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プログノーシス 【有馬記念2024】

有馬記念の各馬分析12頭目はプログノーシス。

結論に買い・消しなどの大方の見解とその根拠などを記載しているため、簡単には結論を見ていただければ十分かと思います。

有馬記念の過去レース分析とそれから得られた分析結論(レース傾向など)についてはこちらから。

基本情報(馬名:馬齢:血統(父×母父):前走:鞍上)

プログノーシス:牡6歳:ディープ×欧州型:前走コックスプレート(オーストラリアムーニーバレー2040m)1人気2着:三浦

結論

■国内12戦全てで上がり2位以内、うち10戦で上がり最速を使っているように素晴らしい末脚の持ち主だが、母がイギリスの馬 = 欧州型の血統らしく一瞬でキレる脚というよりは持続的に加速する末脚で、最大限活かすには直線が長く、時計がかかるタフな馬場が歓迎なタイプ
■金鯱賞2023のレース後には鞍上から「どうしても1戦使うごとにダメージの大きい馬なので」とコメントが出されており、これまで休み休みでレースを使われてきた理由であるが、近走は休み明けを叩いて香港などでも結果を出しており、反対にレース前に「調教時計は出ていますが、休み明け感は多少なりともあります」とコメントが出されていた金鯱賞2024では、レース後に鞍上も苦しい状態だったとコメントしており、休み明けの状態は陣営のコメント等から見極めたい
■ゲートでの駐立が悪く、近走(例:2走前の札幌記念)でも出遅れて後方からの競馬になっているが、近走は引っかかるのをうまくなだめながら道中で番手を上げる競馬が板につき、4角で前を射程圏に入れる競馬ができている、また、前走後に陣営は「こちらに来てからのD.レーン騎手が乗ってのゲート練習による効果があり、うまくスタートを切り、思っていたよりも前で競馬をすることができて、理想的な流れだったと思います」とコメントしており、今後の国内走でも良い影響が出る可能性も
■これまで全て2000m以下のレースを使われており(コックスプレートは2000mと考える)、OPに入ってからは全て2000mのレースを使われてきたが、ここで初めて距離を延長する、血統からは距離延長に対して特段の割引きはないように思え、距離があった方がペースも緩んで差しやすい可能性はあるが、道中の折り合いが簡単ではない面を考えるとマイナス要素でもある、これまでのパフォーマンスから能力は疑いようがなく、初めての距離をこなすようであれば好走も見込めるため高く評価したいが、折り合いや仕掛け所などが難しいことを考えると乗り替わりはマイナス、過剰に人気する理由はないため基本的には評価するが、本線の軸には据えられない

全レース分析

3歳

【1】阪神2000m未勝利(稍重):1着:川田
・追い切りはWで終い重点主体で盛んに併せ馬が行われていた
・レースは稍重の中36.5 – 61.7 – 35.7の後傾0.8で序盤スローで進めると残り3Fから0.3加速して11.9 – 11.8 – 12.0と伸び、ある程度上がりかかる展開
・外枠からスタートすると出て行って中団前目の外を追走した、序盤の1, 2角中間では頭を上げて行きたがっている様子だったが向正面に入ると幾分落ち着いた、勝負所では残り4F手前から促されると徐々に前との差を詰めていき好位外目になって直線へ、直線では馬群から離すように外に出されると2位より0.5速い上がり最速で先に抜け出した馬を差し切って優勝

【2】毎日杯:3着:中1週:藤岡佑
・追い切りはWで軽めでの併せ遅れが1本のみで、陣営は「中間はテンション面を考慮した調整」とコメントしていた
・レースは34.5 – 57.6 – 34.4の後傾0.1で、序盤ハイペースで入るとラストは残り3Fから0.4加速して11.5 – 11.2 – 11.7という展開で勝ち時計1:43.9の高速決着、同率も含めて上がり2位以内の馬で圏内を独占
・最内枠から若干伸び上がるようなスタートで出遅れると最後方を追走した、道中は残り5F付近から追っつけられ始めて前との差を詰めていき後方の内目から直線へ、ラストは上がり2位で伸びたが先に抜け出した2頭には及ばずの3着

【3】中京1600m1勝クラス:1着:2ヶ月:川田
・追い切りはWと坂路の併用で1週前のWでは自己ベスト6F79.0 – 63.7 – 12.2が出され、最終の坂路でも4F53.9 – 11.9と初めて速い時計が出されていた
・レースはやや荒れ気味の良馬場の中34.7 – 58.0 – 34.9の前傾0.2で、序盤を平均からややハイペースで入るとラスト3Fは11.7 – 11.2 – 12.0と残り2Fからの加速が大きく、上がり上位馬がそのまま上位を独占する展開
・中枠からアオるように出遅れると最後方からだったがすぐさまインコースを取りにいって向正面では若干引っ掛かり気味に内からポジションを上げた、3角では中団インの位置取りとなっており、勝負所では残り3F手前から加速を開始し(スムーズにインが開いたのもあり)、1列目の最内から直線へ進入した、直線では上がり最速で抜け出すと3馬身差の圧勝

