毎年の如く、ラジオNIKKEI賞にトライ。
簡単には分析結論をご覧いただければ、ポイントがわかるかと思います。
レース概要・分析結論
【概要】
過去5年のうち4回は2回福島2日に行われ、2021年のみ福島県沖の地震の影響で1回福島が全て中止され1回福島2日目に行われている。いずれも開幕週。フルゲートは16頭で斤量はハンデ。
【結論】
■過去5年の馬券圏内馬は15頭中13頭が「1角4番手以内 or 馬番3番以内」に該当しており、開幕週×1角までが短いローカル1800mの条件からまず基本的には内+前の上記に合致する馬を評価したい、内訳は以下
・1角4番手以内のみに合致:7頭 (3番以内の内枠でなくとも先行できる馬なら)
・馬番3番以内のみに合致:5頭 (1角4番手以内に先行できない馬でも内枠なら)
・両方に合致:1頭
■また、上記に非該当ながら圏内に好走した2頭は以下で、該当せずとも圏内に好走できるパターンとして認識しておきたい
・2023年:1人気3着:7枠14番/1角11番手:レーベンスティール
→ 前走1勝クラスを0.8秒差で圧勝しここでは1人気1.9倍、2位より0.5秒速い上がり最速
・2024年:6人気1着:5枠5番/1角12番手:オフトレイル
→ 過去5年で最もペースが流れたにも関わらずレース上がりも最速の福島としては超高速馬場、最後方追走から勝負所でも距離をロスし過ぎず2位より0.3速い上がり最速
■必然的に内前を走ることになる逃げ馬は過去5年で(1-1-1-1-0-1)と4頭が4着以内、3頭が馬券圏内に好走しており、相手関係やハンデによって印の上げ下げは必要なものの明確に買いたい存在である
■下記のように東京での好走が評価されて人気した馬がここで凡走した例が複数あり、東京と福島では求められる適性が異なることから東京での実績を過剰に評価することは避け、小回りコースでのまくり差しや先行抜け出しでの好走実績をより重く見たい
・2020年:1人気4着:パラスアテナ:東京1800m1勝クラス1着
・2020年:2人気10着:グレイトオーサー:東京2000m1勝クラス1着
・2021年:2人気9着:リッケンバッカー:NHKマイルC(GⅠ)4着
・2024年:3人気5着:ショーマンフリート:東京1800m1勝クラス1着
・2024年:2人気7着:ウインマクシマム:東京2400m1勝クラス1着、青葉賞(GⅡ)5着
・2024年:1人気9着:サトノシュトラーセ:青葉賞(GⅡ)4着
■過去5年で斤量57kg以上(斤量改定された2023年より前は56kg以上, 牝馬2kg減)は(0-0-0-8)と8頭出走して好走はなし、背負わされすぎる馬は最高でも相手までの評価としたい
■過去5年で3人気以内が1頭も絡まなかった年は2020, 2021, 2024年と3回あり、うち2020年, 2021年の2回は道悪である、過去5年の3連単平均配当は¥128,856で、最低配当が2024年の¥45,470、成長力や適性などまだまだわからないことのあるこの時期のハンデ戦では、人気馬はいつも以上に疑いの目で見る必要があり、道悪だと不確定な要素は増加する、出てきた条件によっては複数頭の軸馬を据える戦法も作戦の1つとなる
過去レース分析
【入り3F/5F、上がり3Fの平均】
過去5年:35.5 – 60.0 – 35.7 (前傾0.2)
良馬場2年:35.2 – 59.3 – 35.6 (前傾0.4)
道悪3年:35.6 – 60.4 – 35.8 (前傾0.2)
2020年
35.4 – 59.6 – 35.8 (前傾0.4):1:47.3 (稍重):12頭
【所見】
■過去5年で入りの3F/5Fは共に3位で上がりは4位、勝ち時計も4位だった、前日夜の雨の影響で馬場は稍重となっていた、過去5年で同率で最少頭数の12頭立て
■レースは、途中2角から向正面で外からひっかかった馬が逃げ馬に競りかける展開だったものの5F通過は59.6の平均ペースで進めると、ラストは残り4Fから0.4加速して11.9 – 11.9 – 11.6 – 12.3と加速する4F戦
■馬券圏内の3頭は「1角3番手以内 or 枠番2番以内」 に該当しており、道悪でも内前での決着となった、また反対に凡走人気馬は全馬がこの条件に該当していなかった
