札幌記念の各馬分析2頭目はユニコーンライオン。前回ブログで予想した宝塚記念では予想通りの果敢な逃げを打ってくれました。ここでもペースを作る1頭となりそうです。
結論に買い・消しなどの大方の見解とその根拠などを記載しているため、簡単には結論を見ていただければ十分かと思います。
札幌記念の過去レース分析とそれから得られた分析結論(レース傾向など)についてはこちらから。
基本情報
ユニコーンライオン:牡7歳:StormCat系×欧州型:函館記念(稍重)8人気12着:国分優
結論
■スピードを活かせる馬場や展開だった鳴尾記念・宝塚記念2021・福島記念で重賞を好走しているように母父系統のSadler’s Wellsより父系統のStorm Catが強く出ている印象で、時計のかかるタフな展開や馬場よりもある程度スピードを生かせる後傾ラップ(入りの3Fより上がり3Fの方が早い)が向くタイプで、タフ寄りになる道悪では評価を1枚落としたい
■交わされると一瞬でやめるといったところを見せていた(デビュー【12】〜【15】戦目)時期があったように気性的に難しい部分があり、陣営からも度々真面目に走ってくれればとの旨のコメントが出されているが、長い休養を挟んだ【16】戦目の阪神1600m3勝クラス3着以来はラストまでしっかり走れている
■福島記念では他馬に競りかけられながらも押して押して逃げて優勝しているようにパンサラッサと似た部分があり、福島記念後には陣営から「2400mが少し長いので」とはっきりコメントが出されている、重賞2勝しており陣営から「ベストな距離」とコメントが出ている2000mがスピードで押し切れる一番向く距離である
■近走は序盤から押して押しての逃げを打っており、距離が長かった京都大賞典・ジャパンCでは緩めて逃げているが、福島記念・京都記念・宝塚記念では34秒台の早めの逃げを打っており、福島記念では結果を出している点を考慮しても基本はハナからの競馬となる
■近5走は以下のように敗因明確であり、ベストな距離でこれらの敗因となる要素が少なさそうな今回は上昇必至
【近走敗因】
ジャパンC:距離長く、末脚求められる展開
京都記念:末脚求められる展開
クイーンエリザベスS:苦手な時計のかかる道悪
宝塚記念:スタート下り坂でハイペース+前がかりの展開で先行馬不利
函館記念:トップハンデ59kg、苦手な時計のかかる道悪
また、重賞好走はいずれも間隔を詰めてのもので、近走は徐々に調子が上がっているとの旨のコメントも陣営から出されている、アフリカンゴールドと2頭で飛ばして好位のジャックドール含めた人気馬が2頭を意識しない展開になれば穴を開ける、少なくとも紐には欲しい1頭
全レース分析
3歳
【1】京都1800m新馬:1着:M.デムーロ
・追い切りは坂路主体で1週前が最速で4F51.7 – 12.0、3週続けて併せも先着していた、陣営からは「幼くて集中力を欠く面があるけど」とコメント
・レースは36.6 – 61.9 – 35.6で残り3Fから0.6加速して12.0 – 11.9 – 11.7とゴールまで伸び切るラップ
・外枠からスタートすると出脚よく2番手を追走、3角手前から3、4角中間では逆手前で追走し若干ふらふらしながら外の馬にぶつかるようなところもあった、直線途中まで集中しない感じで走っていたが、外から2着馬が迫るとそれまでより頭を沈めて走っての勝利、他馬に抜かれたくない勝負根性があるタイプ
【2】京都1800m1勝クラス:2着:中2週:M.デムーロ
・追い切りは坂路で2本で当週には併せ先着、陣営からは「まだ集中して走っていないが」とコメント
・レースは34.8 – 58.6 – 36.6で、新馬とは一転入りの3Fを12.9 – 10.6 – 11.3と飛ばしたことで上がりかかる展開
・8頭立ての6番枠からスタートすると出て行って2、3番手を折り合って追走、直線抜け出しにかかったが外から上がり最速の勝ち馬ワールドプレミアに差されての2着
【3】スプリングS:11着:1ヶ月:松山
・初の関東遠征、陣営からは「気性面が未完成で、輸送でテンションが上がらなければいいが」とコメント、追い切りは坂路オンリーで当週には自己ベスト4F50.8 – 12.0で大きく併せ先着していた
