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レーベンスティール 【天皇賞秋2024】

天皇賞秋の各馬分析5頭目はレーベンスティール。

結論に買い・消しなどの大方の見解とその根拠などを記載しているため、簡単には結論を見ていただければ十分かと思います。

天皇賞秋の過去レース分析とそれから得られた分析結論(レース傾向など)についてはこちらから。

基本情報(馬名:馬齢:血統(父×母父):前走:鞍上)

レーベンスティール:牡4歳:リアルスティール×トウカイテイオー:オールカマー1人気1着:ルメール

結論

■スタートが速めである程度ポジションを取って競馬をするタイプであるにも関わらず、これまで国内9戦のうち8戦で上がり2位以内、7戦で上がり最速を使っているように末脚の性能を含めた高い能力を持ち、これまで乗り方の問題もあったラジオNIKKEI賞、海外遠征だった香港ヴァーズ、レース前から入れ込んで力を出せなかった新潟大賞典の3戦を除いて連を外していない
■比較的大きく敗れた香港ヴァーズと新潟大賞典ではいずれも精神的な問題があったようなコメントが出されており、メンタル次第では自身の力を出せないタイプであるものの、エプソムCのレース後には鞍上が「田中調教師から、状態はバッチリだと聞いていたので、自信を持って乗りました」とコメントしていたように、陣営はある程度見てわかる状態であると推測する、状態を見極めるためには戦前の陣営コメントにも注目
■エプソムCでは前半1000mがいずれも11.5以下となる比較的持続的な展開でも中団よりは前のポジションで追走して直線でも脚を伸ばしており、これまで2200mにも重賞勝ちがあるものの、2000mを中心に2400mよりは1600m寄りに適性があると考える
■前走後は鞍上が「もう少し落ち着いた方が良いと思いますが、今日は休み明けの2200mで少し引っかかりました」とコメントしており、2000mの天皇賞秋へ距離短縮で臨むという意味ではこれ以上ない前哨戦だった印象で、この1戦のおかげで本番ではある程度強気に位置を取りに行く競馬もできると見る
■ここでは、道中が持続的に流れれば適性に合う展開で、スローペースからの上がり勝負になればよりキレる脚を使える馬は他にもいるがポジションの利を活かせる展開となる、故にどちらの展開になっても一定以上の評価が必要で、不安があるとすればメンタル面だが、近走は改善している様子、高評価

全レース分析

2歳

【1】東京1800m新馬:2着:マーカンド
・陣営は「気性的に大人になってほしいし芯も入っていない」とコメントしていた、追い切りはWと坂路の併用で当週には80.8 – 64.5 – 11.6が馬なりで出され併せ併入していた
・レースは39.5 – 65.0 – 33.5の後傾4.0で、道中は新馬でもそう見ないほどのスローペースで進めるとラストは残り3Fから0.8加速して11.5 – 11.0 – 11.0と伸び切る高速上がりの展開で、上位の上がりを使った2頭が3着以下を千切っての決着
・中枠からあおるようなスタートで出遅れると控えて好位の馬群を追走した、道中はポジション動かず進めるとそのまま前から2列目の内から2頭目から直線へ、直線では狭い進路を割って伸びてくると上がり最速33.2を使ったが叩き合いになったソールオリエンスにクビ差届かずの2着
・直線では内へささるのを矯正されながら伸びていた

【2】中山1800m未勝利:1着:1ヶ月:マーカンド
・陣営は「本当に良くなるのは来年」とコメントしていた、追い切りはWオンリーで最終のみ併せ馬が行われていた
・レースは開幕2週目の馬場の中35.7 – 60.0 – 35.8の前傾0.1で、道中をスローペースで進めるとラスト3Fは12.4 – 11.6 – 11.8と残り2Fからの加速が大きいラップ
・内枠からスタートするとやや行きたがりながら出て行って好位のインを追走した、道中はしっかり折り合って追走できていた、勝負所では馬なりで進めて残り500m付近から促されると好位のインから直線へ、直線ではキレる感じではないもののしっかり伸びて抜け出して上がり最速35.6で優勝
・ここでも直線では外へヨレるのを修正されながら伸びていた

3歳

【3】中山1800m1勝クラス(不良):2着:3ヶ月半:戸崎
・陣営は「少し乗り難しいけど能力は通用する」とコメントしていた、追い切りはWオンリーで前走同様最終のみ併せ馬で行われ、前2走よりは遅い時計(5F67.6)だった
・レースはAコース9日目で雨の降る不良馬場の中39.9 – 66.2 – 35.7の後傾4.2で、道中をドスローで進めるとラストは残り3Fから0.4加速して12.3 – 11.6 – 11.8と残り2Fからの加速も大きな展開で道中1, 2番手だった馬がそのままワンツーで3着を7馬身離す決着
・外枠からスタートすると出て行って逃げ馬と並ぶような2番手外を追走した、ペースが遅かった影響か多少行きたがってはいたが引っかかってはいなかった、勝負所ではほとんど馬なりのまま逃げ馬に並びかけて直線へ、直線では良く伸びて上がり最速35.7を使ったが最内を走っていた逃げ馬を交わしきれずに2着まで
・直線の馬場は最内だけ色が映えており道悪の影響が少ない進路になっていたか

