過去レース分析

過去レース分析 【紫苑S2025】

3歳牝馬限定戦の紫苑Sにトライ。昨年は愛馬が出走とのことで避けましたが、今年は勝負したいと思います。

レース概要・分析結論

【概要】
■過去5年は全て4回中山1日(開幕初日)に行われ、馬場はBコース。4回中山は4月に皐月賞を行って以来の開催。2年前の2023年からGⅢ→GⅡに格上げされており、フルゲートは18頭で斤量は昨年の2024年から54→55kgに変更されている。
■秋華賞のトライアルレースであり、3着までに優先出走権が与えられる。

【結論】
■過去5年のうちスローペースで勝ち時計も遅かった2020年(勝ち馬:マルターズディオサ), 2022年(勝ち馬:スタニングローズ)の2年では馬券圏内の6頭中5頭が4角を4番手以内で迎えており、低速のスローペース戦になると明確に先行馬有利である
■また、上記の2年では馬券圏内馬6頭中4頭が8枠だったように、1角までが長く外枠からの方がスムーズに前目のポジションを取りやすい2000mのコース形態や、勝負所で速めにエンジンをふかしにいけることから、メンバー構成と枠の並びにも依るものの外枠有利な傾向が出ている
■一方で、過去5年のうち道中のペースが比較的流れた2021年(勝ち馬:ファインルージュ), 2023年(勝ち馬:モリアーナ)の2年では馬券圏内馬6頭中4頭が馬番3番以内だったように開幕週の馬場かつ速めのペースで外をまわる負荷が高いことから内の馬が有利である
■また、上記の2年では馬券圏内馬6頭中4頭が4角で10番手以下だったように、道中のペースが流れると距離ロスをしなかった差し馬が差してくるシーンもあり、ペースが流れると見れば隊列予想も考慮に入れた上で内差しを決められそうな馬も評価したい
■以上のようにマクロにはスローペースなら外先行、ハイペースなら内差しの傾向が出ているが、昨年は異常と言ってよい高速馬場でかなり速い上がりも出る中でのスローペースだったことで、馬群の外目をまわった先行馬 + 道中に内を追走し高速上がりを使った差し馬で決着しており、昨年同様の異常な高速馬場が出てきた際にはこのパターンも考慮に入れて対応されたい
■過去5年の勝ち馬5頭は、それまでに重賞勝ちがあった馬が3頭, 重賞馬券圏内があった馬が1頭, 重賞での掲示板内があった馬が1頭と重賞での好走歴があった馬で構成されており、全体の傾向として主に夏の上がり馬よりも既に重賞などで世代上位の実力を示していた馬の成績が良く、定量的な表現とはならないが、どちらかと言えば実績馬を評価する形で馬券を構成されたい

過去レース分析

【入り3F/5F、上がり3Fの平均】
過去5年:35.4 – 59.8 – 35.2 (後傾0.2)
良馬場3年:35.3 – 59.8 – 34.6 (後傾0.7)
道悪2年:35.7 – 60.0 – 36.1 (前傾0.4)

2020年

36.3 – 61.8 – 35.9 (後傾0.4):2:02.1 (稍重):18頭

【所見】
■過去5年での比較
 頭数:同率で最も多い
 入りの3F:最も遅い
 入りの5F:最も遅い
 上がりの3F:4番目に速い
 勝ち時計:最も遅い
■レースは雨の影響で開幕週ながら稍重になった馬場の中道中をスローペースで進めると、ラストは残り4Fから0.4加速して12.0 – 11.8 – 12.0 – 12.1とやや上がりと時計を要する展開で、4角で馬群は凝縮していたものの前半がスローペースでラストに大きくは失速しないラップだったことで4角で5番手以内だった馬が圏内を独占したように先行馬が恵まれる形 (道悪だったことで差し馬のキレも多少削がれた印象)
■開幕初日かつ小回りコースながら8枠の馬が2, 3着しており、前半がスローペースで先行馬に展開が向いたことと、上がりも時計もかかる全体的に低速戦だった影響で、最内を走らないとNGのような内有利展開にはならなかったのが要因
■凡走人気馬となった2頭は共に道中後方で展開が向いておらず、後方から進出したことで4角で内から6, 7頭目のかなり外をまわったのも (全体的に低速とはいえ) 痛かった印象
■圏内馬は全て小回りコースでの実績があった
■道悪×スローペースからまずは先行馬を評価し、次点で世代上位の実績や小回りでの実績のある馬を評価して単勝、3複あたりを的中させたかった

