東京新聞杯の各馬分析3頭目はトゥードジボン。
結論に買い・消しなどの大方の見解とその根拠などを記載しているため、簡単には結論を見ていただければ十分かと思います。
東京新聞杯の過去レース分析とそれから得られた分析結論(レース傾向など)についてはこちらから。
基本情報(馬名:馬齢:血統(父×母父):前走:鞍上)
トゥードジボン:牡5歳:SS系×米国型:前走京都金杯1人気3着:藤岡佑:57kg
結論
■道悪では2分の2で凡走しており、京都金杯後には鞍上から「この馬がベストのパフォーマンスを発揮するには、馬場が重かったかもしれません」とコメントが出されている、一方で【12】戦目の3勝クラス勝ちの際には逃げてラストは1F11.3以下を4連発で優勝しており、タフな展開や馬場よりは先行力を活かせる展開やスピードの出る馬場で狙いたい
■若駒時にはスタートや折り合いに難があり直線も真っ直ぐ走れていなかったが、【6】戦目アーリントンCの後に9ヶ月半の長期休養を取ってからはCWで6F70秒台を出すような速い時計での調教が行われるようになり、直線でのヨレも改善された、それ以来は道悪の2戦を除けば重賞含めて(2-2-1-0)と安定して好走している
■時計出る冬場東京の開幕2週目に行われる本レースは適条件で、脚質からも内枠からラチ沿いを通すような競馬ができるとベスト、高評価
全レース分析
2歳
【1】中京1600m新馬:3着:福永
・追い切りはW主体で毎週併せ馬が行われていた、時計は終い重点
・レースは37.2 – 60.6 – 34.4の後傾2.8で、スローな展開からラスト5Fは11.7 – 11.7 – 11.6 – 11.3 – 11.5と伸びるラップ
・外目の枠から歩くようにスタートすると行きたがるのを抑えられながら好位の馬群を追走した、前から2列目の外から直線へ進入すると内へささるのを矯正されながら伸びたが先に抜け出した2頭には迫れず3着まで
・道中の折り合いや直線でのささりを含めて乗り難しい印象
【2】阪神1400m未勝利:12着:4ヶ月半:横山和
・追い切りはW主体で時計は軽めも併せ馬は行われていた
・レースは34.4 – 35.0の前傾0.6で、2F目からゴールまで加速のないワンペースラップ
・外枠から物見している様子で出遅れて後方からになったが、一番外からスピードに乗せて出していくと3角では好位の大外になった、3角で抑えにかかったところでは行きたがりひっかかっていた、コーナーで番手を落として好位の外目から直線へ進入したが全く伸ばせずの12着
・ここでも直線ではやや左にヨレるのを矯正されていた
【3】阪神1600m未勝利:1着:中1週:藤岡佑
・追い切りはWで単走軽めが1本、陣営は前走について「出遅れて強引に行く形では厳しかった」とコメントしていた
・レースは35.2 – 59.4 – 34.9の後傾0.3で、スローで進めると残り3Fから0.7加速して11.3 – 11.2 – 12.4と伸びてラスト1Fは落とすラップ
・内枠から前走に続いてゲート内で物見している様子で出遅れたが、その後は出して行ってハナへ、道中はペースを落としにかかったがそこでもしっかり折り合えていた、勝負所では残り3F手前から促されて先頭で直線へ、直線では好位番手の馬との叩き合いになり、相変わらずヨレる所はあったが競り勝って優勝
・直線では左にヨレるため、左回りでラチを頼るような競馬で前進が見込める
【4】朝日杯FS:9着:1ヶ月半:藤岡佑
・中間は芝コースでの併せ馬を挟みながら当週はWで単走終い重点
・レースは34.3 – 58.3 – 35.2の前傾0.9で、序盤飛ばして入ったが600 – 1200mで11.9 – 12.1 – 11.9が入ってラスト2Fは11.2 – 12.1と脚を溜めた組が来て加速するラップ
・外枠からややアオるように出遅れたが出て行って2番手を追走した、道中は前に壁もなかったがペースが落ちたところでもしっかり折り合っていた、そのまま好位番手から直線へ進入すると直線では伸ばせず9着
