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エルトンバローズ 【東京新聞杯2025】

東京新聞杯の各馬分析3頭目はエルトンバローズ。

結論に買い・消しなどの大方の見解とその根拠などを記載しているため、簡単には結論を見ていただければ十分かと思います。

東京新聞杯の過去レース分析とそれから得られた分析結論(レース傾向など)についてはこちらから。

基本情報(馬名:馬齢:血統(父×母父):前走:鞍上:斤量)

エルトンバローズ:牡5歳:ディープ系×Robert系:前走マイルCS7人気2着:◯◯:58kg(+1kg)

結論

■未勝利で使った2200m戦と道悪だったレースを除けば全戦で4着以内の堅実派で、瞬間的にキレる脚こそないが、直線で力強く長く脚を伸ばせることが強みで、過去2回のマイルCSでの競馬ぶりから、マイルGⅠで中団に控えても直線で力強い脚を使うことができる
■操縦性が高く、主戦の西村とのコンビでは枠に関係なく内目が開けば道中は内を通して距離ロスを省いた競馬をすることができ、また、2走前の毎日王冠では序盤にスピードに乗せて先行させた一方で、前走のマイルCSでは積極的に中団で控えており、前後の位置取りもある程度自在性がある
■重賞を連勝しマイルCSも4着した際の調整過程ではしっかりと自己ベストの追い切り時計が出されており、調教の時計をそのまま調子と受け取って良いタイプのため、注視したい
■過去には陣営から複数回道悪は苦手で良馬場が良いとの旨のコメントが出されており、実際道悪では数段パフォーマンスを落としている、道悪では割引きたい
■近走はややゲートでの駐立が悪く、出負け気味のスタートやヨレながらのスタートになっていることが多く、近2走はともに大外枠で最後入れだったこともあり致命的なスタートにはなっていないが、奇数番に入るなど条件が悪転した際には好スタートを切れない可能性を考慮したい
■ここでも道中最内に潜り込む競馬ができるのは良く、東京の重賞としては瞬発力が求められないレース質にもマッチするが、重賞で3戦連続馬券圏内かつ前走でマイルGⅠ2着のこのタイミングで馬券的な妙味が出るかは疑問、昨年のローテや前走で賞金を加算できた点を鑑みると、今年は昨年よりも間隔を取って再び香港のチャンピオンズマイルへという思惑が見え、ここは叩きの意味合いが強い1戦になる可能性も、追い切りで動いてくれば休み明けでも問題はないタイプではあるものの、中心視するよりは有力な相手までか

全レース分析

2歳

【1】阪神1800m新馬:2着:福永
・追い切りはWと坂路の併用で併せ馬では遅れが目立っていたが、当週には82.4 – 66.2 – 11.5が馬なりで出されていた 
・レースは35.9 – 61.5 – 34.2の後傾1.7で、道中をスローで進めるとラストは残り3Fから0.6加速して12.0 – 10.9 – 11.3と残り2Fからの加速も大きい展開で、上がり上位の3頭が1-3着を独占する上がりの競馬
・外枠からスタートすると控えて最後方のインを追走した、道中は右の手綱を幾度も引かれ内へ促されているようだった、勝負所では直線に入る残り500m付近から追い出されてインアウト気味に後方の外から直線へ、直線ではキレないもののじわじわと脚を伸ばしての2着

【2】阪神1800m未勝利:2着:1ヶ月半:岩田望
・追い切りはW主体の週末坂路での調整で、1週前には5F時計自己ベストの81.5 – 66.0 -12.0、当週には6F時計自己ベストの81.3 – 66.5 – 11.6が出されていた
・レースは34.5 – 59.3 – 35.2の前傾0.7で、入りの3Fを飛ばして入ると道中は平均程度のペースとなった、ラストは残り3Fから0.9加速して11.8 – 11.5 – 11.9と伸びる展開で、同率を含めた上がり2位以内の3頭で圏内を独占した
・中枠やや外目からヨレるようなスタートで出遅れたが出て行って中団前目の外を追走した、勝負所の3角からは外目から徐々に加速していたがさらに外から一気にまくった馬がおり行かせて中団外目から直線へ、直線では外にヨレながらも力強い末脚で上がり最速の脚で伸びたが内から伸びた1着馬に交わされての2着、3着は5馬身離していた