■道悪でやや時計がかかる決着となった影響か馬券圏内は父ステイゴールド系、母父欧州型、父欧州型の3頭での決着だった
■凡走人気馬のうちの2頭は東京での1勝クラス勝ちが評価されての人気で、東京と福島では求められる適性が異なることを意識したい
■2着馬パンサラッサは8枠からでも道中で好位につけて好走しており、外枠でも前々に行ける脚質なら大きく評価を落とす必要はない
【好走馬】
■8人気1着:1枠1番:牡3歳:バビット:ステイゴールド系×タイキシャトル:前走新潟1800m1勝クラス5人気1着:53kg
・小回りでは未勝利で福島2000mを逃げて勝っていた、前走1勝クラスは新潟での勝利で長く脚を使えることが窺える実績だった
・最内枠からスタートするとやや外に寄れたが大きな不利はなく出て行ってハナへ、道中は2角から引っかかり気味に競りかけてくる馬がおりペースアップもあったが、800-1000mは12.3で息を入れると、ラストは残り4Fにあたる3角から徐々に加速していき2番手を1馬身半ほど離して直線へ、直線ではぐいぐいと後続を離していくと逃げながらも上がり最速の脚を使って5馬身差の圧勝
・軽斤量、内枠、逃げ馬というだけで評価したかった馬で、少なくとも相手には持っておきたかった
■7人気2着:8枠11番:牡3歳:パンサラッサ:ロードカナロア×欧州型:前走阪神2000m1勝クラス3人気1着:54kg
・小回りでは実績がなかったものの、前走は内回りの阪神2000mを逃げ切り勝ちしていた
・外枠からスタートすると出して行ったが内の馬が速く、また自身もややかかり気味だったことで控えて3番手の外を追走した、向正面では外からまくった馬がいたが他馬には締められないように外に張って3角でも3番手の外をキープした、勝負所では外から進出を開始した馬がおり抵抗するように追い出しを開始し2番手になって逃げ馬を追いかけるように直線へ、ラストは逃げ馬には離される一方だったものの後続の追撃は凌いでの2着
・外枠だったものの逃げ脚質から評価を下げ過ぎず、母父欧州型で不良馬場で勝利経験があったことから道悪適性を評価して相手には持っておきたかった
■5人気3着:2枠2番:牡3歳:ディープキング:ディープ×ドイツ系欧州型:前走阪神2000m1勝クラス2人気2着:52kg
・小回りでの実績はなかったが、これまで好位から上位の上がりを使う競馬が目立っており、前走は2着馬と同じレースで2着していた
・内枠からスタートすると若干挟まれたが大きな不利はなく控えて中団のインを追走した、向正面に入ると一気にポジションを外へ振って3角では中団後方の外の位置取り、勝負所もやや外目のポジションのまま徐々に加速すると中団後方の馬群から直線へ、ラストは上がり2位で伸びると2着とタイム差なしの3着
・欧州型の血統を持っているものの新馬戦は道悪で敗れており適性を評価するのは難しかった印象、内枠の軽斤量で好位から上位の上がりを使う競馬で好走していた点などを評価して相手に持っておけると良かった
【凡走人気馬】
■1人気4着:7枠9番:牝3歳:パラスアテナ:ルーラーシップ×SS系:前走東京1800m1勝クラス2人気1着:52kg
・小回りでは福島2000mの稍重で未勝利勝ちがあった
・外目の枠からスタートすると控えて後方を追走した、向正面では3着馬と同じく進路を外へ切り替えて3着馬の外を走る形、勝負所では残り4Fから徐々に促していってポジションを上げて中団の大外になって直線へ、ラストはそれなりに脚を伸ばしたものの、直線で自身より内にいた馬での決着となり、外をまわったロスを覆すだけの脚を使えなかった形で4着まで
・東京での瞬発力が評価されて人気していた印象で、ハンデ戦、道悪、外枠などの要素があっての1人気では、本命は避けたかった
■3人気5着:8枠12番:牡3歳:ルリアン:キズナ×米国型:前走阪神2000m1勝クラス1人気1着:54kg
・小回りは出走経験がなかったものの、未勝利、1勝クラスと阪神の内回りで好位から上位の上がりを使う競馬で連勝していた