3歳
【5】阪神1600m1勝クラス:1着:3ヶ月:福永
・追い切りはW主体で2週前には自己ベスト82.4 – 66.6 – 11.8が出されていたが、併せ馬では遅れていた、当週は軽め
・レースは35.3 – 59.0 – 34.8の後傾0.5で、道中スローで進めながらラスト3Fは11.9 – 10.8 – 12.1と残り2Fまで加速せず、ラスト1Fは12秒台に落とすラップ
・中枠から五分のスタートを切ると出て行って行きたがるのを抑えられて逃げ馬から4馬身ほどの2番手を追走した、そのまま2番手から直線へ進入すると逃げ馬に競り勝って優勝
・直線でヨレる面はいくらかマシになっていた
【6】アーリントンC:6着:1ヶ月:福永
・追い切りはW主体週末坂路で当週は4Fからの時計だった、時計は終い重点
・レースは34.3 – 58.5 – 34.2の後傾0.1で、600 – 1000mで12.0 – 12.2が入ってラスト3Fは11.3 – 11.1 – 11.8と伸びるラップ
・内枠から出負け気味のスタートを切ると出て行って中団前目のインを追走した、そのまま最内から直線へ進入したが前を走っていた3着馬がかなりふらついて走っており、こちらもヨレるのを矯正する必要があって目一杯追えずにゴール、6着
・直線スムーズでなかったことに加えて末脚の要求度が高い展開も向かなかった印象
4歳
【7】中京1600m2勝クラス:2着:9ヶ月半:岩田望
・追い切りはWと坂路の併用で1週前のWでは自己ベスト大幅更新の77.7 – 64.0 – 11.7が出され併せ先着していた、当週は坂路で終い重点単走、長期の休養明けで馬体は+12kgしていた
・レースは36.0 – 58.8 – 34.1の後傾1.9で、序盤3Fをスローで入った後、加速して11.3 – 11.5 – 11.2 – 11.1 – 11.8と伸び、マイルながらロングスパートのような展開
・内枠からスタートすると出て行って好位のインを追走した、道中はペースアップしたところで前2頭が離れて3馬身差ほどの3番手、勝負所では前との差を詰めて好位3番手から直線へ、直線では上がり2位で伸びたが先に抜け出した軽斤量馬との差を詰められず2着
・直線ではヨレる面がかなり改善され真っ直ぐ走れていた
【8】阪神1600m2勝クラス(稍重):7着:中2週:岩田望
・追い切りはWで4F時計が2本で単走軽め、馬体は前走増分がそのまま減って-12kg
・レースは稍重の中35.0 – 58.7 – 35.9の前傾0.9でラスト3Fは11.9 – 11.6 – 12.4と上がりかかる展開
・大外枠からスタートすると無理して出しては行かずに中団の外を追走した、道中は終始外をまわしてそのまま中団後方の外から直線へ、直線では伸ばせず7着まで
・道悪で上がりがかかった中で上がり上位2頭が1.2着、本馬も道中控えてバイアス的には好走して良い位置だった、調教の軽さからも状態がよくなかった可能性はあるが、タフで上がりのかかる展開が向かなかった可能性も
【9】札幌1800m2勝クラス(稍重):7着:6ヶ月半:モレイラ
・追い切りは函館のW主体でオール単走、初の1800m、休み明けで+6kg
・レースは重馬場の中36.9 – 61.9 – 37.1の前傾0.2で、全ての2Fラップが12.2から12.6の間で、時計かかり加減速も少ない展開
・外枠からスタートすると控えて折り合って中団前目の外を追走した、勝負所ではコーナーで前との差を詰めて、内を大きく開けた馬群の好位外から直線へ、直線では伸ばせず7着
・1着は3角4番手から上がり最速、2着は3角先頭から上がり3位と、好位から上がりを使った組が上位であり、かなり馬場への適正を問われた
【10】阪神1600m2勝クラス:2着:中2週:藤岡佑
・追い切りはW主体で1週前には79.3 – 64.5 – 12.1が出され併せ併入していた、当週は4Fから単走で時計も軽め
