東京新聞杯の各馬分析4頭目はボンドガール。
結論に買い・消しなどの大方の見解とその根拠などを記載しているため、簡単には結論を見ていただければ十分かと思います。
東京新聞杯の過去レース分析とそれから得られた分析結論(レース傾向など)についてはこちらから。
基本情報(馬名:馬齢:血統(父×母父):前走:鞍上:斤量)
ボンドガール:牝4歳:ダイワメジャー×米国型:前走秋華賞5人気2着:◯◯:55kg
結論
■3歳春まではマイルで先行する競馬をしていたものの、距離を延長した近3走では後方で控えて折り合いを付けて、後半鋭い決め手を使う競馬で3戦連続で馬券圏内に好走しており、現状のベストはワンターンで直線の長い東京1800-2000mと見る
■近走は控えて末を伸ばす競馬ができているものの、相変わらず気性はキツい所があり序盤には手綱と喧嘩して行きたがる所を見せている、現状ポジションを取るために序盤で出していくと引っ掛かりそうな雰囲気がある
■洋芝での稍重でそれなりに上がりのかかったクイーンSや、勝負所で外をまわしながらゴールまで伸びた秋華賞でのレースぶりから、父の産駒にしては距離が持ち、現状は2000mまでは問題なくこなせると考える
■近走のレースぶりから、今回の距離短縮に対応するためにはこれまでより多少出して行ってポジションを確保する必要があるが、外枠からのスタートで前に馬を置けないと折り合い面でロスしながら道中外をまわすことになり、直線で伸ばしきれない所が想像できる、一方で、内枠から前に馬を置いてなんとか折り合いながらの追走ができれば直線で抜け出して勝ち切る所も想像できる、最終的な評価は人気と付き合わせながらになるが、追加斤量がない点や距離短縮で良いイメージがされるなど人気になりそうな面もあり、枠や人気を鑑みて
全レース分析
2歳
【1】東京1600m新馬(稍重):1着:レーン
・陣営は「瞬発力があるので理想は良馬場」とコメントしていた、追い切りはW主体での調整で、最も速い時計は最終追いで83.9 – 67.7 – 11.6が出されていた
・レースは開催14日目(Cコース4日目)で乾いていく稍重の馬場の中37.1 – 61.3 – 33.3の後傾3.8で、道中をスローペースで進めると、ラストは残り3Fから0.9加速して11.2 – 11.0 – 11.1と伸びる高速上がり戦で、上位の上がりを使った3頭で圏内を独占した
・内目の枠からスタートすると好位のインで逃げ馬を見る位置を追走した、道中は折り合ってスムーズに進めると、勝負所では残り3F付近から促されて逃げ馬を見る最内から直線へ、直線では進路を求めて外に出されると残り300mから追い出された、ラストは2位より0.3速い上がり最速33.0で伸びてチェルヴィニアを差し切って優勝
・直線での伸びからある程度速い脚は使えるタイプか
【2】サウジアラビアRC:2着:4ヶ月:川田
・陣営は「1週前に鞍上が騎乗。折り合いに苦労していたけど、感触をつかんでくれ」とコメントしていた、追い切りはW主体での調整で、当週には自己ベスト80.8 – 66.2 – 11.5が出されていた、馬体は+8kgしていた
・レースは開催1日目の馬場の中34.9 – 59.2 – 34.2の後傾0.7で、道中を平均程度のペースで進めると、600-1000mを12.0 – 12.3と緩めて、ラストは残り3Fから0.6加速して11.7 – 11.2 – 11.3と伸びて上位の上がりを使った3頭が圏内を独占した
・9頭立ての3番枠からややあおり加減のスタートを切ると頭を上げて行きたがるのを抑えられながら中団後方の外を追走した、道中もやや行きたがっている様子だった、勝負所では残り3F付近から促されて中団の馬群から直線へ、ラストは上がり2位の脚で伸びたが、外から自身より0.6速い上がり最速を使った馬に差し切られて2馬身差の2着まで