【好走馬】
■5人気1着:5枠10番:マルターズディオサ:キズナ×米国型:オークス12人気10着
・小回りコースでは2歳の9月に中山マイルで1勝クラスを優勝しており、前走のオークスを除いては全てマイルを使われ、阪神JF2着、チューリップ賞優勝など世代上位の実績があった
・中枠からスタートすると出ていって逃げ馬の外の2番手を追走した、道中は落ち着いて追走できていた、勝負所では軽い手応えのまま逃げ馬に並びかけると先頭に変わって直線へ、直線ではしっかりと反応して抜け出すとラストまで後続には差を詰めさせず1.1/4馬身差で優勝
・前々走の桜花賞は極端な道悪、前走のオークスは距離の影響もあり2戦負けが続いて人気を落としていた形で、桜花賞ほどの道悪でもなく距離を短縮されての5人気であれば春の実績を評価して相手には持っておきたかった
■10人気2着:8枠18番:パラスアテナ:ルーラーシップ×SS系:ラジオNIKKEI賞1人気4着
・小回りコースでは3歳の4月に福島2000mで未勝利を勝っており、前走はラジオNIKKEI賞で2着から0.1差の4着があった
・大外枠からスタートすると枠なりに控えて中団の外を追走した、道中には向正面で外からややポジションを押し上げると3角では中団前目の大外を追走していた、勝負所では残り700m付近から徐々に促されるとポジションを上げて1列目の内から4頭目になって直線へ、直線ではしっかりと長く脚を使って伸びたが内から先に抜け出した勝ち馬には及ばずの2着まで
・明確に世代上位の力を示した実績はなかったものの、前走に小回りコースの牡馬混合重賞で2着と0.1差の4着に好走していた点を評価し、10人気と世間的には低評価だったことを考えると相手に持っておいて良い存在だったか
・大外枠で終始大外をまわらされる競馬ではあったものの、道中がスローでいて上がりも時計もかかったように全体的に低速戦だったことで外をまわらされる不利は大きくなかった印象
■3人気3着:8枠16番:シーズンズギフト:エピファネイア×SS系:ニュージランドT5人気2着
・小回りコースでは福島2000mでのデビュー勝ち、中山1800mでの1勝クラス勝ち、フラワーC3着など好走歴が多くあり、前走も外回りではあるもののNZTで2着していた
・外枠からスタートすると枠なりに中団前目の外を追走していたが、行きたがるのを抑えられながら進出して2角では好位の外のポジションになっていた、向正面では勝ち馬を前に見る位置に収められ落ち着いて追走できていた、勝負所では残り4Fにあたる3角から外から進出してきた馬がおり好位の馬群で加速に付き合うと前から2列目の内から2頭目から勝ち馬の内へ出すように直線へ、直線では内へヨレながら脚を使ったが先に抜け出した勝ち馬には及ばず、外から2着馬に差されて3着まで
・これまで4戦中3戦で出遅れており、前走は中山マイルの外枠で二桁番手での競馬だったものの、ここはスタートを決めて距離延長かつ外枠だったことである程度ポジションが取れた形で、前半がスローになって前が恵まれる展開と小回りコースでの実績を評価して相手には持っておきたかった