3歳

【3】中京2200m未勝利:9着:2ヶ月:デムーロ
・陣営は「距離がどうかだが折り合いはつくタイプ」とコメントしていた、追い切りは併用で前の2走と比較すると終い重点の時計だった
・レースは35.8 – 62.0 – 34.9の後傾0.9で、序盤こそやや速めに入ったものの道中はスローで進めると、ラストは残り3Fから0.9加速して11.8 – 11.3 – 11.8と伸びる展開で4角6番手以内の馬で圏内を独占し、3-4着は3馬身離れていた
・外枠からスタートすると出て行って行きたがるのを抑えられながら中団前目の外を追走した、向正面では落ち着いていたが1, 2角では頭を振るなどかかっていた、勝負所では残り700m付近からムチを入れて促されたが前との差は詰められず中団から直線へ、直線では口向きが悪そうに外を向いたままで伸ばせず敗戦

【4】阪神1800m未勝利(稍重):2着:1ヶ月半:ルメール
・陣営は「思った以上に左回りでは癖がある。好走している阪神の千八で改めて期待」とコメントしていた、追い切りはW主体の週末坂路での調整で2週続けて4歳春のジャスティンパレスと併せていた
・レースはAコース12日目で晴れて乾いていく稍重の中35.3 – 59.8 – 34.8の後傾0.5で、序盤の4Fを11.7以下が続く速めのラップで入ると800-1200mを12.8 – 12.8と緩めてラストは残り3Fから0.8加速して12.0 – 11.4 – 11.4と伸びる展開で、同率を含めて上がり2位以内を使った3頭で決着した
・内目の枠からスタートすると出て行って好位のインを追走した、道中は折り合ってスムーズに進めると勝負所では残り4F過ぎから徐々に促されて好位の馬群から直線へ、直線では本馬なりに伸びたが外からスピードある感じで伸びてきた勝ち馬に抗えず2.1/2馬身差の2着まで
・直線では2走前同様外にヨレていた

【5】阪神1600m未勝利(稍重):1着:1ヶ月:西村
・陣営は「少し甘い感じがある点を、1F短縮で補えれば」とコメントしていた、追い切りは坂路とWで1本ずつで終い重点の時計だった
・レースは34.7 – 58.1 – 35.6の前傾0.9で、序盤の4Fは11.4以下が続く展開だったが、後半の4Fは12.0 – 11.8 – 11.6 – 12.2と緩んだ後加速してラスト1Fは落とすラップで上がり3位以内の3頭で圏内を独占
・内目の枠からスタートすると出て行って好位内目の馬群を追走した、勝負所でも本格的には追い出されずにそのまま直線に入ると少し外に出されて進路を確保して力強く伸びるとラストは上がり最速で抜け出して優勝
・直線でのヨレはマシになっていたがラスト1Fはやや外に行き加減で左ムチを入れらていた
・キレる脚はなさそうだがある程度速めのマイル戦を追走してもラストの直線で減速せずに強く伸ばせる強みがある

【6】京都内回り1600m1勝クラス:1着:中2週:西村
・追い切りは坂路とWで1本ずつで時計は軽めだった
・レースは35.6 – 59.8 – 33.8の後傾1.8で、道中はスローで進めるとラストは残り4Fから0.8加速して11.7 – 11.5 – 11.1 – 11.2と伸びる高速上がり戦で4角1, 2番手から上がり3位, 2位を使った馬が2, 1着で後方から上がり最速を使った馬が3着
・8頭立ての6番枠からスタートすると出て行って内へ寄せて好位のインで逃げ馬を見る位置を追走した、勝負所では逃げ馬の1つ外に進路を取って逃げ馬から半馬身差ほどの2番手から直線へ、直線では上がり2位の脚で抜け出すと2馬身差で快勝
・直線では残り100m付近まで右手前のまま走っており、ラストで左手前に替えた所からやや外へヨレていた

【7】ラジオNIKKEI賞:1着:2ヶ月:西村
・陣営は「乾いた馬場の方がいいね」とコメントしていた、追い切りはWW坂路の過程で、週末は坂路での調整、2週前には自己ベスト80.4 – 65.4 – 11.4が出されてジャスティンパレスとの併せ馬に0.1秒遅れていた、ハンデ55kg
・レースは開幕週の馬場の中35.5 – 59.7 – 35.2の後傾0.3で、道中はややスローで進めるとラストは残り3Fから0.4加速して11.6 – 11.5 – 12.1と伸びる展開で1-6着のうち5頭が4角5番手以内の先行有利
・内目の枠からスタートすると出て行って好位のインを追走した、序盤こそほんの少し行きたがっていたが基本は落ち着いてスムーズに追走できていた、勝負所では残り4F付近から促されて残り3F付近で外目に出されると前から2列目の内から3頭目から直線へ、ラストは上がり2位の脚で抜け出して優勝
・レース後陣営は「元々、ハミにもたれるようなところがあり、追って甘いところがありましたが、トモがバンとして終いがしっかりしてきました」とコメントしていた
・直線では一瞬だけ左手前を出していたがほとんどの時間を右手前で走っていた
・内目の枠から終始好位のインで進めてラストは距離ロスなく進路を確保できており、鞍上の好騎乗もあったが開幕週のバイアスは向いていた

