過去レース分析

過去レース分析 【有馬記念2022】

今回は天皇賞秋と並んで私が最も好きなレースである有馬記念にトライ。昨年はクロノジェネシスと迷いながらも◎エフフォーリアとし、頭固定の3連単で的中することができました。しかし、有馬記念としてはその昨年が初の的中で、有馬記念というレースを理解し始めたところだと自認しています。今年もしっかり過去レースを分析して2年連続の的中といきたいです。

今年も例年に漏れず豪華メンバーとなりそうで、今から年末が楽しみです。

簡単には分析結論をご覧いただければ、ポイントがわかるかと思います。

レース概要・分析結論

【概要】
過去5年はいずれも5回中山8日に行われ、馬場は10月初めのスプリンターズSを最後に休ませた後、Aコースで(12月1週目から開催の5回中山の間)使い続けての8日目。フルゲートは16頭で斤量は別定3歳55kg、4歳以上57kg、牝馬2kg減。

【結論】
■2017年(や、分析対象としていないが2016年)のように5F通過が61秒ほどかかるようなスローの展開になると勝負所で外を回るロスは大きく、道中内を追走した馬・先行馬に展開が向く、一方で、道悪の2018年、かなり時計のかかる馬場だった2020年、ハイペース寄りだった2019年、2021年のような上がりが36秒台以上かかる年は上がりがかかる展開の中末脚を伸ばせる適性があれば先行馬が苦しいのも相まって勝負所で外を周っても差し込める
■上がりが36.5以上かかった2018〜2021年では、上がり最速馬が(2-2-0-0)とパーフェクト連対しており、同じ展開になると見れば上がりのかかるタフな展開の中で上がり最速を使える馬を探すレースとなる(ただし、いずれも2018年道悪、2019年アエロリット、2020年超時計のかかる馬場、2021年パンサラッサと上がりがかかる理由があった点は注意)
■上記のように先行馬に向くのか、差し馬に向くのか、この点を見極めることが的中するための最重要ポイントと言っても過言ではない、枠の並びや騎手・陣営の考えなど包括的に考えた上で展開を予想したい
■2017年2着クイーンズリング、2018年3着シュヴァルグラン、2020年2着サラキアなど、今振り返っても買えたかどうか自信のない馬がおり、いずれも展開や馬場などが向いての好走であった点に着目すると見極めた展開や馬場が向くと判断した馬は他のレース以上にしっかり評価を上げる意識をしたい(展開向きそうだけど弱いだろ、、などと簡単に切り捨てるのは危険)

過去レース分析

【入り2.5F/5F、上がり3Fの平均】
過去5年:30.1 – 60.5 – 36.6
ー 良馬場4年:30.1 – 60.5 – 36.5
ー 道悪1年:30.2 – 60.8 – 36.9

2017年

30.3 – 61.6 – 35.2 :2:33.6 (良):16頭

【所見】
■過去5年かなり時計のかかる馬場だった2020年を除けば入りの2.5F/5Fが最も遅く、故に上がりはダントツの最速となった(本年が35.2で、2位が2020年の36.6)
■レースはスロー気味に入って道中も900 – 1500mで13.3 – 13.2 – 12.8と大きく緩み、残り5Fから0.6加速すると12.2 – 12.1 – 11.7 – 11.2 – 12.3とラストまで大きくは失速しない展開
■内枠から先行した馬が1.2着で、道中終始外を回った2.3人気が3.4着だったように、ある程度上がりが早くなるようなスローの展開では内を立ち回った先行馬が恵まれる、展開予想はしっかり組み立てた上で恩恵を受ける馬を評価したい
■本年はキタサンブラックという圧倒的1人気の単騎逃げで、スローだった2016年と比較しても勝負所の残り5Fからの加速が小さく(本年は0.6秒で2016年は1.1秒の加速)、逆に上がり勝負ライクになったことで3.4着馬は差し込めたイメージ、(過去5年の分析対象から外れているが)2016年のように勝負所からしっかり加速が始まればなおさら内の先行馬有利になる点は頭に入れたい

