過去レース分析

過去レース分析 【中山記念2023】

今回は中山記念にトライ。昨年は◎パンサラッサで的中した好印象のあるレースです。ただ、次走にドバイを見据えた有力馬たちが叩きの位置付けで使ってくることも多く、状態の見極めも重要な難しいレースです。今年初戦の東京新聞杯では悔しい負けをしてしまったため、ここで的中1発目と行きたいです。

簡単には分析結論をご覧いただければ、ポイントがわかるかと思います。

レース概要・分析結論

【概要】
過去5年はいずれも2回中山2日に行われ、馬場は1月のAJCCまでCコースで使用したところから休ませて、Aコースに変更されての2日目。フルゲートは16頭で斤量は別定4歳56kg、5歳以上57kg(昨年まで4歳55kg、5歳以上56kg)、牝馬2kg減。GⅠ・GⅡでの勝利経験に応じて追加斤量。

【結論】
■いずれの年も道中は比較的持続的な展開になっているが、2018 – 2020年はいずれもマルターズアポジー、2021年はウインイクシードに突かれたバビット、2022年はパンサラッサ、の逃げで各年特異な展開になっている部分あり、今年も同様の展開になると考えるのは早計で、道中スローな展開になると傾向が一変する可能性もあり注意が必要
■過去5年の勝ち馬の4角位置は2018年から3.4.3.4.1番手で(3角で見ても4.4.3.4.1番手)、開幕週で内目が良く前が簡単には止まらない馬場状態の影響で1着まで来るには4角では前目のポジションで前を射程圏内に入れておくことが必須条件
■上記の傾向に加えて、パンサラッサが飛ばした展開を先行馬が追いかけたことで前が潰れた2022年を除けば、3着以内で見ても4角で5番手以下だったのは2019年4角6番手だったステルヴィオただ一頭で、本馬はマイルCSで先行して優勝するほどのスピード能力と実力があった上に同舞台スプリングS勝ちの経験もあり、小回りコースでもコーナーで加速できる器用さも兼ね備えていた、よほどの実力と適性がない限りは4角で前目の位置につけていることが好走の必須条件となる
■以下のようにマイル重賞実績馬の好走が目立つ
・2018年:2着アエロリット(NHKマイルほか)
・2019年:2着ラッキーライラック(阪神JFほか)、3着:ステルヴィオ(マイルCS)
・2020年:1着ダノンキングリー(安田記念)、2着ラッキーライラック
・2021年:2着ケイデンスコール(マイラーズCほか)
・2022年:2着カラテ(東京新聞杯)
最初に記載のように、過去5年では各年ある程度前が飛ばす展開だった影響でスピード競馬になっているのもマイルでの実績馬が好走している要因ではあるが、開幕週の中山1800mでは「前の組がポジション差を生かそうとある程度のラップを刻んでくる」という特性もある、今年もマイル実績馬には注意しておきたい
本レースは有力馬が次走のドバイや大阪杯など春の大舞台へ向けて叩きに使ってくることも多く、特に後方から差しの競馬をする馬が人気して凡走している点が目立つ、既に次走目標とするGⅠが決まっているような有力馬は休み明けから動けるタイプなのか、鞍上含めた陣営がどれくらい本気でここに仕上げてきているのか見定める必要がある

過去レース分析

【入り3F/5F、上がり3Fの平均】
過去5年:35.5 – 58.4 – 36.0

2018年

36.2 – 59.2 – 36.6 :1:47.6 (良):10頭

【所見】
■過去5年の中で入りの3Fが最も遅く、5Fは2番目に遅かったが上がりは36.6と過去5年で4番目にかかっており、勝ち時計は2番目に遅い2022年(1:46.4)よりも1.2遅い1:47.6、これは木曜から金曜にかけて降った雨が原因と考えられ、加えて馬場も内目が白く禿げている様子だった
■レースはマルターズアポジーの逃げで前半は11.7以下が続く展開からラスト4Fは11.8 – 12.2 – 11.9 – 12.5と残り2Fから0.3加速する展開
■4角3.2.1番手での1.2.3着で、馬場が禿げて時計かかる中で前がある程度離して逃げて上がりもかかったが差しの組は届かなかった、上がり3位以内の馬はいずれも圏外
■凡走人気馬の2頭の共通点として、斤量+2kg、後方から上がりを使って差し込むタイプでここでも後方から外を回す競馬、の2点がある