【8】毎日王冠:1着:3ヶ月:西村
・陣営は「前回の左回りではささる面があった。そのあたりがポイントになる」とコメントしていた、追い切りはWW坂路の過程での調整で、1週前には6F時計自己ベストタイ、5F時計自己ベストの80.4 – 65.2 – 11.3が出され併せ先着していた、福島の経験こそあったもののこれが初の関東遠征
・レースは開幕週の馬場の中36.0 – 59.5 – 34.1の後傾1.9で、道中はスローで進めるとラストは残り3Fから0.3加速して11.4 – 11.3 – 11.4と伸びる展開
・中枠からスタートすると内へ寄せて中団前目のインで前に逃げ馬を見る位置を追走した、勝負所では残り3F手前から促されて前との差を詰めると前から2列目の最内から直線へ、直線の序盤では進路が開かなかったが残り400mから開いて追われると抜け出して外から猛烈に伸びたGⅠ馬達を凌いで優勝
・人気のシュネルマイスター、ソングラインらが直線で進路取りスムーズではなく脚を余しての勝利ではあるものの、競馬の上手さと先行してもある程度末をまとめられる強みを遺憾無く発揮しての勝利

【9】マイルCS:4着:1ヶ月半:西村
・陣営は「間違いなく右回りの方が上手にレースができると思うし、マイルもベストでしょう」とコメントしていた、追い切りは併用で1週前にはWで自己ベスト79.2 – 64.4 – 11.4がジョッキー騎乗で出されていた
・レースは34.3 – 58.2 – 34.3の前後傾フラットで、序盤3Fをそれなりに速めに入ると600-800mを12.2と緩めてラストは残り4Fから0.5加速して11.7 – 11.6 – 11.5 – 11.2とゴールまで加速するラップで1-7着が4角8番手以下の差し有利
・中枠からスタートすると外へ誘導されて中団の外を追走した、道中および勝負所もスムーズで4角手前から追い出しを開始されると中団の外目から直線へ、直線では上位の上がりではなかったもののラストまでしっかりと伸ばして0.2秒差の4着
・このメンバー相手にスムーズな競馬で0.2秒差はGⅠでもやれる力を示した形

4歳

【10】中山記念(稍重):7着:3ヶ月:西村
・追い切りは併用で3週続けてジョッキーが騎乗していたが、時計は前3走と比較すると軽め
・レースは雨の降る稍重の開幕週の中35.6 – 58.6 – 37.6の前傾2.0で、序盤を緩まないラップで進めるとラスト3Fは12.5 – 12.3 – 12.8とかなり上がりのかかる展開だったが、開幕週の影響か4角4番手以内の馬で圏内を独占した
・中枠からスタートするとある程度出して行って好位の馬群を追走した、勝負所では残り4F過ぎから追い出されると前との差を詰めて前から3列目の内から5頭目付近から直線へ、直線ではまわりと同程度の脚になって7着まで
・レース後鞍上は「この馬には厳しい馬場でした、終始のめっていました」とコメントしており、道悪は苦手で割引きたい

【11】チャンピオンズマイル(香港シャティン1600m)(稍重):8着:2ヶ月:西村
・中枠から出負け気味のスタートを切ると中団の外を追走した、勝負所では残り500m手前から外目に出されて中団後方の大外になって直線へ、直線では伸ばせず8着敗戦
・レース後陣営は「この馬場でスピードが削がれてしまったのが敗因です」とコメントしていた

【12】安田記念(稍重):8着:1ヶ月:西村
・レース前陣営は「今年は雨に嫌われるところもあって思った着順になっていない」とコメントしていた、追い切りは検疫の関係もあって東京競馬場のダートおよび芝で調整され3本いずれもジョッキーが騎乗していた
・レースは開催14日目でCコース4日目の稍重の馬場の中34.5 – 58.4 – 33.9の後傾0.6で、序盤3Fを平均程度で入ると600-1000mが11.9 – 12.0と緩んでラストは残り3Fから0.7加速して11.3 – 11.2 – 11.4とラストまで伸びて上位の上がりを使った馬の差しも入る展開
・外枠からスタートしたが内へ寄せて行って3角では中団のインを追走していた、道中の様子では発汗が目立っていた、勝負所でも最内をキープしたまま中団のインから直線へ、直線では本馬なりに伸ばして前の馬を交わして行ったが8着まで

