2025年1本目。好スタートを決めたい。
簡単には分析結論をご覧いただければ、ポイントがわかるかと思います。
レース概要・分析結論
【概要】
過去5年はいずれも1回東京4日に行われ、馬場は11月末のジャパンCを最後に休ませた後、C→Dコースに変更されての4日目。フルゲートは16頭で斤量はグレード別定57kg。1年以内のGⅠ勝ち馬は+3kg、GⅡ+2kg、GⅢ+1kgで牝馬限定だとそれぞれから-1kg、また1年以上前の実績についてもそれぞれから-1kg。
【結論】
■冬場の比較的乾燥した固い馬場かつDコース2週目に行われる影響でスピードの求められる内有利な時計勝負になることが多く、過去5年の勝ち馬は、道中に内を追走した馬に有力馬がおらず差し決着になった2022年(勝ち馬:イルーシヴパンサー)を除くと、勝ち馬の4角番手は2020年から6, 4, 1, 6といずれも6番手以内、上がりは5, 6, 12, 5位といずれも5位以下となっているように、道中に後方を追走する馬が外から番手を上げて速い上がりで差し込むのは難しく、道中にある程度のポジションを取ってそこからもう一脚使えるタイプを評価し本命としたい
■内有利の時計勝負になりやすいことから道中に内を追走できる馬をより評価したいが、3角まではある程度長い(550m以上の)直線のため、考えなしに内枠の馬を評価するのではなく、中枠〜外枠でも隊列予想から内に潜り込めそうな馬は同様に評価する必要がある
■また、時計勝負になりやすく道中の位置取り(先行できるか、内を追走できるか)が重要なレースであることから出遅れのダメージが大きく、出遅れる可能性のある馬の評価は他のレースと比較しても割り引いて見たい
■最初の2Fで先行争いが終了しこれから息を入れたいタイミングの3角から下り坂が始まるコースレイアウトから、他場のマイルと比較してタフになることが多く、そういう意味で同舞台での実績のある馬は評価が必要である
(戦前に東京1600mでの好走歴があり本レースを好走した馬の例)
2020年:4人気1着プリモシーン:ヴィクトリアマイル2着
2021年:12人気2着カテドラル:NHKマイルC3着
2021年:3人気3着シャドウディーヴァ:東京新聞杯2着
2022年:2人気3着カラテ:東京新聞杯1着
2023年:6人気3着プレサージュリフト:クイーンC1着
2024年:4人気2着ウインカーネリアン:東京新聞杯1着
■また、マイルにしてはタフになりやすいコースレイアウトから適性がスプリント寄りの先行馬には難しい舞台であり、人気馬も凡走していることから評価を落としたい条件である
(3人気以内で凡走した適正がスプリント寄りの先行馬の例)
2021年:2人気7着トリプルエース
2022年:3人気12着ホウオウアマゾン
■また、同様にマイルにしてはタフになりやすいコースレイアウトから、過去には距離短縮の馬が穴を開けていることがあり、位置取りが後方になりすぎないことを条件に距離短縮馬の評価は上げておきたい
(4人気以下で好走した距離短縮馬の例)
2020年:6人気2着シャドウディーヴァ:前走1800m
2022年:4人気1着イルーシヴパンサー:前走1800m
2024年:7人気1着サクラトゥジュール:前走2000m
2024年:8人気3着ホウオウビスケッツ:前走2000m
■年があけて約1ヶ月後の冬場に行われることから有力馬が休み明けの叩きに使うことも多く、斤量を背負わされる立場だとなおさらここで仕上げてくる可能性は低い、能力を信頼できる馬でも状態は注視されたい
■最後に、過去5年の本レースは一番遅くても入りの5F通過が58.1秒と速めのラップになっており、これまでにないスローペースが想定できる場合には、高速上がりを使える馬が直線で他馬を飲み込むシーンも考えられることは頭に入れておきたい
