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グローリーヴェイズ 【札幌記念2022】

基本情報

グローリーヴェイズ:牡7歳:ディープ×米国型:前走ドバイSC5人気8着:ルメール

結論

■基本GⅡを叩いて2、3ヶ月の間隔でGⅠに向かうというパターンを取っており、調子が上がっていなかったり叩きの色が強いレースでは最終追い切りで早めの時計が出されるため、最終追い切りの負荷は注視
■デビュー【2】戦目などの若駒時から坂で伸びあぐねる、坂が苦手などのコメントが陣営から出されており、成績も概ねその通り京都、香港 > 阪神、東京、中京、中山となっており、急坂のあるコースなどでは一枚評価を落としたい
■また、宝塚記念や金鯱賞などの道悪では結果が出ておらず、雨馬場となった際にも信頼度を一枚落とした馬券の買い方をしたい
■福島、中山内回り、札幌などの小回りコースはスピードの違いで勝った新馬以外経験しておらず、一瞬の切れよりは長い直線でゴールまでしっかりと足を伸ばす競馬が目立つことを考えると適性があるとは考えにくい
■枠にもよるがルメールは札幌でも勝負所外をまわしてくることが多く、ロスを省いた競馬を期待しづらいか

全レース分析

2歳

【1】中山1800m新馬:デムーロ
・追い切りは南W主体週末坂路で時計は平凡も盛んに併せ馬が行われていた
・レースは40.2 – 65.8 – 34.9と新馬でもあまり見ないスローペースで上がり3Fは12.2 – 11.5 – 11.2とゴールまで加速するラップ
・中枠からスタートすると基礎的なスピードもあってかハナへ、2角までジョッキーはかなり逃げたくない様子でこのスローの中抑えられたことで流石に馬も幾分行きたがっていた、残り5Fからは外から来た馬と先頭で並ぶような形でインを追走、直線は上がり2位で離して優勝、ここでは力が違った

【2】中京1600m1勝クラス:2ヶ月:浜中
・追い切りは前走同様南W主体で週末坂路だったが最終の南Wは半マイルからで併せ遅れていた
・レースは7頭立ての中39.0 – 64.1 – 33.7と新馬戦に続いてのドスローで残り3Fから0.7加速して11.7 – 10.8 – 11.2という展開
・内目3番枠から出遅れると後方から、2角から向正面ではスローなペースが影響してか頭上げて行きたがるようなところがあった、4角から直線前の勝ち馬を追いかけるように伸びたが交わせず2着まで、直線何度か手前を変えていたが左手前の方が伸びているように見え、右回りの方が向く可能性、レース後陣営からは「坂で少し伸びあぐねる所もあった」とコメント

3歳

【3】きさらぎ賞(京都外回り1800m):2ヶ月:デムーロ
・初の関西遠征、追い切りパターンはいつも通りで1週前には終いに向けて伸ばす加速ラップが踏めていた
・レースは時計かかり気味の良馬場の中36.8 – 61.3 – 35.4で後半5Fは12.0 – 12.1 – 12.2 – 11.5 – 11.7と残り2Fから加速する展開
・外目の枠から両脚が揃って出てしまうような形で出遅れると後方から、しかしペースが遅いと見て3角までに外から捲っていくと3角では2番手外を追走、直線多少右に左によれながら2位で伸びるも逃げ馬を交わせずの2着
・レース後陣営からは「馬場が悪いのを気にしていましたが、良い馬場だったらもっとやれたと思います」とコメントがあった

