大阪杯にトライ。連続的中と行こう。
簡単には分析結論をご覧いただければ、ポイントがわかるかと思います。
レース概要・分析結論
【概要】
過去5年はいずれも2回阪神4日に行われているが、下記のように使用コース等が異なるため、今年、真に参考にできるのは2019・2020年の2年のみ。
2019 – 2020年:1回阪神を8日間使った後、連続で開催の2回阪神4日目でBコース初週
2021 – 2023年:1回阪神を12日間使った後、連続で開催の2回阪神4日目でAコース最終週
フルゲートは16頭で斤量は58kg、牝馬2kg減。
【結論】
■スタート直後急坂でスローになりやすく、勝負所の3角途中の残り4Fから下り坂でペースアップするため、「スロー→残り4Fから加速開始」のラップがベース、内前の組が脚を溜めたまま勝負所を迎えることで、外をまわる組のロスが相対的に大きく内先行有利、外差し不利の傾向が強い
■上記傾向の証左として、過去5年のうち良馬場だった4年では馬券圏内馬12頭中10頭が「1角5番手以内または2枠以内」に当てはまる、該当しない2頭はいずれも上がり最速馬で1着までは来ていない(2022年3着アリーヴォ、2023年2着スターズオンアース)、また、この2頭はAコース最終週での開催だった年から出ており、今年と同様のBコース初週で行われた年では圏内馬6頭全馬が該当しているように、より内前有利の傾向となる可能性に注意
■また、上記に挙げた該当10頭のうち9頭は1角5番手以内の条件に合致しており、まずはとにかく好位で競馬を進められる馬を評価したい
■上記のように恵まれる傾向はシンプルなため、2020年のように人気馬がポジションを取ってそのまま抜け出して終了という年もある、特に少頭数の場合は堅い決着も視野に入れて買い目の構築を考えたい
過去レース分析
【入り3F/5F、上がり3Fの平均】
過去5年:35.8 – 59.8 – 35.5 (後傾0.3)
良馬場4年:35.9 – 59.9 – 35.2 (後傾0.7)
道悪1年:35.6 – 59.8 – 36.8 (前傾1.3)
2019年
36.4 – 61.3 – 35.5 (後傾0.9):2:01.0 (良):14頭
【所見】
■過去5年で入りの3Fは2番目、5Fは最も遅かったが、前日の雨により4Rまで稍重だった馬場の影響で上がりはかかり、結果勝ち時計は良馬場の4年で最も遅かった
■レースは前半6Fをスローで進めると残り4Fから0.6加速して11.8 – 11.4 – 11.6 – 12.5とラストはゴールへ失速する展開
■当日4Rまで稍重の雨が残った良馬場だったものの、スローペース×コース替わり初週の影響が大きく、1角4番手以内の2頭が連対し、3.4着は2枠2番と1枠1番
■人気馬は5枠より外の差し馬だった2頭が凡走しており、外枠の差し馬には明確に向かない条件であることを意識したい、3.4着は内枠から上位の上がりを使った馬であり、内差しであれば差し込める可能性はある
【好走馬】
■9人気1着:3枠3番:牡5歳:アルアイン:ディープ×米国型:前走金鯱賞(稍重)3人気5着
・内回り2000mで皐月賞勝ちがあり、前年3着のリピーター、金鯱賞から中2週
・内枠からスタートすると好位のインコースを追走した、そのまま勝負所まで進めると、勝負所でも手綱を抱えられたままインコースを周ってきた、好位のインから直線へ進入すると直線へ入ってから追い出され、内から上がり3位で抜け出して優勝、各馬が直線で馬場の良い外目を求めて出されたことで内目の進路にはかなり余裕があった
・先行抜け出しの優等生な競馬ができるタイプで、もうワンパンチ足りないことで皐月賞以来勝利からは遠ざかっていた、コース替わり初週の馬場ではこの手の内枠から先行する競馬ができるタイプは特注
・内枠×先行馬というだけで相手には持っておきたかった印象
■2人気2着:4枠6番:牡5歳:キセキ:ルーラーシップ×ディープ:前走有馬記念(稍重)2人気5着