・レースは35.8 – 60.0 – 35.7で道中400 – 1400mで12.0付近が続く持続的なラップ、ラスト3Fは12.0 – 11.6 – 12.1
・内枠から立ち上がるように出遅れると後方のインを追走、残り5Fから追っつけられ残り4F過ぎからはムチも入れられたが前との差を詰められないまま直線へ、勝負所芝の禿げた内目を通らされた影響もあったかもしれないが直線伸ばせず、後方のまま11着敗戦、現状輸送には不安が残る結果
【4】アーリントンC:5着:1ヶ月:岩田康
・距離を短縮して初のマイル戦、追い切りは坂路オンリーで最終は併せ先着
・レースは35.0 – 59.8 – 34.4で残り3Fから0.9加速し11.5 – 11.0 – 11.9の展開
・外枠から若干立ち上がり気味にスタートすると出て行って3番手外を追走、3角手前ではかかり気味のヴァンドギャルドに絡まれたがこちらは落ち着いて追走できていた、残り3F過ぎから促されると1列目内から3頭目で直線、本馬なりに伸びて粘ったが上がり上位で瞬発力を活かした3頭に交わされ逃げ馬も捕まえられずの5着、瞬発力を生かす展開が主戦場ではない
・レース後鞍上からは「じりじりと伸びてくれていますし、最後も差し返してくれているんですが、、、」とコメント
【5】函館1800m1勝クラス:1着:3ヶ月弱:岩田康
・初の古馬混合戦、追い切りはCW2本から函館Wで併せ先着、追い切り過程を変えた影響かこれまで太め残りだったのか休み明けだが馬体は-20kgしていた
・レースは35.6 – 60.9 – 35.5で残り3Fから0.5加速して12.0 – 11.4 – 12.1の展開
・中枠からスタートすると出て行って、外からハナを叩いた馬から離れた2番手を追走、残り3F手前から促され始めるとコーナーで逃げ馬を捕まえて先頭で直線へ、最後はもう一伸びして2馬身差の優勝
【6】函館2000m2勝クラス:1着:中1週:岩田康
・追い切りは函館Wで軽めが1本で併せ併入していた
・レースは36.9 – 62.6 – 35.4で前半スローで入って残り5F過ぎから外からまくった馬がいた影響で、ラップとしては残り5Fから1.0加速して11.9 – 11.8 – 11.4 – 11.5 – 12.5の高速5Fロングスパート戦(高速とはロングスパート戦だが最後大きく垂れないラップを指す)、後方の馬はポジション取りが遅れたような展開で前有利だった
・中枠からスタートすると3番手のインを追走、前が変わった残り4F手前からムチも入れられて促されると4角でインアウト(コーナーで内目追走から直線で外へ)によって前から3列目の内から3頭目で直線へ、残り1Fから勝負根性で前を交わそうとするような伸びを見せてハナ差で優勝、キレる脚はないが長く使える脚がある
【7】神戸新聞杯:5着:2ヶ月:岩田康
・追い切りはCW主体週末坂路で、時計はいずれもそこそこで終いまで伸ばされてはいなかった
・レースは小雨の降る良馬場の中37.1 – 63.4 – 32.3で残り3Fからの1.0加速が最加速区間で10.8 – 10.2 – 11.3と2400mながら瞬発力の求められる展開
・内枠からスタートすると直後つまづいた影響か距離を気にしてか出していかず、中団後方のインを追走、そのまま直線に進入するも瞬発力勝負では分が悪く、上がり4位を使ったが5着まで
【8】菊花賞:15着:1ヶ月:岩田康
・追い切りは前走に続いて2週連続CWで最終は併せ先着、陣営からは「パワー勝負になれば出番はあるはず」とコメント
・レースは37.6 – 62.4 – 125.3 – 36.2で残り4Fから0.5加速して12.0 – 12.0 – 11.8 – 12.4という展開、道中800 – 1200mで12.2 – 12.2を挟むなど緩まりきらずに4Fから加速が始まった影響と馬場の影響で上がりは多少かかった
・内枠から出ていくと終始先行のインを追走でロスを省いた競馬、勝負所加速が始まる坂の下りの残り4F付近から促されるも最内をずるずる下がっていき15着敗戦、道中折り合いもついていたこと、レース後の鞍上の「この状態でこれだけ止まるんだから、距離が長かったのでは」というコメントから、距離適性が敗因と見てよさそうで、とにかくタフな展開というよりは先行できる脚質を生かせる展開の方が望ましく、母父系統のSadler’s Wells(欧州型)よりも父系統のStorm Catの方が色濃く出ている印象
