過去レース分析

過去レース分析 【札幌記念2024】

夏の大一番札幌記念にトライ。ブログ開設3年目へ突入。

レース概要・分析結論

【概要】
■過去5年は2回札幌2日目(2019年)または4日目(2020年〜2023年)で行われており、オリンピックの影響があってAコース最終週で行われた2021年を除けば例年Cコース替わり初週で開催されており、今年も同様
■フルゲートは16頭で、斤量は定量(3歳55kg、4歳以上58kg、牝馬2kg減)

【結論】
■下記のように過去5年のうち3年は特殊馬場で行われており、通常の良馬場である前提に立つと2019/2020年から好走馬傾向を抽出したく、2021年〜2023年は似た傾向の馬場が現れた際に改めて参考としたい
2019年:
2020年:
2021年:東京五輪の影響でAコース最終週
2022年:異常に時計のかかる良馬場
2023年:稍重
過去10年のうち良馬場の7年の勝ち馬は7頭中6頭が「1枠 or 初角3番手以内」に該当しており、Cコース替わり初週と直線の短いコース形態の影響で勝ち馬は内枠 or 先行から出ている、例外は2014年のハープスターであり桜花賞馬かつそれまで連対を外していない馬だった、2014年は過去10年で入りの5Fが最も速かった(58.4)年でもあり、ハイペースや軽斤量となる3歳の有力馬が出てきた際にはこの傾向が崩れる可能性を考慮したい
■直線が269m(Cコース時)と短いため勝負所ではコーナーで加速できる器用さが求められるが、コーナーは他の直線が短いコースと比較して緩やかな大回りであり、コーナーで加速できる馬にとっては比較的差しやすい舞台である
■上記のCコース初週 × コーナーで加速できれば差しやすい舞台設定から、通常の良馬場だった2019/2020年は直線の短いコースで重賞実績があった内枠の馬が勝利しており(2019年ブラストワンピース、2020年ノームコア)、「コーナーで加速できる馬の内差し」が絶好の狙い目となる、また、勝ち馬2頭はいずれもハービーンジャー産駒だったように、洋芝の影響で平均して上がりが35〜36秒程度かかる本レースでは、長く脚を使えるような欧州型血統馬を評価項目としたい
■通常の良馬場だった2019/2020年はどちらの年も
1着:道中最内
2着:道中最内
3着:1人気
で決着しており、今年もこうなるとは言わないが、人気馬が道中最内を通った馬に足元を掬われるように、道中最内で距離ロスを省ける馬を評価しなければいけないレースであることはインプットしたい
■内枠有利な話の続きだが、過去5年のうち良馬場だった4年で7枠or8枠から好走したのは2021年1着のソダシのみであり、そのソダシは「Aコース最終週×3歳牝馬で斤量52kg」と切り分けられる理由があったため、基本的には外枠は割引きたい要素である
■過去5年の馬券圏内馬15頭のうち14頭がGⅠ連対経験馬であり、GⅠを複数勝つような馬がわんさか出走してくる本レースでは、レベルが高いが故の固い決着も視野に入れつつ馬券を構築したい、一方で、唯一の例外が2023年3着のソーヴァリアントだったように道悪などの特殊な馬場になった際には適性により実力馬を逆転する馬が出てくることを意識したい

過去レース分析

2019年

36.1 – 59.9 – 36.1(前後傾フラット):2:00.1(良):14頭
【所見】
■過去5年で入りの3Fが最も遅く、5Fは同率2番目の速さで平均程度だった、道中から勝負所は持続的なラップとなったことで上がりは36.1、勝ち時計は2:00.1と異常に時計がかかった2021年と道悪の2023年を除いて最も要し、前は楽ではなくある程度差しも届く展開
■レースはスローで入りの3Fを入るとそこから0.5加速して12.0に突入し、以降ラスト1Fまで11.8から12.2の間が続く超ロング持続戦で、1角の入りで前から4頭がいずれも5枠から外の外枠主導気味の隊列だった
■道中に継続的にペースが流れた影響で外をまわるロスはあった印象で、直線が短いコースでの実績、内枠、洋芝向きの血統(父ハービンジャー)から勝ち馬を評価したかったレース
■1-5人気で1-5着を独占しており、5-6着は2馬身差あったように、上位5頭はいずれもGⅠ連対経験がありハイレベルの順当決着だった、Cコース替わり初週で内有利な傾向はあったもののある程度力がものを言うレベルの有力馬が参戦してくるレースであることも認識したい

