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マリアエレーナ 【大阪杯2023】

大阪杯の各馬分析11頭目はマリアエレーナ。小倉記念での圧勝劇が記憶に新しいですが、GⅡ以上の舞台では結果を出せていません。秘めている実力は大きそうですし、重馬場や不利で近走は実力出しきれていない感もあり、ここで大きく飛躍して欲しいです。

結論に買い・消しなどの大方の見解とその根拠などを記載しているため、簡単には結論を見ていただければ十分かと思います。

大阪杯の過去レース分析とそれから得られた分析結論(レース傾向など)についてはこちらから。

基本情報(馬名:馬齢:血統(父×母父):前走:斤量:鞍上)

マリアエレーナ:牝5歳:クロフネ×ディープ:前走金鯱賞2人気8着:浜中

結論

■34.7 – 58.9 – 35.0(1:57.4)の高速小倉記念を圧勝したように父クロフネの産駒らしくスピードが持続するようなレースに適正があり、相対的に考えると直線が短い高速馬場で狙いたい
■OPクラスに入ってからは中間のCWで6F80.5以下が出された時の成績(1-1-1-1)(圏外の1は不利もあった天皇賞秋)であり、追い切りの時計と調子が直結して評価できるタイプ、中間の時計には注目したい
■近走は以下のように敗因明確であり、良好な馬場状態で上がり勝負にならなければ巻き返せる可能性は大きい
・天皇賞秋:2角での不利、上がり勝負
・愛知杯:スピード活きない道悪、上がり勝負、重ハンデ
・金鯱賞:直線どん詰まり
■上記の強みから、スローからの上がり勝負や後半ラップが失速し続けるタフな展開などでは強気に狙いたくなく、スピードの持続力が問われる展開および馬場になるかで評価は大きく変わる、当日の馬場を見てから評価を下したいが、基本は高評価で、馬場や展開予想によっては本命まで

全レース分析

2歳

【1】中京1600m新馬:2着:吉田隼
・追い切りは併用で毎週併せ馬で行われていた、全体的に時計は軽めで、最終はW6F86.0 – 13.0で併せ遅れていた
・レースは35.5 – 60.5 – 35.7で、序盤平均程度で進めると残り3Fから0.6加速して11.9 – 11.6 – 12.2と伸びる展開
・外目の枠から若干遅めのスタートを切ると控えて中団後方の外目を追走した、勝負所でさらに外へ出されると中団後方の外目から直線へ、幾分ふらつきながらも上がり最速で伸びたが内から抜け出した馬を交わせず2着

【2】京都1600m(内回り)未勝利(稍重):4着:中2週:松若
・追い切りは坂路とWが1本ずつでいずれも全体時計は軽め、最終のWでは終い重点で伸ばされていた
・レースは稍重の中35.5 – 60.2 – 37.1で序盤は馬場を考えると若干速めに入ると後半4Fは12.3 – 12.4 – 12.3 – 12.4と持続的なラップで上がりかかる展開
・大外枠からスタートすると出て行って枠なりに中団の外目を追走した、勝負所も外目をまわると中団前目の内から4頭目付近で直線へ、直線では周りと同程度の末脚になって4着まで

【3】中京1600m未勝利:1着:2ヶ月:川島
・追い切りは併用で最終では自己ベストW6F82.1 – 11.5が出され併せ先着しており、2ヶ月の間隔を空けて成長が垣間見えていた
・レースは35.2 – 58.7 – 36.0で、前半11.6以下が続く持続的な展開から、ラスト4Fは11.9 – 11.9 – 11.7 – 12.4と加速少なく上がりかかる展開、1 – 3着馬は上位の上がりを使った4角二桁番手の馬で差し競馬だった
・外枠からスタートすると控えて折り合いをつけて後方の外目を追走した、勝負所では外からポジションを少し上げていくと中団後方の大外から直線へ、直線では新馬戦と異なり真っ直ぐ安定した走りで上がり最速を使って圧勝

