大阪杯の各馬分析4頭目はヨーホーレイク。
結論に買い・消しなどの大方の見解とその根拠などを記載しているため、簡単には結論を見ていただければ十分かと思います。
大阪杯の過去レース分析とそれから得られた分析結論(レース傾向など)についてはこちらから。
基本情報(馬名:馬齢:血統(父×母父):前走:鞍上:斤量)
ヨーホーレイク:牡7歳:ディープ×米国型:前走京都記念(稍重)5人気1着:◯◯
結論
■父ディープインパクトという血統ながらデビュー時に既に陣営から「重い馬場もこなせるパワフルさがある」とコメントされていたように、一瞬でキレるというよりは徐々に伸びるような持続的な脚を使うタイプであり、高速上がりのレースよりは時計がかかる展開の中で長く脚を伸ばせる舞台が合っている
■4歳時まではスタート後の出脚が遅く常に後方からの競馬をしていたが、屈腱炎で2年2ヶ月の長期休養を挟んでからは出脚が良くなり、中団以前のポジションから立ち回る競馬ができており、GⅡ, GⅢを5戦して(2-0-2-1)と結果を出している
■長期休養後はややひっかかる様子を見せていたが、前走後に鞍上が「レースは思った以上にスローになり、折り合いがどうかと思いましたが、馬具を工夫して折り合いがつくようになりました」とコメントしており、馬具のおかげもあって改善傾向にある
■上記のように休養後は従来よりポジションを取る競馬ができているものの、Bコース替わり初週かつ内回りで行われる大阪杯へ向けてはもう少しスピードが欲しい印象で、道悪、スローペース、2200mだった前走からの臨戦ではスピードを補完できる要素も薄い、一方で、昨年の大阪杯のようにまくりが入って上がりを要したり、タフ過ぎない道悪の馬場となれば好位で立ち回ってラストも持続的に伸ばす競馬で前進が見込める、近走に結果を出していることから穴人気しそうなタイプでもあり、展開予想と馬場と人気で評価は上げ下げ
全レース分析
2歳
【1】阪神1800m新馬(稍重):1着:武豊
・陣営は「重い馬場もこなせるパワフルさがある」とコメントしていた、追い切りはWと坂路とポリの併用で1週前にはWで81.1 – 65.4 – 11.7が出され併せ遅れていた、当週はポリで終い重点併せ先着
・レースは晴れて乾いていくものの時計のかかる馬場の中38.1 – 63.4 – 35.8の後傾2.3で、道中はドスローで進めるとラストは残り3Fから0.4加速して11.8 – 11.5 – 12.5と伸びてラスト1Fは失速する展開で、同率を含めて上がり3位以内の4頭で1-4着を独占
・7頭立ての6番枠からワンテンポ置くようなスタートで出遅れたが、大外を馬なりで進んで3角では一団の馬群の中団の大外を追走した、勝負所では馬なりで前との差を詰めていくと残り3F過ぎから促されて好位の外になって直線へ、直線では上がり最速の脚でじわじわと伸びると内の馬を3/4馬身交わして優勝
・直線での伸びからキレは感じられなかったがラストまで伸びていた
【2】京都2000m1勝クラス(重):1着:3ヶ月:福永
・追い切りは相変わらずの併用で最終追いは坂路で単走で行われていた、3ヶ月の休み明けで馬体は+8kgしていた
・レースは雨の降る重馬場の中38.4 – 64.3 – 35.2の後傾3.2で、道中をドスローで進めるとラストは残り4Fから0.7加速して12.2 – 12.0 – 11.3 – 11.9と残り2Fからの加速も大きな展開で、上がり上位の3頭が上がり順位のまま1.2.3着した
・5頭立ての3番枠(馬番は4番も2番の馬が除外で枠は内から3頭目)から歩くような遅いスタートを切ると1角までに外へ寄せられて3番手の外目を追走した、スローペースだったが道中はしっかり折り合っていた、勝負所では残り4F過ぎから徐々に促されて残り3Fではムチも入れられると、前との差を外から詰めて先頭から2馬身ほどの差の大外から直線へ、直線では外からじわじわと伸びると2位より0.3速い上がり最速で差し切って優勝
・直線での伸びはあと1Fあっても伸びられそうな雰囲気で長めの距離が合っている可能性
【3】ホープフルS:3着:2ヶ月半:武豊
・陣営は「パワーがあり、長く脚を使ってくれる」とコメントしていた、追い切りは一転Wオンリーでの調整で2週前には自己ベスト80.6 – 64.6 – 12.9が出され、ラスト失速するようなラップで併せ遅れていた、初の関東遠征