【好走馬】
■3人気1着:1枠1番:牡4歳:ブラストワンピース:ハービンジャー×キンカメ:前走目黒記念1人気8着
・直線の短いコースはそもそも有馬記念しか出走経験がなく、優勝していた
・最内枠からスタートすると押して出して行って中団後方のインを追走した、道中は終始内から2頭目で5着馬ペルシアンナイトをマークする位置を追走しており、最内の馬が垂れてくるのを想定した位置取り、勝負所では残り4F付近から徐々に促して行き、外をまわさずに番手を上げて前から2列目の内から2頭目から馬群を突くようにして直線へ、直線では狭い所を突いて追われるとラストは上がり最速34.9を使って抜け出して優勝
・小回り有馬記念での実績があったことや内枠で評価を上げたかった印象で、逃げ馬が継続的に流れるペースを刻んで上がりかかかる所まで想定できていればさらに評価できた
■4人気2着:6枠10番:牡5歳:サングレーザー:ディープ×米国型:前走安田記念6人気5着
・前年の優勝馬でリピーターだったが直線の短いコースでの好走はこれのみ、前年には天皇賞秋で2着もあった、怪我があり本レースが引退レースとなった
・中枠外目からスタートすると安田記念からの距離延長だった影響か馬なりで出て行って好位のインを追走した、道中はそのまま終始最内をまわってくると、勝負所ではそこまで促さずとも内目のまま馬群の加速に付き合って残り400mから逃げ馬の1つ外をめがけて追い出されると1列目の内から2頭目になって直線へ、直線では抜け出して最内を追われてよく伸ばしたが内差しを決めた勝ち馬に交わされて2着まで
・外目の枠だったが先行したことでロスを省ける内目を追走できた形で、リピーターである点は警戒しておきたかった、追加で多少縦長な展開になることが読めていれば鞍上岩田も相まって内目をロスなくまわる競馬ができることも想定できたか
■1人気3着:6枠10番:牡4歳:フィエールマン:ディープ×欧州型:前走天皇賞春1人気1着
・直線の短いコースではラジオNIKKEI賞で上がり最速2着や、外回りだがAJCCで上がり最速2着があった
・中枠外目からスタートすると多少出して行ったが天皇賞春からの距離短縮ということもありポジションは取れずに中団後方の外を追走した、道中は継続的に流れた展開もあり多少追っ付けられながらの追走となった、勝負所では徐々に促されながら残り400mから外をめがけて追い出されるとラストは上がり最速34.9で外から伸びて前に迫ったが内から抜け出した2頭には及ばずの3着
・1.2着馬とは内外の差があったように感じるものの、勝負所では早めの残り3F過ぎから外へ出された5着馬ペルシアンナイトと比較するとギリギリまで内目をまわって距離ロスを省く乗り方がされていた、過去の戦績からコーナーでも加速できることや、実力を鑑みれば少なくとも相手には持っておけた

【凡走人気馬】
■2人気4着:7枠12番:牡4歳:ワグネリアン:ディープ×キンカメ:前走大阪杯4人気3着
・直線の短いコースでは弥生賞2着があったが3歳春までのものであり、前走は内回り大阪杯で3着していた
・外枠からスタートするとほとんど馬なりで中団前目から好位の外を追走した、勝負所では残り4F過ぎから外目を周ったまま徐々に促されて前との差を詰めて1列目の内から4頭目付近から直線へ、直線では本馬なりに伸ばして上位争いに加わったが4着まで
・枠なりに外目を追走した距離ロスの影響はややあった印象で、適性やレース展開の面で特段評価できる部分がない以上(例えば評価できるのが実力のみなど)は、外枠という点で幾分評価を落としたかったが、タイム差なしの4着であり、凡走とも言えない結果

2020年

35.8 – 60.3 – 35.2(後傾0.6):1:59.4(良):12頭
【所見】
■過去5年最少頭数の12頭立てで、過去5年で入りの3Fは2番目に遅く、5Fは良馬場の4年の中で最も遅かった、上がりは最も速く、勝ち時計も最速で過去5年唯一の後傾ラップ
■レースはスロー気味で入るとラストは残り4Fから0.5加速して11.7 – 11.7 – 11.6 – 11.9と伸びる展開で、同率で上がり最速だった馬のワンツー決着
■2019年に続いて1着は1番枠からスタートして道中および勝負所で内目を追走し距離ロスを省いた馬で内差し、2着馬も2番枠から内差しを決めた馬で、良好な馬場状態においてはCコース替わり初週の影響が大きく内有利となる
■札幌は直線こそ短いもののコーナーは緩やかであり、コーナーで加速できるタイプの馬は差しやすいと推測
■ハービーンジャー産駒が1.2着しており、過去10年で見ても上がりが35秒以上となるように相対的に時計のかかる洋芝では欧州血統馬を評価したい
■2019年に続いてGⅠ連対経験馬の馬券圏内独占で(本年はいずれもGⅠ優勝馬)、ある程度内有利、洋芝などのバイアスはあるものの、GⅠを複数勝つような超GⅠ級の馬も出走する本レースではメンバー次第では固い決着となる可能性も視野に入れたい