【好走馬】
■1人気1着:1枠2番:牡5歳:キタサンブラック:SS系×サクラバクシンオー:前走JC1人気3着
・中山では前年の有馬記念2着、一昨年の有馬記念3着があったリピーターで本レースが引退レース
・内枠からスタートすると他に逃げ馬もおらずかなりのマイペース逃げでハナへいった、残り5Fから自らペースアップすると残り3Fからさらに加速して残り400 – 200mでは11.2を踏んで後続を離して優勝
・誰も突いてこないマイペース逃げで終始最内を立ち回るこれ以上ない競馬だった
■8人気2着:2枠3番:牝5歳:クイーンズリング:マンハッタンカフェ×米国型:前走エリ女8人気7着
・中山は新馬と条件戦で走っただけでほぼ3年ぶりであった、鞍上のルメールはテン乗り
・内枠からスタートすると出して行って中団前目の内から2頭目を確保した、道中もスムーズに追走すると勝負所もポジションを変えずに加速していき、4角から直線で外の馬が垂れたところで進路を確保して追い出された、内から抜け出すと外から迫った人気2頭をなんとか凌いでの2着
・キタサンブラックの単複/3着シュヴァルグランの複勝などを除いては本馬を拾えるかにかかっているレースだった、馬柱からは強調材料薄いが、内枠、ルメールのテン乗り(先行してくるかも、、、)、内枠先行馬に向きそうな展開(キタサンブラックのほかに逃げ馬がいない)、などの要素を評価してなんとか△で拾いたかった
■3人気3着:5枠10番:牡5歳:シュヴァルグラン:ハーツクライ×米国型:前走JC5人気1着
・中山経験は前年の有馬記念6着のみだった
・中枠からスタートすると馬なりで内へも寄せず中団の外を追走した、道中はスムーズで勝負所も外の位置取りのまま残り500m付近から外から追い出されると中団付近の内から4,5頭目で直線へ、途中外から寄られる不利があって減速しそこから再加速したが内から抜け出した2着馬を捉えられず3着
・位置取りや直線での不利を考えれば実力はかなり上位で、東京向きなタイプ故か内を立ち回るロスを省いた競馬ができなかった分の3着、インコースを立ち回れる器用さがあるか、直線での不利がなければ2着だったと言えるような着差

【凡走人気馬】
■2人気4着:7枠14番:牡3歳:スワーヴリチャード:ハーツクライ×米国型:前走アルゼンチン共和国杯1人気1着
・中山では皐月賞6着のみで、これがキャリアで唯一の3着以下であった
・外枠から立ち遅れ気味にスタートすると若干頭を上げながら枠なりに後方の外を追走した、道中は前にシュヴァルグランを見る位置で追走、勝負所もかなり外を回りながら大外から直線へ進入すると内に寄れながら上がり2位で伸びたが届かずの4着
・こちらも3着馬同様東京向きだったことに加え、スタート後の折り合いと枠順からどうしてもポジションを取りに行くのは不可能だった、道中で勝負が決していたような形での着外

2018年

30.2 – 60.8 – 36.9 :2:32.2 (稍重):16頭

【所見】
■過去5年唯一の道悪だが、他の良馬場の年と比較して特段時計がかかったわけでもなかった■レースは序盤緩まり切らない展開から、残り6Fから0.4、0.6と徐々に加速して12.2 – 11.6 – 11.8 – 11.8 – 12.2 – 12.9と残り1000 – 800mが最速ラップとなるタフな展開で、ラストはゴールへ向かって失速
■道悪の影響もありインコースを通る利は薄れており、道中外目を追走した馬での馬券圏内独占で上がり最速馬が2着

