札幌記念の各馬分析1頭目はボッケリーニ。
結論に買い・消しなどの大方の見解とその根拠などを記載しているため、簡単には結論を見ていただければ十分かと思います。
札幌記念の過去レース分析とそれから得られた分析結論(レース傾向など)についてはこちらから。
基本情報(馬名:馬齢:血統(父×母父):前走:鞍上)
ボッケリーニ:牡8歳:キンカメ×SS系:前走鳴尾記念2人気2着:浜中
結論
■二の脚の出と折り合いがよく自身のペースで先行から中団のポジションが取れる優等生、基本はどんな馬場、どんな展開でも自分の脚は使ってくるオールラウンダータイプだが、末脚のトップスピードは上級条件に入ると相対的に劣る、反対にトップスピードを維持する能力に長けているため、長い脚を求められる展開でより狙いたい
■これまでGⅡGⅢの重賞では(3-8-1-4)と複勝率75%であるように重賞に入っても上位の力があるが、2着が多いように抜け出すとソラを使うタイプでラストで力を抜いてしまう部分がある、前走はチークを着用してラストまで伸びられていたことから引き続きの着用で改善効果はあるとみたい
■一方これまでGⅠでは全て7着以下に敗れているが、いずれのレースも枠や展開が向いておらず、この辺りが味方すれば好走できる力は十分にあると見る
■【15】戦目の中京記念後には陣営が暑さがこたえていたとのコメントを出しており、それ以来7〜9月のレースを使われていない、ここは3年ぶりにこの時期のレースを使われる点が不安要素ではあるが、北海道での開催でもあり、当日の気温には1つ注意を払いたい
■コーナーでの加速性能や持続力勝負が向く適性から札幌は合いそうで、基本的には評価する、本レースは過去5年の圏内馬15頭のうち実に14頭がGⅠ連対経験馬であるように相手が強いこともあり枠や人気が良いところに収まれば重い印を検討するという感じ、基本は相手に評価
全レース分析
3歳
【1】京都内回り1600m新馬:6着:戸崎
・追い切りはWと坂路の併用で併せ馬は行われていたが時計は全体的に軽めだった
・レースは35.9 – 60.9 – 36.0の前傾0.1で、スローで進めてラスト3Fは12.4 – 12.0 – 11.6とゴールまで伸び切るラップ
・内枠からスタートすると中団のインを追走した、勝負所でも最内を追走していたことでポジション上げられず中団のインのまま直線へ、最内を伸びてはいたが前には迫れずの敗戦
・次戦のレース前コメントで陣営は「初戦は骨折の影響があったと思う」とコメントしており、レース後に骨折が判明していた様子
【2】小倉1800m未勝利:1着:6ヶ月:川田
・追い切りはWと坂路の併用で1週前にはWで自己ベストの5F65.8 – 11.7が出されていた、最終は坂路
・レースは34.7 – 58.0 – 36.2の前傾1.5で前半は11.8以下が続く緩まない展開からラスト4Fは12.1 – 11.9 – 12.1 – 12.2と加速少なく上がりかかる展開
・内目の枠からスタートすると促されて出て行って好位の外を追走した、勝負所では残り3F付近から促されて加速を開始すると1列目の内から3頭目から直線へ、上がり最速で抜け出して2馬身差で優勝
・休み明けの分もあったかもしれないが、直線での伸び脚からスパッとキレる脚はなさそうな印象
【3】阪神1600m1勝クラス:3着:1ヶ月半:川田
・追い切りは併用で時計は全体的に軽め、当週はWで4Fからと短めで行われていた
・レースは34.9 – 59.1 – 34.0の後傾0.9で序盤平均程度のペースで進めると残り3Fから0.7加速して11.3 – 10.8 – 11.9と伸びる展開
・内目の枠からスタートすると中団馬群を追走した、勝負所では残り3F過ぎから手綱を動かされると中団馬群から直線へ、直線では前にも周りにも馬がおり馬群を縫うようにして追われた、ラストはなんとか抜け出してきたが前の馬を交わしきれずの3着、脚色からは大外を走れるポジションなら勝っていたと思えた