・レースは34.7 – 58.6 – 33.2の後傾1.5で、道中ややスローで進めると残り3Fから0.9加速して10.9 – 10.9 – 11.4と10秒台連発で伸びる展開
・中枠からスタートすると出て行って2番手を追走した、勝負所では残り3Fから前との差を詰めて逃げ馬に並びかけて直線へ、直線では悠然と上がり2位で抜け出したが、外から自身より0.7速い上がり最速で差してきた勝ち馬に敗れての2着、3着は3馬身半離していた
【11】京都1600m外回り2勝クラス:1着:中2週:藤岡佑
・追い切りは軽めで全て単走で行われていた、2回京都1日で開幕初日
・レースは36.0 – 60.5 – 33.5の後傾2.5で、道中スローで進めるとラスト4Fは11.8 – 11.5 – 10.7 – 11.3と伸びる展開
・中枠からスタートすると行く馬がおらず出て行ってハナへ、道中はガッツリペースを落として下り坂から加速を開始し、後続を大きく離さず先頭で直線へ、直線ではしっかり上がりをまとめて抜け出して優勝
【12】京都1600m外回り3勝クラス:1着:1ヶ月半:藤岡佑
・追い切りはオールWでの調整で、1週前には5F時計自己ベストの79.9 – 63.3 – 11.3が出され併せ先着していた、最終は4Fから単走終い重点、1週前の時計は5Fで自己ベストな上、これまで6Fを70秒台で走った中で終い1Fも最速だった、ハンデ56kg
・レースは36.4 – 59.6 – 33.6の後傾2.8で、前半4Fをスローで進めるとそこから0.8加速して11.2 – 11.1 – 11.3 – 11.2と伸び切る展開
・最内枠からスタートすると出て行ってハナへ、やや手綱を噛んでいたが折り合いはついていた、下り坂から軽快に加速すると2番手に1馬身半ほど差をつけて馬場の良い外目に出されて直線へ、直線では抜け出して1馬身半差で優勝
・2勝クラス、3勝クラスとスローから後半4F加速するマイル戦で連勝
5歳
【13】京都金杯:3着:1ヶ月半:藤岡佑
・追い切りはオールWで、終い重点の時計が目立っており、1週前には併せ馬で遅れていた、ハンデ55kg、1回京都の開幕初日
・レースは33.7 – 56.7 – 37.1の前傾3.4で、序盤飛ばして入って道中も緩み切らずラストは11.8 – 13.0 – 12.3と前が止まって上がりかかる展開
・内枠からスタートすると外へ出して行って飛ばした逃げ馬からはやや離れた3番手を追走した、コーナーに入ると周りに馬がおらず最内を追走する形に、前の2番手とは3馬身ほどの差の3番手で直線へ進入するとよく差を詰めたが前を捉えきれず、最内からは勝ち馬に差されての3着
・馬券圏内を内と前の馬が占めていたことを考えると展開は向いていたが、速めのペースを追走しても末はある程度使えることが確認できた
・レース後鞍上は「直線に向いた時は素晴らしい反応で、突き抜けられるかという勢いでした、ただ、この馬がベストのパフォーマンスを発揮するには、馬場が重かったかもしれません」とコメントしており、開幕初日ながら芝の塊が飛ぶようなタフなコンディションが向かなかった
結論(再掲)
■道悪では2分の2で凡走しており、京都金杯後には鞍上から「この馬がベストのパフォーマンスを発揮するには、馬場が重かったかもしれません」とコメントが出されている、一方で【12】戦目の3勝クラス勝ちの際には逃げてラストは1F11.3以下を4連発で優勝しており、タフな展開や馬場よりは先行力を活かせる展開やスピードの出る馬場で狙いたい
■若駒時にはスタートや折り合いに難があり直線も真っ直ぐ走れていなかったが、【6】戦目アーリントンCの後に9ヶ月半の長期休養を取ってからはCWで6F70秒台を出すような速い時計での調教が行われるようになり、直線でのヨレも改善された、それ以来は道悪の2戦を除けば重賞含めて(2-2-1-0)と安定して好走している
■時計出る冬場東京の開幕2週目に行われる本レースは適条件で、脚質からも内枠からラチ沿いを通すような競馬ができるとベスト、高評価
Gregory