・前年には毎日王冠から秋古馬3冠の4戦を走り抜きここは休み明けでの参戦、秋古馬3冠はいずれも逃げの競馬で見せ場を作っていた
・中枠内目からスタートすると自身より内から速めに出していく馬がいたこともあり、控えて2番手を追走した、勝負所では徐々に逃げ馬に並びかけていくと残り600m付近からは明確に前を捕まえにいって、馬場の真ん中に出されるように直線へ、ラストまで伸ばしたが内から勝ち馬にすくわれての2着
・人気馬×4枠以内×先行馬という条件だけで相手には持っておきたい馬だった
■4人気3着:2枠2番:牡4歳:ワグネリアン:ディープ×キンカメ:前走神戸新聞杯2人気1着
・神戸新聞杯以来の6ヶ月の休み明けで、前走後は天皇賞秋を目標にされたが疲れが抜けず休養していた、内回りでの実績は実力が適性を凌駕する3歳春までしかなかった(弥生賞2着)
・内枠からスタートすると行きたがるのを鞍上に抑えられながら中団のインコースを追走した、道中は終始インコースを追走し勝ち馬を前に見る位置、勝負所から直線でも終始最内を周ってくると直線では上がり2位で伸ばしたが前の2頭を捕まえられずの3着
・内枠から終始最内を通すロスのない完璧な競馬、内回りのコーナーで加速できるかなど適性は未知だったが、実力と内枠というだけで拾えた印象
【凡走人気馬】
■1人気6着:5枠7番:牡4歳:ブラストワンピース:ハービンジャー×キンカメ:前走有馬記念(稍重)3人気1着
・内回りコースは有馬記念のみの1戦1勝で、ここは有馬記念制覇以来の休み明け4歳初戦
・中枠からスタートすると控えて中団後方の馬群を追走した、2角では進出を意識してか外目にポジションをスイッチして中団後方の外を追走した、3角からの勝負所では終始中団付近の外目をまわして、4角でも一番外を大きくまわして直線へ、直線では伸ばしてはいたが前に迫れるほどは差し込めず6着まで
・道悪の有馬記念のようにより上がりのかかる競馬があっていた印象で、スタート後急坂でペースが上がりにくく内先行が恵まれる本レースへの適性は疑問だった、非内枠(5枠から外)かつ差し馬という点で本命は避けたかった
■3人気11着:7枠11番:ペルシアンナイト:ハービンジャー×SS:前走金鯱賞(稍重)4人気4着
・内回りでは皐月賞2着、前年の大阪杯2着のあったリピーター
・外枠からスタートすると控えて枠なりに中団後方の外を追走した、向正面から勝負所でも終始外をまわると3角から外から進出を開始して内から5頭目付近をまわしながら中団の大外になって直線へ、直線では伸ばせず、ラストは進路が塞がるところもあり11着敗戦
・人気していたものの外枠の差し馬というだけで本命は避けたかった印象で、前年は内枠→本年は外枠という点に注意を払いたかった
2020年
36.9 – 60.4 – 34.2 (後傾2.7):1:58.4 (良):12頭
【所見】
■過去5年で最少頭数の12頭立て、入りの3Fが過去5年最も遅く上がりは最速のスローペース、勝ち時計は同率2位
■レースはスローで入ると向正面で前2頭が離して少しラップが早まる区間はあったが勝負所は残り4Fからで、ここから0.4加速すると11.7 – 11.3 – 11.2 – 11.7と伸びる高速4F戦
■実力馬が実力を出したという面はあったものの、馬券圏内馬はいずれも1角4番手以内、4着馬は直線内差しであり、2019年に続いて内前有利の傾向
■少頭数で「詰まる」「大きく外をまわされる」などの不利の可能性が低く、加えて人気馬が好位を確保する優等生な競馬をした結果2.4.1人気(3連単78.1倍)での堅い決着、少点数で3連複を買うか、ワイド1点などがよかった印象
【好走馬】
■2人気1着:5枠5番:牝5歳:ラッキーライラック:オルフェーブル×米国型:前走中山記念2人気2着
・小回りコースでは中山記念を2年連続好位抜け出しで2着の実績があり、本年は香港V2着のあと休養を挟んで中山記念を叩いてのここへの参戦