・大外枠からスタートすると前走との比較で入りの3Fが1.9秒速い展開だったこともあり控える形になって中団後方の外を追走した、1角〜2角ではかかって大きく頭を上げて逸走気味のシーンもあり、ポジション上げてしまって向正面では中団やや前目の外を追走した、勝負所では残り700m付近から外から進出を開始したがコーナーでは外に膨らみ加減で2番手と1馬身半ほどの差の3番手外目から直線へ、直線では道中かかった分もあってか伸ばしきれず2頭に交わされての5着まで
・これまでにもひっかかる素振りがあって今回2ヶ月半休み明けだったことや外枠などの要素から評価を落として軸は避けたかった
■2人気10着:6枠8番:牡3歳:グレイトオーサー:欧州型×SS系:前走東京2000m1勝クラス1人気1着:54kg
・東京1800m未勝利、東京2000m1勝クラスと連勝の無敗馬で、新馬戦は上がり最速、前走は逃げて上がり3位で勝っていた、戦前陣営からは折り合いにフォーカスした調整をした旨がコメントされていた
・中枠からスタートすると抑えられながら出て行って中団の前目を追走していたが、抑えきれずにまくって逃げ馬の番手を追走した、勝負所では残り600mから促されたが外から進出してきた馬に抵抗できず好位のインになって直線へ、ラストは手応えなく完全に追うのをやめられて10着大敗
・気性的な難しさがあった上に前に馬を置けない隊列で実力を出せなかった形、東京でのハイパフォーマンスは福島では過剰人気になりうる、テンションの心配など細かいところもリスク評価しておきたかった
2021年
35.6 – 60.7 – 35.2 (後傾0.4):1:48.0 (稍重):16頭
【所見】
■過去5年で入りの3F/5Fが最も遅く、上がりは同率2位で道悪の影響もあり勝ち時計は最も遅かった、頭数は同率1位のフルゲート16頭
■レースは小雨の降る稍重の馬場の中前半をスローペースで進めると、ラストは残り4Fから0.5加速して12.1 – 11.8 – 11.6 – 11.8と徐々に加速して伸びてラストも11秒台でまとめる高速4F戦
■「1角3番手以内 or 枠番2番以内」に合致した馬が4着までを独占したように道悪でも内前での決着で、人気馬は全馬が該当せず凡走した
■2-4着はいずれも二桁馬番から先行した馬であり、開幕週ゆえに内目が有利ではあるものの、ポジションが取れる馬には外枠は大きな不利ではない
■馬券圏内に好走した3頭はいずれも小回りでの先行やまくり差しでの好走歴があった中で斤量54kg以下、一方で、凡走人気馬は差し脚質が多く向かない舞台だった中で斤量55kg以上だった、この手の適性が向かない馬が斤量を背負わされた上でなお人気している際にはおいしい配当が待っている
【好走馬】
■4人気1着:1枠2番:牡3歳:ヴァイスメテオール:キンカメ×欧州型:前走プリンシパルS(L)(東京2000m)1人気4着:54kg
・小回りコースでは京成杯で先行して4着、不良馬場の中山2000m1勝クラスをまくり差し上がり最速で優勝などがあった
・内枠からスタートすると馬なりで中団のインを追走した、向正面では最内をパスして3角では内から3頭目を追走すると勝負所では残り3Fから促されて器用に馬群を縫って加速して前から2列目内から4頭目になって直線へ、ラストは2位より0.4速い上がり最速34.8で抜け出すとゴール前では流す余裕もありながら2馬身半差の完勝
・馬が器用にコーナーで加速できるタイプだったのも良かったが、スローで内目が渋滞することを見越してか向正面でやや外のポジションに持ち出した鞍上の好騎乗が光った
・内枠、小回りでのまくり差し好走経験、道悪における母父欧州型などを評価できると良かった
■11人気2着:5枠10番:牡3歳:ワールドリバイバル:エピファネイア×SS系:前走皐月賞(稍重)14人気12着:53kg
・小回りコースでは小倉2000m1勝クラスを逃げ切り勝ちしており、ここ4戦で逃げの競馬をしていた
・中枠からスタートすると出て行ったが外から速い馬がおり抑えて番手のインを追走した、向正面から勝負所でも手綱を抱えたまま最内の番手をまわってくるとラストは残り500mから促されて逃げ馬の直後から直線へ、直線では外から伸びた勝ち馬には抗えなかったものの上がり3位で伸びてマークした逃げ馬はしっかり差し切って2着確保
・小回り1勝クラスでの勝利経験、逃げ脚質、軽斤量ながら二桁人気となっていた点などを評価したかった
