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チェルヴィニア 【毎日王冠2025】

毎日王冠の各馬分析6頭目はチェルヴィニア。

結論に買い・消しなどの大方の見解とその根拠などを記載しているため、簡単には結論を見ていただければ十分かと思います。

毎日王冠の過去レース分析とそれから得られた分析結論(レース傾向など)についてはこちらから。

基本情報(馬名:馬齢:血統(父×母父):前走:鞍上)

チェルヴィニア:牝4歳:ハービンジャー×キンカメ:前走しらさぎS1人気2着:56kg(+1kg):戸崎

結論

■GⅠを勝利した2戦はいずれも前が飛ばして差し決着となるタフな展開だったように、スタミナや持続力も活かした差しを得意とするタイプで、スローペースからの瞬発力勝負や先行馬が残してしまう展開より、先行馬が垂れてくるような展開を差す競馬が合っている
■4歳になってからは京都記念では直線全く伸ばせず、続くドバイSCでも鋭い脚は見られずで、ドバイSC後には鞍上が敗因がわからないとの旨のコメントも出しており、馬が悪い方に変化している可能性も考えたが、次戦のしらさぎSでは+2kgの斤量57kgを背負いながらレース上がりが33.9の展開でも脚を伸ばして2着しており、4歳はじめの2戦はタフな馬場状態の影響が大きかったと見たい
■毎日王冠ではどのような展開になってもある程度キレる脚が求められることを考えると適性的には向く舞台ではないものの、道中のペースがある程度流れれば地力で差し込んでくる可能性はある、一方で、スローペースになると苦手とする瞬発力を問われる展開になりやや割引が必要か、適性の観点からしっかり軸に据えるには頼りない存在だが、ジャパンCで4.0倍、京都記念で1.8倍のオッズから考えるとここは人気落ちのタイミングではある、展開予想で評価は上げ下げするものの買い方次第では相手に検討を

全レース分析

2歳

【1】東京1600m新馬(稍重):2着:ルメール
・陣営は「オンとオフがしっかりとついて、きれいなフットワーク。広い東京も合う」とコメントしていた、追い切りはW主体週末坂路での調整で、併せ馬も行われていた
・レースは開催14日目(Cコース4日目)の馬場の中37.1 – 61.3 – 33.3の後傾3.8で、道中をスローペースで進めると、ラストは残り3Fから0.9加速して11.2 – 11.0 – 11.1と伸びる展開で、上位の上がりを使った3頭で圏内を独占する決着
・最内枠からスタートすると出て行ってハナへ、道中は落ち着いて逃げられていた、勝負所でも軽い手応えで進めると、残り3F手前から徐々に促されて1馬身差の先頭で直線へ、直線では少しずつ追い出されて残り200mから本格的に追われたが、ラストは外から交わされて2着まで
・4角から直線では少し物見するなど集中していない様子だった

【2】新潟1800m未勝利:1着:2ヶ月:ルメール
・陣営は「初戦は最後に脚を使えたが、適性の差が出た感じ。距離延長はプラスです」とコメントしていた、追い切りはWオンリーで1週前には自己ベスト82.7 – 67.5 – 11.6が出されていた、当週は終い重点
・レースは開催5日目(Aコース5日目)の馬場の中36.7 – 61.7 – 33.2の後傾3.5で、道中をスローペースで進めると、ラストは残り3Fから0.7加速して11.3 – 10.6 – 11.3と加速する展開で、4角で1, 2番手の馬でワンツーする先行決着
・中枠からスタートすると少し行きたがるのを抑えられて逃げ馬の外の2番手を追走した、道中はスローペースだったが折り合って進められていた、勝負所では残り4F付近から少しずつ追い出されると逃げ馬から2馬身差ほどの2番手から直線へ、直線ではノーステッキのほぼ馬なりで抜け出して6馬身差の圧勝、ここでは性能が違った

