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ブローザホーン 【有馬記念2024】

基本情報(馬名:馬齢:血統(父×母父):前走:鞍上)

ブローザホーン:牡5歳:エピファネイア×SS系:ジャパンC10人気12着:菅原

結論

■勝勝ち上がりまで9戦を要しているように若駒時には馬がパンとせず力を出せていなかったが、その中でもゴール前では常にまだまだ伸びられる様子の脚を見せており、完全にスタミナ > スピードのタイプ
■これまで道悪で多く好走しているように雨馬場がとにかく上手く、GⅠを制覇した宝塚記念ではレース中に大雨も降り出す重馬場で、その強みを遺憾なく発揮しての勝利だった、妙味観点では雨が降っても気楽に評価を上げられないが、好走率は高くなる
■競争を中止した京都大賞典2023では、当週に自己ベストの時計を出された上で関西へ輸送して馬体も減少しており(転厩があり現在は関西馬)、レース後には陣営もオーバーワークだったと言及している、馬体が小さいだけに追い切り時計を出された上で馬体が減少している際には状態を疑いたい
■秀でたスタミナと道悪適性で長距離と道悪のGⅠで連対したが、近走はスタート後の二の脚がつかなくなっている印象で、前走はドスローの2400mでも後方を追走していた、有馬記念では後方追走組に向くハイペース寄りからの差し有利の展開が好ましいが、今年のメンバーではハイペースになる可能性は少ないとみる、近2走の結果から人気は落ちるタイミングだが、好走には雨が欲しい、基本は消しで

全レース分析

2歳

【1】東京1600m新馬:4着:戸崎
・追い切りはW、芝、坂路、Pの併用で全体時計は遅めだった
・レースは秋の東京最終週の中36.3 – 61.1 – 35.4の後傾0.9で、序盤をスローで進めるとラストは残り3Fから0.8加速して11.6 – 11.8 – 12.0とゴールへ失速する展開
・外枠から歩くようなスタートで出遅れるとやや追っ付けられながら後方の外目を追走していたが内へささるような動きがあり3角までに内目の追走となった、その後は勝負所でもポジションは大きく変わらず後方のインから直線へ、直線ではやや口向きの悪い所も見せながらだらだらと伸びたが3着から4馬身離された4着まで

【2】中山1600m未勝利(稍重):2着:1ヶ月:田辺
・陣営は「能力はあるし、ずるい面を出さなければ」とコメントしていた、追い切りはW主体週末坂路での調整で終い重点の時計が目立っていた
・レースは明け方の雨の影響で稍重となった馬場の中35.9 – 60.8 – 36.1の前傾0.2で、道中をスローで進めるとラスト3Fは12.4 – 11.6 – 12.1と残り2Fから加速する展開
・外目の枠から五分のスタートを切るとある程度押して出されたが後方のインを追走した、道中も追っ付けられながらの追走だった、勝負所でも終始最内を追走すると残り500m付近から追い出されてポジションを上げて好位のインになって直線へ、直線では進路を求めて少し外に出されるとジワジワと伸びて前に迫ったが逃げ馬を交わしきれずの2着、上がり最速35.3

3歳

【3】中山1600m未勝利(稍重):9着:中1週:戸崎
・追い切りはWで終い重点が1本、中1週だったが馬体重は前走減った分を戻して新馬戦と同様の434kg
・レースは乾いていく稍重の中35.1 – 58.7 – 36.1の前傾1.0で、道中は比較的持続的なラップで進めるとラスト3Fは11.7 – 12.0 – 12.4とゴールへ失速する展開で、4角3番手以内の馬で圏内独占の先行決着
・大外枠からスタートすると馬なりで中団後方の外を追走した、道中は相変わらず追っ付けられながらの追走だった、勝負所では残り600m過ぎから追い出されたが外を追われたこともありポジションは上げられず後方の大外になって直線へ、直線ではまわりと同程度の脚で伸びて前には迫れずの9着敗戦

【4】中山2000m未勝利:3着:1ヶ月半:大野
・陣営は「まだきゃしゃなところがあり、踏ん張りが利かない」とコメントしていた、追い切りはW主体で2週前の週末には自己ベスト85.6 – 67.9 – 12.2が出され、併せ先着していた、馬体重は-14kg
・レースは34.5 – 59.3 – 36.8の前傾2.3で、序盤3Fをハイペースで入るとその後は12.5付近が続く展開で、ラスト3Fは12.3 – 12.1 – 12.4と残り2Fから加速しているものの上がりを要する展開
・外枠からスタートするとある程度押して出して行って縦長の馬群の中団前目を単独で追走した、勝負所では終始最内を追走して残り500m付近から追い出されると中団の最内から直線へ、直線では少し馬群を縫いながらジワジワ伸びて3着