■7人気3着:7枠14番:牡3歳:ノースブリッジ:モーリス×米国型:前走青葉賞4人気13着:54kg
・小回りでは稍重の中山2000m1勝クラスを逃げながら上がり最速で優勝していた
・外枠からスタートすると出て行ってハナに立って行きたがるのを抑えられながら逃げの競馬、向正面でもやや行きたがるのを抑えられたことで道中はスローペースになっていた、勝負所でも手綱を抱えられたままでラストは残り500mから徐々に促されて先頭の最内で直線へ、直線では2頭に交わされたもののラストまで脚を伸ばして3着確保
・小回りの道悪で逃げて圧勝と今回の条件に酷似したレースで結果を出している点を評価できると良かったか
【凡走人気馬】
■3人気5着:4枠7番:牡3歳:シュヴァリエローズ:ディープ×欧州型:前走皐月賞(稍重)13人気11着:55kg
・これまで小回りでの実績はなかった
・中枠からスタートすると出して行って内へ寄せて好位のインを追走した、勝負所では残り4F付近から徐々に促されたがコーナーで若干置かれるような面もあり前から3列目のインになって直線へ、直線では前の組との差を詰められず5着敗戦
・どちらかと言えば差しの脚質、小回りでの実績なし、斤量55kgなどの要素から人気と鑑みて評価を落としたかった
■1人気6着:3枠5番:牡3歳:ボーデン:ハービンジャー×キンカメ:前走スプリングS(重)1人気3着:55kg
・小回りコースでは重馬場の超時計かかるスプリングSで先行して3着があった
・内目の枠から出負け気味のスタートを切ると鞍上が外へ導いて後方の外を追走した、道中は終始引っかかって手綱と喧嘩していた、勝負所3角では後方のかなり外を追走しており徐々に促されると中団後方の大外になって直線へ、ラストはそこそこ伸ばしていたものの終始大きく外をまわる大味な競馬では開幕週の小回りコースで届くはずもなく6着まで
・道悪、小回り、1800mと似た条件であった前走スプリングSで3着だったことから人気を集めた形だが、「1角3番手以内 or 2枠以内」の強力データに合致しない点や川田から乗り替わりで鞍上弱化だった点などから評価を下げ、本命は避けたかった
■2人気9着:3枠6番:牡3歳:リッケンバッカー:ロードカナロア×米国型:前走NHKマイルC11人気4着:56kg
・小回りでは実績がなく、ここまで6戦連続してマイルを使われていた、前走はNHKマイルCで後方から上がり最速で追い込んで4着
・中枠内目からスタートするとやや出して行って中団の馬群を追走した、向正面ではポジションを外目へスイッチされ、3角では中団の外を追走していた、勝負所では残り3Fから追い出されると外をまわって中団の外から直線へ、ラストは周りと同程度の脚になって9着敗戦
・56kgのトップハンデはNHKマイルC4着や、その前のアーリントンC(重)2着が評価された形だが、いずれもマイルで末脚を伸ばしてのものであり、ここでの好走傾向には合致していなかった、その上で斤量を背負わされるのであれば嫌える要素は十分だった
2022年
34.9 – 58.8 – 35.9 (前傾1.0):1:46.7 (良):13頭
【所見】
■過去5年で入りの3F/5Fは2位、上がりは5位で勝ち時計は2位、頭数は3番目の13頭立て
■レースは序盤をややハイペースで入ると道中の600-1400mの4Fが11.9 – 12.0 – 12.0 – 12.0と続く持続的な展開でラスト3Fは12.0 – 11.7 – 12.2と残り2Fから加速して比較的上がりを要する展開
■「1角2番手以内 or 枠番3番以内」に該当する馬が4着までを独占しており、比較的速目の流れになったものの例に漏れず内と前での決着だった
■比較的ペースが流れて1.3着に1角で6番手以下の差し馬が届いた形だが、共に枠番3番以内から終始インを立ち回っての内差しだった
【好走馬】
■3人気1着:3枠3番:牡3歳:フェーングロッテン:SS系×欧州型:前走白百合S(L)(中京2000m)5人気1着:55kg
・小回りは新馬戦で小倉1800m3着のみだったが、前走は中京2000mのリステッドを逃げて上がり2位で優勝していた