【13】中京記念(小倉1800m):3着:1ヶ月半:西村
・追い切りは併用で1週前にはある程度しっかり時計が出されていた、相変わらずジョッキーが騎乗して稽古をつけていた、トップハンデ59kg
・レースは開催8日目でBコース4日目の馬場の中34.3 – 57.5 – 37.3の前傾3.0で、序盤から飛ばして入るとラスト4Fは12.4 – 12.5 – 12.5 – 12.3とかなり上がりのかかる展開で1-7着のうち5頭が3角で10番手以下の差し有利
・中枠からややヨレるようなスタートを切ると内へ寄せて中団のインを追走した、勝負所では残り3F付近から促されて前との差を詰めて1列目の内から3頭目付近になって直線へ、直線ではしぶとい感じで伸ばしていたが2頭に交わされての3着
・レース後鞍上は「早く抜け出し過ぎました」とコメントしていた
・差し有利な展開で59kgでも早めに踏んでいく競馬で3着したように力は抜けていた

【14】毎日王冠:3着:2ヶ月半:西村
・陣営は「前走は59kgを背負いながらもいい内容の競馬ができました」とコメントしていた、追い切りはWからの坂路での調整で、1週前のWでは79.7 – 65.3 – 11.1と前年のマイルCS以来の6F79秒台が出されていた、斤量は+1kgで58kg
・レースは開催2日目(Aコース2日目)の馬場の中35.3 – 59.4 – 33.7の後傾1.6で、道中は極端には緩まないややスローペースで進めると、ラストは残り3Fから0.7加速して11.3 – 11.0 – 11.4と伸びる展開で、4角5番手以内の5頭が1-5着を独占する先行決着
・大外枠から出負け気味のスタートを切ると出て行って2番手を追走した、序盤にある程度スピードに乗せて行ったが道中はしっかり折り合っていた、道中は大きな動きがなく、そのまま2番手から直線へ、直線ではそれなりに伸びたが逃げ馬を交わせず3着まで
・ラストまで3着を確保したのは力の現れではあるものの、逃げ馬を交わせなかった点から、トップスピード争いでは分が悪いタイプ

【15】マイルCS:2着:1ヶ月半:西村
・陣営は「春先に比べていい頃の状態に戻ってきましたね」とコメントしていた、追い切りは前走と同様のパターンで時計も同等
・レースは開催14日目(Bコース6日目)の馬場の中33.8 – 57.5 – 34.5の前傾0.7で、入りの3Fを飛ばして入ると600-1000mでは11.9 – 11.8と緩んで、ラストは残り3Fから0.2加速して11.6 – 11.4 – 11.5と伸びる展開
・大外枠から外へヨレながらスタートを切ると控えて枠なりに中団の外を追走した、勝負所では残り3F手前から促されて中団の大外から直線へ、直線では力強くラストまで伸ばしたが、自身より内から鋭く伸びた勝ち馬に2馬身半離されての2着

結論(再掲)

■未勝利で使った2200m戦と道悪だったレースを除けば全戦で4着以内の堅実派で、瞬間的にキレる脚こそないが、直線で力強く長く脚を伸ばせることが強みで、過去2回のマイルCSでの競馬ぶりから、マイルGⅠで中団に控えても直線で力強い脚を使うことができる
■操縦性が高く、主戦の西村とのコンビでは枠に関係なく内目が開けば道中は内を通して距離ロスを省いた競馬をすることができ、また、2走前の毎日王冠では序盤にスピードに乗せて先行させた一方で、前走のマイルCSでは積極的に中団で控えており、前後の位置取りもある程度自在性がある
■重賞を連勝しマイルCSも4着した際の調整過程ではしっかりと自己ベストの追い切り時計が出されており、調教の時計をそのまま調子と受け取って良いタイプのため、注視したい
■過去には陣営から複数回道悪は苦手で良馬場が良いとの旨のコメントが出されており、実際道悪では数段パフォーマンスを落としている、道悪では割引きたい
■近走はややゲートでの駐立が悪く、出負け気味のスタートやヨレながらのスタートになっていることが多く、近2走はともに大外枠で最後入れだったこともあり致命的なスタートにはなっていないが、奇数番に入るなど条件が悪転した際には好スタートを切れない可能性を考慮したい
■ここでも道中最内に潜り込む競馬ができるのは良く、東京の重賞としては瞬発力が求められないレース質にもマッチするが、重賞で3戦連続馬券圏内かつ前走でマイルGⅠ2着のこのタイミングで馬券的な妙味が出るかは疑問、昨年のローテや前走で賞金を加算できた点を鑑みると、今年は昨年よりも間隔を取って再び香港のチャンピオンズマイルへという思惑が見え、ここは叩きの意味合いが強い1戦になる可能性も、追い切りで動いてくれば休み明けでも問題はないタイプではあるものの、中心視するよりは有力な相手までか

Gregory

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