・レースはAコース最終週で時計のかかる良馬場の中37.2 – 61.9 – 36.8の後傾0.4で、序盤4Fをスローで入ると残り6Fからは12.0 – 11.9 – 12.2 – 12.0 – 12.2 – 12.6と加速の少ない持続的な展開でラストはゴールへ失速するラップ
・内枠からヨレるようにスタートすると外の馬と接触して後手を踏んだが1角までにやや出して行って中団後方の馬群を追走した、向正面では3角までにポジションを外目へスイッチされた、勝負所では残り3Fから徐々に促されると中団の馬群から外に出されるようにして直線へ、直線では上がり最速タイの36.4を使って前に迫ったが、自身より内前から抜け出した馬には届かずの3着
3歳
【4】きさらぎ賞(中京2000m):2着:1ヶ月半:武豊
・陣営は「前走時よりもいい状態。コースは問わないし、荒れた馬場もこなせるタイプ」とコメントしていた、追い切りはWと坂路の併用でこれまでと比較すると緩めの時計での調整だった
・レースは37.4 – 61.2 – 35.6の後傾1.8で、入りの3Fをスローで進めた後600-1200mは12.0 – 11.8 – 11.9と持続的に流れてラスト4Fは12.3 – 11.9 – 11.5 – 12.2と加速してラスト1Fを落とすラップ、上がり上位の3頭が1-3着を独占した
・内枠からそろっとしたスタートで出遅れるとすぐさま外へ誘導されて後方を単独で追走した、向正面に入ると一番外へ出されて後方の外を促されながら追走した、勝負所では残り4F手前から促されて4角は大きく外をまわって直線へ、直線では大外で外へヨレるのを矯正されながら徐々に伸びて前に迫ったが内前から抜け出した馬を差し切れずに2着まで
・ラストは2位より0.4速い上がり最速で伸びており、3着は3.1/2馬身離していた
・レース後鞍上は「(前略)直線半ばで1頭になったせいか、フワッとしました」とコメントしていた
・ゴール前の脚色からはまだ距離があっても伸びそうな気配があり、末脚は持続的なタイプ
【5】皐月賞(稍重):5着:2ヶ月半:岩田望
・陣営は「ゲートがあまり速い方ではないだけに、きっちりと出して行ってロスのないレースをしてほしいですね」とコメントしていた、追い切りはWと坂路の併用で最も速い時計は2週前に65.3 – 12.7が出されていた
・レースは前夜からの雨の影響が残った稍重の馬場の中36.3 – 60.3 – 37.0の前傾0.7で、前半を平均程度のペースで進めると、ひっかかった馬の影響で残り5Fから0.7加速して11.4 – 11.9 – 12.1 – 12.3 – 12.6とゴールへ失速し続ける展開
・内目の枠から五分のスタートを切ると出して行って後方の馬群を追走した、道中はそのままのポジションで折り合って進めると勝負所では残り4F過ぎから促されて前との差を詰めて中団後方の馬群から外へ出されるようにして直線へ、直線では前を飲み込めるほどではなかったがじわじわと伸びて前との差を詰めて5着、上がり最速36.6
・これまで5戦連続で上がり最速を使っているものの、ここまでのレース上がりの最速は2戦目の35.2(重馬場)で、レース上がりが34秒台となるようなレースを使われていない、直線での伸びはキレるというよりは長く徐々に伸びるような脚であり、直線が長いコースで前が垂れるような展開が合っているタイプ
【6】日本ダービー:7着:1ヶ月半:川田
・追い切りはWと坂路と芝の併用で、2週前1週前とWで意欲的な時計が出されていた、当週は芝で馬なりで併せ先着
・レースは35.0 – 60.3 – 33.9の後傾1.1で、道中は平均程度のペースで進めるとラストは残り5Fから1.1加速して11.7 – 11.4 – 11.5 – 10.8 – 11.6と伸びて速い上がりを求められる展開で、同率で上がり最速だった3頭が圏内を独占した
・中枠からスタートすると内へ寄せて少し出して行って中団の馬群を追走した、道中はタイトな馬群の中で序盤に出して行った影響か終始ひっかかり気味だった、3角手前から3, 4角中間では外から進出する馬がおり、中団後方の外の位置取りとなった、4角にかけては外から3着馬に締められてポジションを悪くして後方の外目から直線へ、直線では進路がなく内へ外へ複数回切り返しながら追われるとラストまで良く伸びたが前に迫れるほどではなく7着まで
・レース後鞍上は「ずっと力みっぱなしの競馬になってしまいました」とコメントしていた