【好走馬】
■2人気1着:5枠5番:牡4歳:ウインブライト:ステイゴールド×米国型:前走中山金杯2人気2着:56kg(+1kg)
・小回りコースではスプリングS勝ち、福島記念勝ち、前走中山金杯2着など実績があり、スプリングS勝ちによって斤量は+1kgだった、次走は大阪杯へ行っている
・中枠からスタートすると折り合って中団を単独で追走した、勝負所では残り700m付近から促されて加速すると番手を上げて4角では前から2列目内から2頭目で直線へ進入、上がり4位で前の2頭を交わして優勝
・前後の戦績を見てもわかるように明確に中山>東京のタイプでしっかり馬券に持っておきたかった存在
■5人気2着:8枠10番:牝4歳:アエロリット:クロフネ×SS系:前走秋華賞(重)1人気7着:55kg(+2kg)
・小回りコースでは逃げてのクイーンS勝ちがあった、NHKマイルC優勝経験で斤量は+2kg、ここは前走秋華賞からの休み明けで馬体は+18kgしていた、次走はヴィクトリアマイルへ行っている
・大外10番枠からスタートすると出て行って3番手を離した2番手を単独で追走した、勝負所では前の逃げ馬が残り800-400mで11.8 – 12.2とラップを落としたのに付き合った、残り400mからは外から勝ち馬に並びかけられてこちらも追い出しを開始して前から2列目の最内から直線へ、ラストまでしぶとく脚を伸ばすと勝ち馬には迫れなかったが逃げ馬は交わしての2着
・NHKマイル、クイーンSと重賞2勝の実力に加えて前に行ける脚質、この辺りを評価して馬券に持っておきたかった、+2kgでも好走
■6人気3着:7枠8番:牡6歳:マルターズアポジー:StormCat系×米国型:前走マイルCS(稍)6人気15着:56kg
・生粋の逃げ馬で重賞を3勝しており、小回りコースでも福島記念勝ちがあった、次走はダービー卿CTへ行っている
・外目の枠からスタートすると出て行って後続を離すような逃げ(2番手は2馬身ほどだったが、それ以下は道中5馬身以上離していた)、残り800-400mで11.8 – 12.2とラップを緩めると残り400m手前からスパート、直線も踏ん張ると4角で好位の2頭には交わされたが残しての3着
・6歳馬で休み明けだったが逃げ残した形

【凡走人気馬】
■1人気5着:4枠4番:牡4歳:ペルシアンナイト:ハービンジャー×SS:前走マイルCS(稍)4人気1着:57kg(+2kg)
・小回りコースでは皐月賞2着があったが1.2角を15番手で通過しながら3.4角では5番手の位置取りとなるまくりの競馬だった、前走のマイルCS勝ちで斤量は+2kg、次走は大阪杯へ行っている
・中枠内目からアオり気味のスタートで出遅れると控えて後方の外を追走した、勝負所でも早めに促されるわけでもなく残り500mから後方から追い出されると後方の大外から直線へ、ラストは脚を伸ばして上がり最速で追い込んだが掲示板争いまで
・後にわかることだが明確に休み明けは走らないタイプで、休み明けの馬も多い本レースでは初戦から動けるタイプかどうかは注目したいポイント、前有利になる中山の開幕週では最もやりたくない4角で後方大外の競馬で敗戦
■3人気8着:3枠3番:牝5歳:ヴィブロス:ディープ×米国型:前走エリ女1人気5着:56kg(+2kg)
・小回りコースではフラワーCで大敗している一方で紫苑S勝ちがあった、前年のドバイターフ勝ちで斤量は+2kg、次走ドバイターフで叩きの色が強かった可能性
・内目の枠からスタートすると控えて後方の外を追走した、勝負所では残り700m付近から促されたが大きくはポジション変わらず後方の外目から直線へ、鋭くは伸ばせず上がり4位で8着
・ペルシアンナイト同様後方から外を回す競馬で敗戦