・中枠内目からスタートすると出脚は一番だったが外から逃げてくれる馬が来るのを待つようにして好位のインコースを追走した、向正面では前2頭が少し離して逃げており4馬身差ほどの3番手を追走した、勝負所でも手綱を抱えられたまま好位のインコースを周ってくると直線でもイン、上がり2位で抜け出すと差し切って優勝
・好スタートからインコース追走で、勝負所から直線でもインを貫いて完全にロスを省いた競馬、まさにラッキーライラックの競馬
■4人気2着:8枠12番:牝4歳:クロノジェネシス:バゴ×クロフネ:前走京都記念(重)1人気1着
・内回りコースでは秋華賞勝ちがあった、3歳時のエリ女から休みに入って休み明けの京都記念を叩いてのここへの参戦
・大外枠からスタートすると出て行って中団前目の外(内から2頭目)で勝ち馬と並んで3を追走した、勝負所では残り900m付近から徐々に内前の勝ち馬に並びかけていって外から交わすようにして1列目の内から3頭目付近から直線へ、上がり3位で伸びて逃げ馬を捉えたが内から勝ち馬にすくわれての2着
・大外枠×どちらかと言うと差しの脚質から割引きたい要素はあったが、逃げ馬不在のスロー×少頭数が故にポジションを取れた形で、頭数が少ない中で馬券圏内馬と4着以下の馬の実力差もあった印象
・どのレースにも言えることだが、少頭数では実力馬がその実力を遺憾無く発揮できる可能性が高い
■1人気3着:6枠8番:牡4歳:ダノンキングリー:ディープ×StormCat:前走中山記念1人気1着
・内回りでは皐月賞3着があった、マイルCSを5着した後休み明けの中山記念を快勝しての参戦
・中枠からスタートするとスタートも出脚もよく、他に逃げる馬がいなかったことで鞍上は早々に逃げの競馬を選択、向正面では外から人気薄に絡まれたことで600-1200mは11.9 – 11.6 – 12.1とへこむラップ、勝負所では残り800m手前から外から並びかけられて加速を開始、直線では2頭に交わされての3着
・逃げ馬がいない時に思い切って逃げる大胆戦法はハマる時もあるが、今回は人気薄に絡まれてマイペースで逃げられず、人気馬に好位でマークされる競馬となったことでパフォーマンス落としての3着
【凡走人気馬】
■3人気7着:3枠3番:牡5歳:ブラストワンピース:ハービンジャー×キンカメ:前走AJCC(稍重)1人気1着
・直線の短いコースでは有馬記念勝ち、札幌記念勝ちがあったが、3歳秋以降勝利した3戦はいずれも上がりが36秒以上かかるタフな展開で、スピード求められる内回りのレースへの適性は疑問だった、凱旋門賞帰りでAJCCを勝利して2ヶ月の間隔でここへ参戦
・内枠からスタートするとある程度ポジション取りにいっているような動きではあったが取れずに後方馬群を追走した、勝負所では残り800m付近から外目へスイッチされて進出を開始、外をまわしながらポジションを上げて好位の大外から直線へ進入したが直線で伸ばせずの敗戦
・明確にタフレース > スピードレースのタイプで、2年連続で凡走人気馬となった
2021年
35.6 – 59.8 – 36.8 (前傾1.2):2:01.6 (重):13頭
【所見】
■過去5年唯一の道悪でレース中にもしっかり雨が降っていた、勝ち時計は最も遅く雨が降りながらのレースにならない限りは参考にする面は少ない印象
■レースは重馬場ながら前半12.1が続く持続的な展開から1000-1200mで12.8と1F緩めて、そこから0.6加速して12.2 – 12.1 – 11.6 – 13.1と伸びる4F戦
■1.2着馬は道悪への適性がかなり高かった印象で、圧倒的人気の2頭が3.4着だった、本レースに限らず「道悪(重馬場以上)の際は軍資金を半分に」という教訓を与えてくれたレース
【好走馬】
■4人気1着:6枠8番:牝4歳:レイパパレ:ディープ×クロフネ:前走チャレンジC1人気1着
・前走の重賞初制覇を含めてデビューから5連勝していた
・中枠から出遅れたが出て行ってハナへ、持続的なペースで逃げると1000-1200mで12.8と息をいれて再加速して直線へ、馬場の良いところを求めて馬場の真ん中に出されると上がり最速で突き放しての圧勝