・レース後陣営は「うちの馬はゲートの中で落ち着きがなく、出負けしてしまいました。前半3ハロンぐらいまで少し力んでいて、折り合いが難しかったですが、その後はスムーズでした」と気性面についてコメントしていた
・レースのペースとしては前走より速くなったにも関わらず引っかかっており、気性的に難しい面がある
・どの後は阪神JFを目標とされたが、12月5日に放馬した際に右前肢を打撲し休養入りした
3歳
【3】ニュージーランドT(稍重):2着:6ヶ月:武豊
・陣営は「できれば良馬場で走らせたい」とコメントしていた、追い切りは相変わらずW主体で行われ、1週前には自己ベスト79.8 – 63.5 – 11.2が出されていた、当週は単走で終い重点
・レースは開催13日目(Bコース3日目)の馬場の中36.0 – 58.9 – 35.5の後傾0.5で、序盤を緩み切らないペースで進めると、ラスト3Fは11.9 – 11.7 – 11.9と上がりかかる展開で、4角4番手以内の馬で圏内を独占する先行決着、また、6着までを馬番8番以内の馬が独占する内枠決着
・内枠からスタートすると出て行って好位のインを追走した、前半は頭を上げて行きたがっていたが、後半は落ち着いて追走できていた、勝負所では馬群の内目の位置取りのまま馬群の加速に付き合うと好位のインのまま直線へ、直線では各馬が外へ進路取りしたことでスムーズに進路を確保すると伸びて抜け出しにかかってラストは逃げ馬を交わしたが、外から1頭に差されて2着まで
・レース後鞍上は「まわりがガチャガチャしていましたが、ゲートは出てくれました。得意の馬場とは思えないですが、良いレースが出来たと思います」とコメントしていた
【4】NHKマイルC:17着:1ヶ月:武豊
・追い切りは坂路とWの併用で、短い間隔と気性を考慮してかキャリアで初めて全て単走で行われていた
・レースは開催6日目(Aコース6日目)の馬場の中34.3 – 58.3 – 34.1の後傾0.2で、序盤を速めのペースで入ると、600-1000mを12.0 – 12.0と緩めて、ラストは残り3Fから0.6加速して11.4 – 11.2 – 11.5と伸びる展開で、4角6番手以内の馬が圏内を独占するやや先行決着
・内枠からスタートすると出て行って先頭で2頭並ぶ形のインを追走した、3角までに外の馬にハナを譲ると3角地点では好位のインを追走していた、外から交わされる時に少し手綱と喧嘩して行きたがっているようだった、勝負所ではそのまま好位のインを追走して2列目の最内で逃げ馬を見る位置から直線へ、直線ではすぐさま最内に進路を見つけて追われたが残り400m過ぎの地点で外からぶつけられてトモを滑らせるような形になった、そこからは追われずに入線しての17着、度外視の1戦
・レース後鞍上は「直線で内から抜け出せる形だったけど、アンラッキーだったね」とコメントしていた
【5】クイーンS(稍重):2着:2ヶ月半:武豊
・追い切りはW主体週末坂路での調整で、ラスト1週は札幌のダートで調整されていた、また、前走に続いてオール単走だった、馬体は+6kgの458kgでキャリア最高体重、3歳で斤量は-4kgの51kg
・レースは開催4日目(Aコース4日目)で雨の影響あって稍重となった馬場の中35.7 – 60.3 – 35.3の後傾0.4で、道中を平均程度のペースで進めると、ラストは残り4Fから0.4加速して11.8 – 11.6 – 11.8 – 11.9と失速し切らないもののラストはゴールへ失速する展開
・最内枠からゲートで立ち上がるような所があったが五分のスタートを切ると、行きたがるのを抑えられながら控えて後方のインを追走した、道中は最内を1つあけた進路取りとなっていた、勝負所では最内を外して外目へ進路を取ると後方の馬群の位置取りになって直線へ、直線では1列前の勝ち馬を追いかけるようにして内から併せたがわずかに及ばずタイム差なしの2着、上がりは2位より0.3速い最速で34.4
・レース後鞍上は「思っていたよりも掛からなかったので、溜めてじっくりと運びました」と気性面の変化についてコメントしていた