【4】京都1800m1勝クラス:1着:1ヶ月半:川田
・追い切りは2週前にWで1本消化してその他は坂路での調整、最終は単走で行われていた
・レースは35.9 – 60.6 – 34.6の後傾1.3で序盤スローで進めると残り3Fから0.4加速して11.6 – 11.4 – 11.6と伸びる展開
・内枠から横跳びするように出遅れたが致命傷にはならず中団の馬群を追走した、勝負所でも馬群の位置取りのまま前から2列目から直線へ進入すると直線では内を突いた、上がり3位で抜け出すとラストは差し馬に迫られたがなんとか凌いでの優勝
4歳
【5】京都外回り1600m2勝クラス:1着:3ヶ月:川田
・追い切りはW、坂路、ポリコースの併用で全体的に時計は軽めだったが最終の坂路では自己ベスト4F52.3 – 12.5で併せ先着していた
・レースは35.8 – 60.0 – 34.9の後傾0.9で序盤スローな展開で進めると残り3Fから0.3加速して11.6 – 11.5 – 11.8と伸びる展開
・最内枠からスタートすると中団の馬群を追走した、勝負所馬群で加速していくと前走同様前から2列目の位置から直線へ、直線で外目に出されると上がり2位で伸びて優勝
・直線では後半の伸びが著しくエンジンがかかり切るのは少し遅いタイプの可能性
【6】中京1600m3勝クラス(不良):4着:1ヶ月:藤岡康
・追い切りは初の1ヶ月間隔を考慮してかオール坂路で単走で行われていた
・レースは小雨降る不良馬場の中36.5 – 61.9 – 36.7の前傾0.2で、序盤は馬場を考慮すれば平均からややスローのペースで進めるとラスト3Fは12.4 – 11.9 – 12.4と前後が入れ替わって残り2Fからの加速が大きい展開
・外目の枠から出負け気味のスタートを切ると中団の外を追走した、勝負所では残り4F過ぎから促されて進出を開始すると中団の外から直線へ、直線では本馬なりに伸びていたが前の馬は交わせず外からは差されての4着
【7】阪神1800m3勝クラス:2着:1ヶ月:川田
・追い切りはここも坂路で単走オンリーで1週前には自己ベスト4F52.2 – 12.0が出されていた、ハンデ55kg
・レースは35.3 – 59.4 – 33.9の後傾1.4で序盤平均からややスローで進めると残り3Fから0.8加速して11.2 – 11.2 – 11.5と伸びる展開
・大外枠からスタートすると促して出して行って好位の外目を追走した、道中は折り合いの中ではあったが多少手綱と喧嘩して行きたがっていた、勝負所では残り3Fから促していくと好位の外から直線へ、直線では本馬なりに伸びてはいたが前から先に抜け出した馬に若干離されての2着
【8】阪神1600m3勝クラス:4着:2ヶ月:松山
・追い切りは坂路とWの併用に戻されていたが全体的に時計は軽め、最終はWで4Fから単走で行われていた
・レースは35.5 – 58.8 – 34.4の後傾1.1で序盤を平均程度のペースで進めると残り3Fから0.5加速して11.1 – 11.0 – 12.3と伸びる展開
・内枠から出遅れると後方のインを追走した、勝負所では馬群の内目だったことで大胆に加速はできずに後方馬群から直線へ、直線は2位より0.5速い上がり最速で伸びていたが前にいた勝ち馬が左右にふらつきながら走っていたことで直線で2度前をカットされる不利を受けて4着まで
・直線での伸び脚を見るにこのクラスは通過点
【9】東京1800m3勝クラス(不良):1着:中2週:戸崎
・中2週で初の関東への輸送ということもあり中間は軽めの調整
・レースは不良馬場の中36.9 – 61.3 – 36.2の後傾0.7で、序盤は馬場を考えるとややスローな展開で進めると残り3Fから0.5加速して11.8 – 11.6 – 12.8と伸びてラスト1F大きく失速する展開
・外目の枠からスタートすると好位の外目を追走した、その後もスムーズに進めると直線では外へ行って馬場の五分どころから直線へ、直線では伸びずバテずのような末脚を伸ばすと前にいた逃げ馬を交わして優勝