【好走馬】
■2人気1着:1枠1番:牝5歳:ノームコア:ハービンジャー×クロフネ:前走安田記念7人気4着
・4歳初戦の愛知杯以来7戦ぶりの2000m以上のレースで2018年、2019年のサングレーザー同様マイルで中団から差す競馬をしていた馬だった、直線の短いコースでは紫苑Sで好位から上がり最速を使っての圧勝があった
・最内枠からスタートすると中団のインを追走、残り500m付近からインアウトで直線外目に持ち出されると上がり最速で優勝、4角では馬群の隙間を突いて抜け出しにかかっており非常に美しいインアウト
・中山での重賞実績、内枠、血統などの要素で評価したかった、2019年に続いて1枠のハービンジャーの内差し
■6人気2着:2枠2番:牡6歳:ペルシアンナイト:ハービンジャー×SS:前走宝塚記念(稍重)13人気15着
・直線の短いコースでは皐月賞2着があったが3歳春までの成績、前年の2019年は外枠から中団に控えて上がり3位で5着していた
・内枠からスタートすると中団後方のインで勝ち馬を見る位置を追走した、勝負所では4角から直線で勝ち馬のインアウトについて行って一緒に伸びての2着、優勝馬同様こちらもロスを省いた競馬
・3歳春以降の直線の短いコースでの実績こそなかったが、前年度の外枠から5着を評価して、今年は内枠の分での前進、追加で血統あたりを評価できるとよかった
■1人気3着:5枠6番:牝5歳:ラッキーライラック:オルフェーブル×米国型:前走宝塚記念(稍重)3人気6着
・直線の短いコースでは中山記念での2着が2度あったが、小回りへの適性というよりは先行抜け出しの優等生な競馬で好走したものであり、コーナーでの加速性能を評価できるものではなかった
・中枠からスタートすると出て行って逃げ馬の外へ切り返して好位の外目を追走した、勝負所では3角入り口の残り4Fから徐々に促されて逃げ馬に並びかけて先頭になって直線へ、直線では本馬なりに伸ばしたが内で溜めていた上がり最速の2頭に差されての3着
・実績はさることながら、好位抜け出しができるタイプである点から相手には持っておきたかった、一方で、強烈な推し材料がない中で単勝1.9倍の1人気では強気に買う選択をするのもどうかという存在ではあった

【凡走人気馬】
■3人気4着:7枠10番:牝5歳:ポンデザール:ハーツクライ×欧州系米国型(母は欧州、母父は米国):前走札幌2600m(OP)2人気1着
・札幌では3度の勝利があったがいずれも2600m戦で、その他に直線の短いコースでの実績はなかった
・外枠からスタートすると中団外目で勝ち馬の外を追走した、勝負所では早めの残り1100m付近から促されると残り3Fではムチも入れられていた、4角から直線では勝ち馬のインアウトで外に張られると中団の大外から直線へ、直線ではジワジワ伸びての4着
・札幌とはいえ2600mと比較的低レベルになりがちな長距離での実績が評価されての人気で、加えて外枠である点などで割り引いて本命にはしたくなかった

2021年

34.9 – 59.9 – 35.4(前傾0.5):1:59.5 (良) 13頭
【所見】
■東京五輪の影響で過去5年唯一のAコース最終週開催、曇り発表ではあったもののカメラに雨粒が付いているように弱い雨が降っていた
■過去5年で入りの3Fが最も速く(2番目は2022/2023年の35.5)、5Fは同率2番目の速さで平均程度、上がりも2番目に速く(最速は2020年の35.2)、勝ちタイムも2番目に速かった
■レースは入り3F速めに入ると600-1200mでは12.5 – 12.5 – 12.4と緩み、勝負所では残り4Fから0.6加速して11.8 – 11.8 – 11.7 – 11.9と伸びる4F戦
■2019/2020年に続いて馬券圏内馬はいずれもGⅠ連対経験馬(本年と2020年はいずれもGⅠ勝ち馬)であり、相変わらずGⅠを複数勝つような超GⅠ級が出てくる本レースではある程度固い決着も頭に入れたく、特に本年はAコース最終週×多少の雨の影響で内有利が薄れてフラットに近い条件だったことで、より実力馬が実力を出せるレースだった
■例年の好走パターンである「内枠から道中内をまわって4角インアウトで直線へ出す」競馬ができていたマイネルウィルトスは11人気で4着しており、Aコース最終週に行われたことで内有利の傾向が薄れていた印象はありつつも、直線が短くコーナーで加速する必要のある札幌で速めの時計の決着となると内を立ち回る利はある