【4】京都新聞杯(京都外回り2200m):3ヶ月:浜中
・追い切りパターンはいつもと同様も1週前には南W5F自己ベスト65.9 – 12.6が出されていた、陣営は「追い切りの動きはこれまでで一番」とコメント
・レースは前半5F淀みなく流れたのち、13.2 – 12.6と息を入れて坂の下り残り4Fから0.5加速して12.1 – 11.3 – 11.4 – 11.9という展開、入りの3Fは前走36.8が最も早い経験だった本馬にとっては本レースでいきなりのペースアップだった
・内枠から五分のスタートをきったがこれまでのレースとはペース異なり中団後方のインを追走、残り4Fから内→馬群(内外の真ん中くらい)にポジション移動して進出を開始、直線一瞬前が開かず追い出し待たされる場面あったがそれ以外はしっかり追われた、本馬なりに伸びているが勝ち負けまでは迫れず4着
・レース後鞍上は「4角でスペースがなく、2テンポくらい追えないところがあったのが痛かったですね」とコメント

【5】新潟外回り2000m3勝クラス:2ヶ月半:デムーロ
・追い切りは南W主体週末坂路のいつものパターンも1週前当週と単走で追われており、初めてのパターンだった、3歳ながらハンデはトップが55kgの中で54kg
・レースは34.5 – 57.7 – 34.8で序盤軽快に飛ばすもラスト4Fも11.8 – 11.5 – 11.4 – 11.9と伸びるラップ
・内目の枠からスタートすると中団のインを追走、長い直線でも最内を追われると上がり最速で伸びて優勝

【6】菊花賞:3ヶ月:福永
・追い切りは南W主体で時計は軽め、併せ馬に戻されていた
・レースは37.2 – 62.7 – 34.2で残り4Fまでドスローで動きのない展開、4Fからは0.6加速して12.2 – 12.2 – 10.7 – 11.3と高速4F戦の様相で上がりの脚が求められた形
・大外枠からスタートすると枠なりに中団後方の外ブラストワンピースの後ろを追走、終始外を周ってくると4角から直線前のブラストワンピースを追いかけるように大外から追われると同率の上がり最速で伸びたが差切れずの5着、ドスローで馬群が団子状態になったことで内に入れるチャンスがなく、最後は距離ロスの分上位陣に届かなかったという感じ

4歳

【7】日経新春杯:3ヶ月:デムーロ
・追い切りはいつも通り南W主体週末坂路も全体的に時計は軽め、ハンデ55kg
・レースは34.1 – 58.3 – 37.7で序盤逃げ馬が飛ばした後、中緩み、残り4Fからメイショウテッコンが捲って再びペースアップという展開、ラスト4Fは11.9 – 12.2 – 13.1 – 12.4
・最内枠からスタートすると中団のインを追走、前走菊花賞とは打って変わって終始最内を立ち回ることができた、直線も内を着くと上がり2位で伸びて残り1Fでは先頭に立っての優勝、使える脚が長いように見える(確信ではない)
・直線が長く平坦で、かつ長く脚使える強みを生かせる舞台が最も適性ありそうで、その意味で京都外回りはベストコースか

【8】天皇賞春:3ヶ月半:戸崎
・追い切りパターンは同様で1週前に全体から早めの時計が出されていた、併せ馬も盛んに敢行、陣営からは「京都は得意舞台」とコメントがあった
・レースは36.0 – 59.8 – 124.0 – 34.5で道中は息も入る比較的ゆったりとした流れ、残り4Fから0.6加速すると11.7 – 11.6 – 11.0 – 11.9と伸びる高速4F戦の様相
・中枠からスタートすると中団を追走、1周目の直線、外からポジション上げるためにフィエールマンが前に出て、その後ろを追走する形、残り4Fからの勝負所先に動いたフィエールマンを追いかけるようにその外から進出、直線も併せに持ち込むと並んで3着以下を離したが競り負けての2着、結果1周目の直線でポジション取られたことで4角では1つ外を周ることになってしまった