・そのパワフルな(見方によってはジリジリな)末脚から、時計勝負よりは時計のかかるタフなコンディションの方が向く
【10】小倉日経OP(OP)(小倉1800m):2着:2ヶ月:藤井
・追い切りは併用で最終はWで4Fからで単走
・レースは35.8 – 59.3 – 35.0の後傾0.8で序盤をスロー気味で入ると道中は11.8以下が続く持続的な展開、ラスト3Fは11.7 – 11.8 – 11.5と加減速せずにラスト1Fだけ勝ち馬の伸びもあって加速するラップ
・中枠からスタートすると中団の馬群を追走した、勝負所ではある程度早めから促されて4角でインアウト気味に中団外へ出されて直線へ、直線では上がり3位で伸びて前の組を交わしたが上がり最速で伸びた勝ち馬サラキアには抗えずの2着
【11】カシオペアS(L)(京都1800m):2着:2ヶ月:松山
・追い切りは前走と同様のパターンも馬体は+10kgと初めて大幅増していた
・レースは35.1 – 59.4 – 34.8の後傾0.3で、序盤は平均程度のペースで進めると残り4Fから0.4加速して11.9 – 11.6 – 11.1 – 12.1と伸びる展開
・中枠からスタートすると馬場が悪かったのか各馬内目を開ける中、中団の馬群を追走した、勝負所では各馬外にいく中で相対的に内目をまわってきて直線へ、ラストは上がり最速で伸びたが自身より外前から脚を使った馬に先着されての2着
【12】中日新聞杯:1着:1ヶ月半:松山
・追い切りはW主体の週末坂路での調整で全体的に時計は軽め、最終は6Fからで単走で行われていた、ハンデ55kg
・レースは36.4 – 61.5 – 34.4の後傾2.0で、序盤をスローで進めるとラストは残り4Fから0.4加速して11.9 – 11.5 – 11.1 – 11.8と伸びる展開
・内枠からスタートすると中団前目のインを追走した、その後もスムーズに進めると前から3列目の内目から直線へ、上がり最速で伸びると先に抜け出した馬を交わして優勝
5歳
【13】小倉大賞典(小倉1800m):2着:2ヶ月半:浜中
・追い切りはW主体週末坂路で1週前には6Fで自己ベストの6F82.0 – 66.8 – 11.8が出され併せ先着していた、ハンデ57kg
・レースは35.4 – 58.0 – 35.9の前傾0.5で、道中は11.6以下が続く高速持続ラップからラスト3Fは11.7 – 11.7 – 12.5と加速がなく多少上がりがかかる展開で、勝ち時計1:45.5の高速戦、道中はハイラップ気味だったが、馬券圏内は初角5番手以内の馬で決着しており、前での残せる展開だった
・外枠からスタートすると中団の外を追走した、勝負所では残り700m付近から促されると外から加速して中団の大外から直線へ、上がり最速で伸びると先に抜け出した馬に迫ったが競り負けて2着
・追走力の求められる高速戦でも直線脚を伸ばして結果を出した
【14】新潟大賞典:5着:2ヶ月半:吉田隼
・追い切りはW主体で時計は軽め、ハンデ57kg
・レースは34.2 – 57.1 – 37.6の前傾2.4で、前半をハイペースで進めると後半は12秒台が続くタフな展開で、ラストは残り3Fから0.5加速すると12.0 – 12.3 – 13.3とゴールへ失速し上がりかかる展開、上がり上位かつ初角7番手以下の馬のワンツーで差し有利
・最内枠からスタートすると出て行って中団前目のインを追走した、後半は残り5F地点から既に促されており、直線へは内目から進入すると懸命に伸びていたがラストは多少バテた様子で末脚見劣っての5着
【15】中京記念(小倉1800m):6着:2ヶ月半:浜中
・追い切りはいつものパターンで当週は4Fからで単走、ハンデ57kg
・レースは35.9 – 59.9 – 34.7の後傾1.2で、序盤を平均程度のペースで進めるとラストは残り4Fから0.4加速して11.6 – 11.5 – 11.5 – 11.7と伸びる高速4F戦