【好走馬】
■2人気1着:8枠13番:牝3歳:ソダシ:クロフネ×キンカメ:前走オークス1人気8着
・直線の短いコースでは新馬で函館1800m、2戦目で札幌2歳S(札幌1800m)を優勝していた、3歳牝馬で斤量52kg
・大外枠からスタートすると出て行って2番手外を追走した、向正面から3角手前ではブラストワンピースが外からポジションを押し上げ、それに連れて本馬も残り4Fから逃げ馬を交わして競り合うようにしながら先頭になって勝負所へ、勝負所でも加速していくと1馬身リードを保って先頭の最内から直線へ、ラストは上がり5位でまとめると押し切って優勝
・マイルの先行馬であり2000mの洋芝で上がりかかる展開になれば嫌いたい要素もあったが、中緩む展開になり多少距離がごまかせたか、桜花賞馬×52kgでは実力と斤量の恩恵で押し切ってしまった形で、斤量的に恵まれる3歳の有力馬には印をまわしておきたい
■1人気2着:4枠4番:牝5歳:ラヴズオンリーユー:ディープ×StormCat:前走(香港)QE2世C3人気1着
・直線の短いコースの経験は前年の有馬記念10着のみだった、ドバイSC→QE2世Cと海外を転戦しての帰国初戦
・内目の枠からスタートすると馬場の内目にはこだわらず、明確にソダシの後ろを取りに行ったが前後のポジション差がありすぎて間に2頭挟んで中団外目の追走となった、向正面に入るとポジションを一番外に振って前のサトノセシルを交わしにかかったが、3角までにさらに後ろのさらに外からブラストワンピースがまくりにかかったことで締め切られるわけにはいかないサトノセシル(ルメール)が外に張ってきて多少窮屈になり、3角ではブラストワンピースの後ろの中団外を追走していた、勝負所では終始外をまわったまま前との差は詰められず前から3列目内から5頭目付近から直線へ、ラストは上がり最速35.1で伸びて自身より内から伸びた3着馬を交わしたが勝ち馬には届かずの2着
・勝ち馬とは斤量や勝負所での内外の差が出た印象だったものの、Aコース最終週の影響でCコース初週と比較すれば内有利ではなく、外をまわっても実力で差し込めた形
■8人気3着:5枠7番:牡7歳:ペルシアンナイト:ハービンジャー×SS:前走鳴尾記念7人気4着
・札幌記念へは3年連続での参戦で2019年5着/2020年2着のリピーターだった
・中枠からスタートすると少し出して行って中団前目のインを追走した、向正面では内から2頭目の位置で前にソダシをマークする形、勝負所ではソダシが加速していくのに付いて行って前から2列目の内から3頭目付近になって直線へ、ラストは上がり2位35.2で伸びたが前は交わせず外からは差されての3着
・上位人気の牝馬2頭には及ばなかった形だが、4着は1.3/4馬身離しており7歳ながら自分の実力分はしっかり走った形、リピーターには注意を払いたい

【凡走人気馬】
■3人気5着:8枠12番:牡6歳:ブラストワンピース:ハービンジャー×キンカメ:前走鳴尾記念5人気3着
・3歳時には有馬記念勝ちがあり、2年前の本レース優勝馬でもあったが近走は大敗も目立ち競争能力のピークアウトは明らかであった、レース後脚部に怪我が判明したことで本レースが引退レースとなった
・外枠からスタートすると控えて後方2番手を追走した、向正面では残り5Fから外から一気にポジションを押し上げ、そのまま4Fからの勝負所へ入ったが本馬のまくりに連れて進出を開始した勝ち馬ソダシには追いつけず、ソダシから1馬身差の2番手から直線へ、ラストはまくりで脚を使った分もあってか上がりをまとめきれず3頭に交わされての5着まで
・直線が短いコースでの実績は本レースでの優勝も含めて十分だったものの、能力のピークアウトと2年前勝利時には最内枠→今回外枠の分で割引きたかった