過去レース分析
【入り3F/5F、上がり3Fの平均】
過去5年:34.6 – 57.8 – 34.5 (後傾0.1)
2020年
34.7 – 58.1 – 34.9(前傾0.2) :1:33.0 (良):16頭
【所見】
■過去5年で入りの3Fは2番目に遅く、5Fは同率で最も遅かったが、上がりも過去5年で最も遅く、故に勝ち時計が最も遅かった、これは3, 4角で逃げ馬が後続を5馬身ほど離す逃げを打っており、2番手以下はレースラップよりスローだったことに由来している
■レースは序盤を平均より少し遅いペースで進めると、800-1000mでは11.8まで緩み、ラストは残り3Fから0.3加速して11.5 – 11.6 – 11.8とゴールへ失速する展開
■他の年と比較するとスローペースであり比較的外差しも入る可能性のあるラップだったが、道中は前から3頭がいずれも馬番6番以内である内枠主導の隊列(内枠の馬がポジションを確保しやすい隊列)で、結局は道中最内追走馬が2.3着、内から2頭目追走馬が1着した
■Dコース×開幕2週目で内目を追走できる馬が優位であり、本年も道中に内を追走した馬で圏内を独占したものの、そのうちの2頭は6枠より外の外枠から最内の進路を確保しており、外枠の馬でも3角までに内の進路を確保できそうであれば割引きは不要
■2人気6着のヴァンドギャルドは出遅れがあって凡走人気馬となっており、時計勝負になりやすくポジション差も結果に直結する本レースでは、他のレースと比較しても出遅れのダメージは大きく警戒が必要
■SS系×デインヒル系の血統馬のワンツー
【好走馬】
■4人気1着:1枠1番:牝5歳:プリモシーン:ディープ×デインヒル系米国型:前走マイルCS9人気11着
・東京マイルでは勝ち時計1:30.5と超高速決着のVM2着の実績があった、斤量は+2kgの56kg
・最内枠からスタートすると中団少し前目のインを追走した、3角までに前に3着馬クリノガウディーが割って入ると一つ外側にスイッチして内から2頭目を追走した、直線では外に出されると上がり5位の脚を使って抜け出して優勝
・近2走は精神的な問題で二桁着順が続いていたが、コース実績や内枠を考慮すると妙味ありとの判断したかった
■6人気2着:6枠12番:牝4歳:シャドウディーヴァ:ハーツクライ×デインヒル系米国型:前走中山1800m3勝クラス2人気1着
・東京ではフローラS2着があったが、1600mは東京に限らず初出走だった
・外目の枠からスタートするとスタートの400mで内に寄せ、残り1200m地点では後方のインを追走していた、勝負所ではそのまま最内をまわってくると直線でも内目を追われた、直線では他馬が外へ出されたことで内の進路にはゆとりがあり、ラストは上がり2位で伸びたが先に抜け出した勝ち馬を交わせず2着まで
・明け4歳馬、距離短縮かつ前走先行あたりの要素を評価し、あとは隊列予想で3角までに最内を確保できる可能性が見えていれば評価できた
■5人気3着:7枠13番:牡4歳:クリノガウディー:スクリーンヒーロー×米国型:前走マイルCS12人気7着
・マイルでは朝日杯2着の実績があり、前年の富士Sでは後方から上がり3位で4着していた
・外枠からスタートすると先行して強気に内へ入れていき残り1300m地点では最内を確保し先行のインを追走していた、勝負所から直線でも内目を通ってくると上がりこそ9位だったがラストまで脚を伸ばしての3着
・好位からしぶとい脚を使うタイプ(=上がり上位の常連ではない)である点を評価したかったものの、2着馬同様外枠ながら道中は最内を通せたことが大きかった印象
【凡走人気馬】
■3人気4着:3枠5番:牡6歳:サトノアーサー:ディープ×デインヒル系米国型:前走キャピタルS(L)(不)(東京1600m)2人気6着