【9】阪神2000m3勝クラス(稍重):8着:2ヶ月:坂井
・追い切りはCWで併せ先着からの最終坂路で併入で、神戸新聞杯、菊花賞と続いたCWでの最終追いから坂路に戻されていた
・レースは雨の降る稍重の中37.5 – 62.8 – 35.1で残り5Fから0.6、0.6と加速して12.1 – 11.5 – 11.4 – 11.5 – 12.2と高速4F戦、デビュー【6】戦目の2勝クラス時と似たような展開であった
・内枠からスタートすると2番手の外を追走、加速どころの残り4F手前から加速してついていくと1列目内から2頭目で直線へ、本馬なりに伸びたが8着まで、次走の陣営コメントから本レースについて「決め手勝負では伸び負けしていた」とコメント
4歳
【10】京都外回り1600m3勝クラス:2着:中1週:坂井
・追い切りは坂路で単走が1本で最終追い切りが単走だったのはデビュー以来初、マイル戦もデビュー【4】戦目のアーリントンC以来
・レースは時計かかり気味の良馬場の中37.3 – 62.6 – 34.2で残り4Fから0.7加速し12.3 – 11.7 – 11.0 – 11.5という展開
・外枠10番からスタートすると2番手外を追走、4角から直線1列目内から2頭目で進入すると抜け出したが本馬をマークしていた馬が内から迫った、最後は体制有利に見えたが首の上げ下げで交わされての2着、勝ちに等しい
・脚質を活かして前が有利になるスローペースで好走
【11】京都外回り1400m3勝クラス(稍重):10着:中2週:坂井
・追い切りは坂路で単走が2本で、単走での最終追いは2戦連続、ハンデ55kg
・レースは雨の影響残る稍重の中34.5 – 36.3の前傾ラップ、ラストは12.2 – 12.0 – 12.1
・最内枠からスタートすると直後馬場に脚を取られるようにつまづいてしまい中団後方のインを追走、馬券圏内馬は全馬最内を追走しておりそういう意味では悪くない進路取りをしていた、直線も最内を突くも伸びられずの10着敗戦
・時計のかかる馬場よりもスピードの求められる馬場でこそか
【12】阪神1600m3勝クラス(稍重):9着:2ヶ月:川又
・追い切りは坂路主体で2週続けて(デビュー以来初の)併せ遅れ
・レースは36.3 – 60.6 – 34.8で残り3Fから0.6加速して11.5 – 11.3 – 12.0という展開
・大外枠から出負け気味のスタートを切ると3番手の外を追走、4角1列目内から4頭目付近で直線に進入するも伸ばせず最下位9着敗戦
・残り100mからは脚が上がったか気持ちが切れたか大きく減速していた、追い切りで遅れていたため状態が悪かった可能性はあるが、稍重など時計のかかるコンディションでは強気で狙いたくはない
【13】阪神ダート1800m3勝クラス(重):15着:中1週:坂井
・初のダート戦、追い切りは坂路で終い重点単走が1本
・レースは雨の降る重馬場の中36.1 – 61.5 – 37.3で前半いくつか早めのラップが入ったことで差し届く展開
・中枠からスタートすると出て行って逃げ馬からいくらか離れた2番手のインを追走、残り3F手前からムチを入れられて促されるも残り2F時点では手応えがなく、大きく失速しての15着敗戦
・時計や上がりのかかる馬場や展開が苦手なのはあるが、手応えが急になくなっており精神的な部分も影響している可能性
【14】札幌1800m3勝クラス:10着:4ヶ月弱:石川
・追い切りは札幌のダートオンリーで全体から早い時計は1週前で出されていた、また1週前当週と併せ併入していた、陣営からは「もう少し走る気が出てきて欲しいが」とコメント、馬体はデビュー【5】戦目の1勝クラス以来の大幅減で-16kg、ハンデ55kg
・レースは36.5 – 60.4 – 35.4で残り3Fから0.3加速して11.7 – 11.6 – 12.1という展開で、2角過ぎでかかりながら逃げ馬に絡む馬が複数おり、前の組には多少辛かった
