天皇賞秋の各馬分析7頭目はダノンベルーガ。妹が前走で賞金加算してくれて、同じ2歳牝馬を一口もっている自分には助かりました(笑)
結論に買い・消しなどの大方の見解とその根拠などを記載しているため、簡単には結論を見ていただければ十分かと思います。
天皇賞秋の過去レース分析とそれから得られた分析結論(レース傾向など)についてはこちらから。
基本情報(馬名:馬齢:血統(父×母父):前走:鞍上)
ダノンベルーガ:牡4歳:ハーツクライ×米国型:前走札幌記念(稍重)3人気4着:モレイラ
結論
■ストライドが広い走法やSS系×米国型の血統からイメージされる通り東京での上がり勝負への適正が高く、左回りの1800-2000mでの成績は(2-1-1-0)と馬券圏内を外していない、道中の追走の様子から1600mはやや短く感じ、反対に2400mはジャパンCなどの結果からほんの少しだが距離が長いように感じる、ベストが1800-2000mというタイプか
■陣営も言及しているように若駒時のアクシデントで右トモがウィークポイントであり、常にケアが必要でジャパンC前には「ウイークポイントの右トモをケアしつつ状態を見極めて出走を決めた」とコメントが出され、札幌記念時には「天皇賞の前にひと叩きできるかどうかを見極めて出走へ」とコメントが出されていたように、特に1度レースを使うと慎重にケアされており、右回りかつ道悪の札幌記念を使われた後の今回はいつにも増して状態の確認が重要となる
■過去の成績や上記の特性からも叩いてからよりは休み明けでより狙いたい印象で、ここは強気に買うタイミングではないと見る、しかし、ペースが落ち着く展開になればスロー・左回り・2000mと買い材料も多くなるため最低でも紐には欲しい
全レース分析
2歳
【1】東京2000m新馬:1着:石橋
・追い切りは南W主体で終い重点の内容が目立っており、併せ馬は盛んに行われていた、陣営は「若馬当時のアクシデントで右トモの引き上げが悪いが」とコメント
・レースは37.1 – 62.4 – 33.9の後傾3.2で、残り3Fから1.0加速して11.2 – 11.2 – 11.5と上がり求められる展開
・外目6番枠からスタートすると追っつけられながら単独で中団を追走した、直線では外目に出されて追われると広いストライドでいかにも東京向きな伸び脚を披露し、2位よりも0.8早い上がり最速33.1で優勝
3歳
【2】共同通信杯(稍重):1着:3ヶ月:松山
・追い切りは南Wオンリーで、いずれも併せ馬で終い重点であった、陣営のコメントからは右トモをケアしながらの調整であることがうかがえた
・レースは雨の降る稍重の中、36.1 – 61.1 – 34.3の後傾1.8で、残り3Fから1.2加速して11.3 – 11.2 – 11.8という展開
・外枠からスタートすると馬なりで中団の外目を追走した、新馬戦よりは二の脚がついていた、直線は外に出されるとここもストライドを広げて上がり最速を使って優勝
【3】皐月賞:4着:2ヶ月:川田
・追い切りは相変わらずの南Wでの併せ馬主体、1週前には5F自己ベストの5F66.8 – 11.1が出されていた
・レースは35.2 – 60.2 – 34.9の後傾0.3で、残り3Fから0.3加速すると12.0 – 11.4 – 11.5と残り2Fからの加速が大きな展開
・最内枠からスタートするとほとんど馬なりで中団前目のインを追走した、外には勝ち馬が追走しており蓋をされるようなポジションだった、勝負所でも空いた最内を通ってポジションを上げてくると、ほぼ1列目で直線へ進入した、直線でも踏ん張って脚を伸ばしたが4着まで
・直線では手前を変えるのが遅く、左回りより走りづらそうな印象を受けた
【4】日本ダービー:4着:1ヶ月半:川田
・追い切りは南Wオンリーで1週前には6F77.9 – 62.4 – 11.0と自己ベストを大きく更新する時計で追い切られており、最終も5Fで66.5とそれまでのベストよりは早い時計、カンカンの仕上げが施されていた
・レースは35.1 – 58.9 – 35.2の前傾0.1で、道中800-1200mで加速が入るなど落ち着かないラップから残り3Fから0.3加速すると11.5 – 11.7 – 12.0とゴールへ失速するラップ
・中枠外目からスタートすると中団馬群を追走した(外にはジオグリフ)、そのままスムーズに追走すると勝負所では外にジオグリフを置くような形で思いっきり外へは出せず馬群を突くような形で直線へ、上がり3位を使って伸びたが外からさらに伸びたドウデュース、イクイノックスには抗えずの4着
【5】天皇賞秋:3着:5ヶ月:川田