・内枠からスタートするとすぐさま内へ寄せて中団のインを追走した、道中は向正面で前との差を詰めていくと3角では逃げ馬の直後を追走していた、勝負所では残り500m付近から徐々に促して行って前から2列目の最内から直線へ、ラストは上がり3位を使って逃げ馬のさらに内を突くと抜け出して優勝
・前走で逃げながら上位の上がりを使う競馬で結果を出していたこと、内枠などを評価したかった
■8人気2着:5枠7番:牡3歳:ショウナンマグマ:米国型×ステイゴールド系:前走プリンシパルS(L)(東京2000m)5人気11着:53kg
・小回りでは中山1800m1勝クラスを逃げて上がり2位で圧勝していた
・中枠からスタートすると押して押してハナへ、道中は抑えられてはいたが折り合いの中で走ることができていた、勝負所では後続を引きつけて残り2Fから追い出されると先頭で直線へ、直線では脚を伸ばしてはいたが最内から伸びた馬に交わされて2着まで
・1着馬同様先行して上位の上がりで結果を出していた点や軽斤量を評価したかった
■2人気3着:1枠1番:牡3歳:サトノヘリオス:エピファネイア×SS:前走皐月賞11人気17着:55kg
・小回りではスプリングSでまくり差しで上がり最速を使っての3着があった
・最内枠からスタートするとやや行きたがるのを抑えて中団後方のインを追走した、道中から勝負所でも終始最内を追走し勝ち馬を前に見る位置につけていた、勝負所では残り2F手前から追い出されると前から2列目の内から2頭目から直線へ、直線では一つ外の馬を弾くように進路を作って伸びたが、内から抜け出した2頭には及ばずの3着
・小回りでのまくり差し好走経験や内枠を評価して人気所でも相手には持っておきたかった
【凡走人気馬】
■1人気6着:5枠6番:牡3歳:ボーンディスウェイ:ハーツクライ×ドイツ系欧州型:前走皐月賞12人気14着:55kg
・小回りでは中山2000m1勝クラスを逃げて優勝や弥生賞で先行して上がり2位で3着などがあった
・中枠内目からスタートすると馬なりで中団の外を追走した、向正面では中団の一番外を追走し残り5F付近から進出を開始、勝負所では大きく外をまわして中団の大外から直線へ、直線では相対的には伸ばせず6着まで
・実績からは買い要素が多かったが、序盤で強気にポジションを取りにいかなかったことで後手後手の競馬になり終始外をまわったことが敗因、先行意識の強い鞍上の馬をより評価したい
2023年
35.5 – 59.7 – 35.2 (後傾0.3):1:46.9 (良):16頭
【所見】
■過去5年で入りの3F/5Fは4位で上がりは同率で2位、勝ち時計は3位で良馬場3年の中では最もスローペースで勝ち時計も最も遅い
■レースは前日稍重で競馬が行われ日曜にかけて乾いた良馬場の中、序盤をややスローペースで進めると、ラスト4Fは12.0 – 11.6 – 11.5 – 12.1と残り3Fからの加速が大きくラスト1Fは12秒台まで落とす展開
■「1角4番手以内」に該当の馬が1, 2着し、3着は2位より0.5秒速い上がり最速を使った1人気1.9倍の7枠14番レーベンスティール
■それまでにマイル戦で好位から上位の上がりを使って好走していた馬が1, 2着しており、スローペースで前の組が恵まれる展開になると、距離延長でスッとポジションが取れるのは大きな強みになる
【好走馬】
■3人気1着:3枠6番:牡3歳:エルトンバローズ:ディープ系×Robert系:前走京都1600m内回り1勝クラス2人気1着:55kg
・それまで小回りコースは経験がなかったが、好位から上位の上がりを使う競馬で未勝利、1勝クラスと連勝していた
・内目の枠からスタートすると馬なりで出て行って好位のインを追走した、勝負所では終始楽な手応えで最内をまわってくると残り400m過ぎから促され4角インアウトで前から2列目内から3頭目から直線へ、ラストは上がり2位で伸びると抜け出して優勝
・比較的内目の枠であったことと、好位から上位の上がりを使って好走していた点を評価できるとよかったか
■4人気2着:4枠7番:牡3歳:シルトホルン:Robert系×米国型:前走東京1600m1勝クラス2人気1着:54kg
・小回りコースでは札幌での未勝利戦、スプリングSと結果が出ていなかったが、前走は東京マイル1勝クラスで逃げて上がり2位で優勝していた