【3】アルテミスS:1着:2ヶ月半:ルメール
・陣営は「入厩当初はフットワークや普段のしぐさがひと息だったが、矯正しつつの調整で良くなった。相手は強化されるけれど差はない」とコメントしていた、追い切りはW主体週末坂路での調整だった
・レースは開催8日目(Bコース1日目)の馬場の中35.9 – 60.0 – 33.6の後傾1.3で、道中をスローペースで進めると、ラストは残り3Fから0.6加速して11.4 – 11.2 – 11.0とゴールへ加速する展開で、上位の上がりを使った2頭でのワンツー決着
・内目の枠から少しだけあおって出負け気味のスタートを切ると、中団の馬群で折り合って追走した、勝負所でもポジションを変えずに進めて中団馬群の位置取りのまま直線へ、直線では序盤進路がなく追い出しを我慢しながらも加速していた、ラストは残り300mで進路が開くと追われてラストまで力強く伸びて抜け出して快勝、最後まで後続を離すような脚で上がり最速33.3だった
・レース後鞍上は「直線では外に出すことができず、少し我慢しないといけませんでしたが、出してからはすごく良い脚を使ってくれました。手応えは良かったですし、やはり重賞レベルですね」とコメントしていた
・その後は阪神JFを目標に調整されたが、左トモの違和感を理由に回避し休養に入った

3歳

【4】桜花賞:13着:5ヶ月半:ムルザバエフ
・陣営は「早いうちに栗東の環境に慣れて前回より落ち着いている。調教の強度も強めて気持ちも入ってきた。長い間スピードを維持できるストロングポイントを生かすレースができれば」とコメントしていた、追い切りは相変わらずW主体週末坂路での調整で、初の関西遠征だったが、2週前から栗東に滞在していた、初の右回り
・レースは開催14日目(Bコース4日目)の馬場の中34.5 – 58.1 – 34.1の後傾0.4で、前半3Fを飛ばして入ると、600-1000mを11.8 – 11.8と少し緩めた、ラストは残り3Fから0.4加速して11.4 – 11.2 – 11.5と伸びる展開で、4角で8番手以下の馬が4着までを独占する差し決着
・大外枠から五分のスタートを切ると少し押して出して行って中団前目の外を追走した、道中と勝負所はスムーズに進めやや前との差を詰めると前から4列目の内から4頭目付近から直線へ、直線では少し外を向くような口向きで伸ばし切れず、後半には内からぶつけられる不利もあり13着大敗
・レース後鞍上は「リズム良く運ぶことを心がけました。4コーナーまで手応えは良かったんですが、直線では反応してくれませんでした。休み明けの影響があったように思われます」と状態について言及していた

【5】オークス:1着:1ヶ月半:ルメール
・陣営は「長欠明けを使って、前走よりもグンと良くなっています。前回は大外枠で前に壁をつくれず、かわいそうな競馬になった。フットワークからも距離延長は望むところで、改めて」とコメントしていた、追い切りはいつものパターンで、1週前には5F自己ベストの66.4 – 11.1が出されていた
・レースは開催10日目(Bコース4日目)の馬場の中34.7 – 57.7 – 35.1の前傾0.4で、序盤から前が後続を離してハイペースで進めると、ラストは残り3Fから1.2加速して12.2 – 11.5 – 11.4と前と後ろが入れ替わって加速ラップの展開で、4角で10番手以下から同率を含めた上がり2位以内を使った3頭で圏内を独占の差し決着
・外目の枠からスタートすると枠なりに出て行って中団後方の馬群の外を追走した、勝負所も馬群の外目で進めると、後方の外になって直線へ、直線ではラストまで長く脚を使うと内から抜け出した桜花賞馬を差し切って優勝、上がりは同率で最速の34.0
・馬群は切れていて全体がラップほどのハイペースではなかったものの、2400mで差し決着となったタフな展開の中で長く脚を伸ばせており、スピードよりはスタミナも備えた脚を活かせる展開で最もパフォーマンスが出せるタイプか