【凡走人気馬】
■2人気6着:8枠17番:ウインマイティー:ゴールドシップ×米国型:オークス13人気3着
・本年のオークス最先着馬であり忘れな草賞(L)勝ちもあったように世代で上位の力を示した実績があり、小回りコースでも中山1800mで1勝クラスを勝利した実績があった
・外枠から出負け気味のスタートを切ると枠なりに控えて後方の外を追走した、道中は大きくはポジションを変えず3角でも後方の大外を追走していた、勝負所では残り3Fから徐々に促され中団後方の大外から直線へ、直線ではしっかりと脚を使って上がり最速35.0の脚で伸びたが、自身より内前の馬には及ばず勝ち馬から0.3秒差の6着まで
・先行馬に向いた展開の中で出遅れて後方になった影響が大きかった印象で、小回り実績も世代上位の力を示した実績もあり先行経験もあって外枠など買いたい要素は多かった、出遅れに休み明けの影響があったかは定かではないが、その後も出遅れが多かった訳でもなく、突発的な出遅れは予想が及ばない要素ではある
■1人気9着:6枠11番:牝3歳:スカイグルーヴ:エピファネイア×キンカメ:フローラS1人気5着
・小回りコースでは牡馬混合の京成杯で2着があり、新馬1着→京成杯2着→フローラS5着と2000mを使われ続けてここはキャリア4戦目だった、馬体重は+26kgと大幅増していた
・中枠からスタートするとやや手綱と喧嘩しながら中団後方の外を追走した、道中も同じポジションで進めると勝負所では残り3F手前から促されて前から2列目の大外になって直線へ、直線では伸ばせず9着敗戦
・小回りでの実績こそあったものの気性的に難しい馬の多頭数での中枠、1人気、大幅なプラス体重などの要素から本命は避けたかった

2021年

35.3 – 59.7 – 34.8 (後傾0.5):1:58.2 (良):18頭

【所見】
■過去5年での比較
 頭数:同率で最も多い
 入りの3F:3番目に速い
 入りの5F:3番目に速い
 上がりの3F:2番目に速い
 勝ち時計:3番目に速い
■レースは道中を平均ペースで進めると、ラストは残り5Fから0.6加速して11.9 – 11.8 – 11.8 – 11.4 – 11.6と5F連続で11秒台が続く展開で、開幕週に後半が速い流れとなったことで道中に内を追走できた馬が恵まれた印象、道中に最内を追走できた3枠以内の馬が2着から5着までを独占した
■3着から5着の3頭はいずれも12人気以下とかなりの人気薄であり、開幕週良馬場×後半が速い流れでは道中および勝負所で距離をロスしない内枠の馬が穴になるパターンを頭に入れておきたい
■一方で、優勝馬は外目の6枠11番から終始馬群の外をまわった好位の馬であり、位置取りが後方で外をまわると勝負所でのロスも大きいが、ある程度中団以前のポジションを取れる馬であれば、実力差で勝ち切ってしまうパターンも想定されたい
■馬券圏内馬は1, 2着が春のクラシック出走馬、3着が8月に1勝クラスを勝った馬だった一方で、凡走人気馬となった2頭はともに春に1勝クラスを勝ち、ここへは約4ヶ月の休み明けで臨んでいた馬であり、世代上位の実績や2勝クラス勝ちなどある程度の実力の担保がない馬が休み明けで臨んで人気している構成では、一度懐疑的な目で評価をしたい