・東京では重馬場のエプソムC勝ちなど1800mでは実績があった
・内目の枠からスタートすると内に入れる素振りなく先行の外目を追走した、その後はスムーズに追走し直線で外目に出されるとゴールまで伸びたがわずかに圏内に届かずの4着
・レース後鞍上は敗因の一つとして10kgの馬体増をあげており、6歳休み明けでの馬体増は純粋に絞りきれていなかった、また、内枠でありながら道中外目を通してしまったことで時計勝負になりやすい本レースにおいてはロスが響いた形
■2人気6着:1枠2番:牡4歳:ヴァンドギャルド:ディープ×欧州型:前走東京1800m3勝クラス(重)1人気1着
・東京では東スポ杯3着、前走の3勝クラス勝ちなどがあり、マイルも阪神や京都では好走していた、目下条件戦を3連勝中だった
・内枠からゲートでの駐立が悪くアオるように出遅れるとインコースをすぐに盛り返して中団のインを追走した、直線では徐々に外に出されながら追われると上がり5位を使ったが3着から0.1差の6着まで
・条件戦上がりで追加斤量のない4歳馬、内枠、など買い材料は多かったが、出遅れが響いて馬券圏内に届かなかった形、時計勝負になりやすく、ポジションを影響も大きい本レースでの出遅れは他のレースと比較してもダメージが大きい
■1人気9着:5枠9番:牡5歳:レッドヴェイロン:キンカメ×欧州型:前走キャピタルS(L)(不)(東京1600m)3人気2着
・東京マイルではNHKマイル3着や条件戦勝ちがあった
・中枠からスタートすると無理にインコースには入れず中団後方の外目を追走した、直線は馬群を突くように追い出されると上がり3位を使ったが上位争いには加われずの9着
・長期休養明けで東京マイルを1着, 2着していたことで人気した形だが、位置取りは中団後方の外であり本レースには向かなかった、事前の隊列予想でこのあたりを見極める必要があった
2021年
34.9 – 58.1 – 34.3(後傾0.6) :1:32.4 (良):16頭
【所見】
■過去5年で入りの3F/5Fが最も遅く(5Fは同率)、上がりは最速だったものの、過去5年の平均ラップからの差分は小さい、勝ちタイムは過去5年で2番目に遅かった
■レースは序盤を平均よりやや遅いラップで進めると、道中は11.7以下が続き、ラストは残り3Fから0.3加速して11.2 – 11.6 – 11.5と伸びる展開
■過去5年で最も遅かった展開の影響で4角10番手以下から上位の上がりを使った馬が2, 3着に差し込んでおり、有力馬がいなかったのもあるが、道中内目を追走したことで恵まれた印象のある馬はいなかった
■1人気4着のヴァンドギャルドのように休み明けの有力馬はここを叩きに使ってパフォーマンスを落とす可能性がある、陣営の狙いにも注意を払いたい
■SS系×デインヒル系の馬が2.3着であり、注目血統
【好走馬】
■5人気1着:5枠10番:牡5歳:カラテ:キンカメ系×米国型:前走中山1600m3勝クラス8人気1着
・中山のマイルを連勝してOP入りしており、東京のマイルでは1勝クラス勝ちがあったが不良馬場だった
・中枠外目からスタートすると中団前目の馬群を追走した、直線も内目を突くと前が壁になっていたが残り300mで開いて追われると上がり6位で抜け出して優勝
・中山での成績ではあるものの条件戦の連勝が好位から上がりを使う競馬だったことを評価したかった
■12人気2着:2枠4番:牡5歳:カテドラル:ハーツクライ×デインヒル系欧州型:前走キャピタルS(L)(東京1600m)2人気9着
・東京マイルでは前走に先行する競馬で敗れていたものの、3歳時にはNHKマイルを差して3着していた