【4】阪神1800m2勝クラス:1着:5ヶ月半:川田
・追い切りは併用で1週前のWではグレナディアガーズとの併せ馬に遅れていた、最終は坂路で4F53.8 – 12.1の自己ベスト
・レースは35.9 – 58.7 – 35.0の後傾0.9で道中は11.6以下が続く持続的な展開でラスト3Fは11.8 – 11.4 – 11.8と残り2Fからの加速が大きなラップ
・中枠から駐立が安定せず出遅れると最後方から、そのまま勝負所に入ると残り4F手前から進出を開始し馬群との差を詰めて後方外から直線へ、直線では大外から2位より0.7速い上がり最速を使うとあっという間に差し切って2馬身半差で優勝、ここでは力が違った

4歳

【5】阪神2000m3勝クラス:1着:4ヶ月半:川田
・追い切りはW主体週末坂路で終い重点の時計が多かった、最終追い切りは初めて単走で行われていた、ハンデ57kg
・レースは35.5 – 60.2 – 34.3の後傾1.2で、序盤平均からややスローで入ると残り4Fから0.4加速して11.7 – 11.2 – 11.6 – 11.5とラストも加速するラップ
・外目の枠からここでもゲートでの駐立が悪く、ヨレるように出遅れると控えて後方を追走した、そのまま後方で進めると勝負所では残り3F手前から本格的に促され始めて進出を開始し、後方の大外から直線へ、直線では2位より0.6速い上がり最速を使うとまとめて差し切って優勝
・2着との着差こそ0.1秒だったが、上がり時計の違いを見るにここでも力が抜けていた

【6】カシオペアS(L)(阪神1800m):2着:6ヶ月半:岩田望
・追い切りは併用で1週前のWでは終い重点の時計で併せ遅れていた、当週は坂路で軽めの時計での調整で前走に引き続いて単走で行われていた、休み明けで馬体は+8kgしていた
・レースは35.9 – 60.4 – 33.6の後傾2.3で序盤スローで入ると残り3Fから0.8加速して11.3 – 10.8 – 11.5と伸びる高速上がりの展開
・中枠からここでもゲートでの駐立は悪かったがなんとか五分のスタートを切ると、これまでと比較して出て行って中団外目を追走したがこれまでよりも頭を上げて行きたがっている様子だった、そのまま勝負所の残り3F付近まで引っかかったままで手綱を抱えていると外から進出してきた馬に蓋をされて中団後方の外目の馬群となって直線へ進入した、直線では上がり最速で差しこんできたが逃げ馬に届かず2着まで

【7】中日新聞杯:4着:1ヶ月半:藤岡佑
陣営は前走について「前走は道中で少し力んでいた分、伸び切れなかったもの」とコメントしていた、追い切りは併用で中間の坂路では自己ベスト4F52.4 – 12.0が出されていた、当週はWで2勝クラス勝ち以来の最終追い切り併せ馬だった、ハンデ56kg
・レースは37.2 – 61.9 – 35.1の後傾2.1で序盤をドスローで入ると残り5Fから0.7加速して11.3 – 11.1 – 11.2 – 11.5 – 12.4とラストはゴールへ失速するロングスパート戦
・内目の枠から相変わらずゲートでの駐立が悪く出負け気味のスタートを切ると折り合い重視で控えて後方を追走した、その後残り5Fから馬群の加速がスタートしたが、本馬はその時点から4角まで変わらず後方を追走していた、直線では大外から2位より0.6速い上がり最速を使ったが差し届かず4着まで、完全な仕掛け遅れ

5歳

【8】金鯱賞:1着:3ヶ月:川田
・追い切りは併用で1週前にW、当週は坂路で単走での調整だった
・レースは36.3 – 60.9 – 34.6の後傾1.7で序盤をスローで進めるとラストは残り3Fから0.9加速して11.2 – 11.6 – 11.8とラストまで11秒台ながらゴールへは失速するラップ
・大外枠から若干外へヨレるようにスタートすると後方の外を追走した、スタート後から2角までは行きたがって幾分ポジションを上げてしまっていたが向正面では比較的落ち着いていた、勝負所では残り3Fから外から加速を開始すると一団となった馬群の後方外から直線へ、直線では2位より0.4速い上がり最速を使うと内を進んでいた逃げ馬を捉えて優勝
・レース後鞍上は「馬場もちょっと緩く、この馬としてはパンパンの馬場の方が能力を発揮できるタイプだと思いますので、直線では、そういう面も多少は影響したと思います」とコメントしていた
・また鞍上は「どうしても1戦使うごとにダメージの大きい馬なので」ともコメントしていた