・最内枠からスタートすると出していき逃げにかかったが外からハナ叩いて来る馬がおり、内から抵抗したが1、2角中間で譲る形に、外で動きがある中本馬は最内2番手を追走していた、勝負どころも最内で進めると2列目最内で直線へ、若干進路が塞がれるところがあり伸ばし切れなかったが脚色はここ3戦と比べると最後までよかった、しかし陣営は「直線でやめていた」とコメントしていた
【15】札幌ダート1700m3勝クラス(重):11着:中1週:坂井
・追い切りは札幌ダートで併せ併入が1本で前走から戻すように馬体は+12kgしていた、精神的な問題へ対処するためかブリンカーを着用
・レースは晴れの重馬場の中道中12.0付近が続く持続的な展開でラストは12.0 – 12.2 – 12.6とゴールへ向かって失速
・内目の枠からスタートすると2番手外を追走、早めに促されると残り2F手前までは手応えがあったが直線に入ると失速する一方のまま11着敗戦、精神的な部分が大きいか
5歳
【16】阪神1600m3勝クラス(稍重):3着:8ヶ月半:川須
・追い切りは坂路オンリーで最終は終い重点で1.0先着していた、陣営からは「順調にはきているけど、まだ余裕残し。まだ集中力に欠ける面もあるので」とコメント、ハンデは54kg、チークピーシーズ着用
・レースは稍重としては時計が出る馬場の中34.9 – 59.1 – 34.0で残り3Fから0.7加速して11.2 – 11.1 – 11.7の展開
・外枠からスタートすると枠なりに中団前目の外を追走、前進気勢が強くなっており抑えられながら折り合いの中で追走していた、前から5列目内から5頭目付近で直線に進入すると幾分外に出されて上がり3位でゴールまで伸び切っての3着、神戸新聞杯以来の上がり3位以内で(神戸新聞杯は厳密には4位)、チークの影響か長期休養の影響か最後まで走り切っており馬が変わっていた
【17】新潟外回り1800m3勝クラス(稍重):1着:中1週:菅原
・追い切りは坂路で単走軽めが1本
・レースは雨の降る稍重の中36.7 – 61.1 – 34.8で残り3Fから0.9加速して11.2 – 11.3 – 12.3という展開
・中枠からスタートすると出て行ってハナへ、3角までは荒れた内3頭分ほどを開けていた、3、4角中間で外の馬にハナを譲ったが、促された後残り3Fからは再び先頭、馬場の6分どころに出されると(それでも馬群としては最内)伸び切って1馬身半差の優勝、オープン入り
・先行から長く脚を使えるところを再び示し、稍重でも結果を出した、前走から馬が変化している
【18】鳴尾記念(中京2000m):1着:中2週:坂井
・追い切りは坂路で2本、最終追いは併せ先着、戦前陣営からは「抜け出すと気を抜く面がなくなったし、気性的な成長が大きい」とコメント
・レースは38.0 – 62.9 – 34.1で残り4Fから0.7加速し11.5 – 11.1 – 11.1 – 11.9という展開の高速4F戦
・内枠からスタートすると逃げ馬がいなかったこともありハナへいき入りの3F38.0のスローに落とした、残り4Fから徐々にペースを上げたが早めに競りかけてくる馬もおらず完全に先行馬有利な展開、直線上がり2位34.1でまとめて3馬身半差で優勝
【19】宝塚記念:2着:中2週:坂井
・追い切りは坂路2本で最終併せ先着と前走に近い内容
・レースは35.1 – 60.0 – 34.7で残り4Fから0.8加速して11.5 – 11.5 – 11.5 – 11.7の高速4F戦
・最内枠からスタートすると出して行ってハナへ、前走から入りの3Fで2.9早いペースで逃げた、残り4F手前から加速を開始すると直線入り口残り300m付近で一度レイパパレに交わされたが、残り100mで差し返しての2着
・京都競馬場馬場改修の影響で例年と異なり比較的良好な馬場状態だったこと、得意な高速4F戦(瞬発力比べの競馬ではない)だったこと、ロスを省ける最内枠だったことなど、多くのポジティブな要因が重なってのGⅠ好走
6歳
【20】プロキオンS(小倉ダート1700m)(稍重):16着:1年半:川須
・追い切りは坂路オンリーで1週前には自己ベスト4F50.7 – 12.5が出されていた、1週前当週は併せ先着、陣営からは「爪の不安もなくなって」とコメントあり、長期休養は爪が理由だった可能性