2019年

35.0 – 58.2 – 35.6 :1:45.5 (良):11頭

【所見】
■過去5年で入りの3Fは2番目に早く、勝ち時計も2位
■レースは本年もマルターズアポジーの逃げで、1200m通過まで11.7以下が続く持続的な展開からラスト3Fは12.1 – 11.6 – 11.9と残り2Fからの加速が0.5と大きい展開で、前後半3Fで見ると0.6の前傾ラップだった
前が軽快に飛ばす展開では、後方からの馬は馬場の内目良好×内回りで差し届かず、中団馬群の先頭付近の馬が前を交わせるタイミングで追い出すだけで恵まれることが多い
■1 – 4人気馬はいずれもGⅠ馬だったが全馬連対できておらず、メンバー構成によってはレース傾向に合致した人気薄から入る勇気も持たれたい、CコースからAコースに変更されての開幕週の中山1800mはそれくらい極端な傾向があるレース
■2.3着馬はともにマイルGⅠ馬で、マイルでも先行できるほどのスピード能力があった(特にラッキーライラックは先行抜け出し競馬の経験多い優等生タイプ)、前が軽快に飛ばす展開ではこの手のスピード馬に注目したい
■前年ペルシアンナイト、本年ディアドラと「ここを叩きに使ってきた差しの人気馬」が凡走している、本命は打ちたくないタイプ

【好走馬】
■5人気1着:1枠1番:牡5歳:ウインブライト:ステイゴールド×米国型:前走中山金杯3人気1着:57kg(+1kg)
・前年の覇者で前走の中山金杯についても2年連続での好走、本年に至ってはハンデ58kgで勝利していた、前年の本レース勝ちで斤量は+1kgでこの後は香港QE2世Cに行き優勝
・最内枠からスタートすると出て行って中団の前目を単独で追走した、勝負所では残り500mから追い出されると中団前の外目から直線へ進入、ラストは上がり2位で脚を伸ばして2番手から抜け出した2着馬を差し切って優勝
・リピーターであり、前走も中山内回りで重賞を制しており、ここはどうやっても馬券には持っておきたい馬だった
■6人気2着:3枠3番:牝4歳:ラッキーライラック:オルフェーヴル×米国型:前走秋華賞2人気9着:53kg
・小回りコースの経験は初めてで、前走の秋華賞で惨敗したことで人気を落としていた、この後は阪神牝馬Sへ行っている
・内枠からスタートすると出て行って逃げ馬から3馬身ほど離れた2番手を単独で追走した、なお3番手以下はさらに5馬身ほど離れていた、勝負所では残り800m過ぎから積極的に前を捕まえに行くように促されると直線入り口では逃げ馬に並びかけた、直線では抜け出したが勝ち馬に差し切られての2着
・前走の負けもあり調子は懐疑的なタイミングだったが、マイルでも先行して直線抜け出す優等生な競馬ができるタイプで、この手の馬はよっぽどコーナリングが苦手などでなければ小回りコースでは先行抜け出しの競馬ができる、積極的に狙いたいタイプ
■2人気3着:6枠7番:牡4歳:ステルヴィオ:ロードカナロア×欧州型:前走マイルCS5人気1着:57kg(+2kg)
・小回りコースではスプリングS勝ち、皐月賞4着などがあったがいずれも後方から上がりを使って差し込んでのものだった、前走のマイルCS勝ちで斤量は+2kgで、この後は大阪杯へ行っている
・中枠外目からスタートすると若干躓くようなところがあったが大きな不利はなく比較的出ていくと中団を単独で追走した、勝負所では外目を回りながら残り600mから前の勝ち馬を追いかけるように追い出しを開始されると中団の外から直線へ、上がり最速で伸ばしたが3着まで
・中団から外目を回っており、本レースの好走馬としてはロスが多い方だったが、前走マイルで先行したほどスピードに乗る能力があり、小回りコースでも上がりを使って差し込んだ実績があった、この手の馬は警戒したい