・直線での切り返しを考えると、まだ高速上がり戦への適性は評価しきれない感じ
4歳
【7】日経新春杯(中京2200m):1着:7ヶ月半:川田
・陣営は「秋を目指していたが目の外傷で放牧へ」とコメントしていた、追い切りはW主体での調整で最終追いまで意欲的な時計が出されていた、ハンデ55kg
・レースは36.0 – 60.2 – 35.1の後傾0.9で、道中は平均程度のペースで進めるとラストは残り4Fから0.4加速して11.8 – 11.4 – 11.8 – 11.9とラストまで11秒台ながらゴールへ失速する展開で上がり上位の2頭でのワンツー決着
・中枠からスタートすると控えて中団の外を追走した、道中はしっかり折り合えていた、向正面では外へ出されて促された、勝負所では軽く促されるだけで前との差を詰めて中団の大外から直線へ、直線では徐々に伸びると先に抜け出した2着馬ステラヴェローチェを交わして優勝、2位より0.3速い上がり最速34.4だった
・レース後鞍上は「馬体が成長したことによってバランスが良くなりました」とコメントしていた
・3, 4角はボコボコとした馬場になっていたように芝の生育が悪い冬場でもありパワーのいる馬場だった
・次走は大阪杯を予定していたが、屈腱炎が判明し長期休養に入った
6歳
【8】金鯱賞:3着:2年2ヶ月:藤岡康
・陣営は「入厩から10日ほどして、一気に良くなってきました」とコメントしていた、追い切りは坂路で本数が乗り込まれ1週前と当週のみWで調整されていた、当週は81.7 – 66.6 – 11.5が出されドウデュースと併入していた、長期休養明けで馬体は+14kgしていた
・レースは開催2日目の馬場の中35.0 – 58.4 – 34.7の後傾0.3で、前半はやや速めのペースで入ると1000-1200mが12.5と緩んでラストは残り4Fから0.5加速して12.0 – 12.0 – 11.2 – 11.5と残り2Fから急加速する展開
・中枠内目からスタートすると出て行ってやや引っかかりながら好位のインを追走した、向正面で逃げ馬の後ろに入れられると折り合って追走できていた、勝負所では手綱を抱えたまま好位の内目を進めると前から2列目の内から2頭目になって直線へ、直線では抜け出しにかかったが上位人気馬には交わされて3着まで
・レース後鞍上は「内から主張してくる馬が行ったときに力む形になり、1コーナーから2コーナーは狭いところでエキサイトするところがありましたが向正面で落ち着きました」とコメントしていた
・本馬を除けば3角で8番手以下の馬が1-6着を占めており、差しに寄った展開の中で長期休み明けであることを考えれば良く残している
・長欠明けの競馬で先行し、新味を示した
【9】新潟大賞典:3着:2ヶ月:荻野
・追い切りはWと坂路の併用で当週は坂路で単走だった、トップが59.5kgの中でハンデ59kg
・レースは36.9 – 61.6 – 34.4の後傾2.5で、道中をスローペースで進めるとラストは残り4Fから0.7加速して11.7 – 11.3 – 11.0 – 12.1と伸びてラスト1Fを落とす展開で、逃げ馬と上位の上がりを使った2頭で1-3着した
・最内枠からスタートすると控えて中団のインを追走した、道中はやや手綱と喧嘩している様子だった、勝負所でも折り合い重視でやや抑えられながらまわってくると中団後方のインになって直線へ、直線では本馬なりに少しずつ伸びて他馬を交わしたが前を飲み込めるほどではなく3着まで
【10】鳴尾記念(京都2000m):1着:1ヶ月:岩田望
・追い切りは坂路とWの併用で当週は前走に続いて坂路で単走で調整されていた
・レースは連続開催13日目でCコース3日目の馬場の中34.9 – 58.7 – 34.4の後傾0.5で、前半を11.9以下が続く持続的な展開で入ると、1000-1200mで12.3と緩んで、ラストは残り4Fから0.5加速すると11.8 – 11.4 – 11.6 – 11.4とラストまで伸びるようなラップで1:57.2の高速決着
・中枠からスタートすると出して行って中団前目の馬群を追走した、道中はしっかり折り合えていた、勝負所では手綱を抱えてまわってくると残り3Fから徐々に促されてインアウト気味に中団前目の外から直線へ、直線では懸命に伸びて抜け出すと外から上がり最速で迫ったボッケリーニを凌いで優勝