・レースは晴れの稍重の中、前半100 – 500mで10.6 – 11.7が入るなど前傾ラップの様相、ラスト4Fは12.4 – 12.9 – 12.4 – 12.7と時計がかかった(上がり3F38.0)
・外枠からスタートすると出して行ったが内から各馬逃げ争いしたことで本馬はインの5番手に、向正面残り5F過ぎから手応え怪しくなり肩ムチを入れられた、3角手前では通常のムチも入れられたがズルズル下がって行っての大差最下位負け、レース後鞍上は「返し馬から息遣いがあれ?という感じがあった、、、向正面で手応えがなくなった」とコメント
【21】札幌記念:12着:1ヶ月半:坂井
・追い切りは函館のWと芝の併用で、1週前にはパンサラッサ相手に併せ遅れていた、馬体は+12kg
・レースは時計かかる良馬場の中35.5 – 59.5 – 37.7で、道中は12.0付近が続く持続的な展開、ラスト3Fは12.4 – 12.6 – 12.7ととことん上がりがかかった
・外目の枠からスタートすると出て行ってパンサラッサの外目2番手を追走した、勝負所では残り700m付近から促されるもポジションを下げて内目から直線へ、直線では手応えなく後退しての12着敗戦
・時計のかかる馬場で上がりもかかる持続的で苦手な展開になり型通りの敗戦
【22】京都大賞典(阪神2400m)(稍重):13着:1ヶ月半:坂井
・追い切りは1週前に【9】戦目の3勝クラス8着以来のW追いが行われていた、最終追いは坂路で併せ先着
・レースは稍重の中35.8 – 60.7 – 33.9で中盤までスローで進めると残り4Fから0.5加速して11.9 – 11.3 – 10.9 – 11.7と末脚求められる高速4F戦
・中枠外目からスタートすると押して押してハナへ、勝負所では残り3Fから本格的に促されて先頭で直線に進入したが、直線では伸ばせず一気に後退しての13着敗戦
【23】福島記念:1着:1ヶ月:国分
・追い切りはパターンを変えてW主体で1週前には自己ベスト6F79.5 – 65.2 – 11.6が出され併せ併入、最終は終い重点だった、ブリンカーを再着用でハンデ57kg
・レースは34.2 – 59.4 – 36.2で、入りの3Fで12.1 – 10.9 – 11.2と飛ばして入ると中盤はしっかり緩めて、残り4Fから0.2加速すると12.2 – 12.0 – 11.9 – 12.3と上がりかかる展開
・内枠からスタートすると押してハナへ、1角までに競りに来る馬もいたが再度少し押されるような形で譲らず先頭、前で4頭が飛ばして後続を離す展開、勝負所では残り3F手前から促されると2番手を離して直線へ、直線でも最内で脚を伸ばすと伸び切って優勝
・逃げ馬が競り合ってかなり速く入って逃げたが、スピードを活かし切って重賞初制覇
【24】ジャパンC:16着:中1週:国分
・追い切りはWで馬なり終い重点が1本、陣営は「走ることに飽きてしまうところがあるからね(中略)、つつかれる展開になった方がいいと思う」とコメントしていた
・レースは36.3 – 61.1 – 34.2で前半スローで入ると残り5Fから0.3加速して12.1 – 11.7 – 11.4 – 11.3 – 11.5とラストまで伸びる展開
・中枠からスタートすると出て行ってハナへ、2番手を離さずにスローで逃げると勝負所では残り4F手前から促されて先頭で直線へ、直線でも本馬なりに伸ばしていたが後退しての16着敗戦
7歳
【25】京都記念(阪神2200m):7着:2ヶ月半:坂井
・追い切りはW主体で2週前坂路、1週前と当週のWといずれも併せ先着していた、陣営は「乗り込んでいる割に体が絞れてこない」と弱気なコメントをしていた
・レースは34.6 – 59.5 – 34.5で入りは12.5 – 10.9 – 11.2と飛ばして入ったがそのあとはラップが緩むとラストは残り3Fから0.6加速して11.6 – 11.3 – 11.6と伸びる高速上がり戦
・中枠からスタートすると押してハナへ、勝負所では残り4Fから徐々に促されていくと3Fからは本格的に追い出された、先頭で直線へ進入したが失速しての7着