【凡走人気馬】
■3人気5着:7枠9番:牡4歳:エポカドーロ:オルフェーヴル×米国型:前走菊花賞3人気8着:57kg(+2kg)
・小回りコースではスプリングS2着、皐月賞勝ちがあった、皐月賞勝ちで斤量は+2kg、次走は大阪杯へ行っている
・外目の枠からスタートすると出て行って2番手から5馬身ほど離れた3番手を単独で追走した、勝負所では残り700m付近から促されると加速して好位3番手から直線へ進入、抜け出した2着馬を追いかけたが追いつかず、反対に3頭に差されての5着
・小回り実績もあり、外枠で序盤若干距離をロスしたのはあるが、道中から直線ではロスのない競馬で進入も好位からと比較的理想的な競馬だった、これで圏内に残れなかったのだから純粋な実力不足、というかここでは上の馬がいたということ、という認識
■1人気6着:5枠5番:牝5歳:ディアドラ:ハービンジャー×SS系:前走香港C1人気2着:斤量54kg
・小回りコースでは紫苑S、クイーンSと重賞2勝だったが海外でも実績が多く(ドバイターフ3着、香港C2着など)、次走もドバイを見据えていたことを考えれば叩きの色がかなり強かった可能性
・中枠からスタートすると促していたが二の脚つかず中団後方の外を追走した、勝負所では残り600m過ぎから追い出されたが、コーナーで番手上げられず後方馬群から直線へ、ラストは上がり3位で6着まで
・前年のペルシアンナイト同様、後方から差しの競馬をする人気馬が叩きに使ってきて、後方から差し届かずになるパターン

2020年

36.0 – 59.3 – 35.3 :1:46.3 (良):9頭

【所見】
■過去5年最少頭数の9頭立てで、入りの3F5Fともに過去5年で最も遅く、上がりは同率1位で最速だった
■レースは3年連続のマルターズアポジーの逃げで道中は11.8以下が続く比較的持続的な展開、ラスト3Fは11.9 – 11.3 – 12.1と残り2Fから0.6加速する展開
■持続的とはいえスロー気味で入ったことで、2018年と同様に差しの組の人気馬が差し込めず、先行した人気薄のソウルスターリングが3着に残す形で、1.2.3着は道中3.4.2番手での決着
■1.2着馬は次走大阪杯組で、GⅠ級の馬たちがその年初戦に選んでくることも多いこのレースでは、次走GⅠを見据える馬たちが休み明けから動ける(または動けてしまう)タイプなのか、明確に状態を上げるために叩きにきているのか見極めたい
■2018-2020の3年はマルターズアポジーが参戦し、いずれもこれを追いかけた馬(2018年:アエロリット、2019年:ラッキーライラック、2020年:ソウルスターリング)が圏内に好走している

【好走馬】
■1人気1着:3枠3番:牡4歳:ダノンキングリー:ディープ×StormCat:前走マイルCS2人気5着:56kg(+1kg)
・小回りコースでは皐月賞3着があった、毎日王冠勝ちで斤量は+1kg、この後は大阪杯へ行っている
・内枠からスタートすると中団前目のイン(3番手)を追走した、勝負所は馬なりで徐々に加速して前との差を詰めていくと残り500m付近から促されて前とは2馬身ほどの差で直線へ、残り200mで前を交わして抜け出すと後続の追撃も凌いで1.3/4馬身差で優勝
・好位で立ち回れる器用さと休み明けから動けるタイプである点を評価して重い印を打ちたかった
■2人気3着:7枠7番:牝5歳:ラッキーライラック:オルフェーヴル×米国型:前走香港ヴァーズ2人気2着:55kg(+1kg)
・昨年の2着馬で2年連続の好走、この後は大阪杯へ行って優勝している
・外目7番枠からスタートすると出て行って中団(4番手)を追走した、勝負所では残り700m付近から徐々に促されると残り450m付近ではムチを入れられていた、直線入り口では勝ち馬から2馬身ほどの位置で、上がり3位で伸びたが勝ち馬には及ばずの2着
・リピーターという点で少なくとも紐には持っておきたかった存在
■6人気3着:4枠4番:牝6歳:ソウルスターリング:欧州型×欧州型:前走ヴィクトリアマイル8人気9着(2戦連続取り消し後本戦):54kg
・小回りコースではクイーンSで先行しての3着があった、2戦連続でハ行により取り消した後のタイミングで、近走不振ということもあり人気を落としていた、この後は日経賞へ行っている
・中枠からスタートすると出て行って3番手を4馬身ほど離した2番手を追走した、勝負所では残り600m付近から追い出されて前との差を詰め、逃げ馬と並んだ状態で直線へ、ラストまで踏ん張ると3着に残した
・6歳牝馬で取り消し明けで通算10ヶ月ほどの休み明けで、近走も不振気味で狙いづらいタイミングだった、抑えられるとすれば「先行」という点くらい