・これまで後方から渋い脚を伸ばす競馬をしていたが、休養後にはある程度ポジションを取って中位差しの競馬で、ここでは高速決着にも対応した
【11】毎日王冠:7着:4ヶ月:岩田望
・陣営は「脚元の不安はなく、しっかりやれている。今の行きっぷりなら千八でも問題ない」とコメントしていた、追い切りはWと坂路の併用で2週前1週前とWで意欲的な時計が出され、最終追いは新潟大賞典、鳴尾記念と同様坂路で単走だった
・レースは開催2日目(Aコース2日目)の馬場の中35.3 – 59.4 – 33.7の後傾1.6で、序盤3Fを平均程度のペースで入ると道中は600-1200mで12.2 – 11.9 – 12.0と緩んで、ラストは残り3Fから0.7加速して11.3 – 11.0 – 11.4と伸びる高速上がり戦で、4角で5番手以内の馬が5着までを独占する先行決着
・外枠からやや出負け気味のスタートを切ると馬なりで枠なりに中団の外を追走した、向正面の中間から3角ではやや手綱を噛んで進めていた、勝負所では残り3F手前から促されて中団の外から直線へ、直線では本馬なりに脚を使ってはいたが、休み明けでスローからの高速上がりの展開では相対的に伸ばすことはできず、3着と0.1秒差の7着まで
・レース後に鞍上は「今回は外枠でうまく壁を作れなかったです。レースの後半に引っかかってしまって、坂で止まってしまいました」とコメントしていた
7歳
【12】京都記念(稍重):1着:4ヶ月半:岩田望
・陣営は「昨年の鳴尾記念の頃と比べてもバランスは起きて良くなっている。条件もいいと思うが、理想はきれいな馬場。天気は気になる」とコメントしていた、追い切りはWと坂路の併用で本数が乗り込まれ、最終追いは金鯱賞以来のWで行われていた、また、Wでは特段速い全体時計は出されていなかった、4ヶ月半の休み明けで馬体は+20kgして過去最高馬体重の534kg
・レースは開催6日目(Bコース2日目)に明け方の雨の影響で稍重となった馬場の中37.0 – 62.9 – 34.6の後傾2.4で、道中をドスローで進めると、ラストは残り4Fから1.5加速して11.8 – 11.4 – 11.3 – 11.9とラストまで11秒台で伸びる高速4F戦で、4角5番手以内の馬が4着までを独占する先行決着
・最内枠からスタートすると馬なりで折り合いをつけるようにして中団のインを追走した、道中はしっかり折り合って追走できていた、勝負所では最内を手綱を抱えたまままわってきたが、残り700m付近から1つ外へ出されるとポジションを上げて前から2列目の内から3頭目になって直線へ、直線ではしっかりと脚を使って抜け出すと、ラストは上がり2位34.2の脚で3/4馬身差で優勝
・レース後に鞍上は「レースは思った以上にスローになり、折り合いがどうかと思いましたが、馬具を工夫して折り合いがつくようになりました」と馬具によって折り合いに進展が見られたことについて言及していた
結論(再掲)
■父ディープインパクトという血統ながらデビュー時に既に陣営から「重い馬場もこなせるパワフルさがある」とコメントされていたように、一瞬でキレるというよりは徐々に伸びるような持続的な脚を使うタイプであり、高速上がりのレースよりは時計がかかる展開の中で長く脚を伸ばせる舞台が合っている
■4歳時まではスタート後の出脚が遅く常に後方からの競馬をしていたが、屈腱炎で2年2ヶ月の長期休養を挟んでからは出脚が良くなり、中団以前のポジションから立ち回る競馬ができており、GⅡ, GⅢを5戦して(2-0-2-1)と結果を出している
■長期休養後はややひっかかる様子を見せていたが、前走後に鞍上が「レースは思った以上にスローになり、折り合いがどうかと思いましたが、馬具を工夫して折り合いがつくようになりました」とコメントしており、馬具のおかげもあって改善傾向にある
■上記のように休養後は従来よりポジションを取る競馬ができているものの、Bコース替わり初週かつ内回りで行われる大阪杯へ向けてはもう少しスピードが欲しい印象で、道悪、スローペース、2200mだった前走からの臨戦ではスピードを補完できる要素も薄い、一方で、昨年の大阪杯のようにまくりが入って上がりを要したり、タフ過ぎない道悪の馬場となれば好位で立ち回ってラストも持続的に伸ばす競馬で前進が見込める、近走に結果を出していることから穴人気しそうなタイプでもあり、展開予想と馬場と人気で評価は上げ下げ
Gregory