2022年

35.5 – 59.5 – 37.7(前傾2.2):2:01.2 (良) 16頭
【所見】
■過去5年で入りの3Fは同率で2番目に速く(最速は2021年34.9)、5Fは最も速かった(2番目は2019/2021年の59.9)が、良馬場にも関わらず異常に時計のかかる馬場であり、上がりはダントツで最も遅い37.7(2番目に遅かったのは稍重だった2023年36.4)、勝ち時計は良馬場の中で最も遅く、2番目に遅かった2019年の2:00.1より1秒以上かかった、他の年と比較して圧倒的な前傾ラップ
■レースは平均よりやや速めに入ると道中は12.0付近が続く持続的な展開、ラストは残り4Fから0.4加速すると11.8 – 12.4 – 12.6 – 12.7と残り800-600mが最速となりラップはゴールへ失速するタフな展開
■ラスト3Fはいずれも12.4かかっているように先行勢は失速を始めていたが、残り250m付近にあたる直線の入り口ではまだ馬群が縦長で、時計のかかる馬場だったことを考えると差し追い込みの組の脚が溜まらないようなハイペースだった
■上記のように差しに回った組も脚をためられないような展開だった影響で、直線に1.2.3番手で入ってきた馬での2.1.3着と前残りの決着だった、また、この後にGⅠを勝つ馬も含めると圏内馬は3頭全てGⅠ馬だった
■前傾でかなり上がりのかかる展開だったにも関わらず結果は前残りで、ここまで読み切るのは簡単ではなかった、異常と言える馬場が出てきた際には大胆な仮説でもって展開予想するのも手

【好走馬】
■3人気1着:2枠4番:牡4歳:ジャックドール:モーリス×米国型:前走大阪杯2人気5着
・直線の短いコースでは新馬戦を中山で2着しているのみで、好走実績はなかった
・内目の枠からスタートすると出て行って好位の外を追走した、残り4Fの勝負所からも手応え軽そうに馬群についていくと外から逃げ馬に並びかけて直線へ、ラストは逃げ馬めがけて追われるとクビ差交わして優勝
・前残りになる展開が読めていればという前提だが、内枠×先行で評価したかった
■2人気2着:2枠3番:牡5歳:パンサラッサ:ロードカナロア×欧州型:前走宝塚記念6人気8着
・直線の短いコースではラジオNIKKEI賞2着、福島記念勝ち、中山記念勝ちなど複数の重賞実績があった
・内枠からスタートすると出脚は鈍かったが押して出して行った、先に行った馬が同厩の馬だったこともあり譲ってもらうような形でハナへ、勝負所では残り4Fから手綱を動かされると先頭ではあるものの外から勝ち馬に並びかけられて直線へ、ラストは減速しながらも止まらずに伸びていたが番手の勝ち馬に交わされての2着
・こちらも勝ち馬と同様前残りが読めていれば内枠×先行で評価したかった
■5人気3着:5枠9番:牝5歳:ウインマリリン:Robert系×米国型:前走宝塚記念9人気3着
・直線の短いコースでは長めの距離ではあるが日経賞を勝っていた
・中枠からスタートすると出て行き1角までにタイミングよく内が空いたことで寄せていって好位のインを追走した、勝負所では残り4Fから逃げ馬が加速したのに合わせて手綱を動かされて進出を開始すると終始最内をまわったまま好位から直線へ、止まってはいなかったが前の2頭は捉えられずの3着
・中枠ながら空いたインにしっかり入って行った鞍上の好騎乗も光っており、隊列を予想した時にインに入れそうな馬はしっかり評価したい

【凡走人気馬】
■1人気5着:5枠10番:牝4歳:ソダシ:クロフネ×キンカメ:前走VM4人気1着
・前年の本レース覇者でリピーターだったが、前年はAコース最終週と条件が異なっていた
・中枠外目からスタートすると出て行ったが少し後手を踏んで中団前目で勝ち馬を見る位置を追走した、そのまま馬群の外目でスムーズに進めると勝負所でも前の勝ち馬を追いかけるように外目から加速し前から2列目の内から3頭目から直線へ、直線ではタフな展開を考えれば踏ん張ってはいたが自身より前の馬に迫れるような脚はなく5着まで
・マイルの先行馬かつ上がりのかかる競馬が苦手なタイプで、リピーターであることや実力以外には評価できる点は少なかった、前年の結果はあくまで軽斤量もあってのものと判断して本命は避けたかった

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