・外目の枠からスタートを切ると中団前目の外を追走した、勝負所では残り3Fから追い出しを開始され中団の外から直線へ、直線は伸びてはいたが4角での距離ロスも影響して前には迫れずの6着
・既に重賞連対が2度あり斤量を背負わされるため、可能なら別定 or 定量戦に参戦する方が好走できそう
・レース後鞍上は「タートも上手に出てくれたのですが、どうしてもコーナーで置かれるというか...。前走でもそうでしたから意識はしていました。それでもやはり置かれてしまいます」とコメントしており、コーナーでの加速が得意ではないタイプか、また、次戦のレース前コメントで陣営は「前走は暑さがこたえていた」とコメントしており、暑さに弱いタイプか
【16】アンドロメダS(L)(阪神2000m):2着:4ヶ月:浜中
・追い切りはW主体で2週前には自己ベスト6F80.4 – 65.0 – 12.4が出されていたが、併せ馬には遅れていた、ハンデ57kg
・レースは36.7 – 61.1 – 35.5の後傾1.2で、序盤をスローで進めたが、残り6Fから0.6加速すると11.6 – 11.7 – 11.5 – 11.4 – 11.6 – 12.5と伸びるロングスパート戦となった
・外目の枠からスタートすると中団の馬群を追走した、勝負所では馬群の位置取りのまま加速していくとそのまま直線へ、上がり2位を使って狭いところを割って伸びると抜け出したが大外から伸びた馬に差されての2着
【17】中日新聞杯:4着:中2週:浜中
・追い切りは坂路、Wの順で終い重点が2本、トップハンデ57.5kg
・レースは36.5 – 61.1 – 35.0の後傾1.5で、序盤をスローで進めるとラストは残り3Fから0.7加速して11.1 – 11.3 – 12.6と伸びてラスト1Fは失速する展開、初角4番手以内の馬で圏内を独占しており先行有利
・中枠からスタートすると中団の馬群を追走した、その後もスムーズに進めると中団の内目から直線へ、直線でも内目を突くと上がり3位で伸びたが前を交わせず4着まで
・レース後鞍上は「先行馬のペースになってしまいました」とコメントしており、勝負所も内目を行って距離ロスを省く良い騎乗だったが、トップハンデの斤量も相まって楽をしていた先行馬を飲み込めるほどの脚は使えなかった
6歳
【18】AJCC:3着:1ヶ月半:横山武
・追い切りは併用で時計は全体的に軽め、最終は坂路で単走だった、初の2000mより長い距離
・レースは36.5 – 61.2 – 35.7の後傾0.8で、前半はややスローで進めたが、残り6Fから0.3加速すると12.1 – 11.9 – 11.8 – 11.8 – 11.7 – 12.2と後半持続的な展開になるロングスパート戦で、勝ち時計2:12.7と冬場の中山らしく時計を要した
・中枠外目からスタートすると出て行って中団前目の馬群を追走した、勝負所では残り3Fから追い出されて好位の内目から直線へ、直線では最内を突くと伸びて抜け出しにかかったが外から伸びた組に差されての3着
・1-6着馬のうち初角4番手だった本馬を除いては初角6番手以下の馬で決着しており、直線外から伸びた2頭で決着する展開の中最内を突いて3着確保したことは高く評価できる
【19】日経賞(稍重):2着:2ヶ月:浜中
・追い切りは併用で最終の坂路は4F59.5 – 13.8とかなり遅い時計だった、前走に続いて初の距離に延長
・レースは稍重の中前半はドスローで進めるとラスト4Fは12.0 – 11.7 – 11.2 – 11.8と残り2Fからの加速が大きな展開
・内目の枠からスタートすると出て行って好位のインで逃げ馬を見る位置を追走した、道中は13.4 – 13.4が入るなどかなり緩んだが折り合いが乱れるようなところはなかった、勝負所では残り3F過ぎから促されると最内の位置取りのまま直線へ、直線では内目を走っていた逃げ馬のさらに内を突いて伸びたが逃げ馬を捕まえきれずに2着