【4】東京1800m1勝クラス:1着:1ヶ月半:レーン
・追い切りはW主体で当週の火曜日に1本だけ坂路でも乗られていた、1週前の時計が最も速く(5F66.8)唯一の併せ馬だった
・レースはBコース替わり初週の馬場の中35.9 – 61.4 – 33.3の後傾2.6で、道中をスローペースで進めるとラストは残り3Fから1.1加速して11.6 – 10.8 – 10.9と伸びる高速上がり戦で4角6番手以内の馬が1-5着を占め、勝ち馬が5馬身抜けての決着
・内枠からスタートするとやや手綱を抑えられながら出て行って好位のインを追走した、道中はスムーズに進めると 4角から直線では逃げ馬が外目へ行ったためその内を突くようにして直線へ、直線ではこれまでと反対方向の外へヨレながら伸びるとムチは2発のみで上がり最速33.0で抜けて優勝
・直線ではラストはまともに追われずゴール前でも流しており、かなり余力ありながらの圧勝で、ここでは力が違った

【5】ラジオNIKKEI賞:3着:1ヶ月半:戸崎
・陣営は「大きくは変わっていないけど、左右のバランスが良くなり力を抜いて走れるようになりました」とコメントしており、直線でヨレながら伸びる所も徐々に解消されていく過程にある、追い切りはWオンリーで速い時計は1週前に出され(5F66.0)、当週は終い重点だった、ハンデ56kg
・レースは開幕週の馬場の中35.5 – 59.7 – 35.2の後傾0.3で、道中はややスローで進めるとラストは残り3Fから0.4加速して11.6 – 11.5 – 12.1と伸びる展開で1-6着のうち5頭が4角5番手以内の先行有利
・外枠からスタートすると枠なりに控えて中団後方の外を追走した、道中はポジションを変えずにスムーズに追走すると勝負所では外に馬がおり動けない位置となって後方の馬群になって直線へ、直線では外へは出さず内目を突くと伸びてラストは進路を確保するため外へ出されたが差し届かずの3着、上がりは2位より0.5速い最速で34.4だった
・レース後鞍上は「結果的にもう少しポジションを取るべきでしたね」とコメントしていたが、道中速く外へ出せば良かった、脚を余しての敗戦

【6】セントライト記念:1着:2ヶ月半:モレイラ
・陣営は「追うごとに動きの質が上がり想像以上の上昇曲線を描いている。オン、オフの区別ができて精神的にも成長」とコメントしていた、追い切りはWオンリーで1週前と当週に5Fで64秒台のベストに迫る時計が出されていた、当週追いは金曜日に行われジョッキーが騎乗していた
・レースは直線が追い風でその日の芝レースの勝ち馬は全て上がり最速だった環境の中35.2 – 60.1 – 34.4の後傾0.8で、序盤をミドルからややスローのペースで進めるとラスト5Fは12.3 – 12.1 – 11.7 – 11.7 – 11.0と徐々に加速してラスト1Fが最速となる展開で上がり1, 2位の馬でのワンツー決着
・内枠からスタートすると折り合いをつけながら内へ寄せて中団前目のインを追走した、道中はスムーズに進めると勝負所では馬なりで馬群の加速に付き合い、残り3Fから徐々に促されるとコーナーで外へ持ち出されて中団の外になって直線へ、直線では加速してラストまで力強い足取りで伸びると上がり最速33.9の脚で抜け出して優勝

【7】香港ヴァーズ(香港シャティン2400m):8着:2ヶ月半:モレイラ
・外枠からスタートするとスローに見える展開を控えて中団の馬群を追走した、序盤はかなり手綱と喧嘩するような仕草を見せており、道中も鞍上は手綱をしっかり引いている様子だった、勝負所では残り4F付近から進出していくと前から2列目の内から3頭目付近になって直線へ、直線では後退する一方で最下位敗戦
・レース後鞍上は「能力を全く出していません」とコメントしており、スタート後の様子から見るに精神的な問題も大きかったか

4歳

【8】新潟大賞典:11着:5ヶ月:津村
・陣営は「良馬場でやれそうなのは何よりです。力む面が出てきたので折り合いが鍵になるけど、鞍上とはいいコンタクトを取れていま」と馬場とメンタルについて言及していた、追い切りはWと坂路の併用で、休み明けの分息を作るためか65秒中盤の時計で本数が多く乗られていた、ハンデ58kg
・レースは36.9 – 61.6 – 34.4の後傾2.5で、道中をスローペースで進めるとラストは残り4Fから0.7加速して11.7 – 11.3 – 11.0 – 12.0と伸びて逃げ馬が逃げ切っての決着
・外枠からやや躓き加減のスタートを切ると枠なりに内へ寄せて行って中団の外を追走した、道中は外から押し上げる馬もおり3角では中団の馬群になっていた、勝負所では馬群の加速に合わせていくとそのまま中団の馬群から直線へ、直線では伸ばせずの11着敗戦
・レース後鞍上は「入れ込んでいて、レース前からテンションが高かったです。一歩目からトモを落とすなどチグハグな競馬になってしまいました。3、4コーナーでも後ろの馬に乗っかかられて、かわいそうな競馬でした」とコメントしており、精神状態によっては自身の力を出せないタイプ