・内枠からスタートすると内へ寄せて中団のインコースを追走した、その後も4角までは最内を追走すると直線では外目へ出された、ラストは上がり2位を使って差し込んだが内から抜け出した勝ち馬に掬われての2着
・前走同舞台で敗れていたこともあり人気を落としていたが、内枠、血統、NHKマイルでの実績(=差し競馬での実績)を評価したかった
■3人気3着:6枠11番:牝5歳:シャドウディーヴァ:ハーツクライ×デインヒル系米国型:前走エリ女14人気8着
・前年の本レースの2着馬でリピーターだった
・外目の枠からスタートすると中団の外目で2着馬と並走する形で追走した、直線ではスムーズにそのまま外に出されると上がり3位で伸びて3着
・SS系×デインヒル系は本レースで多く好走している注目血統で、他例に漏れずリピーターには注意
【凡走人気馬】
■1人気4着:7枠13番:牡5歳:ヴァンドギャルド:ディープ×欧州型:前走マイルCS8人気6着
・東京マイルでは前年の富士S勝ちがあった、斤量は+1kgの57kg
・外枠からスタートすると枠なりで中団前目の外を追走した、直線ではそのまま外目に出されると邪魔なく追われたが残り200mからは差し込まれて4着まで
・次戦がドバイだったことを考えると休み明けのここは叩きだった、有力馬(前走マイルCSや斤量背負わされている組)は状態を上げ切ってこない可能性がある
■2人気7着:6枠12番:牡4歳:トリプルエース:米国型×SS:前走京都金杯4人気8着
・初の関東遠征、初の東京
・外目の枠からスタートすると出て行って2番手の外目を追走した、直線では内目を追い出されたが上がりをまとめられずの敗戦
・レース後鞍上は「距離が長いかもしれません」とコメントしており、息が入りづらくマイルとしてはタフになりやすい東京マイルの本レースでは距離適性が短い先行馬には苦しい舞台である
2022年
34.7 – 58.0 – 34.3(後傾0.4):1:32.3 (良):15頭
【所見】
■レースラップは前年の2021年に近く、本レースの平均に近い流れ
■レースは道中を平均的なラップで進めると、ラストは残り3Fから0.4加速して11.2 – 11.4 – 11.7とゴールへ失速する展開
■1 – 4着までを同率を含めて上がり3位以内の馬が独占しており、過去5年で唯一上がり上位の馬が勝利した、これは道中最内の馬の人気が前から10, 15, 7人気、内から2頭目の馬の人気が前から13, 11, 6人気と、人気薄が内を走ったことで、上位人気馬が能力で差し切ってしまったという構図、馬場も幾分外差しに寄っていた可能性あり
【好走馬】
■4人気1着:6枠11番:牡4歳:イルーシヴパンサー:ハーツクライ×キンカメ:前走東京1800m3勝クラス1人気1着
・東京では条件戦を3連勝しており、マイルでも実績があった
・外目の枠からスタートすると内に寄せて後方のインを追走した、勝負所から直線ではできるだけロスが少ないように外目に出されると、2位よりも0.8速い上がり最速33.1で差し切って優勝
・東京で条件戦を上がり最速で3連勝していたコース実績や、成長著しい4歳馬で追加斤量なしなどの点を評価したかった
■1人気2着:4枠6番:牝4歳:ファインルージュ:キズナ×米国型:前走秋華賞2人気2着
・東京実績は未勝利勝ちのみだったがマイルで見ると桜花賞3着などがあった、斤量+1kg
・中枠内目からスタートすると内に入れられず中団の馬群を追走した、直線へはそのまま中団から馬群を突くように進入すると残り300m付近まで前が壁になり、その後は馬群を縫うように伸びてきた、上がり3位で抜け出したが外から上がり最速の勝ち馬に差されて2着
・桜花賞3着のマイル実績や成長著しい4歳である点を評価したかった
■2人気3着:5枠9番:牡6歳:カラテ:キンカメ系×米国型:前走ニューイヤーS(L)(稍)(中山1600m)1人気1着