【凡走人気馬】
■3人気7着:8枠8番:牡6歳:ウインブライト:ステイゴールド×米国型:前走香港C1人気1着:58kg(+2kg)
・2年連続で優勝のリピーターで3年連続での出走、QE2世C、香港C制覇で斤量は+2kg、コロナの影響で中止になってしまったが次走はドバイ予定だった
・外枠からスタートすると中団で2着馬を見る位置を追走した、勝負所では残り600mから外からペルシアンナイトが上がってきて締められる形になった、鞍上が仕掛けるのが遅かったのもあるが反応も鈍めでコーナーで置かれるような形になり、後方から直線へ進入すると周りと同程度の脚しか使えず7着敗戦
・リピーターだったが好走できなかった形で、前2年と比較すると、年齢、休み明け、斤量58kgとネガティブな要素が多かった点で本命にはしたくなかった

2021年

34.9 – 57.8 – 35.3 :1:44.9 (良):14頭

【所見】
■過去5年で入りの3Fが最も早く、5Fも2番目に早いにも関わらず、上がりは同率の最速で、故に勝ち時計は最速、勝ち馬の圧勝でもなかったところを見るに馬場状態がかなり良好だった可能性あり
■レースは前半11.5以下が続く持続的な展開から、ラスト4Fは11.8 – 11.7 – 11.5 – 12.1と加速が少ない展開のスピード持続レース
■過去5年2021年、2022年の2年だけ追加斤量を背負う馬がいないメンバー構成で、それ故に多頭数になったか、低調なメンバーということもあってか7歳馬が3着に残した形で、同様なメンバー構成と見た際には格下でも高齢馬でも適性が向く馬を積極的に狙いたい
■馬券圏内は4角で4.4.1番手の馬で決まっており、また、過去5年唯一上がり最速馬が優勝しているところを見るに、良好な馬場状態の中で前が飛ばしたことで止まらず、後方の馬は追走に脚を使わされて末を伸ばせなかった形

【好走馬】
■1人気1着:5枠8番:牡5歳:ヒシイグアス:ハーツクライ×StormCat系:前走中山金杯1人気1着:56kg
・小回りコースでは前走の中山金杯勝ちがあった
・中枠からスタートするとスムーズに出て行って中団の前目で単独で4番手を追走した、勝負所では残り700m付近から徐々に促され加速すると、前から2列目内から3頭目で直線へ、直線でも持続的に伸ばすと上がり最速で優勝
またも離れた馬群の先頭の馬が恵まれる展開で、過去5年唯一の上がり最速での勝ち馬、それだけ後方勢も脚を伸ばせない展開だったか
■5人気2着:3枠4番:牡5歳:ケイデンスコール:ロードカナロア×ハーツクライ:前走京都金杯12人気1着:56kg
・中山競馬場は初で良績は左回りに集中していた
・内目の枠からスタートすると中団のインで勝ち馬と並ぶ位置を追走、勝負所では勝ち馬よりワンテンポ早く追い出され加速するも進路取りが内目で直線も内を縫っていった、上がり最速も勝ち馬に競り負けての2着
・本レースは3歳秋以降で唯一の上がり最速となったレースで、それだけ追走力やスピードの持続力が問われた展開だったということ
■7人気3着:8枠13番:牡7歳:ウインイクシード:マンハッタンカフェ×米国型:前走中山金杯11人気3着:56kg
・小回りコースでは中山金杯を昨年2着、今年は3着と連続好走していた
・外枠からスタートすると押して押して、逃げ馬にプレッシャーをかけながら2番手外を追走した、勝負所では逃げ馬に並んだままで加速していくと、残り400mでは楽な手応えで交わして先頭で直線へ、直線もよく伸ばしたが好位から伸ばした2頭に交わされての3着
・7歳だったが、前有利な馬場状態と中山適性を評価して拾いたかった