【20】目黒記念:1着:2ヶ月:浜中
・追い切りはW主体で【5】戦目の2勝クラス勝ち以来の最終追い切りでの併せ馬が行われていた、トップハンデ57.5kg
・レースは序盤から道中をスローで進めると、ラストは残り5Fから0.4加速して11.9 – 11.7 – 11.3 – 11.2 – 12.2と長めに伸びる展開で、3角4番手以内の馬で決着の先行有利
・内枠からスタートすると出して行って好位のインコースを追走した、そのまま好位のインから直線へ進入すると減速しないような伸びで抜け出して優勝
・直線の末脚からトップスピードは速くないが、トップスピードを維持する能力に長けているように見え、長く脚を求められる展開が向く可能性が高い
【21】京都大賞典(阪神2400m)(稍重):2着:4ヶ月半:浜中
・追い切りはWと坂路の併用で1週前には6F自己ベストタイの6F80.4 – 65.4 – 11.4が出されていた、当週は坂路単走、別定で斤量は+1kgの57kg
・レースは稍重の中35.8 – 60.7 – 33.9の後傾1.9で、序盤をスローで進めるとラストは残り4Fから0.5加速して11.9 – 11.3 – 10.9 – 11.7と残り3Fからの加速も大きな展開で、4角7番手以下の馬が圏内を独占する末脚重視の決着で勝ち時計2:24.3
・内枠からスタートすると中団のインを追走した、その後勝負所でも中団のインのまま直線へ進入すると少し外目に出されて上がり3位で伸びて抜け出したが外から上がり最速を使ったヴェラアズールに交わされての2着
【22】ジャパンC:17着:1ヶ月半:浜中
・追い切りはW主体の週末坂路での調整で、当週は6F85.2 – 68.9 – 11.3と終い重点の内容にセーブされていたが当日の馬体は-14kgしていた
・レースは36.3 – 61.1 – 34.2の後傾2.1で、ラストは残り4Fから0.4加速すると11.7 – 11.4 – 11.3 – 11.5とラストまで伸びる展開で、上がり4位以内の馬が1-4着を独占の末脚重視の決着
・大外枠からスタートすると中団前目の外を追走した、勝負所では残り3Fから追い出されて好位の外目から直線へ進入、直線では伸びる各馬に置いて行かれての17着
・レース後鞍上は「馬場も硬くて、スピードを要求される馬場。なんとか好位で競馬できたけど、どこかでもぐりたかった」と馬場状態を考えると枠が向かなかったことを示唆するコメントを出していた
【23】有馬記念:11着:1ヶ月:浜中
・追い切りは併用で最終は坂路で単走軽め、前走-14kgしていた馬体を戻して+10kg
・レースは序盤スロー気味のペースで進めると勝負所では残り5Fから0.6加速して11.8 – 11.9 – 12.2 – 11.4 – 12.3と2Fから先行勢が交わされてラップが早まる展開、入りの5Fは61.2で上がりは35.9、風の影響で差し有利なコンディションとなっていた
・外枠からスタートすると出て行って好位馬群を追走した、勝負所では残り3Fから追い出しを開始されたが外からポジションを上げていく各馬と比べてポジションを下げて直線へ、直線では全く伸ばせずの11着敗戦
7歳
【24】日経賞(不良):2着:3ヶ月:浜中
・追い切りはW主体で2週前1週前と併せ馬が行われ、共に併せ遅れていた、当週は全体軽めで終い重点、斤量は別定で+1kgの58kg
・レースは不良馬場の中序盤をスローで進めるとラスト4Fは12.4 – 12.5 – 11.9 – 12.4と残り2Fからの加速が大きな展開(圧勝した逃げ馬タイトルホルダーのラップ)
・中枠からスタートすると控えて中団のインを追走した、勝負所では残り3Fから追い出されてポジションを外目にスイッチされると番手を上げて好位外目から直線へ、直線は上がり3位で伸びたが逃げ馬に対しては影をも踏めずの2着
・勝負所ではコーナーで器用に加速して前との差を詰めており、過去にはコーナーで置かれるようなコメントを出されていたが、現状はある程度コーナリング性能も高い