【好走馬】
■3人気1着:4枠8番:牡3歳:ブラストワンピース:ハービンジャー×キンカメ:前走菊花賞1人気4着
・中山は初経験で、高速戦のダービーや上がり勝負となった菊花賞でもうワンパンチ足りない印象であった
・中枠からスタートすると後手を踏まぬように出して行ってスムーズに中団の外目を確保して追走した、勝負どころでは手応え抜群で残り3F手前から外から促されると進出を開始して前から2列目で直線へ進入した、外から脚を伸ばして抜け出すと外から差し込んだレイデオロを抑えて優勝
・本馬のこの後の成績を見れば、上がりが36秒以上かかるような低速戦への適性があったのは明らかで、高速戦でもうワンパンチ足りないパフォーマンスや父ハービンジャーという面から適性を見抜けると良かった
■1人気2着:6枠12番:牡4歳:レイデオロ:キンカメ×Robert系:前走天皇賞秋2人気1着
・中山ではオールカマー勝ちがあったが内回りは皐月賞5着など3歳春までにしか経験がなかった、戦績からは東京 > 中山のタイプであった
・外目の枠からスタートすると枠なりにポジション確保して中団の外で勝ち馬を見る位置を追走した、勝負所では前の勝ち馬が進出するのに合わせて追い出したが、若干置かれたような形で直線へ、上がり最速を使って最後まで勝ち馬に迫ったが届かずの2着
・母父Robertで、得意な東京でも高速上がり戦よりは多少流れて走破時計が速いような上がりかかり気味の展開が好みだったこともあり、当時は現役最強級だった実力を発揮できた形だが、最後は道悪への適性で勝ち馬と差が出たイメージ
■9人気3着:8枠15番:牡6歳:シュヴァルグラン:ハーツクライ×米国型:前走JC5人気4着
・中山では前年の有馬記念で3着があったリピーター、6歳になって若干能力はピークアウトしている感があったがそこまで落ち込んではおらず前走のワールドレコードのJCでも4着していた
・外枠からスタートすると枠なりに後方の外を追走した、道中1,2角付近でスペースができたときにすかさず内目に寄せて向正面では後方の馬群を追走、勝負所残り3F手前から促されると、1.2着馬が外を回る中本馬は内目から馬群を突くように直線へ、上がり2位で伸びるも先に外から抜け出した2頭は交わせず3着
・6歳×外枠と非常に買いづらいタイミングではあったが、道悪で道中外目を通ることが大きく不利にならなかった点と勝負所でロスを省く鞍上の超好騎乗が功を奏した分の3着

【凡走人気馬】
■2人気5着:7枠14番:牡4歳:キセキ:ルーラーシップ×ディープ:前走JC4人気2着
・中山では日経賞凡走があったが気性的に難しい部分を見せていた時期であった
・外枠から出負け気味のスタートを切ると徐々にスピードに乗って1週目の4角までに距離をだいぶロスしながらハナへ立った、向正面からの勝負所で自らペースアップして残り3Fでも後続とは3馬身ほどの差、直線も懸命に伸ばしたがラスト100mで飲み込まれての5着
・毎日王冠から秋古馬3冠を使うタフなローテの4戦目で、状態の上積みや余力という意味で他馬よりコンディションの面で劣っていた可能性が高い

2019年

29.4 – 58.5 – 37.6 :2:30.5 (良):16頭

【所見】
■過去5年入りの2.5F、5Fが最も速いハイペースで、故に上がりは最も遅く勝ち時計は最も速い(2番目に速いのが2021年の2:32.0)
■レースはアエロリットの逃げるハイペースから勝負所残り5Fから0.4加速して11.7 – 12.3 – 13.4 – 12.2 – 12.0という残り1000 – 800mが最速区間となるタフな展開(ラストの加速は突き抜けた勝ち馬のもの)
■37.6とかなり上がりがかかったことで先行馬には苦しい展開となり、2.3着馬など勝負所で大きく外を周った馬も届いた形、ハイペースになると踏めば上がりかかる展開で末脚を伸ばせる強力な差し馬を狙いたい