・雨が降る重馬場の中道悪への適性を示しての逃げ切り勝ちで、鞍上の強気かつ巧みなラップもあっての圧勝
■6人気2着:1枠1番:牡5歳:モズベッロ:ディープ系×StormCat系:前走京都記念5人気8着
・有馬記念からの叩き4戦目で、最近好走した2戦はともにレース上がりが36秒以上かかっており明確に低速戦に適性があった
・内枠からスタートすると控えて中団後方を追走した、勝負所では自分より先に進出を開始したコントレイルを追いかけるように進出を開始、上がり最速で伸びると逃げ馬以外を差し切っての2着
・道悪ではコントレイル、グランアレグリアらのGⅠ複数勝馬でも適性の差でモズベッロに差される、道悪競馬の難しさを教えてくれた馬であり、レース
■1人気3着:5枠7番:牡4歳:コントレイル:ディープ×米国型:前走ジャパンC2人気2着
・8戦7勝2着1回とこれまでパーフェクト連対していた言わずと知れた無敗の3冠馬
・中枠からスタートすると控えて中団後方を追走した、勝負所では残り1000m過ぎから外へスイッチされて進出を開始、内からグランアレグリアに抵抗されて若干外目を周って直線へ、上がり3位で伸びるとグランアレグリアには競り勝ったが逃げ馬には突き放され、外から1頭に交わされての3着
・これまでのレースぶりから良馬場のスピード馬場の方が適性ありなのは明らかで、初の道悪とくればある程度評価を下げたかった
【凡走人気馬】
■2人気4着:8枠12番:牝5歳:グランアレグリア:ディープ×米国型:前走マイルCS1人気1着
・それまで降着のあったNHKマイルC5着を除けばパーフェクトで馬券内していたトップマイラー/スプリンターで、初のマイルより長い距離への挑戦だった
・外枠からスタートすると出て行って中団前目の外を追走した、勝負所では残り800過ぎから外からコントレイルが進出してきたことでこれに抗うように進出を開始、手応えもありコントレイルには抵抗し続けて少しリードしたまま好位から直線へ、上がり3位で伸びたがラストはコントレイルに敵わずの4着
・2000mもこなせそうな実力馬ではあったが、初めての距離(延長)での道悪で人気とくればこちらも3着馬のコントレイル同様、評価は下げたかった印象
■3人気5着:2枠2番:牡4歳:サリオス:ハーツクライ×欧州型:前走マイルCS2人気5着
・内回りでは皐月賞2着があったが適正というよりは実力で走ったようなレースだった、3歳時のマイルCSからの休み明けでの参戦
・内枠からスタートすると出て行って好位のインで逃げ馬を見る位置を追走した、勝負所では残り800m手前で外目へスイッチして逃げ馬に並びかける準備をしていたが、勝負所での逃げ馬の手応えもよく最内で逃げ馬を追いかける選択肢に変更した、直線に入ると1-4着馬とは対照的に最内に進路をとったが伸ばしきれずの敗戦、ラスト150mほどは内目の馬場が明確に悪かった
・稍重では皐月賞、毎日王冠2020と好走歴があったが、3.4着馬同様極端な道悪への適性は高くなかった印象で、強気に買う理由がないタイプの人気馬だった
2022年
34.6 – 58.8 – 35.8 (前傾1.2):1:58.4 (良):16頭
【所見】
■入りの3F5Fともに過去5年で最も早く、上がりは良馬場の4年の中では最も遅い、良馬場ながら雨の降る中でのレースだった
■レースは200-400mで10.3が入る激しい先行争いから前半6Fまでは12.1付近が続く持続的な展開、残り4Fから0.4加速すると11.7 – 11.5 – 11.8 – 12.5とラストはゴールへ失速するラップ
■序盤10.3が入る先行馬には少し苦しい展開の中で内回り特有の残り4Fから加速する展開になったことで、瞬発力タイプではなくある程度の位置からしぶとい末脚を使えるタイプが好走した印象で、ざっくり言えば天皇賞秋では買いたくないタイプが好走、反対に天皇賞秋で狙いたいようなタイプ2頭が凡走人気馬となっている