・前年の優勝馬でリピーター、斤量は+1kgの57kg
・中枠からスタートすると中団後方の馬群で2着馬を見る位置を追走した、直線は2着馬同様若干詰まり気味だったが外から勝ち馬が抜け出してから追いかけるように伸びると上がり2位を使って3着
・6歳と高齢ではあったもののリピーターという点を評価して紐には持っておきたかった、年齢に関してもメンバーレベルで評価を上げ下げする必要がある
【凡走人気馬】
■3人気12着:7枠13番:牡4歳:ホウオウアマゾン:キンカメ×SS系:前走阪神C4人気2着
・東京での好走歴こそなかったがマイルではアーリントンC(阪神1600m)勝ち、ハイレベルのマイルCSを逃げて5着などがあった、斤量は+1kgの57kg
・外枠からスタートすると出て行ったが先行する馬が多く中団前目の外を追走した、直線へは外目からスムーズに進入したが脚を伸ばせずの12着敗戦
・本馬は前走阪神Cで2着していたように適性がスプリント寄りで外をまわるロスの多い競馬では分が悪かったか、外枠や距離適性などで嫌いたかった
2023年
34.4 – 57.1 – 34.7(前傾0.3):1:31.8 (良):16頭
【所見】
■過去5年で入りの3F/5Fが最も速く、上がりは2番目に遅かった、勝ち時計は過去5年で唯一の31秒台で最速
■レースは道中に11.4以下が続くハイラップで進めると、ラストは残り3Fから0.3加速して11.0 – 11.6 – 12.1とゴールへ向かって失速するラップ
■馬券圏内馬の上がりは1.2.3着の順で12.7.3位であり、上がり1位2位の馬は圏内まで差し込めなかった形、道中がハイラップである程度の追走力が求められると後方から差し切るには異次元の上がりが必要であり差し込むのは簡単ではない、中団から前の位置を取ってそこから直線でもう一脚使えるような馬の好走率が高くなる
■上がり3位以内の馬が3, 4, 5着しているように差しが入るか入らないかのギリギリのラップだった印象で、これ以上前が速くなると、先行馬が止まることによる差し有利な展開となる
■2.3着馬はともにデインヒル×SS系
【好走馬】
■4人気1着:1枠2番:牡6歳:ウインカーネリアン:スクリーンヒーロー×米国型:前走マイルCS9人気12着
・東京では条件戦で1800mやダービーなどの経験があったがマイルは初だった、前走のマイルCSでは敗れていたものの、そこまでは重賞を含めて3連勝していた、斤量は+1kgで58kg
・内枠からやや出負け気味のスタートを切ると二の脚で出ていってハナへ、道中は2番手以下の馬が比較的ピッタリとついてきた影響もあり11.4以下が続く持続的なラップで逃げると2番手とは半馬身ほどの差で直線へ、ラストは好位から脚を使った馬と上がり上位の3頭が迫ったが交わされずに優勝
・前々走の関屋記念で2番手から上がり2位で優勝していたことや、先行脚質×内枠だった点を評価したかった
■2人気2着:8枠15番:牝4歳:ナミュール:ハービンジャー×ダイワメジャー:前走エリザベス女王杯(重)3人気5着
・東京マイルでは条件戦を勝っているくらいだった、オークスを皮切りに3戦連続でマイルより長い距離を使われ、ここは桜花賞以来のマイル戦だった、斤量は+1kgで56kg
・外枠からスタートすると出て行って好位の5番手を単独で追走した、勝負所では残り3F手前から促され始めると前から3列目内から3頭目付近から直線へ、直線では前にいた4頭の外に出されるとラストまでしっかり脚を伸ばしたが逃げ馬を捉えられずアタマ差の2着
・それまでの実績から評価できた馬であったが、他馬との比較から外枠で評価を下げ過ぎないかがポイントだった
■6人気3着:8枠16番:牝4歳:プレサージュリフト:ハービンジャー×ディープインパクト:前走京都金杯2人気3着