【5】中山2000m未勝利:5着:中1週:田辺
・陣営は「本当に良くなるのはもう少し先かも」とコメントしていた、追い切りは坂路で単走軽めが1本で馬体重は-4kgして416kg、3戦連続のピンク帽
・レースは35.8 – 60.9 – 35.7の後傾0.1で、レースは序盤を平均程度で進めるとラストは残り4Fから0.5加速して11.7 – 12.0 – 11.6 – 12.1と残り2Fからも加速が入る展開
・外枠から若干あおるようなスタートを切ると控えて後方の外を追走した、向正面では外からまくる馬がおりついていくようにしてポジションを上げて3角では中団の外を追走した、そのまま追われ通して中団の大外から直線へ、直線では本馬なりに伸びていたが前には迫れずの5着まで

【6】中山2000m未勝利(稍重):4着:中2週:田辺
・陣営は「カイ食いはいいけど、なかなか実になってくれない」とコメントしていた、追い切りはWで併せ馬終い重点が2本
・レースは稍重の馬場の中37.0 – 62.1 – 35.3の後傾1.7で、道中をスローで進めるとラスト4Fは12.3 – 12.0 – 11.7 – 11.6とラストまで加速するラップ
・中枠からスタートすると控えて後方の馬群を追走した、向正面ではポジションを外へスイッチして3角では後方の外を追走していた、勝負所では残り3Fから追い出されて後方の大外から直線へ、直線ではキレる感じはないもののゴールまで段々と伸びると上がり最速34.9を使ったが前には迫りきれずの4着

【7】福島2000m未勝利:8着:中2週:黛
・追い切りはWで終い重点が2本、馬体重は-12kgして過去最小の406kg
・レースは開幕2週目の馬場の中34.1 – 59.9 – 36.3の前傾2.1で、序盤をハイペースで入ると道中は緩んで、ラスト3Fは12.5 – 11.7 – 12.1と残り2Fから加速する展開
・最内枠からスタートすると押して行ったがポジションは取れず後方のインを追走した、向正面に入ると追い出しを開始されて最内から加速した、勝負所でも最内を進めると後方の最内から直線へ、直線では本馬なりに伸びたが8着まで

【8】函館2000m未勝利:3着:1ヶ月半:横山武
・陣営は「馬体をふっくらと見せているように滞在効果は十分」とコメントしていた、追い切りは函館のWオンリーで馬体重は+18kgしていた
・レースは開幕初日の馬場の中35.6 – 61.3 – 35.3の後傾0.3で、序盤をスローペースで進めるとラストは残り5Fから0.5加速して12.4 – 12.2 – 11.9 – 11.7 – 11.7とゴールまで失速の入らない展開で、4角7番手以下から上位の上がりを使った2頭でのワンツー
・中枠からスタートすると押して出して行って逃げ馬の外の2番手を追走した、1,2角ではスタート後出して行った影響かやや行きたがっていたが向正面では落ち着いた、勝負所では自然と逃げ馬に並びかけて残り400m付近から追い出されると逃げ馬と並んで直線へ、直線では逃げ馬を交わして抜け出しにかかったが外から2頭に差されての3着まで
・武史が押して出して行ったことにより新味が出た

【9】函館2000m未勝利(稍重):1着:中1週:横山武
・陣営は「左に張る面があり片チークを着ける」とコメントしていた、追い切りは函館のWで単走軽めが1本で詰まった間隔だったが馬体は2kg増えて426kg
・レースは前日の雨の影響で稍重となった馬場の中36.0 – 61.1 – 36.9の前傾0.9で、序盤をややスローで進めるとラスト4Fは12.2 – 12.1 – 12.1 – 12.7と11秒台が入らない展開
・中枠からやや駐立が悪かったが落ち着いた所でスタートが切られると押して出して行って中団の馬群を追走した、1, 2角ではコーナーワークで外に馬がいなくなり向正面では中団の外の追走になった、道中は落ち着いて追走できていた、勝負所では残り4F手前の3角から促されると中団の外になって直線へ、直線ではこれまでと比較してグイグイ伸びて前に迫るとゴールまで脚色衰えず差し切って優勝
・これまでいずれもゴール前でもまだ伸びられるような脚色を見せており、スタミナが勝ったタイプ

【10】福島2000m1勝クラス:2着:5ヶ月:角田大和
・陣営は「時計がかかりだした今の福島は合いそう」とコメントしていた、追い切りはW主体で1週前82.2 – 66.5 – 12.6、当週82.7 – 67.1 – 12.3と自己ベストが更新されていた、初の古馬を交えての1戦
・レースは35.0 – 60.9 – 36.5の前傾1.5で、序盤3Fを速く入ってその後緩むと、ラストは残り5Fから1.1加速して12.3 – 12.0 – 11.9 – 12.2 – 12.4と残り2Fまでは加速してゴールへは失速する展開
・最内枠からスタートすると少し出して行って中団後方のインを追走した、2角から向正面ではやや外にポジションをスイッチして中団の馬群を追走した、勝負所でもポジションは大きく変わらず中団内目の馬群から直線へ、直線では鞍上に無駄な動きが多く、前が開けてからはスイッチが入ったように伸びたが外から差した馬に差されて2着まで
・鞍上がしっかり乗っていれば勝っていた