【凡走人気馬】
■3人気9着:7枠11番:牡5歳:クラージュゲリエ:キンカメ×Robert系:前走日経新春杯4人気3着:56kg
・小回りコースでは皐月賞5着があった
・外目の枠からスタートすると中団後方の馬群を追走した、勝負所では残り800m付近から促され残り600m地点ではムチも入れられたが番手は挙げられず、後方馬群から直線へ、伸ばせず敗戦
・ルメールが乗ること以外あまり買いたい要素がなかった印象
■2人気14着:5枠7番:牡4歳:バビット:ステイゴールド系×米国型:前走有馬記念10人気13着:56kg(+1kg)
・小回りコースではラジオNIKKEI賞勝ちがあった
・中枠からスタートするとスムーズにハナを奪うも2番手の馬にかなり競りかけられたことでキャリアで最速の逃げを打つ展開に、勝負所では残り400mで2番手の3着馬に交わされると、手応えなくズルズル下がるだけの最下位敗戦
・自分のペースで逃げたいタイプで、稍重のラジオNIKKEI賞や時計かかるセントライト記念を勝っているように、スピード馬場よりタフな馬場でこそのタイプだったか

2022年

35.2 – 57.6 – 37.3 :1:46.4 (良):16頭

【所見】
■過去5年唯一のフルゲートで、2021年に続いて追加斤量を背負う馬がいないメンバー構成
■過去5年で入りの3Fは2番目に早く、5Fの通過は最速のパンサラッサ逃げ、それ故に上がりは最もかかった
■レースは残り800m地点まで11.3以下が続くパンサラッサ逃げの展開から、ラスト4Fは11.5 – 11.6 – 12.2 – 13.5と失速していくパンサラッサを誰も捕まえられなかった形で、馬群もある程度これをおいかけたことで先行勢は力尽き、上がり1.2.3位の馬が2.4.3着と好走した
■パンサラッサがいたことでかなり特異な展開になった印象で、同様に超速逃げを打つ馬が出走しない限りは参考にする部分は少ないか

【好走馬】
■2人気1着:3枠5番:牡5歳:パンサラッサ:ロードカナロア×欧州型:前走有馬記念8人気13着:56kg
・小回りコースではラジオNIKKEI賞2着、福島記念勝ちがあった、この後はドバイターフへ行って優勝している
・内目の枠からスタートすると押して押して出て行ってハナへ、前半から飛ばした逃げを打と1000mを57.6で通過、ラスト4Fは失速したが取ったリードを守り切って優勝
・メンバーが低調な中で得意な小回り、1800m、開幕週の馬場では、誰も捉えられなかった形
■4人気2着:6枠11番:牡6歳:カラテ:キンカメ系×米国型:前走東京新聞杯2人気3着:56kg
・過去5年唯一の6歳以上の連対馬、これまで良績はマイルにあり、小回りコースでの実績は乏しかった、この後は安田記念に向けてマイラーズCへ行っている
・中枠外目からスタートすると中団後方の外目を追走した、勝負所では残り600m付近から促されると中団の大外から直線へ、上がり最速を使うと自分より内前から先に抜け出した3着馬を捉えて2着
・メンバーが低調な中で開幕週でパンサラッサの逃げるスピード競馬になることが分かっていればある程度先行してマイル重賞を制している本馬は抑え必須だった
■3人気3着:6枠12番:牡4歳:アドマイヤハダル:ロードカナロア×ディープ:前走白富士S(L)(東京2000m)2人気2着:55kg
・小回りコースでは皐月賞4着があり、他の良績も上がりで差し込むというよりはある程度立ち回りの上手さを活かしてというレースが多かった、この後は未だ出走していない
・外目の枠からスタートすると促して出して行って中団の外目を追走した、勝負所では残り700m付近から外から1人気馬が上がってきたのに応戦するように促された、コーナーで加速して番手を上げると好位の外目から直線へ進入、上がり3位を使って抜け出して3着
・実績的には抜けていなかったが、前走含めて好位から脚を使っての好走が多かった点を評価したかった

【凡走人気馬】
■1人気7着:8枠15番:牡4歳:ダノンザキッド:ハーツクライ系×米国型:前走マイルCS5人気3着:55kg
・小回りコースではホープフルS勝ち、弥生賞3着があったが実力の割には走れておらず、得意な様子ではなかった、この後は安田記念へ行っている
・外枠からアオって出遅れると枠なりに後方の外を追走した、向正面に入ると馬群から外に出されて進出していき3角では中団の外を追走した、勝負所ではそのまま促されて中団前目の外から直線へ進入したが直線で伸ばせる脚は残っておらず7着敗戦
・フルゲートの8枠だったことに加え、近走は中団後方から差しに回る競馬が多かった点もあり、この辺りで本命を打つのは避けたかった

Gregory

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