【好走馬】
■2人気1着:6枠11番:ファインルージュ:キズナ×米国型:オークス4人気11着
・小回りコースでは中山外回りマイルのフェアリーSしか出走経験がなく優勝していた、また、桜花賞では3着しており世代上位の実力を示した実績があった
・中枠からスタートすると出ていって中団前目の外を追走した、道中は落ち着いて馬群の一番外を追走していた、勝負所では残り3Fから馬群の外に出されて促されると前との差を詰めて好位の大外から直線へ、直線では鋭く反応して残り200mで先頭に立つと抜け出して1.3/4馬身差で優勝
・道中や勝負所では終始馬群の外をまわらされながらの完勝で、重賞勝ちや桜花賞3着など世代上位の実力を示した実績や、隊列予想から外目をスムーズに進められそうな点などを評価できると良かったか
■4人気2着:1枠1番:スルーセブンシーズ:ステイゴールド系×クロフネ:オークス9人気9着
・小回りコースでは中山1800mで新馬勝ち、中山2000mで1勝クラス勝ちの実績があった、前走はオークスで4角12番手から9着しており、これまでのキャリア4戦は全てで出遅れていた
・最内枠から出負け気味のスタートを切ると折り合いをつけながら中団のインを追走した、道中はしっかりと馬の後ろに入れられて落ち着いて追走できていた、勝負所では中団の最内のまま馬群の加速に付き合ってそのまま直線へ、直線では前が壁になり進路を探すように進めるとラスト150mで外へ進路を確保して追われて伸びたが勝ち馬からは0.3秒差の2着まで
・騎手が外へ誘導しない限りは最内を追走できる最内枠だった点や小回りコースでの実績、オークスでの健闘ぶりを評価して相手には持っておきたかった
■12人気3着:2枠3番:ミスフィガロ:ディープ×キンカメ:新潟2000m1勝クラス3人気1着
・小回りコースでの出走経験はなく、前走に1勝クラスを勝ったばかりだった
・内枠からスタートすると出ていって中団後方のインで前に2着馬を見る位置を追走した、勝負所では残り4F付近で前と少し離されたことで手綱を動かされていた、その後残り500m付近からは最内を捨てて外へ出されながら促されると、4角インアウトで中団後方の大外になって直線へ、直線では上がり3位33.9の脚で懸命に伸びたが内から抜け出しにかかった2着馬にハナ差及ばずの3着まで
・内枠スタートから道中には距離をロスせず、勝負所ではインアウトで距離ロスを最小限にしながら進路に困らない好騎乗だった、評価できるとしたら内枠くらいだったか

【凡走人気馬】
■3人気6着:4枠8番:メイサウザンアワー:欧州型×キンカメ:東京1800m1勝クラス1人気1着
・小回りコースでは中山1800mで未勝利勝ちがあり、フローラSでは0.2差の4着とある程度は世代で上位の実力を示した実績もあった、また、それまでのキャリア5戦中全戦で先行抜け出しの競馬ができていた、前走の1勝クラス勝ちから約4ヶ月の休み明けだった
・中枠からスタートすると出て行って好位の馬群を追走した、道中はポジションを変えず内から2頭目をスムーズに追走していた、勝負所でもポジションは変わらず馬群の加速に付き合うと前から3列目の内から2頭目になって直線へ、直線では本馬なりに脚を使っていたが他馬と比較して伸ばせるほどではなく6着まで
・道中のスムーズさを考慮すると力負けの感は否めず、勝ち馬との実績の差と人気の差を考慮して勝ち馬の方を上に取りたかった
■1人気17着:2枠4番:エクランドール:ディープ×欧州型:東京2000m1勝クラス1人気1着
・東京1800m/2000mで新馬/1勝クラスと連勝しここがキャリア3戦目で、これまでの2戦で入りの3Fが速かったのが前走の37.7秒だったように速いペースの経験がなかった
・内枠からスタートすると二の脚がつかず鞍上には促されていたが後方から2頭目を追走する形となった、向正面では少し進路を外へ取って後方の外を追走していた、勝負所では残り4Fから改めて促されると亜群の外目をまわって後方の大外になって直線へ、4角では少し外へヨレる様子だった、直線では鋭くは伸ばせず後方のまま入線する形で17着敗戦
・連勝と血統のイメージ(フィエールマンの全妹)で人気していた形で、世代上位の実力を担保する実績もなく、速いペースや小回りコースの経験もないなど、不確定な要素が多い中で1人気では重い印は打ちたくなかった

2023年

Gregory

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