【25】鳴尾記念:1着:2ヶ月:浜中
・追い切りはW主体で併せ遅れが目立っていた、1年半ぶりの2000m以下のレース
・レースは開催初日の馬場の中35.8 – 59.6 – 35.6の後傾0.2で、道中は12.0付近が続く持続的な展開から、残り4Fから0.3加速すると11.8 – 11.5 – 11.8 – 12.3とラストはゴールへ失速する展開
・外枠からスタートすると中団の外を追走した、勝負所では残り900m付近から早めに進出を開始すると1列目の内から4頭目までポジションを上げて直線へ、直線で抜け出しにかかると接戦にはなったが他馬を凌いで優勝
・開幕週の馬場で継続的にペースが流れたことで2-6着馬は全て5枠以内だった中で本馬は7枠から勝負所外目を進出して勝利しており、着差こそわずかだったものの、ここでは力が上位だった
【26】宝塚記念:7着:中2週:浜中
・追い切りは坂路で単走が2本、陣営は「阪神とは好相性で、1Fでも距離が延びる点もプラス。スピード決着より少し時計がかかるくらいの方がいい」とコメントしていた
・レースは34.0 – 58.9 – 35.5の前傾1.5で、序盤ハイペースで入ると道中は緩んでラストは残り4Fから0.6加速して11.9 – 11.7 – 12.0 – 11.8と伸びるタフ目な4F戦、初角16番手以下で上がり2位以内の2頭のワンツーで差し有利
・内枠からスタートすると控えて中団後方のインを追走した、道中はポジションを変えずに追走すると勝負所でも動けないインでラストは残り3F付近から手綱を動かされ後方のインから直線へ、直線でも最内を突くと手応え良く伸びたが一度詰まるところもあり、上がり3位を使って0.5差の7着まで
・外枠主導の差し競馬で外差しに展開が向いた中、勝負所で早めの踏んでいけない内枠では展開が向かなかったが、直線での伸びは目を見張るものがあり、力を付けている
【27】京都大賞典(重):2着:3ヶ月半:浜中
・追い切りはW主体の週末坂路での調整で盛んに併せ馬が行われていた、1週前2週前に6F81.6程度の全体時計を出して当週は84.8の軽め
・レースは開幕週の重馬場の中36.5 – 61.6 – 35.9の後傾0.6で、前半はスローで入るとラストは残り4Fから0.7加速して11.6 – 11.7 – 12.0 – 12.2とゴールへ失速する展開
・中枠内目からスタートするとやや抑えながら出て行って中団前目のインを追走し、道中は前に勝ち馬を見る位置だった、勝負所では手応え良くまわってくると残り3F付近から促されて前との差を詰めて好位のインから直線へ、直線では逃げ馬の後ろを追われて外にいる勝ち馬との間で狭い進路になったが弾いて伸びたがラストは競り負けて2着
・レース後鞍上は「先に抜け出すとソラを使う面が出ます。今日もそういう面が出ました」とコメントしていた
【28】チャレンジC:2着:2ヶ月:モレイラ
・追い切りはいつものパターンで当週までは単走で行われ、最終の坂路のみ鞍上が騎乗
・レースは開幕週の馬場の中36.3 – 59.9 – 35.1の後傾1.2で、序盤スローで進めると残り6Fから11.5が入ってその後11.9 – 11.9 – 11.7 – 11.6 – 11.8と続く後半持続的な展開で、同率を含めて上がり3位以内の馬が1-5着を独占
・内目の枠からスタートすると控えて中団の馬群を追走した、道中も大きくポジションを変えずに追走すると勝負所では動けない内目の位置におり番手を下げて中団後方のインから直線へ、直線では最内を選択して2位より0.3速い上がり最速を使って抜け出しにかかったがわずかに競り負けての2着
8歳
【29】AJCC(不良):2着:1ヶ月半:浜中
・追い切りはW主体での調整で、2週前1週前と併せ馬で遅れていたが、1週前には6F自己ベストの80.0 – 65.9 – 12.4が出されていた、当週は単走で終い重点