■馬場の悪化やハイペースがあると本レースで本来恵まれる内先行の馬の好走率が低下し、期待値が出しづらい点を意識したい
【好走馬】
■8人気1着:4枠8番:牡5歳:ポタジェ:ディープ×米国型:前走金鯱賞4人気4着
・内回りでの実績は同舞台での3勝クラス勝ちのみだったが、先行しての器用な競馬ができるタイプだった、AJCC→金鯱賞と使っての叩き3戦目だった
・中枠からスタートすると出ていって中団前目のインコースを追走した、勝負所では加速始まった残り800m付近でも手応え軽く、残り600m付近から促されるとポジションを若干外にスイッチして好位の外目から直線へ、前で先に抜け出したレイパパレを追いかけるように追われると上がり3位でしぶとく伸ばして優勝
・末が爆発的なタイプではなく、どんなレースでも本馬なりの脚を使ってくるのが強みの馬で、本レースは厳しい先行争いからの道中持続ラップで4Fから加速してラストは失速するタフ寄りな展開になったことで、様々なタイプの馬が力を出しづらいレースになり、本馬の強みが浮上した形
■3人気2着:7枠14番:牝5歳:レイパパレ:ディープ×クロフネ:前走金鯱賞2人気2着
・内回りコースではチャレンジC勝ち、前年の大阪杯勝ち、宝塚記念3着など実績多数だった、休み明けの金鯱賞を2着してここへ参戦
・外枠からスタートすると出ていって好位の外目を追走した、勝負所では残り700m付近で外へスイッチされ進出を開始、一列目の内から4頭目付近から直線へ進入するとゴールまで脚を伸ばしたがタフな展開だった分、自身よりは後ろの位置取りだったポタジェに差されての2着
・Aコース最終週で決して内が良いとは言えない馬場における外枠で、先行できる点や前年に極悪馬場で制している点を評価できると良かった
■7人気3着:5枠9番:牡4歳:アリーヴォ:ドゥラメンテ×StormCat系:前走小倉大賞典(稍重)1人気1着
・内回りでは小倉での実績が多かった、ここへは3勝クラス→小倉大賞典(小倉1800m)と連勝しての叩き3戦目での参戦
・中枠からスタートすると控えて中団後方のインを追走した、向正面では内へこだわらず自身より外前だったエフフォーリアをマークした、勝負所では残り600m付近から進路を内目へ切り替えて進出を開始、コーナーをロスなく周ってくると直線ではインアウトで外目へ出された、上がり最速で伸びたが先に抜け出した2頭を捉えられずの3着
・連勝中の4歳馬という点、小倉という直線の短い競馬場で上位の上がりを使って中団から差し込めている点などを評価して相手には持っておきたかった
【凡走人気馬】
■2人気5着:2枠4番:牡4歳:ジャックドール:モーリス×米国型:前走金鯱賞1人気1着
・内回りでは未勝利でしか出走経験がなかった、前走金鯱賞まで5連勝していた上がり馬
・内枠からスタートすると外からポジション取りに来た先行馬に対抗するように逃げたことで200-400mで10.3を刻んだ、道中も持続的で楽ではないペースで逃げたが勝負所でも手応え軽く周ってくるとしっかりリードを保って直線へ進入した、直線ではバテてはいなかったがしぶとい脚を使うタイプの馬4頭に交わされての5着
・5連勝の4歳馬で勢いにも乗っていたが、マイペースで逃げて残り3Fから加速してもう一脚伸ばす競馬に最も適性があり、持続的な展開から残り4Fから加速してラスト失速する競馬への適正の低さが出た印象
■1人気9着:3枠6番:牡4歳:エフフォーリア:エピファネイア×ハーツクライ:前走有馬記念1人気1着
・それまで7戦6勝2着1回とほとんどパーフェクトな戦績だった、ここへは休み明けでの参戦で初の関西遠征だった
・内目の枠からスタートすると中団の外目を追走した、勝負所では残り600m手前から促されたが手応え怪しくポジションを押し上げられずに馬群に置かれるような形で中団後方の外から直線へ、全く伸ばせずの敗戦
・戦績からして圧倒的な1人気だったが、初の関西遠征という不安点はあった、終わってみると調教過程がいつも通りではない点もあり、圧倒的人気という理由だけで本命を避けるのが正解だったか