・中枠内目からスタートすると押して出して行って逃げ馬の外の番手を追走した、勝負所では楽な手応えでまわってきて残り400m過ぎから促されると1列目の内から2頭目になって直線へ、ラストは直線でもよく脚を伸ばして抜け出しにかかったが1列後ろから伸びた馬に差し切られての2着
・54kgと手頃な斤量と前走逃げて上位の上がりを使って1勝クラスを勝っている点を評価したかった
■1人気3着:7枠14番:牡3歳:レーベンスティール:ディープ系×欧州型:前走東京1800m1勝クラス1人気1着:56kg
・それまで全戦で好位から上がり最速を使っており、前走には東京1800m1勝クラスを0.8秒差で優勝していた
・外枠からスタートするとやや行きたがるのを抑えられて中団後方の外を追走した、勝負所でもポジションは上げず中団後方の馬群から直線へ、直線では進路を内目に選択してもの凄い脚で伸びたが3着まで
・これまで先行していたもののドスローや内枠であり、ローカル1800mの外枠となったここでは気性の問題もあって先行できなかった形、戦歴や本レースを見ても明らかに力は上位で、斤量や鞍上を嫌っても抑えには持っておけた
【凡走人気馬】
■2人気6着:1枠2番:牡3歳:グラニット:ディープ系×米国型:前走皐月賞(重)17人気12着:55kg
・小回りでは同舞台福島1800mで未勝利を逃げて上がり2位で勝っていた、これまでキャリア8戦中5戦で逃げの競馬をしていた
・内枠からあおるようにやや出遅れたが出ムチをくれて押して押してハナへ、道中はスムーズに進めると勝負所では残り3F過ぎから追い出しを開始されて先頭で直線へ、直線では失速して6着敗戦
・内枠、逃げ馬というだけで格好の狙い目に見えたが、スタートで出遅れてハナを取るのに脚を使ったことや、勝負所で早め(残り4F)からペースアップできずに直線で多少末脚が求められた展開が向かなかったか
2024年
34.5 – 58.4 – 35.0 (前傾0.5):1:45.3 (良):12頭
【所見】
■過去5年で入りの3F/5Fが最も速かったが上がりも最も速く、勝ち時計はダントツの1位(2位は本年より1.4秒遅い2022年)、過去5年で同率で最少頭数の12頭立て
■レースは序盤をハイペースで進めると、600-1200mも11.9 – 12.0 – 11.9と緩まないラップで進めた、ラストは残り3Fから0.4加速して11.5 – 11.7 – 11.8とゴールへ減速はしながらもラストまで11秒台でまとめる展開で、上位の上がりを使った馬が圏内を独占した
■「1角4番手以内」に該当した馬が2-4着し、最後方から2位より0.3秒速い上がり最速を使った馬が1着
■好位の馬が2-4着していながら1-3着はいずれも同率を含めて上がり3位以内だったように勝ち馬を除いては差しが入らなかった形で、道中のペースが流れて追走に脚を使わされた差し馬も多かった印象
■後方からの差し馬が1着した要因として①過去5年で最も速いハイペース、②上がりの出やすい高速馬場の2点があると考えており、同じ条件が揃った際には距離をロスし過ぎない差し馬は相手で拾ったりすることを考えたい
【好走馬】
■6人気1着:5枠5番:牡3歳:オフトレイル:欧州型×Kingmanbo系:前走白百合S(L)(京都1800m)1人気2着:56kg
・それまで小回りコースは出走経験がなく、前走はスローペースの1800m(L)を好位から上がり3位で2着していた
・中枠内目からスタートすると出遅れて最後方のインを追走した、向正面に入ると外目へスイッチされ3角では最後方のやや外目を追走していた、勝負所ではやや抑えられたまま馬群との差を詰めると残り400mから馬群の外へ誘導されて後方の大外から直線へ、直線ではグイグイと脚を伸ばすと2位より0.3秒速い上がり最速で内から抜け出した2着馬を交わして優勝
・その後は距離を短縮して1400mで後方から上位の上がりを使う競馬で好走しており、速めのペースを追走した上でラストに脚を伸ばす展開に適性があった印象で、過去5年で一番のハイペースになり上がりも出る馬場が向いた印象、とは言え斤量利も少なく後方からの脚質では、あまり人気がない部分を評価していれば相手に持っておけた程度か