【9】京都大賞典:5ヶ月:デムーロ
追い切りは初めて1週前、当週と2週続けて早めの時計が出されており、1週前には京都新聞杯の2週前以来併せ馬で遅れていた、別定で斤量は+1kgの57kg
・レースは35.4 – 59.7 – 35.2で道中は12.2付近が続き残り4Fから0.7加速して11.7 – 11.6 – 11.5 – 12.1の高速4F戦
・外枠からスタートすると枠なりに前に馬を置けなかった影響か若干かかり気味に先行して外の4、5番手を追走、3角からは外から他馬に被された影響で馬群での追走となった、直線前は空いていたが手応え薄く内から寄ってきた馬に前をカットされてしまった、6着敗戦、敗因は様々考えられるが、序盤かかり気味だったことは大きなロスになっているほどには見えず、追い切りで遅れていたように状態がイマイチだったこと、ハイパフォーマンスだった日経新春杯、天皇賞春と異なり先行したことで長く使える末脚の良さが生かし切れなかったことにあると見る

【10】香港ヴァーズ(香港シャティン2400m):2ヶ月:モレイラ
・中枠からスタートすると中団の馬群を追走、ペースは目測で平均ほどに見える、勝負所の4角から直線では外に出さず内にこだわる進路取りで逃げ馬の後ろを追われると抜け出して3馬身半差で優勝
・レース後陣営は「このコースはこの馬に合っていると思い目標にしていました」とコメントしており、ある程度直線の長さがあり(シャティンは直線430mで阪神外回りと同程度)、平坦のコースがベストコース

5歳

【11】宝塚記念:7ヶ月:レーン
・ドバイ遠征を企画もコロナの影響で開催中止となりここへ、陣営は「阪神は初めてでも以前とは完成度が違うから坂も問題ないはずだし」とコメント、追い切りは1週前当週と続けて南Wで早めの時計(1週前5F65.5(自己ベスト)、当週65.7)が出される京都大賞典と同じパターン、馬体は香港から+14kgしていた
・レースは直前に大雨が降りかなり悪い方の稍重の中34.6 – 60.0 – 36.3で馬場が悪い中序盤飛ばした影響で上がりがかかった形
・ゲートで落ち着かない様子で内枠から出遅れると後方4、5番手を追走、残り4Fから外目に出しながら促されると1 – 3着馬が密集する馬場の良いところを通れていたが4角から直線で手応え怪しく離されてしまった、直線は大外に出されるも伸ばせず17着大敗
2週続けて早めの時計で追われていたように仕上がりに不安があった様子や初めての本格的な道悪が敗因として考えられる、また、次走の戦前コメントで陣営は「前走はゲートと馬場が敗因」としている

【12】京都大賞典:3ヶ月半:川田
・追い切りは2週前1週前とそこそこの全体時計で追い切られ、最終は5F68.6 – 13.2と軽め、別定で斤量は+2kg単独トップの58kg
・レースは稍重の中35.5 – 60.4 – 35.0で4Fから0.6、3Fから0.6と加速して12.2 – 11.6 – 11.6 – 11.8と伸びる末脚の求められる展開
・外枠からスタートすると幾分出ていき中団前目の外を追走、残り3Fから外からキセキが進出してきたことで締められないようこちらも促していき、手応えが良かったことで締め切られず直線へ、抜け出して残り1Fで先頭に立つとキセキの追撃を抑えて優勝

【13】ジャパンカップ:1ヶ月半:川田
・関東馬ながら5歳秋にして初の東京競馬場、追い切りは同様パターンで早い時計は1週前に5F65.7
・レースは35.3 – 57.9 – 37.8も逃げたキセキが1頭で作ったペースで後続は平均程度だった
・大外枠からスタートすると出て行って単独4番手インを追走、向正面から3角で前にいた2頭を交わしていくと逃げたキセキから離れた2番手で3、4角中間から直線へ、早めに抜け出したが残り1Fで勝ち馬アーモンドアイに交わされるとゴールまでにもう3頭に差されての5着、相手と展開を考えると抜け出すよりは溜めての直線叩き合いで勝負したかったが、勝ちにいった分でありこれは結果論