3歳

【4】シンザン記念(中京1600m):7着:1ヶ月:川島
・追い切りは併用で時計はいずれも軽め、初めて単走のみでの調整だった
・レースは34.7 – 58.1 – 35.2で、道中含めて11.8以下が続く比較的持続的な展開からラスト3Fは11.6 – 11.6 – 12.0とラスト1Fだけ少し減速するラップ
・最内枠からスタートすると後方のインコースを追走した、勝負所でも終始内目をまわってくると後方の内目から直線へ、直線で外目に出されながら伸びると残り200m手前で進路がなく減速しながらも上がり最速を使った、前には迫れずの7着

【5】エルフィンS(L):4着:1ヶ月:松山
・追い切りは併用で最終は計時不能だったがそれ以外は軽めの時計、前走続いてオール単走での調整
・レースは36.5 – 61.7 – 34.3で序盤スローで進めると残り3Fから0.8加速して11.7 – 11.2 – 11.4と伸びる高速上がり戦
・中枠からスタートすると後方の外目を追走した、そのまま後方の外から直線へ進入すると上がり最速で伸びたが差しきれず1着と0.1差の4着

【6】阪神1800m1勝クラス:3着:1ヶ月半:岩田康
・追い切りは相変わらずオール単走での調整も最終には自己ベストに迫る6F82.4 – 12.4が出されていた
・レースは36.4 – 61.5 – 33.7で、序盤スローで進めると残り3Fから0.9加速して11.5 – 10.8 – 11.4と伸びる高速上がり戦
・外枠から好スタートを切ると若干抑えられながら出て行って2番手外目を追走した、そのまま好位から直線へ進入すると上がり2位で伸ばしたが2頭に及ばず3着まで
この展開を先行して差し切られるあたり瞬発力に秀でたタイプではない

【7】中京1600m1勝クラス(稍重):2着:1ヶ月半:川島
陣営は前走について「前走は前に壁を作れずにいきたがった」とコメントしていた、追い切りは併用のオール単走で1週前の土曜日にWで自己ベスト6F81.0 – 65.7 – 12.2が出されていた
・レースは小雨の降る稍重の中38.2 – 63.9 – 33.2で、序盤ドスローで進めると残り3Fから1.0加速して11.7 – 10.5 – 11.0と伸びる超高速上がり戦
・外目7番枠からスタートすると行きたがるのを抑えられながら中団外目を追走した、勝負所外目から加速していくと好位外目から直線へ、上がり最速で伸びたが逃げ馬を捉えきれずの2着
・スローの中手綱を引っ張ってラストは差し届かないチグハグな競馬

【8】中京2000m1勝クラス:1着:1ヶ月:松山
・陣営は「折り合いには課題があるけど」とコメント(個人的には、折り合いに課題があって、休み明けで追い切りをしっかりやって未勝利を圧勝しているのだから一度休ませたらどうかと思うが)、追い切りは併用オール単走で時計は軽め、初の古馬混合戦で斤量は52kg
・レースは37.8 – 63.2 – 33.9で、序盤ドスローで進めると残り4Fから0.5加速して11.9 – 11.5 – 10.9 – 11.5と伸びる高速上がり戦
・最内枠からスタートすると折り合い重視で控えて最後方を追走した、勝負所では3角から少し番手を上げると中団外目から直線へ、上がり最速で伸びると逃げ馬をアタマ差差し切って優勝

【9】小倉2000m2勝クラス:1着:1ヶ月:松山
・追い切りはWで単走が1本、斤量52kg
・レースは35.2 – 60.4 – 34.8で、序盤若干スローで進めるとラスト5Fは12.0 – 11.7 – 11.5 – 11.3 – 12.0と徐々に加速する高速ロングスパート戦
・内枠からスタートすると出て行って中団前目のインコースを追走した、勝負所も終始最内をまわってくると番手を上げて好位のインから直線へ、上がり最速で伸びると逃げ馬を交わして優勝
・条件戦でもありまだ断定はできないが、高速ロングスパートで結果を出し、使える脚が長い可能性

