東京新聞杯の各馬分析6頭目はウンブライル。
結論に買い・消しなどの大方の見解とその根拠などを記載しているため、簡単には結論を見ていただければ十分かと思います。
東京新聞杯の過去レース分析とそれから得られた分析結論(レース傾向など)についてはこちらから。
基本情報(馬名:馬齢:血統(父×母父):前走:鞍上)
ウンブライル:牝4歳:ロードカナロア×欧州型:前走NHKマイルC8人気2着:ルメール:55kg
結論
■阪神JF、クイーンCの2戦は速めのラップで入る展開についていけず凡走していたが、ルメールの進言もありブリンカーを着用したNZT、NHKマイルCでは道中に促されるようなところがなくなり、ともに上がり最速を使って好走している
■NZT、NHKマイルCと好走はしたものの、詰めて使って追い切りも緩められて体が減っており、現状休み明けのフレッシュな状態での方が狙える、休み明けで輸送もない今回はそういう意味では狙えるタイミングで、ブリンカー着用後は道悪しか使われていない点も不気味、脚質的にこの時期の東京でどこまで前に迫れるかだが、鞍上のエスコートでロスなく直線に向ければ圏内への差し込みはあっても
全レース分析
2歳
【1】東京1400m新馬:1着:ルメール
・追い切りはW主体週末坂路での調整で、併せ馬は行われていたが時計は終い重点、春東京の最終週土曜日
・レースは36.2 – 34.2の後傾2.0で、スローで進めると残り3Fから0.4加速して11.3 – 11.2 – 11.7と伸びる展開
・外枠から遅めのスタートを切ったが出て行って逃げ馬と並んで追走した、直線ではやや外目に出されると上がり最速で抜け出して3馬身半差の完勝、直線で抜け出してからは遊んでいるところも見られた
【2】もみじS(OP)(阪神1400m):1着:4ヶ月:ルメール
・調整は初戦と同様の過程で、時計は初戦よりやや速め、終い重点は変わらず、4ヶ月の休み明けで初の関西遠征だったが、馬体は+10kgしていた、7頭立て
・レースは35.4 – 34.2の後傾1.2で、スローで進めるとラスト3Fは11.6 – 11.2 – 11.4と伸びる展開
・5番枠から出負け気味のスタートを切ると押して行って中団を追走した、道中も促しながらの追走だった、勝負所では前との差が詰まって中団外から直線へ進入すると2位より0.4速い上がり最速で抜け出して残り150mでは先頭、ラストは流して3馬身差の完勝
【3】阪神JF:15着:2ヶ月:横山武
・追い切りはW主体週末坂路で最終追いではジョッキー騎乗でWで5F自己ベスト84.5 – 67.3 – 11.5が出されており、初めて単走で行われていた
・レースは33.7 – 57.0 – 36.1の前傾2.4で、序盤飛ばして入ってラスト3Fは11.1 – 12.5 – 12.5と上がりかかる展開
・外枠から出遅れると後方の外を追走した、そのまま後方の外から直線へ進入すると入り口ではまだ脚があるように見えたが進路が狭くなってからは全く伸びず15着
・次走コメントで陣営は本走について「精神面が不安定で体も寂しく映った」とコメントしていた
3歳
【4】クイーンC(稍重):6着:2ヶ月:ルメール
・追い切りは同内容で、最終追いは併せ馬に戻されており、前走は体が減って併せ馬を回避していたか、2ヶ月開けて馬体は+12kg、開幕3週目でコース内側には雪が残っていた
・レースは稍重の中34.5 – 58.0 – 35.1の前傾0.6で、序盤速めに入ると600 – 1000mで11.7 – 11.8とやや緩んでラスト3Fは11.3 – 11.6 – 12.2とゴールへ失速する展開
・外枠からやや出負け気味のスタートを切ると中団の外を追走した、勝負所ではペースアップに対応するため速め速めに追い出しを開始されて直線に入る前にムチを入れられていた、中団の大外から直線へ進入すると伸びていたがラスト200mは上位馬より鈍って6着まで
・レース後鞍上は「道中、忙しかったです。ズブいです。ブリンカーが必要です」とコメントしていた
・道悪なのもあったが、ラストはゴールへ失速してこの時期の牝馬としてはマイルより長めの距離への適正が問われた印象で、その中でラスト鈍ったところを見るに距離適性はマイル以下にある
【5】ニュージーランドT(稍重):2着:2ヶ月:ルメール
・陣営は「初戦以降は気難しさを出しているので、追い切りはチークを着用し、競馬ではブリンカーを」とコメントしており、ルメールの進言に従った形、追い切りは同様
・レースは稍重の中35.0 – 57.7 – 36.0の前傾1.0で、道悪の中飛ばした展開でラストは11.9 – 12.1 – 12.0と上がりがかかった
・外枠から五分のスタートを切ると中団の外目を追走した、道中はブリンカー効果か手綱を抱えるようなところがあった、終始外をまわると中団の外のまま直線へ、ラストは上がり最速で良く伸びたが先に抜け出した勝ち馬には迫れずの2着
・レース後鞍上は「ブリンカー効果で良く伸びてくれました」とコメントしており、やはりブリンカーは効果があった模様
【6】NHKマイルC(稍重):2着:1ヶ月:横山武
・陣営は前走について「ブリンカーの効果はあったが、4角から直線にかけて嫌気を差していた」とコメントしていた、追い切りはいつものパターンも時計は全体的に軽めで、前走-6kgからここでも-8kgしていたことから使うと体が減るタイプか
・レースは雨の降る稍重の中34.3 – 58.4 – 35.4の前傾1.1で、序盤飛ばして入ると600 – 1200mで12.0 – 12.1 – 12.0と緩んでラスト2F11.5 – 11.9という展開
・内枠からスタートすると控えて後方を追走した、4角では後方からインアウトで大外に出されて直線に進入すると2位より0.4速い上がり最速で伸びたが、先に抜け出した勝ち馬に届かず2着
・道悪の中飛ばしたラップで3角12番手以下が馬券圏内を占めたように差しに向いた展開だった
・直線での伸びは持続的で一瞬のキレが求められる展開よりもタフで上がりがかかって長く脚を求められる展開への適正が高い
結論(再掲)
■阪神JF、クイーンCの2戦は速めのラップで入る展開についていけず凡走していたが、ルメールの進言もありブリンカーを着用したNZT、NHKマイルCでは道中に促されるようなところがなくなり、ともに上がり最速を使って好走している
■NZT、NHKマイルCと好走はしたものの、詰めて使って追い切りも緩められて体が減っており、現状休み明けのフレッシュな状態での方が狙える、休み明けで輸送もない今回はそういう意味では狙えるタイミングで、ブリンカー着用後は道悪しか使われていない点も不気味、脚質的にこの時期の東京でどこまで前に迫れるかだが、鞍上のエスコートでロスなく直線に向ければ圏内への差し込みはあっても
Gregory