・レースは開催16日目でCコース7日目の不良馬場の中37.1 – 62.2 – 37.8の前傾0.7で、道中は馬場悪いなりに平均程度で進めるとラスト6Fは12.3 – 12.2 – 12.1 – 12.2 – 12.5 – 13.1と急加速はなく、ラストはゴールへ失速して上がりかかる展開で、初角4番手以内の馬で圏内を独占した
・大外枠からスタートするとほとんど馬なりで中団の外を追走した、道中もスムーズに追走するとラストは残り4Fから徐々に手綱を動かされた、4角ではムチも入れられると中団前目の大外になって直線へ、直線では伸びて抜け出したがソラを使って伸びが鈍化したところを差されて2着まで
・レース後鞍上は「良い意味でも、悪い意味でもこの馬らしい競馬だったと思います」とコメントしていた
【30】日経賞:5着:2ヶ月:浜中
・追い切りは併用で終い重点の時計が目立っていた、最終は坂路で単走
・レースは序盤をやや速めに入ると道中は12.4以下が続く緩まりきらない展開(マテンロウレオの離した逃げ)、ラストは残り3Fから0.5加速すると11.8 – 12.0 – 12.4とゴールへ失速する展開で、上がり3位以内が圏内を独占した
・10頭立ての9番枠からスタートすると馬なりで中団の馬群を追走した、向正面では前との差を詰めて加速していくと勝負所では残り4Fから追い出しを開始されて一気に差を縮めて残り3Fでは1列目の外を追走した、そのまま直線へ進入すると猛然と伸びて抜け出しにかかったがラストは逃げ馬も交わせずの5着まで
【31】鳴尾記念(京都2000m):2着:2ヶ月:モレイラ
・陣営は「抜け出すとソラを使う難しさはあるが、チーク装着で集中して走れば好勝負に」とコメントしていた、追い切りは併用で当週は坂路で単走
・レースは34.9 – 58.7 – 34.4の後傾0.5で、序盤速めに入ると前半は11.9以下が続く持続的な展開、残り1000-800mで12.3を入れるとラストは残り4Fから0.5加速して11.8 – 11.4 – 11.6 – 11.4と伸びる高速4F戦
・内枠からスタートするとチークを着用した影響か普段よりも行きたがりながら中団後方の馬群を追走した、勝負所では馬群の位置取りのまま進めるとそのまま中団馬群から4角で外へ出されて1列前の勝ち馬を追いかけるように直線へ、ラストは上がり最速の脚でゴールまでしっかり伸びたが交わしきれずに2着まで
・直線ではラストまで懸命に伸びており、道中にやや行きたがっていたことを考慮してもチーク着用は効果ありと見る
結論(再掲)
■二の脚の出と折り合いがよく自身のペースで先行から中団のポジションが取れる優等生、基本はどんな馬場、どんな展開でも自分の脚は使ってくるオールラウンダータイプだが、末脚のトップスピードは上級条件に入ると相対的に劣る、反対にトップスピードを維持する能力に長けているため、長い脚を求められる展開でより狙いたい
■これまでGⅡGⅢの重賞では(3-8-1-4)と複勝率75%であるように重賞に入っても上位の力があるが、2着が多いように抜け出すとソラを使うタイプでラストで力を抜いてしまう部分がある、前走はチークを着用してラストまで伸びられていたことから引き続きの着用で改善効果はあるとみたい
■一方これまでGⅠでは全て7着以下に敗れているが、いずれのレースも枠や展開が向いておらず、この辺りが味方すれば好走できる力は十分にあると見る
■【15】戦目の中京記念後には陣営が暑さがこたえていたとのコメントを出しており、それ以来7〜9月のレースを使われていない、ここは3年ぶりにこの時期のレースを使われる点が不安要素ではあるが、北海道での開催でもあり、当日の気温には1つ注意を払いたい
■コーナーでの加速性能や持続力勝負が向く適性から札幌は合いそうで、基本的には評価する、本レースは過去5年の圏内馬15頭のうち実に14頭がGⅠ連対経験馬であるように相手が強いこともあり枠や人気が良いところに収まれば重い印を検討するという感じ、基本は相手に評価
Gregory