2ヶ月:川田
・陣営は「ここ2戦とも右にモタれていたのでハミを替えて臨む」とコメント、追い切りはW主体週末坂路で、2週前1週前は5Fで65秒台の負荷がかけられ当週は68秒台で終い重点、追い切りをしっかりやられての初の関西遠征だったが馬体重に大きな変化はなかった
・レースは34.6 – 58.8 – 34.1で、序盤3Fそこそこ飛ばした後12.2 – 12.0と息を入れ、そこから0.9加速して11.1 – 11.5 – 11.5と伸びる展開
・中枠からスタートすると中団の馬群を追走した、勝負所も外には目もくれず馬群の中で内目を周ってくると中団のインから直線へ、直線は狭いところを突いて自身より内の馬が強引な進路取りをしたこともあり接触する不利があったが上がり3位でラストまで伸ばして僅かに前の馬を交わして優勝
・狭い馬群を突いて接触する不利があってもラストまで伸びており、かなりのメンタルの強さを感じさせる内容
【7】オークス:1着:1ヶ月半:ルメール
・追い切りはW主体週末坂路で毎週併せ馬が行われていた、当週には鞍上を配しての調教が行われており、最終追い切りをレースで乗る鞍上が行うのはこれで4戦連続
・レースは35.3 – 60.6 – 34.8で、残り4Fから0.5加速して11.6 – 11.3 – 11.7 – 11.8と伸びる4F戦の展開
・大外枠からスタートを切ると中団の外を追走した、道中は前に馬を置くことができたこともありしっかり折り合って追走できていた、勝負所では残り800m付近から促されて加速を開始すると中団の大外から直線へ、直線ではゴールまでぐんぐんと伸び続けると上がり最速で優勝
・直線ではキレというよりは持続的などこまでも伸びていきそうな脚を使っており、適性は中距離以上にある
【8】秋華賞:3着:5ヶ月:ルメール
・オークス後に軽度の骨折が判明して、ここへは休養明けで臨んだ、追い切りはW主体の週末坂路での調整で、67秒台で数本乗られ、当週は5F66.3 – 11.6で併せ先着、1週前と当週は鞍上のルメールが乗り役を務めていた
・レースは35.7 – 59.7 – 34.8で、前半は平均程度のラップで進めると残り4Fから0.5加速して11.8 – 11.5 – 11.5 – 11.8と伸びる高速4F戦
・中枠から躓くようにして出遅れると控えて後方のインを追走した、道中はしっかり折り合って追走し勝負所では外にスイッチせず最内を周って後方のインから直線へ、直線では2回ほど狭いところを通ったが鞍上の完璧なエスコートでロスは最小限、上がり最速で伸びたが前を捕まえられず3着まで
・優勝馬との差は0.1で、スタートをまともに出ていれば頭まであった
・この後はジャパンCへ向かうとの情報もあったが、再び骨折が判明し年内休養が発表された
結論(再掲)
■これまでキャリア8戦で馬券圏内を外していない堅実派で、桜花賞に向けてマイルを使われた4戦を除くと全てで上がり最速を使っているように長く使える中距離的な末脚が武器で、現状最も適性があるのは東京の2400m、ジャパンCで買いたいタイプ
■前走後はキャリア2度目となる骨折が判明しており、ここへは5ヶ月半の休み明けで臨んでくるが、1度目の骨折明けだった秋華賞でも本馬のパフォーマンスはしっかり出せており、今回も体調を整えて使ってくる可能性あり、追い切りなどから状態は注視したい
■器用な印象はなく、自分のリズムで道中を進めてあとは直線勝負にかけたいタイプで、4角から直線である程度ポジションを押し上げておきたい大阪杯への適性は疑問、あとは実力と鞍上のエスコートでどこまで迫れるか、抑え的なポジションで
Gregory