6歳

【14】金鯱賞:3ヶ月半:川田
・陣営からは「前走後は疲れがあってここからの始動に」とコメント、追い切りは1週前、週末、当週と3度続けてWで乗られるという初めてのパターン、別定で斤量は+1kgの57kg
・レースは晴天で乾いていく重馬場の中37.1- 61.4 – 36.8で残り6Fから0.5加速して11秒代に入る6F戦もその後は加減速少なくラスト3Fは12.1 – 11.9 – 12.8
・中枠からつまづき加減でスタートしたが問題なく、入りがスローだったこともあり馬群を先行した、4角から直線もスムーズに追い出されたが逃げ馬を捉えられず後ろからも差されての4着
・レース後鞍上からは「休み明けという感じの雰囲気で、馬場の分より、きつい競馬になってしまったと思います」とコメントがあった、考えられる敗因としては馬場、状態、坂のあるコースなどで、これらの要素が強く出た場合(かなりの道悪、追い切りから状態悪い、急坂の中京や中山など)は大きく信頼しづらい

【15】QE2世C(香港シャティン2000m):1ヶ月強:ティータン
・大外7番枠から座り込むような形で出遅れると後方から、道中は落ち着いて追走していた、残り3Fから前の勝ち馬ラヴズオンリーユーを追いかけて行って直線もじわじわ伸びたが交わせずの2着
・レース後陣営からは「想定外のスローペースだったことを考慮すると、結果的にこれが痛かったと言えるかもしれません」とコメントあり、多少長く脚が使えることを考えると瞬発力の求められる上がりの競馬よりは4Fから加速する長めのスパート求められる展開が好みか

【16】オールカマー:5ヶ月:デムーロ
・新馬戦以来の中山競馬場、追い切りはいつも通りも一番早い時計は最終追い切りで出されていた、斤量は別定+1kgの57kg
・レースは36.1 – 60.7 – 35.3でラスト4Fは11.8 – 11.5 – 11.7 – 12.1とラスト2Fはゴールへ失速した
・中枠外目からゲートで落ち着かない様子で若干出遅れると後方から、残り5Fで外目に出され、残り4Fから捲っていくと残り3Fでは先頭集団へ、そのまま1列目内から3頭目で直線に進入すると上がり2位で伸びたが道中インで溜めていたウイン2頭に交わされての3着、追い切りなどから叩きの色があったように思う
レース後陣営からは「走り慣れない坂の部分で切れが鈍った部分があったでしょうか」とコメントがあり、苦手意識は健在

【17】香港ヴァーズ(香港シャティン2400m):2ヶ月半:モレイラ
・外枠からスタートすると後方のインを追走、序盤内へ多少強引にポジション取りに行ったことで頭上げるシーンがあったが大きくロスしているようではなかった、後方だったがインアウトで直線外目に出されるとゴールまでしっかりと伸びて1馬身差の優勝

7歳

【18】ドバイSC:3ヶ月強:スミヨン
・内枠からスタートすると中団のインを追走、ペースが遅く周りは馬だらけの動けない位置であった、直線も内目から追われたが直線は伸ばし切れずの8着、レース後陣営鞍上ともに「ペースが遅すぎた」との旨のコメントを出している

結論(再掲)

■基本GⅡを叩いて2、3ヶ月の間隔でGⅠに向かうというパターンを取っており、調子が上がっていなかったり叩きの色が強いレースでは最終追い切りで早めの時計が出されるため、最終追い切りの負荷は注視
■デビュー【2】戦目などの若駒時から坂で伸びあぐねる、坂が苦手などのコメントが陣営から出されており、成績も概ねその通り京都、香港 > 阪神、東京、中京、中山となっており、急坂のあるコースなどでは一枚評価を落としたい
■また、宝塚記念や金鯱賞などの道悪では結果が出ておらず、雨馬場となった際にも信頼度を一枚落とした馬券の買い方をしたい
■福島、中山内回り、札幌などの小回りコースはスピードの違いで勝った新馬以外経験しておらず、一瞬の切れよりは長い直線でゴールまでしっかりと足を伸ばす競馬が目立つことを考えると適性があるとは考えにくい
■枠にもよるがルメールは札幌でも勝負所外をまわしてくることが多く、ロスを省いた競馬を期待しづらいか

Gregory

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