【10】ケフェウスS(OP)(中京2000m)(重):3着:2ヶ月:酒井
陣営は「左回りの方がラストの伸びもいい」とコメント、追い切りはW主体で1週前の土曜日には自己ベストを大きく更新するW6F80.3 – 64.6 – 11.6が出され、未勝利以来の併せ馬が行われていたハンデ48kg
・レースは重馬場の中37.4 – 62.6 – 34.3で、馬場を鑑みてもスローで進めると残り3Fから0.5加速して11.6 – 11.2 – 11.5と伸びる展開
・内目の枠からスタートすると中団のインを追走した、勝負所も最内をピッタリまわってくると中団のインから直線へ、直線では残り200mまで進路開き切らず、そこからしっかり追われると上がり最速で伸びたが3着まで、直線で幾分前が壁になったのはあったがゴールまでは勝ち馬の方が脚色は上だった

【11】新潟牝馬S(OP)(稍重):1着:1ヶ月:坂井
・追い切りは再度オール単走に戻されていた、時計は全体は軽めで終い重点、斤量51kg
・レースは稍重の中36.1 – 61.6 – 35.7で、中盤ガッツリ緩むとラスト3Fは12.3 – 11.6 – 11.8と残り2Fからの加速が大きな展開
・7頭立ての3番枠からスタートすると控えて中団を追走した、道中はスローだったが馬の後ろに入れられてしっかり折り合っていた、勝負所では外目から加速していくと好位外目から直線へ、上がり3位で抜け出すと後続を凌いで優勝

4歳

【12】愛知杯:2着:2ヶ月半:坂井
・追い切りはここもオール単走で行われていたが、1週前には自己ベストW6F79.9 – 64.4 – 11.5が出されていた、当週は終い重点、ハンデ53kg
・レースは36.9 – 62.3 – 34.8で、前半スローで進めると残り5Fから0.4加速して12.1 – 11.8 – 11.3 – 11.5 – 12.0と残り3Fからも再度加速してラストはゴールへ失速するラップ
・内枠からスタートすると出て行って好位のインコースを追走した、勝負所でも終始内目をまわると好位の内目から直線へ、一度抜け出したがさらに内から抜け出した馬に及ばずの2着
・レース後鞍上は「最後に右にもたれてしまいそれがなければ勝っていたと思いますが(中略)」とコメントしていた

【13】京都記念(阪神2200m)(稍重):8着:1ヶ月:坂井
・追い切りはW主体でオール単走で行われていた
・レースは小雨の降る稍重の中36.0 – 61.7 – 34.5で、前半スローで進めると残り5Fから1.1加速して11.6 – 11.4 – 11.4 – 11.0 – 12.1と伸びる高速5F戦
・内枠からスタートすると出て行って単独で2番手を追走した、勝負所はポジションキープして徐々に加速していくとそのまま好位から直線へ、直線では末伸ばせず馬群に交わされてしまっての8着
レース後鞍上は「最後に脚が上がってしまいました(中略)、距離が1F長いのかもしれません」とコメントしていた

【14】マーメイドS:2着:4ヶ月:坂井
・ここへは中間に外傷をおって目標を切り替えての参戦だった、初めての3ヶ月以上の休み明け、追い切りはW主体で2週前1週前にはケフェウスS以来の併せ馬が行われていた、速めの時計は2週前に6F80.9 – 65.9 – 11.9が出されており、そのほかは終い重点だった、ハンデ55kg
・レースは35.7 – 59.4 – 35.1で序盤平均程度で進めたが、ラスト7Fは12.0以下が続く持続的な展開で、ラスト3Fは11.6 – 11.7 – 11.8と加速なく減速も小さかった
・外目の枠からスタートすると多少口を割りながら出て行って先行した、道中は2角以降ではしっかり折り合っていた、そのまま中団前目の外から直線へ進入すると伸びて馬群から抜け出したが先に抜け出した勝ち馬には離されての2着
・レース後鞍上は「勝ち馬とは通ったところの差もありました」とコメントしており、確かに6着まで勝負所から4角で内目を通った馬が独占しており、その中で本馬は唯一4角で外目をまわっていた