【9】エプソムC:1着:1ヶ月:ルメール
・陣営は前走について「海外遠征のダメージが大きく今思えばいくらか元気がなかった」とコメントしていた、追い切りは併用で1週前には6F自己ベストの79.7 – 64.8 – 11.1が出されていた、斤量は59kg
・レースは連続開催16日目でCコース3週目の馬場の中35.2 – 58.3 – 34.6の後傾0.6で、前半5Fを11.5以下が続く持続的なラップで進めると1000-1200mを11.8とやや緩めた、ラストは残り3Fから0.3加速して11.5 – 11.5 – 11.6とほとんど減速せず伸びる展開
・内目の枠から外へヨレるように速めのスタートするとほとんど馬なりで出て行って中団前目の馬群を追走した、道中は鞍上に外へ外へと誘導されながら折り合って追走し3角では中団の外の位置取りとなった、勝負所では残り700m付近から徐々に促されて進出を開始すると中団の外から直線へ、直線では一瞬でキレる様子ではなかったもののラストまでしっかりとした足取りで伸びて上がり最速33.7を使うと2馬身抜け出して優勝
・レース後鞍上は「前走はあまり伸びがありませんでしたが、田中調教師から、状態はバッチリだと聞いていたので、自信を持って乗りました」とコメントしており、状態の良し悪しを陣営は把握できていると考えられる
・このある程度持続的なペースを追走した上で直線でも伸ばせている所を見るに、調整の仕方や使い方次第ではマイルも走れるタイプと見る

【10】オールカマー:1着:3ヶ月半:ルメール
・追い切りはWオンリーで併せ馬も多く行われていた
・レースは開催7日目でCコース替わり初週の馬場の中36.6 – 61.0 – 34.7の後傾1.9で、道中をスローペースで進めるとラストは残り5Fから0.5加速して11.9 – 11.8 – 11.6 – 11.3 – 11.8と伸びる高速5F戦で、4角4番手以内の馬で1-4着を独占の先行決着
・内枠からスタートすると出て行って好位の馬群を追走した、序盤は手綱と喧嘩をして頭を上げるような所があり、道中もやや行きたがるのを抑えられていた、勝負所では残り500m付近から促されると前から3列目の内から2頭目から直線へ、直線では内を突いて狭いところを縫うように伸びるとラストは上がり2位34.1の脚で抜け出して優勝
・レース後鞍上は「スタートが上手ですから、すぐに良いポジションを取れました(後略)」、「もう少し落ち着いた方が良いと思いますが、今日は休み明けの2200mで少し引っかかりました」とコメントしていた

結論(再掲)

■スタートが速めである程度ポジションを取って競馬をするタイプであるにも関わらず、これまで国内9戦のうち8戦で上がり2位以内、7戦で上がり最速を使っているように末脚の性能を含めた高い能力を持ち、これまで乗り方の問題もあったラジオNIKKEI賞、海外遠征だった香港ヴァーズ、レース前から入れ込んで力を出せなかった新潟大賞典の3戦を除いて連を外していない
■比較的大きく敗れた香港ヴァーズと新潟大賞典ではいずれも精神的な問題があったようなコメントが出されており、メンタル次第では自身の力を出せないタイプであるものの、エプソムCのレース後には鞍上が「田中調教師から、状態はバッチリだと聞いていたので、自信を持って乗りました」とコメントしていたように、陣営はある程度見てわかる状態であると推測する、状態を見極めるためには戦前の陣営コメントにも注目
■エプソムCでは前半1000mがいずれも11.5以下となる比較的持続的な展開でも中団よりは前のポジションで追走して直線でも脚を伸ばしており、これまで2200mにも重賞勝ちがあるものの、2000mを中心に2400mよりは1600m寄りに適性があると考える
■前走後は鞍上が「もう少し落ち着いた方が良いと思いますが、今日は休み明けの2200mで少し引っかかりました」とコメントしており、2000mの天皇賞秋へ距離短縮で臨むという意味ではこれ以上ない前哨戦だった印象で、この1戦のおかげで本番ではある程度強気に位置を取りに行く競馬もできると見る
■ここでは、道中が持続的に流れれば適性に合う展開で、スローペースからの上がり勝負になればよりキレる脚を使える馬は他にもいるがポジションの利を活かせる展開となる、故にどちらの展開になっても一定以上の評価が必要で、不安があるとすればメンタル面だが、近走は改善している様子、高評価

Gregory

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