【9】QE2世C:2着:1ヶ月半:パートン
・7頭立ての3番枠から若干アオり気味に出遅れると後方のインを追走した、日本基準のタイムはわからないが少頭数の影響もあり道中は比較的スローペースに見えた、勝負所では徐々に馬群との差を詰めて行って一団となった馬群の後方インから直線へ、直線では始めの100mほど進路を探していたが開いて追われるとしっかり伸びた、先に抜け出した勝ち馬には及ばなかったが2着好走

【10】札幌記念(稍重):1着:3ヶ月半:川田
・追い切りは栗東で坂路とWの併用から直前週は函館のWと芝での調整
・レースは雨の影響が残ったタフな稍重の中35.5 – 60.4 – 36.4の前傾0.9で、ラストは残り3Fから0.5加速して12.0 – 12.0 – 12.4という展開
・外枠からゲートでの駐立は相変わらず悪かったがなんとか五分のスタートを切ると控えて後方を追走した、2角から向正面でインコースから番手を上げると残り4F地点では中団前目の馬群となっていた、ラストは残り3F手前から進出を開始すると外目を回しながらポジションを上げてほとんど先頭になって直線へ、上がり最速で突き放すと2着を0.7、3着を1.2秒離す圧勝
・レース後鞍上が「こういう特殊な馬場にもなっているので、適性の差も出たのかなとは思います」とコメントしていたように洋芝の道悪と特殊な条件での圧勝で、時計のかかる馬場への適性が高い可能性

【11】天皇賞秋:3着:2ヶ月半:川田
・追い切りはW主体の週末坂路での調整で、全体的に時計は緩めだった
・レースは34.9 – 57.7 – 34.7の後傾0.2で、道中は11.5以下が続くハイペースからラスト3Fは11.6 – 11.4 – 11.7と勝ち馬が抜け出してラップを落とし切らない展開
・外枠からゲートでの駐立が悪く出負け気味のスタートを切ると控えて最後方を追走した、勝負所では残り4F付近から進出を開始し、後方の大外になって直線へ、ラストは上がり2位の脚で伸びたが前から抜け出した勝ち馬イクイノックスと自身より後方から伸ばしたジャスティンパレスには抗えずの3着

【12】香港C(香港シャティン2000m):5着:1ヶ月半:川田
・中枠からスタートすると控えて後方を追走した、1, 2角では引っかかって行きたがる所を見せていた、勝負所では残り4Fからインから進出を開始すると、4角で一塊になった馬群の後方外目から直線へ、直線では狭い進路を割って伸びてきたが上位争いには加わりきれずの5着まで

結論(再掲)

■国内12戦全てで上がり2位以内、うち10戦で上がり最速を使っているように素晴らしい末脚の持ち主だが、母がイギリスの馬 = 欧州型の血統らしく一瞬でキレる脚というよりは持続的に加速する末脚で、最大限活かすには直線が長く、時計がかかるタフな馬場が歓迎なタイプ
■金鯱賞2023のレース後には鞍上から「どうしても1戦使うごとにダメージの大きい馬なので」とコメントが出されており、これまで休み休みでレースを使われてきた理由であるが、近走は休み明けを叩いて香港などでも結果を出しており、反対にレース前に「調教時計は出ていますが、休み明け感は多少なりともあります」とコメントが出されていた金鯱賞2024では、レース後に鞍上も苦しい状態だったとコメントしており、休み明けの状態は陣営のコメント等から見極めたい
■ゲートでの駐立が悪く、近走(例:2走前の札幌記念)でも出遅れて後方からの競馬になっているが、近走は引っかかるのをうまくなだめながら道中で番手を上げる競馬が板につき、4角で前を射程圏に入れる競馬ができている、また、前走後に陣営は「こちらに来てからのD.レーン騎手が乗ってのゲート練習による効果があり、うまくスタートを切り、思っていたよりも前で競馬をすることができて、理想的な流れだったと思います」とコメントしており、今後の国内走でも良い影響が出る可能性も
■これまで全て2000m以下のレースを使われており(コックスプレートは2000mと考える)、OPに入ってからは全て2000mのレースを使われてきたが、ここで初めて距離を延長する、血統からは距離延長に対して特段の割引きはないように思え、距離があった方がペースも緩んで差しやすい可能性はあるが、道中の折り合いが簡単ではない面を考えるとマイナス要素でもある、これまでのパフォーマンスから能力は疑いようがなく、初めての距離をこなすようであれば好走も見込めるため高く評価したいが、折り合いや仕掛け所などが難しいことを考えると乗り替わりはマイナス、過剰に人気する理由はないため基本的には評価するが、本線の軸には据えられない

Gregory

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