【6】秋華賞:1着:5ヶ月:ルメール
・陣営は「前走後はじっくり休ませていい感じで帰厩。週ごとにギリギリの強度の追い切りを行ってきたが、馬がそれに応えている。京都内回りの二千という舞台もこなしてくれると思う」とコメントしていた、追い切りは相変わらずのパターンで桜花賞時とは異なり栗東滞在はされていなかった、1週前には自己ベスト65.4 – 11.3が出されていた
・レースは開催4日目(Aコース4日目)の馬場の中34.5 – 57.1 – 36.7の前傾2.2で、序盤は逃げ馬が後続を離して逃げてのハイペースで進めると、ラスト4Fは11.6 – 12.2 – 12.7 – 11.8とラストは前が変わって加速する展開で、4角7番手以下から上位の上がりを使った3頭で圏内を独占する差し決着
・内枠からスタートすると内にはこだわらず出て行って中団の馬群を追走した、向正面では少し外へ誘導されながら折り合って進められていた、勝負所では残り4F付近から徐々に促されると中団の馬群から直線へ、直線では馬の間を突くように追われると力強く抜け出して1.3/4馬身差の快勝
・レース後鞍上は「(前がかなり飛ばしていて)ちょっと心配しましたね。でも、チェルヴィニアの最後の脚をよく分かっているので、スムーズな競馬ができたら絶対前の馬をかわせると思っていました。やっぱり、チェルヴィニアは加速してくれました。結構早めに、勝つと感じられました。馬はまた良くなってきたみたいですね。返し馬からすごくいいストライドを見せましたし、体もちょっと大きくなりました。また2000メートル、2400メートルのGⅠでいい結果を出せると思います」とコメントしていた
・オークス、秋華賞と共に前が飛ばして差し決着になる展開でラストまで脚を伸ばせており、先行馬が垂れるような持久力差しの展開が向いている、反対に極端に瞬発力が問われる舞台は3歳になって以降経験していない

【7】ジャパンC:4着:1ヶ月半:ルメール
・追い切りはいつものパターン、3歳牝馬で斤量は54kg
・レースは開催16日目(Cコース4日目)の馬場の中37.1 – 62.2 – 33.4の後傾3.7で、逃げ馬不在だった影響で道中をドスローで進めると、ラストも残り3Fまでラップは速まらず、残り3Fから1.0加速すると11.5 – 10.8 – 11.1と伸びる高速上がり戦で、上位の上がりを使った2頭でのワンツー決着
・中枠外目からスタートすると出て行って好位の馬群を追走した、序盤には手綱と喧嘩して行きたがっている様子だったが、向正面では折り合って追走できていた、3角では外の馬が前に行った影響で中団外目を追走する形になっていた、勝負所では馬群の外目をまわすと中団の外から直線へ、直線では脚を使ってはいたが、キレのある脚を使える組には抗えない形で3着から0.4秒差の4着まで
・レース後鞍上は「ペースが遅過ぎました。良いところで競馬は出来ましたが、(直線で)一気にペースアップ。ドウデュースと同じ走りは出来ないです。瞬発力勝負になってしまいました」とコメントしていた

4歳

【8】京都記念(稍重):9着:2ヶ月半:ルメール
・陣営は「先週までにあらかた仕上がり今週は併せ馬の真ん中に入れて気持ちをつくり態勢は整った。前走は不向きな流れで4着。改めて」とコメントしていた、追い切りはいつものパターン
・レースは開催6日目(Bコース2日目)に明け方の雨の影響で稍重となった馬場の中37.0 – 62.9 – 34.6の後傾2.4で、道中をドスローで進めると、ラストは残り4Fから1.5加速して11.8 – 11.4 – 11.3 – 11.9とラストまで11秒台で伸びる高速4F戦で、4角5番手以内の馬が4着までを独占する先行決着
・中枠からスタートすると出て行って中団の馬群を追走した、序盤こそやや行きたがっていたが向正面では折り合って追走できているように見えた、勝負所では残り900m付近から外へ出されて促されると、進出して中団前目の外になったが既に手応えは怪しい感じで直線へ、直線では伸ばせず、ラストは追うのもやめられての9着敗戦
・レース後鞍上は「いろいろなことがありました。馬場が合わなかったですし、ペースも遅かった。それに休み明けでした。直線は全く伸びませんでした。次にいい競馬ができればと期待します」と馬場適性、休み明けの状態、スローペースを敗因として上げていた
・休み明けは秋華賞で結果を出しているし、展開としても前半はスローペースだったが残り4Fから加速してラスト1Fは落とすラップの中で自身は早めに踏んで行っており、展開が要因でここまで負けるかは少し疑問、馬場適性 or 馬が変わってきているのが要因と考えたい