【好走馬】
■2人気1着:3枠6番:牝5歳:リスグラシュー:ハーツクライ×欧州型:前走コックスプレート1人気1着
・引退レースにして中山は初で、宝塚記念、コックスプレートとGⅠを2連勝中だった
・内目の枠からスタートすると無理に出していかずに中団のインを追走した、道中は後方勢が差を詰めてきたが全く焦らず中団後方となっても最内を周っていた、勝負所では残り3Fから鞍上が外を意識しだすと4角から直線でインアウトで一気に外に持ち出すと上がり最速で突き抜けて5馬身、0.8秒差の圧勝
・宝塚記念のパフォから馬が覚醒していたのは明らかで、ハイペースで差しに展開が向いた中で道中から勝負所最内を周って完全にロスを省いた競馬をして突き抜けた形、実力と展開が向いての突き抜けで、適性は関係なしの勝利
■3人気2着:5枠10番:牡3歳:サートゥルナーリア:ロードカナロア×SS系:前走天皇賞秋2人気6着
・中山ではホープフルS、皐月賞と若駒時だがGⅠで2戦2勝であった
・中枠からスタートすると控えてアーモンドアイをマークするように中団後方を追走した、1周目のスタンド前でアーモンドアイが上がっていくと間にフィエールマンを挟むような形で後方の外にポジションを下げて追走、ペースが速かったこともあってか勝負所も落ち着いて外を周ってきて残り500m付近から追い出されると直線外から抜け出したが、さらに外から勝ち馬に差されての2着
・ここまで東京競馬場を除いて負けておらず、斤量有利な3歳馬であることも考慮すればしっかり買いたい存在であった
■4人気3着:4枠7番:牡3歳:ワールドプレミア:ディープ×ドイツ系欧州型:前走菊花賞3人気1着
・中山どころか初の関東遠征であった
・中枠から出負け気味のスタートを切ると馬なりで後方のインを追走した、その後もスムーズに進めたが残り500mでもまだ最後方、勝負所は残り400m手前から一気に大外に持ち出すと直線は上がり2位を使って3着
・4角では通常であれば物理的に届かないような位置であったが、ここまでのハイペースになって上がりがかかったことで展開大きく向いての3着

【凡走人気馬】
■1人気9着:5枠9番:牝4歳:アーモンドアイ:ロードカナロア×SS:前走天皇賞秋1人気1着
・中山は初で、後にも先にも唯一の馬券圏外
・中枠からスタートすると枠なりで内に寄せる様子もなくその影響でスタンド前では前に馬を置けず、若干引っ掛かり気味でポジションを上げ中団の外を追走した、勝負所鞍上のルメールは展開を見て追い出しを我慢しているように見えたが、外から被せにかかるようにフィエールマンが残り700m付近から上げてきたことで対抗するようにスパートを開始、直線へは1列目の内から4頭目付近で進入すると直線は伸ばせず9着
・初の中山競馬場で戦績からも明確に東京向きでの1.5倍の1人気であれば、「負けるとすればここ」というタイミングであった、勝負師の池添の乗るフィエールマンが相手をアーモンドアイと決めつけて乗ってきたのも本馬にとっては早めに動かされてしまい敗因の一つとなった

2020年

30.8 – 62.2 – 36.6:2:35.0 (良):16頭
【所見】
■過去5年ではないほどの時計がかかる馬場だった影響で勝ちタイムは最も遅く(2番目に遅いのが2017年の2:33.6)、前半5Fが過去5年最も遅い62.2だったが上がりも36.6とかかった異例の年、馬場を見ても内目は幾分荒れていた
■レースはバビットの逃げでスローで入って、残り5Fから1.0加速して11.8 – 12.3 – 12.1 – 11.9 – 12.6と2018年、2019年同様残り1000 – 800mが最速区間となるタフな展開
時計がかかり同様に上がりもかかったことで先行勢にはかなりタフな展開となり、勝負所で外をまわした上がり2位以内の馬が1.2着した
■時計がかかった影響か馬券圏内馬は全馬父 or 母父が欧州型で、米国型の人気馬が凡走した形
■クロノジェネシス、フィエールマンは前走天皇賞秋で好走しており誰でも評価できた存在で、問題は外枠に入ったサラキアを拾えるかであった、3戦連続での上がり最速でGⅠエリ女でもそのパフォーマンスを出せた点を評価して紐に拾いたかった(個人的には的中しているとすればフィエールマンからの3連複か)