【26】クイーンエリザベスS(オーストラリアランドウィック2000m)(重):5着:2ヶ月:レーン
・大外枠からスタートするとハナへ、勝負所では残り4F付近から促されると戦闘で直線へ、直線では最後まで懸命に伸ばしたが脚を溜めていた組に差されての5着
【27】宝塚記念:15着:2ヶ月半:坂井
・追い切りはW主体週末坂路で1週前には自己ベストタイの6F79.5 – 65.6 – 12.7が出されていた、最終は終い重点
・レースは34.0 – 58.9 – 35.5で序盤12.4 – 10.5 – 11.1と飛ばして入ったあとラップを緩めて、勝負所では残り4Fから0.6加速すると11.9 – 11.7 – 12.0 – 11.8とそれなりに上がりがかかる4F戦
・外枠からスタートすると押して押してハナへ、外枠からの逃げだったこともあり序盤は速くなり中盤では緩めた、勝負所では残り700m付近から徐々に促されると残り3Fから本格的に追われた、直線では残り200mまで踏ん張っていたがそこからは馬群に飲み込まれる形での15着敗戦
・序盤から終始前がかりな馬群であり、勝負所での後続のプレッシャーも早かったことで逃げた本馬にはかなり苦しい競馬となった
【28】函館記念(稍重):12着:中2週:国分優
・陣営は「好調だった昨秋には及ばないけど、その頃の出来にだいぶ近づいてきた、ベストの距離に変わることもプラスで(中略)」とコメントしていた、追い切りは坂路1本、函館の芝で終い重点1本だった、ハンデはトップの59kg
・レースは稍重の中35.4 – 60.0 – 36.6でペースとしては平均程度だったが馬場の影響かラスト3Fは12.0 – 12.2 – 12.4と上がりがかかった
・内枠からスタートすると出ムチも入れられて押して出して行ってハナへ、道中は2番手の馬がついてきてマイペースとはいかなかった、勝負所では残り700m付近から追い出されると早めにムチも入れられたが2番手の馬に並びかけられて直線へ、直線では差しの組に飲み込まれての12着
・トップハンデに加えて渋って外差しに寄っている馬場も向かなかった
結論(再掲)
■スピードを活かせる馬場や展開だった鳴尾記念・宝塚記念2021・福島記念で重賞を好走しているように母父系統のSadler’s Wellsより父系統のStorm Catが強く出ている印象で、時計のかかるタフな展開や馬場よりもある程度スピードを生かせる後傾ラップ(入りの3Fより上がり3Fの方が早い)が向くタイプで、タフ寄りになる道悪では評価を1枚落としたい
■交わされると一瞬でやめるといったところを見せていた(デビュー【12】〜【15】戦目)時期があったように気性的に難しい部分があり、陣営からも度々真面目に走ってくれればとの旨のコメントが出されているが、長い休養を挟んだ【16】戦目の阪神1600m3勝クラス3着以来はラストまでしっかり走れている
■福島記念では他馬に競りかけられながらも押して押して逃げて優勝しているようにパンサラッサと似た部分があり、福島記念後には陣営から「2400mが少し長いので」とはっきりコメントが出されている、重賞2勝しており陣営から「ベストな距離」とコメントが出ている2000mがスピードで押し切れる一番向く距離である
■近走は序盤から押して押しての逃げを打っており、距離が長かった京都大賞典・ジャパンCでは緩めて逃げているが、福島記念・京都記念・宝塚記念では34秒台の早めの逃げを打っており、福島記念では結果を出している点を考慮しても基本はハナからの競馬となる
■近5走は以下のように敗因明確であり、ベストな距離でこれらの敗因となる要素が少なさそうな今回は上昇必至
【近走敗因】
ジャパンC:距離長く、末脚求められる展開
京都記念:末脚求められる展開
クイーンエリザベスS:苦手な時計のかかる道悪
宝塚記念:スタート下り坂でハイペース+前がかりの展開で先行馬不利
函館記念:トップハンデ59kg、苦手な時計のかかる道悪
また、重賞好走はいずれも間隔を詰めてのもので、近走は徐々に調子が上がっているとの旨のコメントも陣営から出されている、アフリカンゴールドと2頭で飛ばして好位のジャックドール含めた人気馬が2頭を意識しない展開になれば穴を開ける、少なくとも紐には欲しい1頭
Gregory