・東京マイルでは新馬、クイーンCと2連勝した実績があった
・大外枠からスタートすると中団の外目を追走した、そのまま中団外から直線へ進入するとスムーズに長く脚を使って上がり3位で前に迫って3着
・不利な大外枠ではあったものの、前走京都金杯時に+16kgしており、成長著しい4歳馬であること、同舞台での実績などを評価したかった
【凡走人気馬】
■1人気4着:2枠3番:牡5歳:ジャスティンカフェ:エピファネイア×欧州型:前走マイルCS7人気6着
・東京では条件戦の連勝など実績があり、後方から上位の上がりで差し込むスタイルだった
・内枠からスタートすると控えて後方のインを追走した、その後もスムーズに進めて後方のインから直線へ進入すると、直線では進路を求めて少しづつ外目に出されたが開かず、しっかり追われたのは残り300mからで、ラストは2位より0.3速い上がり最速だったが迫りきれずの4着まで
・実力と枠は評価に値したが、時計勝負になり頭数が揃いやすいレースの性質上後方から上がり一辺倒の競馬をしている馬に本命を打つのは避けたかった
■3人気8着:2枠4番:牝4歳:ピンハイ:ミッキーアイル×欧州型:前走エリザベス女王杯(重)6人気9着
・マイルではチューリップ賞2着、桜花賞で0.1差の5着があったが東京マイルは初だった
・内枠からスタートすると中団のインを追走した、勝負所では前に2着馬を見る位置を確保して追いかけるように追い出されたが直線で伸ばせず8着
・4歳、内枠などは評価できる要素だったものの、デビューから馬体が大きくなっていなかった中で前走に続いての馬体減だった点、中団より前の位置を取れる根拠に乏しい点などを理由に本命を避けたかった
2024年
34.4 – 57.8 – 34.3(後傾0.1):1:32.1 (良):16頭
【所見】
■過去5年で入りの3Fは同率で最も速く5Fは2番目に速かったが、上がりも同率で最も速く、勝ち時計は過去5年で2番目に速かった
■レースは序盤を平均より少し速いペースで進めると、道中は600-1000mが11.7 – 11.7とやや緩んで、ラストは残り3Fから0.3加速して11.4 – 11.3 – 11.6と伸びる展開
■平均よりやや速いくらいのペースながら道中は縦長の隊列となったことで後方の馬が差し切るのは簡単ではなく、4角で6, 1, 4番手の馬での1, 2, 3着、内有利も顕著に出ており、道中に最内を追走した馬が1 – 4着を独占した
■8人気3着のホウオウビスケッツは4枠8番と中枠だったが、自身より内の馬が極端に先行 or 控える馬だったことでスムーズに好位の最内を確保できて好走した、枠だけで評価を定めず、隊列予想から3, 4角を内々でまわれそうな馬をピックアップしたい
■1人気ながら6着だったマスクトディーヴァはゲートの怪しい馬の初遠征で案の定大きく出遅れた形、時計勝負になって内先行が恵まれやすい本レースでは出遅れて後方になり、ラストは外をまわす競馬ではまず届かない
【好走馬】
■7人気1着:1枠1番:牡7歳:サクラトゥジュール:SS系×Robert系:前走中山金杯9人気12着
・東京では条件戦での好走があったものの目立った良績はなく、前年の本レースでは外枠から後方に控えて差す競馬で14着していた
・最内枠からスタートするとやや行きたがるのを抑えられながら中団のインを追走した、道中にはラップが緩んだ区間で少し前との差を詰めると中団の最内で変わらずに直線へ、直線では進路を求めて少し外へ誘導されたが再び内へ戻されて追われると伸びて抜け出して1馬身差で優勝、上がりは5位
・折り合いに難しさのある馬で、昨年は外枠で大敗→本年は内枠への変化で前進がある可能性を評価したかった、最内の絶好枠ながら人気がなかった点も妙味観点でプラス要素だった