【9】ドバイSC(ドバイメイダン2410m):6着:1ヶ月半:ルメール
・9頭立ての8番枠からスタートすると、控えて中団前目の外を追走した、道中はスローペースに見えたがしっかり折り合って追走できていた、勝負所でもポジションは変えず少しずつ促されて中団の外から直線へ、直線では伸ばせず6着敗戦
・レース後鞍上は「ダノンデサイルの隣で良いポジションを取れましたが、直線では脚を伸ばすことができませんでした。原因はちょっと分からないです」と、陣営は「道中のフットワークで、クエスチョンマークがつくところが散見されました。調教では良いフットワークを見せてくれていたのですが、レースの中でそれを出すことができませんでした。また、馬場状態についても精査して準備はしてきたつもりで、何とかこなしてくれると思っていたのですが、若干タフだったのかもしれないです」とそれぞれコメントしており、スローペースな分はあったものの敗因は掴み切れない様子だった

【10】しらさぎS:2着:2ヶ月半:ルメール
・陣営は「ここ数戦見られなかった動きのシャープさが戻ってきたし、マイルに対応できるように調整してきた。先週より重苦しさも解消」とコメントしていた、追い切りはW主体での調整で、1週前には秋華賞の1週前に計時した自己ベストと同タイムが出されており、キャリアで初めて当週にも速い時計が出されていた、斤量は別定で+2kgの57kg
・レースは開催6日目(Bコース2日目)の馬場の中35.1 – 59.1 – 33.9の後傾1.2で、道中をスローペースで進めると、ラストは残り3Fから0.7加速して11.2 – 11.1 – 11.6と伸びる展開
・中枠からスタートすると序盤に少し押して出して行って中団の馬群を追走した、勝負所では馬群のペースが緩んで前との差を詰めると、一団の馬群の前から2列目内から5頭目付近になって直線へ、直線ではキレる様子ではないもののしっかりと脚を使って伸びると、ラストは内から鋭く伸びた馬に交わされたものの2着を確保した
・レース後鞍上は「いいレースをしてくれました。スムーズで、ドバイの時より手応えは良かったです。いい反応をしてくれましたが、ペースが遅く、もう少し速いペースならスタミナが生かせたと思います。頑張ってくれました」とコメントしていた
・+2kgで57kg、牡馬換算で59kgという斤量を背負いながらキレを求められる展開でもなんとか脚を伸ばして好走した、前2戦の敗因は馬場に依る所も大きいと見て良さそう

結論(再掲)

■GⅠを勝利した2戦はいずれも前が飛ばして差し決着となるタフな展開だったように、スタミナや持続力も活かした差しを得意とするタイプで、スローペースからの瞬発力勝負や先行馬が残してしまう展開より、先行馬が垂れてくるような展開を差す競馬が合っている
■4歳になってからは京都記念では直線全く伸ばせず、続くドバイSCでも鋭い脚は見られずで、ドバイSC後には鞍上が敗因がわからないとの旨のコメントも出しており、馬が悪い方に変化している可能性も考えたが、次戦のしらさぎSでは+2kgの斤量57kgを背負いながらレース上がりが33.9の展開でも脚を伸ばして2着しており、4歳はじめの2戦はタフな馬場状態の影響が大きかったと見たい
■毎日王冠ではどのような展開になってもある程度キレる脚が求められることを考えると適性的には向く舞台ではないものの、道中のペースがある程度流れれば地力で差し込んでくる可能性はある、一方で、スローペースになると苦手とする瞬発力を問われる展開になりやや割引が必要か、適性の観点からしっかり軸に据えるには頼りない存在だが、ジャパンCで4.0倍、京都記念で1.8倍のオッズから考えるとここは人気落ちのタイミングではある、展開予想で評価は上げ下げするものの買い方次第では相手に検討を

Gregory

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