【好走馬】
■1人気1着:5枠9番:牝4歳:クロノジェネシス:バゴ×クロフネ:前走天皇賞秋2人気3着
・中山は初で2200mより長い距離もオークス以来だった
・中枠からスタートすると中団後方の外目を追走した、そのままスムーズに2角まで進めたが向正面に入ると外に持ち出してポジション押し上げ、3角では中団前目の外に位置、その後も4角まで馬なりでポジションを上げると(上げるというよりは他馬がしんどくなっていた感じ)、1列目の内から4頭目付近で直線へ、上がり2位を使うと先に抜け出したフィエールマンを捉えて優勝
・馬場がかなり遅く他馬が早々バテるような展開の中、実力だけでなく時計のかかる馬場への適性も味方しての優勝、初の中山、久々の長距離という点で本命にできたかはどうかも、時計のかかる馬場への適性だけでも評価して持っておきたかった
■11人気2着:7枠14番:牝5歳:サラキア:ディープ×ドイツ系欧州型:前走エリ女5人気2着
・中山は初で本レースが引退レース、成績が低迷していたところから近3走は上がり最速を使っての好走が続いていた
・外枠からスタートすると後方だが多少抑える感じで後方の外目で勝ち馬を見る位置を追走した、向正面に入ると前のクロノジェネシスと後ろにいたキセキが外から番手を上げていったがこちらは我関せずで徹底的に控える競馬、その後残り3Fから外に向かって追い出しを開始すると一番の手応えで大外から直線へ、ラストは2位よりも0.8速い上がり最速を使って追い込んだが勝ち馬には届かずの2着
・近走上がり最速を続けて使っていた点と差し有利判定ができていればギリギリ拾えていたか
■2人気3着:7枠13番:牡5歳:フィエールマン:ディープ×欧州型:前走天皇賞秋5人気2着
・中山内回りでは昨年の有馬記念で4着があった、本レースが引退レース
・外枠から出負け気味のスタートを切ると内に入れる素振りは見せず中団の外を追走いた、スタンド前で前の馬がいなくなるとポジションを上げて1角では4番手の外、残り5Fからの加速にも難なくついていくと3角からは2番手で逃げ馬に並びかけていた、残り3Fから徐々に促されると先頭で直線へ、しっかり脚を伸ばしたが上位の上がりを使った2頭に差されての3着
・スタンド前から先行馬に並ぶ位置で追走して展開的には向いていないことを考えればかなり強い競馬をしていた、外枠だったが外差し有利と判定して買えたかがポイント

【凡走人気馬】
■3人気5着:5枠10番:牝4歳:カレンブーケドール:ディープ×米国型:前走JC5人気4着
・中山内回りでは紫苑S3着があったくらい
・中枠からスタートすると少し出していったがペースはスローで内が密集していたこともありポジションは中団前目の外、向正面ではフィエールマンのすぐ後ろに収まった、勝負所では残り3Fから外から来た勝ち馬と並ぶようにして加速して直線へ入ったが直線入り口ではもう苦しい手応えであった、最後まで止まらずに踏ん張ったが5着まで
・立ち回りを生かして最後の直線も止まらないような競馬ができることが強みで、とことん脚を溜めた馬に向くような上がりのかかった展開が向かなかった形で、差し有利と判定して本命にはしたくなかった