■4人気2着:3枠5番:牡7歳:ウインカーネリアン:スクリーンヒーロー×米国型:前走BCマイル5人気11着
・東京では前年の本レースを逃げ切り勝ちしていたリピーター
・内枠からスタートすると出て行ってハナへ、道中は600-1000mを11.7 – 11.7とやや緩めると勝負所も楽な手応えでまわってきて2番手と1馬身差ほどの先頭で直線へ、直線では残り400m過ぎから追い出しを開始されるとラストまで脚を伸ばして逃げ込みを図ったが内差しの馬に交わされて2着まで
・前年の本レースを内枠からハイラップで逃げる競馬で勝利しており、今年も内枠に入ったことから再現がある点を評価できると良かった、高齢馬でも明確な衰えのサインがない場合はむしろ妙味とも評価できる
■8人気3着:4枠8番:牡4歳:ホウオウビスケッツ:米国型×キンカメ系:前走中日新聞杯3人気12着
・東京では1勝クラスを2000mで勝ち、ダービー6着があったが1600mは初だった
・中枠からスタートすると出て行って内へ寄せて好位のインを追走した、道中には大きな動きはなく好位のインから直線へ、直線では進路を求めて少しだけ外へ出されるとスムーズに追われた、直線ではジワジワと脚を伸ばすと逃げ馬は捕まえられず、1頭には差されたが、その他は凌いでの3着
・8番枠と中枠ではあったものの、自身より内の馬は極端に先行するか控えるかの馬が多く、スムーズに好位のインを確保できたのが大きかった
【凡走人気馬】
■1人気6着:3枠6番:牝4歳:マスクトディーヴァ:キンカメ系×ディープ:前走秋華賞(稍重)3人気2着
・初の東京競馬場で、距離経験もこれまで1800mより長い距離しかなかった
・内目の枠からゲートでの駐立が悪く突進するような形で大きく出遅れると最後方からになった、スタート後は進路を外に取って促していき3角では中団後方の外を追走していた、勝負所では早めの残り4F過ぎから促されたが外からの進出ではポジションを上げられず後方の大外から直線へ、ラストは上がり2位33.2の脚で伸びたが掲示板争いまでの6着
・ゲートが怪しい馬の初遠征で1人気では妙味的に本命は避けたかった、時計勝負になって内先行が恵まれやすい本レースでは出遅れ、後方、大外では難しい競馬だった
■3人気9着:5枠9番:牝4歳:ウンブライル:ロードカナロア×欧州型:前走NHKマイルC(稍重)8人気2着
・東京では前走に道悪のNHKマイルCを後方から差して2着があった、これまで6戦中4戦で出遅れていた
・中枠からあおるようにして出遅れるとある程度出して行って中団の馬群を追走した、勝負所では残り3F手前から促されると中団の馬群から直線へ、直線ではじわじわとは伸びていたが前に迫れるほどではなく9着まで
・長期休養明けで馬体は+22kgしておりさすがに成長分以上のものがあったか、同舞台での好走歴が道悪 = 今回とは真逆の馬場状態であることや、人気馬×出遅れ癖というだけでも本命は避けたかった
■2人気12着:4枠7番:牡6歳:ジャスティンカフェ:エピファネイア×欧州型:前走マイルCS7人気3着
・東京では1600, 1800mで好走歴があり、前年の本レースでは後方のインから上がり最速で4着していた
・中枠からスタートすると控えて後方の馬群を追走したが、3角までに進路を内目に切り替えて後方のインになっていた、勝負所では大きな動きはなく後方のインから直線へ、直線では進路を求めて外へ出されて最終的には1人気のマスクトディーヴァの後ろから追われるような形、直線では比較的スムーズに追われたが前に迫るような脚は使えず、11着にも2馬身半離されての12着
・脚質と人気から本命は打ちづらかった馬、レース後に鞍上はスムーズに進められたが直線で反応がなかったとの旨のコメントをしており、年齢的な衰えもあったか
Gregory