大阪杯の各馬分析11頭目はミッキーゴージャス。
結論に買い・消しなどの大方の見解とその根拠などを記載しているため、簡単には結論を見ていただければ十分かと思います。
大阪杯の過去レース分析とそれから得られた分析結論(レース傾向など)についてはこちらから。
基本情報(馬名:馬齢:血統(父×母父):前走:鞍上)
ミッキーゴージャス:牝4歳:キンカメ系×ディープ:前走愛知杯(小倉2000m)1人気1着:デムーロ
結論
■これまで0.2秒差以上つけて勝ったレースはいずれも道悪であり、新馬戦での走りからも道悪を苦にしないタイプ
■ややエンジンのかかりが遅い印象はあるものの、ある程度鋭い脚も使えるため、その強みを遺憾無く発揮するためには直線の長いコースの方が向く
■レースぶりやゲートにはまだわずかに幼さを残すため、今回のミルコへの乗り替わりはマイナスと見る、ハンデ戦や3歳牝馬などで近4走は斤量54kg以下で走っており、牡馬混合のGⅠになっていきなりやれるかと言われると疑問で、中団から速めに進出する本馬の脚質も勝負所で外目を回したくない大阪杯の傾向とは合致しない、まだ成長の余地を残す分調教から一変してきた場合や、大穴から入って相手を多く持てる場合には印振る可能性あるが、基本は評価せず
全レース分析
3歳
【1】小倉2000m新馬(重):1着:斉藤
・追い切りは併用でそこそこの時計が出されていた
・レースは重馬場の中36.5 – 61.7 – 37.3の前傾0.8で、終始スローで進めるとラスト3Fは12.7 – 12.5 – 12.1と上がりかかりながらも加速するラップ
・中枠からスタートすると出て行ってやや行きたがるのを抑えられながら中団の前目を単独で追走した、勝負所では残り700m付近から外目から進出を開始し先頭に立って直線へ、
【2】中山1800m1勝クラス(稍重):1着:1ヶ月半:戸崎
・陣営は「前進気勢が強過ぎることが気になるけど」とコメントしていた、追い切りは併用で1週前にWで終い重点併せ先着し当週は坂路で軽め単走
・レースは37.4 – 62.1 – 35.2の後傾2.2で道中スローで進めるとラストは残り3Fから0.4加速して11.8 – 11.9 – 11.5と伸びる展開
・中枠外目からスタートすると行きたがるのを抑えられながら2番手から離れた3番手を追走した、勝負所では残り3F過ぎから徐々に加速して1列目の内から3頭目になって直線へ、ラストは上がり最速で抜け出して優勝
・初戦より直線で手前を替えるのが速くてスムーズで一瞬で加速して抜け出した
【3】オークス:14着:1ヶ月半:戸崎
・追い切りは併用で初めて最終がWで行われていた、連続輸送を考慮してか時計は軽め(そもそもまだそこまで速い時計は出されていないが)
・レースは35.1 – 60.0 – 35.1の前後傾フラットで序盤こそやや緩んだものの残り7Fからは12.0が続く持続的な流れ、ラスト4Fは12.0 – 12.0 – 11.6 – 11.5と勝ち馬が抜け出して加速するラップ
・中枠から駐立悪くややアオり気味のスタートを切ると控えて後方の馬群を追走した、道中はこれまでより落ち着いて折り合っていた、勝負所ではやや外目をまわすと後方から直線へ、直線では全く手応えなく後退して敗戦
・レース後鞍上は「最後は少し体力的なものが苦しくなってしまいました」とコメントしていた
【4】小倉2000m2勝クラス:5着:3ヶ月:斉藤
・休み明けで馬体は+8kgしていた、追い切りは坂路多めで1週前のWでは自己ベスト80.0 – 65.9 – 10.9が出され併せ先着していた、当週は坂路で単走
・レースはAコース5日目の馬場の中35.5 – 60.7 – 36.7の前傾1.2で、前半は平均程度で進めると残り4Fから0.4加速して11.6 – 12.1 – 12.1 – 12.5とラストは上がりかかる展開
・外枠からスタートすると枠なりに中団の外を追走した、勝負所では残り3F過ぎから追い出しを開始されて中団の大外から直線へ、直線ではやや外に寄れながら伸びていたが5頭で接戦になっての5着
【5】阪神2000m2勝クラス:1着:1ヶ月:川田
・追い切りは併用
・レースは35.3 – 60.0 – 34.7の後傾0.6で、200-400mで10.3が入ったがそれ以外は遅くトータルでは平均程度のペース、ラストは残り4Fから0.7加速すると11.7 – 11.2 – 11.6 – 11.9とラストはゴールへ失速する展開
・最内枠からスタートすると出て行って手綱と喧嘩しながら中団のインを追走した、勝負所では残り4F手前から促されて外目から進出を開始し中団の大外になって直線へ、ラストは上がり2位で鋭い末脚を使うと差し切って優勝
・直線での鋭い伸びからは直線の長いコースの方が適正があるように思えた
【6】京都2000m3勝クラス(稍重):1ヶ月半:川田
・陣営は「得意の渋った馬場になりそうなのも歓迎」と得意意識がある様子、追い切りは併用で全体から速い時計は出されていなかったものの1週前にはダノンザキッドに先着していた、当週はオークス以来のW追いで終い重点単走、ハンデ53kg
・レースは稍重で連続開催12日目Bコース3日目の馬場の中35.4 – 59.8 – 35.6の前傾0.2で、道中道悪を考えるとややハイペースの展開からラストは残り4Fから0.7加速して11.6 – 11.7 – 11.9 – 12.0とゴールへ失速する展開
・中枠からスタートするとある程度鞍上に促されながら中団前目のインを追走した、勝負所では前に置かれないように残り5Fから再度促して好位の外目になって直線へ、ラストは上がり3位を使って抜け出して1.1/4馬身差で優勝
・勝負所からは残り5Fとかなり速めから鞍上に促されていた
4歳
【7】愛知杯(小倉2000m):1着:2ヶ月:川田
・追い切りは併用で2週前に6F80.4 – 11.2と負荷をかけられた、1週前もWで当週は坂路で単走、ハンデ54kg
・レースは開幕初日の馬場の中33.5 – 57.4 – 35.8の前傾2.3で序盤ハイペースで飛ばすとラスト3Fは12.2 – 11.6 – 12.0と残り2Fから前と後ろが入れ替わって加速するラップ
・外枠からスタートするとペース速く控えて中団後方の馬群を追走した、道中はだいぶ促されていた、向正面では外目からポジションを上げると3角では中団前目の外、4角では先頭に立って直線へ、ラストはしぶとく伸ばして上がり2位で優勝
結論(再掲)
■これまで0.2秒差以上つけて勝ったレースはいずれも道悪であり、新馬戦での走りからも道悪を苦にしないタイプ
■ややエンジンのかかりが遅い印象はあるものの、ある程度鋭い脚も使えるため、その強みを遺憾無く発揮するためには直線の長いコースの方が向く
■レースぶりやゲートにはまだわずかに幼さを残すため、今回のミルコへの乗り替わりはマイナスと見る、ハンデ戦や3歳牝馬などで近4走は斤量54kg以下で走っており、牡馬混合のGⅠになっていきなりやれるかと言われると疑問で、中団から速めに進出する本馬の脚質も勝負所で外目を回したくない大阪杯の傾向とは合致しない、まだ成長の余地を残す分調教から一変してきた場合や、大穴から入って相手を多く持てる場合には印振る可能性あるが、基本は評価せず
Gregory