2023年
35.5 – 58.9 – 35.3 (後傾0.2):1:57.4 (良):16頭
【所見】
■過去5年のうち良馬場だった4年の中では2番目に入りの3F/5Fが早く(1番は2022年の34.6 – 58.8)、2022年と比較して良好な馬場状態の影響もあってか勝ち時計は最速
■レースは平均程度のペースで序盤を進めると800 – 1000mで11.4が入り以降後半の5Fは11.7 – 11.5 – 11.4 – 11.4 – 12.5とラスト1Fまで11秒台が継続するラップ
■6着までの6頭中5頭が「1角4番手以内 or 1枠」に当てはまっており、1角12番手かつ6枠11番ながら2位より0.5秒早い上がり最速で2着したスターズオンアースの強さが目立つが、基本は内先行有利
■本年のジャックドールのように強力な先行馬は軸に最適で、人気×不安ありなら相手までとする検討も必要だが、基本は評価して良い舞台である
■3着ダノンザキッドは外枠だったものの1角までにポジションを確保する競馬で、道中もやや外目を回ったが好位から抜け出しをはかる競馬で好走した、まずは好位を走れる馬を警戒したい
【好走馬】
■2人気1着:5枠9番:牡5歳:ジャックドール:モーリス×米国型:前走香港C2人気7着
・内回りでは前年の大阪杯でハイペースを演出しての5着があった、海外帰りの4ヶ月休み明けで+11kgしていた
・中枠からスタートすると出て行ってハナへ、淡々としたペースを刻むと残り1200mの地点から11.4を入れ、ラストは上がり最速の2着馬に迫られたが凌いで優勝
・内先行有利の本レースでは、強力な先行馬である本馬は軸馬に適していた
■1人気2着:6枠11番:牝4歳:スターズオンアース:ドゥラメンテ×欧州系米国型:前走秋華賞(阪神2000m)1人気3着
・内回りでは前走の秋華賞で同舞台で後方から上がり最速で3着していた、5ヶ月半の休み明け4歳初戦で+12kgしていた
・中枠外目から出遅れると1角までに挟まれる不利もあり、控えて中団後方の馬群を追走した、勝負所ではそのまま馬群を追走して残り3F過ぎから促されると中団の馬群から直線へ、直線ではグイグイと伸びて前に迫ると上がり最速で2着
・後方からの競馬が続いておりスタートも安定しないなど明らかに向かない条件だったが、やや流れ気味の展開と実力だけで2着まで走ってしまった、ここでは力が1枚上だった
■10人気3着:7枠13番:牡5歳:ダノンザキッド:SS系×デインヒル系:前走中山記念2人気11着
・内回りでは3歳春までの良績しかなく、その後は中山記念を2年連続で凡走しており、本年も11着からの参戦×外枠で人気を落としていた
・外枠からスタートすると好位4番手を追走した、その後もスムーズに好位外目で進めると残り4F付近から徐々に促していき2番手にポジションを上げて直線へ、直線では逃げ馬を追ったが交わせず、2着馬に差されての3着
・近走で2000mより短い距離を好位〜中団で進めるなど、ここでいいポジションが取れる背景はあったものの前走の大敗もあって人気を落としていた、とにかく前が恵まれるイメージでかなりシンプルだがポジションが取れる馬には警戒したい
【凡走人気馬】
■3人気9着:3枠6番:牡6歳:ヴェルトライゼンデ:ステイゴールド系×欧州型:前走日経新春杯(稍重)2人気1着
・内回りでの良績は3歳春までのもののみだった
・内目の枠からスタートすると1角まではやや外目に誘導するようにして道中は中団の馬群を追走した、向正面では数回手前を替えさせるような素振りがあり、逆手前で走っていた可能性あり、勝負所では外へ出されて外目を回りながら促されると中団の外になって直線へ、直線では差を詰められず後退しての9着
・実績は直線の長いコースや2000mより長い距離が多く、内先行馬のスピードが生きる舞台の特性を考えると2000mを中心に長い距離よりは短い距離の方に適正のある馬をより評価したい
Gregory