2021年

29.8 – 59.5 – 36.7 :2:32.0 (良):16頭

【所見】
■アエロリットの逃げた2019年以来の入りの2.5Fが30秒以下で、上がりは36秒後半とかかった
■レースは序盤飛ばしたあと2F12.5 – 12.6と息を入れて残り6Fから0.4加速して12.2 – 12.4 – 12.4 – 12.2 – 12.0 – 12.5と比較的勝負どころでの加減速が少ない展開で、過去5年唯一ラスト5Fに11秒台が入らなかった
■上がりがかかって上がり最速馬が連対するのは2018〜2020年と同様も、馬場状態が良好で、かつ2019年ほどはハイペースにならなかったことで内枠から先行したディープボンドが立ち回りのうまさも活かして連対しており、コーナー6回で直線短い特性からも内枠の先行馬には大きく向くコース形態であることを意識したい

【好走馬】
■1人気1着:5枠10番:牡3歳:エフフォーリア:エピファネイア×ハーツクライ:前走天皇賞秋3人気1着
・中山では皐月賞勝ちがあり、6戦5勝2着1回という成績だった
・中枠からスタートすると中団の外目でクロノジェネシスを見る位置を追走した、向正面では一つ外に出して前のクロノジェネシスを外から締めるような形、勝負どころ残り3F付近から外から2頭被せに来たがしっかり加速して対抗すると前から2列目内から5頭目付近で直線へ、上がり最速で差し切って優勝
・ダービーでの敗戦や天皇賞も上がり3位で勝利するなどキレよりは父Robert系が出たような重厚な末脚の持ち主で上がりがかかったのはプラスだったか
■5人気2着:3枠5番:牡4歳:ディープボンド:キズナ×欧州型:前走凱旋門賞6人気14着
・中山では皐月賞10着、中山金杯14着など良績はなかった
・内目の枠からスタートすると馬なりで中団前目の馬群を追走した、その後もスムーズに進めて勝負所でも馬群を追走すると残り500mで最内に進路ができた、4角最内から直線に進入し、その後外目に出されると抜け出しにかかって前のタイトルホルダーを交わしたが外から勝ち馬に差されての2着
・前走道悪の凱旋門賞だったが当時の鞍上が無理をしなかったことで良い状態でここに出走できたのがかなり良かった印象で、脚質的に内目の枠を引けたのも大きかった、馬場良好な年は内枠の先行馬というだけで評価は上げておいた方が吉
■2人気3着:4枠7番:牝5歳:クロノジェネシス:バゴ×クロフネ:前走凱旋門賞3人気7着
・中山では前年の有馬記念優勝があったリピーター
・中枠内目からスタートすると中団の馬群を追走した、向正面でもスムーズだったが外からエフフォーリアに絞められるような位置取りとなった、結局直線入り口まで締め切られてしまい先に外から抜け出しにかかったエフフォーリアを追いかけるように直線へ、さらに外から伸びた4着馬と叩き合いになるとここには競り勝っての3着
・道悪の凱旋門賞を走ったことで状態が万全ではないのは戦前から囁かれていたが、上がりがかかる適性のある展開になり3着には食い込んだ形

【凡走人気馬】
■3人気4着:5枠9番:牡3歳:ステラヴェローチェ:バゴ×ディープ:前走菊花賞2人気4着
・中山では皐月賞3着があった、父から時計かかる展開には適性ありそうなタイプであった
・中枠から出負け気味のスタートを切ると控えて中団後方の馬群で勝ち馬を見る位置を追走した、勝負所追い出しを待っていたが、残り3Fからさらに後方外からアカイイトが一気に締めにきたことで対抗するように加速を開始した、直線は勝ち馬の外から進入すると上がり最速で伸びたが4着まで
・タフな展開が向きそうな点などいくらか評価できる部分はあったが、雨が降らなければほとんどの点で勝ち馬の方が上なのは明確であった、その点から本命にはしたくなかった

Gregory

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