【6】紫苑S:3着:1ヶ月半:武豊
・陣営は「開幕週で後方からでは厳しいので、いつものような先行策になるはず」とコメントしていた、追い切りはW主体週末坂路での調整で、引き続きオール単走だった、馬体は-10kgしていた
・レースは開催初日(Bコース1日目)の馬場の中34.7 – 58.8 – 34.0の後傾0.7で、前半を持続的なペースで進めると、ラストは残り3Fから0.3加速して11.6 – 11.4 – 11.0と伸びる加速ラップでコースレコードでの決着
・外枠からスタートすると控えて後方の馬群を追走した、相変わらず序盤はやや行きたがる所を見せていた、向正面ではコーナーワークで後方のインの位置取りとなった、勝負所では終始前に2着馬を見る最内をまわってくると後方のインから直線へ、直線では進路を求めて外へ出されると、ラストは同率で上がり最速の33.0で伸びたが前には迫りきれずの3着まで
・レース後鞍上は「スタートが思ったほど出ませんでしたし、気性のキツいところがあるので、出して行きませんでした。レース自体に動きがなく、動くこともできませんでした。それでも良い脚を持っています」とコメントしていた
・現状は折り合いを考えると強気にポジションを取りに行けない形となっており、この形の競馬を想定すると鋭い末を活かせる直線の長いコースの方が向く
【7】秋華賞:2着:1ヶ月:武豊
・追い切りはWと坂路の併用でオール単走での調整だった、初の関西遠征や前走で減っていた馬体を考慮してか時計は控え気味だった
・レースは開催4日目(Aコース4日目)の馬場の中34.5 – 57.1 – 36.7の前傾2.2で、前半は逃げ馬が後続を離して逃げてハイペースで進めると、ラスト3Fは12.2 – 12.7 – 11.8と前が止まって差しが台頭してラスト1F加速するラップ、4角で7番手以下の馬が圏内を独占する差し決着だったが、逃げ馬が飛ばしただけで3着から0.2秒差以内に先行馬(4角4番手以内)も3頭残していた
・中枠外目からゲートでの駐立が悪く出負け気味のスタートを切ると控えて後方の外を追走した、相変わらず序盤は手綱を引かれるような所があった、向正面ではやや折り合いを付けられながら進路を外に取り3角では後方の大外を追走していた、勝負所では残り4F過ぎから促されると馬群の外目をまわして加速して後方の大外から直線へ、直線では外からグイグイとゴールまで伸びて上がり最速34.1の脚を使ったが、自身より前から抜け出した勝ち馬には迫れずの2着
・外をまわしながらラストまで伸びたレースぶりからは父の産駒のイメージに反して距離は持ちそう
結論(再掲)
■3歳春まではマイルで先行する競馬をしていたものの、距離を延長した近3走では後方で控えて折り合いを付けて、後半鋭い決め手を使う競馬で3戦連続で馬券圏内に好走しており、現状のベストはワンターンで直線の長い東京1800-2000mと見る
■近走は控えて末を伸ばす競馬ができているものの、相変わらず気性はキツい所があり序盤には手綱と喧嘩して行きたがる所を見せている、現状ポジションを取るために序盤で出していくと引っ掛かりそうな雰囲気がある
■洋芝での稍重でそれなりに上がりのかかったクイーンSや、勝負所で外をまわしながらゴールまで伸びた秋華賞でのレースぶりから、父の産駒にしては距離が持ち、現状は2000mまでは問題なくこなせると考える
■近走のレースぶりから、今回の距離短縮に対応するためにはこれまでより多少出して行ってポジションを確保する必要があるが、外枠からのスタートで前に馬を置けないと折り合い面でロスしながら道中外をまわすことになり、直線で伸ばしきれない所が想像できる、一方で、内枠から前に馬を置いてなんとか折り合いながらの追走ができれば直線で抜け出して勝ち切る所も想像できる、最終的な評価は人気と付き合わせながらになるが、追加斤量がない点や距離短縮で良いイメージがされるなど人気になりそうな面もあり、枠や人気を鑑みて
Gregory