■4人気2着:1枠1番:牡3歳:シリウスコルト:欧州型×SS系:前走皐月賞13人気14着:56kg
・小回りコースでは中山2000mの芙蓉S(OP)で好位抜け出しで1着、弥生賞で逃げて3着など、好位からの競馬で好走歴があった
・最内枠からスタートすると少し行きたがるのを抑えられながら中団前目のインを追走した、道中は終始最内をまわってくると勝負所では残り3Fから徐々に促されて前との差を詰めた、4角では逃げ馬の1つ外に出して並びかけるようにして直線へ、直線ではしっかりと脚を使って抜け出しにかかったが、大外から飛んできた勝ち馬に交わされて2着まで
・小回りコースで先行抜け出しの競馬で好走していた点や、ここで最内枠を引いてきた点を評価して本命視できる存在だった
■5人気3着:4枠4番:牡3歳:ヤマニンアドホック:欧州型×ダイワメジャー:前走中山2000m1勝クラス4人気1着:54kg
・小回りコースでは中山の1800m, 2000mで好位から上位の上がりを使う競馬で未勝利、1勝クラスを勝っていた
・内目の枠からスタートすると出て行って好位の馬群を追走した、最内には入れられるタイミングがあったが意図的に外されていた、道中も終始最内を少し空けながら追走すると勝負所では外3番手あたりを先行していた馬の後ろに入れられて前から2列目の内から3頭目付近から直線へ、直線では2着馬と4着馬の間を突いて脚を伸ばしたがなんとか逃げ馬を捉えての3着まで
・2着馬同様小回りでの好走経験があった点や、斤量利がありながら人気し過ぎていない点、内枠を引いた点を評価して上位の印をまわせると良かったか
【凡走人気馬】
■3人気5着:8枠12番:牡3歳:ショーマンフリート:スワーヴリチャード×欧州型:前走東京1800m1勝クラス2人気1着:54kg
・小回りコースでは中山2000m1勝クラスを先行して上位の上がりを使う競馬で2着があったが、その時の勝ち馬は今回の3着馬だった
・大外枠からスタートすると枠なりに中団の外を追走した、向正面でも外目に進路を取られると、途中外から進出を開始した馬を張るようにして残り4F手前からエンジンをふかしていった、勝負所では馬群の外をまわして追い出されたが前との差は詰められず前から3列目の外になって直線へ、直線では本馬なりの脚を伸ばしていたが、内前から抜け出した組には迫れず4着から1.3/4馬身差の5着まで
・キャリア2戦目の重賞で5着、前走東京で快勝などが評価された形だが、大外枠×ポジションが取れるか怪しいという要素から少なくとも本命は避けたかった
■2人気7着:5枠6番:牡3歳:ウインマクシマム:キタサンブラック×米国型:前走青葉賞3人気5着:55kg
・小回りコースでは未勝利戦を逃げて勝っていた、ここへは2400m戦を2戦連続で使われた後の距離短縮だった
・中枠からスタートすると出て行って中団後方の馬群を追走した、向正面では進路を外目に取られ、馬の後ろに入れる形で少し行きたがるのを抑えられていた、勝負所では残り700m付近から追い出されたがポジションは上げられず後方の馬群から直線へ、直線では伸ばせず7着敗戦
・東京2400m1勝クラスを逃げて上がり最速で快勝して人気していた形だが、高速馬場で3Fの距離短縮ではポジションが取れず後手後手の競馬になった形、このレースで評価したいのは1600mからの距離延長や1800m, 2000mの小回りでの実績であり、その上55kgで人気も背負うなら控えめの評価としたかった
■1人気9着:6枠8番:牡3歳:サトノシュトラーセ:ジャスタウェイ×デインヒル系:前走青葉賞6人気4着:56kg
・小回りでは小倉2000m1勝クラスを先行して勝っていた、京都2歳S3着や青葉賞4着が評価されての人気と斤量
・中枠外目からスタートすると押して出して行ったがポジションは取れず控えて後方の外を追走した、向正面では馬群の一番外に出して肩ムチも入れられて進出したが差は詰めきれず3角では中団後方の大外の位置取り、勝負所でも終始馬群の一番外をまわすと中団後方の外から直線へ、直線では伸ばせず9着敗戦
・差し脚質、外目の枠、斤量56kg、3Fの距離短縮など危険な要素満載で1人気では本命は避けられた
Gregory