【15】小倉記念:1着:2ヶ月:松山
・追い切りは併用で2週前の土曜日には坂路で自己ベスト51.1 – 12.0で併せ先着、1週前にはW6Fで自己ベスト79.2 – 64.6 – 11.5が単走で出されていた、当週は終い重点、ハンデ54kg
・レースは34.7 – 58.9 – 35.0で入りの3Fを速めに入るとその後12.2 – 12.0を挟んでラスト5Fは11.8 – 11.7 – 11.7 – 11.6 – 11.7と続く後半持続ラップの展開
・内枠からスタートすると出て行って好位のインコースを追走した、勝負所ではコーナーで加速して先頭に立って直線に向くと上がり最速で突き放して5馬身差の圧勝
父クロフネの産駒らしくスピードが持続するような高速レースへの適性が高いか

【16】天皇賞秋:7着:2ヶ月半:松山
・追い切りはオール単走で1週前に速めの時計(W6F80.4 – 11.8)が出されていた、京都記念以来のオール単走で初の関東遠征
・レースはパンサラッサが飛ばす展開で34.7 – 57.4 – 36.7だったが、2番手以下は離れており35.0 – 59.4 – 33.6程度の上がり勝負ラップだった
・最内枠からスタートすると出て行ったが、2角付近で前のノースブリッジが大きく斜行してきてラチとの間に挟まれそうになる不利があり、道中は中団前目のインを追走した、その後も大きくポジション変えずに直線へ進入すると本馬なりに脚を伸ばしたが超一線級相手に上がり勝負では分が悪く7着まで

5歳

【17】愛知杯(重):3着:2ヶ月半:松山
・追い切りはW主体のオール単走での調整で、全体的に比較的遅めの時計で追われていた、ハンデ56.5kg
・レースは重馬場の中37.9 – 63.9 – 34.3で序盤馬場を鑑みてもスローで進めると残り3Fから0.9加速して11.4 – 11.2 – 11.7と伸びる展開
・内枠からスタートすると出て行って好位のインコースを追走した、道中はスローだったがしっかり折り合えていた、勝負所も終始内目をまわると内目のまま直線へ、勝ち馬が馬場の良いところを求めて馬場の真ん中に出される中最後までインコースを走ると上がり2位で伸びたが3着まで
レース後鞍上は「渋った馬場で持ち味がいきませんでした」とコメントしており、スピードを活かす競馬が得意な中で、重馬場×上がり勝負では本馬に向いていなかった

【18】金鯱賞:8着:2ヶ月:松山
追い切りは初めて全ての追い切り時計が速めだった
・レースは36.3 – 60.9 – 34.6で序盤スロー気味に進めると残り3Fから0.9加速して11.2 – 11.6 – 11.8とラストはゴールへ失速する展開
・内枠からスタートすると出て行って中団のインを追走した、勝負所も内目で囲まれて動けずにおり包まれたまま直線へ、直線は詰まり続けて一度もまともに追えずにゴールしての8着、着順は度外視

結論(再掲)

■34.7 – 58.9 – 35.0(1:57.4)の高速小倉記念を圧勝したように父クロフネの産駒らしくスピードが持続するようなレースに適正があり、相対的に考えると直線が短い高速馬場で狙いたい
■OPクラスに入ってからは中間のCWで6F80.5以下が出された時の成績(1-1-1-1)(圏外の1は不利もあった天皇賞秋)であり、追い切りの時計と調子が直結して評価できるタイプ、中間の時計には注目したい
■近走は以下のように敗因明確であり、良好な馬場状態で上がり勝負にならなければ巻き返せる可能性は大きい
・天皇賞秋:2角での不利、上がり勝負
・愛知杯:スピード活きない道悪、上がり勝負、重ハンデ
・金鯱賞:直線どん詰まり
■上記の強みから、スローからの上がり勝負や後半ラップが失速し続けるタフな展開などでは強気に狙いたくなく、スピードの持続力が問われる展開および馬場になるかで評価は大きく変わる、当日の馬場を見てから評価を下したいが、基本は高評価で、馬場や展開予想によっては本命まで

Gregory

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