・追い切りはW主体で1週前には6F79.5 – 63.8 – 11.2が出され併せ先着していた
・レースはパンサラッサが飛ばす展開で34.7 – 57.4 – 36.7の前傾2.0だったが、2番手以下は離れており35.0 – 59.4 – 33.6程度の上がり勝負ラップだった
・内目の枠から若干出負け気味のスタートを切ると単独で中団を追走し勝ち馬を見る位置となった、勝負所では残り4Fから外からユーバーレーベンがポジションを上げてきたことで促し始めて加速を開始した、その後中団後方の馬群から直線へ進入すると直線では進路を内に求めていき上がり2位32.8で伸びたが外から伸びた勝ち馬に交わされ逃げ馬を捉えられずの3着
・2000mのチャンピオンレースである天皇賞秋で上がり32.8を使って3歳で好走、明確に東京2000の上がり勝負への適正が高く、能力の高さも改めて示した形
・レース後鞍上は「これまで乗せていただいた中で一番具合もよく(中略)」とコメントしており、休み明けからトップコンディションに持って来れるタイプか
【6】ジャパンC:5着:1ヶ月:川田
・追い切りはW主体週末坂路での調整で前走天皇賞秋がメイチだったか、ここでは終い重点の時計だった、陣営は「ウイークポイントの右トモをケアしつつ状態を見極めて出走を決めた」とコメントしており、依然右トモの心配はある
・レースは36.3 – 61.1 – 34.2の後傾2.1で前半スローで入ると残り5Fから0.3加速して12.1 – 11.7 – 11.4 – 11.3 – 11.5とラストまで伸びる展開
・外枠からスタートすると控えて中団の外を追走した、途中外からユーバーレーベンがポジションを押し上げたことで3,4角では外に馬を置く形となった、勝負所では残り4Fから進出を開始して中団の外から直線へ、直線では伸びて抜け出して残り300m地点では先頭だったが残り200mからは伸び負けして5着まで(ゴール前で不利があったが、なくても4,5着であることに変わりはなさそうだった)
4歳
【7】ドバイターフ(ドバイメイダン1800m):2着:4ヶ月:モレイラ
・内目の枠からスタートすると中団後方の馬群を追走した、道中は3角までにポジションを下げて後方となっており鞍上が追っつけて追走していた、勝負所でも馬群の中で動けずに後方の内目から直線へ、直線では猛然と追い込んだが先に抜け出した勝ち馬には届かずの2着
・直線では長く脚を使えており、ジャパンCなどの結果は使える脚が短いのではなく若干距離が長かったとみたく、現状ベストは末脚の求められる1800-2000mにある
【8】札幌記念(稍重):4着:5ヶ月:モレイラ
・陣営は「天皇賞の前にひと叩きできるかどうかを見極めて出走へ」とコメントしており、叩けるかどうか考慮する必要があるほどレースでの消耗が大きい可能性、追い切りは函館の芝、W、ダートの併用で1週前の芝追いこそ終いは伸ばされていたが、それ以外は全体的に軽めでの調整
・レースは雨の影響が残ったタフな稍重の中35.5 – 60.4 – 36.4の前傾0.9で、ラストは残り3Fから0.5加速して12.0 – 12.0 – 12.4という展開
・内目の枠からスタートするとある程度出て行ったが挟まれる不利がありポジションを下げて後方を追走した、勝負度どころでは残り5Fから進出を開始すると馬場の悪い内目を通りながらポジションを上げて好位のインになって直線へ、直線ではある程度伸ばしていたが適性の違いかグングン伸びていく前には迫れずの4着まで
結論(再掲)
■ストライドが広い走法やSS系×米国型の血統からイメージされる通り東京での上がり勝負への適正が高く、左回りの1800-2000mでの成績は(2-1-1-0)と馬券圏内を外していない、道中の追走の様子から1600mはやや短く感じ、反対に2400mはジャパンCなどの結果からほんの少しだが距離が長いように感じる、ベストが1800-2000mというタイプか
■陣営も言及しているように若駒時のアクシデントで右トモがウィークポイントであり、常にケアが必要でジャパンC前には「ウイークポイントの右トモをケアしつつ状態を見極めて出走を決めた」とコメントが出され、札幌記念時には「天皇賞の前にひと叩きできるかどうかを見極めて出走へ」とコメントが出されていたように、特に1度レースを使うと慎重にケアされており、右回りかつ道悪の札幌記念を使われた後の今回はいつにも増して状態の確認が重要となる
■過去の成績や上記の特性からも叩いてからよりは休み明けでより狙いたい印象で、ここは強気に買うタイミングではないと見る、しかし、ペースが落ち着く展開になればスロー・左回り・2000mと買い材料も多くなるため最低でも紐には欲しい
Gregory