【11】中山2500m1勝クラス(稍重):1着: 1ヶ月:戸崎
・追い切りはW主体
・レースはAコース6日目で稍重の馬場の中、500-1300mで4F連続で13秒台が入るようなドスローで進めると、ラスト3Fは12.2 – 11.5 – 11.7と残り2Fからの加速が大きく、4角5番手以内の馬が4着までを独占する先行決着
・内枠からスタートすると出て行ってドスローの2番手を追走した、道中はしっかり折り合って追走できていた、勝負所でもほとんど馬なりで付き合うと2番手から直線へ、直線ではラスト上がり2位の脚で伸びると逃げ馬を交わして抜け出して優勝

4歳

【12】小倉2600m2勝クラス:5着:1ヶ月:西村
・陣営は「まだゲートに課題はあるけれど距離の融通は利くタイプ」とコメントしていた、追い切りはWで2本やったあと当週は小倉のダートでの調整
・レースは小雨の降る良馬場の中36.7 – 62.2 – 126.0 – 35.6の後傾1.1で、道中をスローで進めるとラストは残り4Fから0.7加速して11.6 – 11.6 – 11.9 – 12.1と伸びてラストは失速し切らずもゴールへ減速するラップ
・中枠外目からスタートすると出て行って3番手外を追走した、ホームストレッチでは外からポジションを押し上げる馬がおり4番手の馬群の位置取りとなった、また、向正面でも外から押し上げる馬がおり、3角では中団馬群となって勝負所へ、コーナーではやや置かれるような形になると後方の外目になって直線へ、直線ではキレる感じではないもののゴールまで良く伸びていたが前には迫りきれず5着まで

【13】中山2500m2勝クラス:1着:1ヶ月半:菅原
・陣営は「クラスのメドは立ったが、短期放牧明けで良化余地が残る」とコメントしていた、追い切りはWオンリーで全体は自己ベストまでではないものの、これまでで一番終いまで加速する綺麗なラップで伸びられていた、ハンデ55kg
・レースはAコース3日目の馬場の中前半900mを11秒台が続く持続的なラップで進めると中盤は緩んで、ラストは残り5Fから0.5加速して12.1 – 11.7 – 11.9 – 11.5 – 12.2と残り2Fから再び加速の入る展開
・外枠からスタートすると出て行って2番手を追走した、道中はしっかり折り合っていた、勝負所では残り4F手前から外から進出する馬がおり抵抗するようにして促されて楽に加速して先頭に立って直線へ、直線では伸びて抜け出すとラストは1.3/4馬身つけて優勝

【14】京都2200m3勝クラス(不良):1着:2ヶ月:岩田康
・追い切りはW主体で前走に続いてラスト伸ばすようなラップ、初の関西遠征、ハンデ56kg
・レースはAコース3週目で雨の降る不良馬場の中36.4 – 61.4 – 36.2の後傾0.2で、道中は馬場を考えると平均程度の流れから道中も加速せず、ラストはのの子r4Fから0.4加速して12.2 – 12.2 – 12.0 – 12.0と失速は入らないものの11秒台に入らないラップ
・中枠外目からややヨレるようにスタートすると馬なりで好位の馬群を追走した、道中はポジションを変えずに追走すると勝負所でも促すことなく馬群の加速に付き合って好位の内目から直線へ、直線では左ムチを入れられて内へヨレながら他馬とは違う脚色で伸びると5馬身抜けて優勝
・スタミナがあるのはもとより、直線での伸びから道悪は相当上手い

【15】函館記念(稍重):3着:2ヶ月:岩田康
・追い切りは1週前まで美浦で調整して当週は函館入り、1週前のWでは自己ベスト82.5 – 66.1 – 11.8が出され併せ先着していた、滞在効果もあってか馬体は+8kgして過去最高タイの428kg、ハンデ55kg
・レースは稍重の馬場の中35.4 – 60.0 – 36.6の前傾1.2で、道中は平均程度のペースで進めるとラスト4Fは12.3 – 12.0 – 12.2 – 12.4と一部加速ありながらもラストは失速して上がりのかかる展開で、1-5着が3角7番手以下の差し有利
・中枠からスタートすると控えて後方を追走した、向正面では最内に進路を切り替えて後方のインとなった、勝負所では後方のまま残り3F過ぎから促されると後方の内目から直線へ、直線では進路を求めて内へ切り返して良く伸びていたが先に抜け出した2着馬を交わせずの3着まで、1着からは0.4秒差
・レース後鞍上は「めちゃくちゃ悔しい。2、3角の入りを迷ったのが響いた。ハヤヤッコの内を突けばロスなく回ってこれた。こんな馬場だからこそ、内にこだわりたかった」とコメントしていた

【16】札幌日経OP(札幌2600m)(稍重):1着:中2週:岩田康
・追い切りは函館のWと芝で軽め
・レースはAコース5日目で未明の雨の影響で稍重となった馬場の中36.0 – 62.3 – 35.4の後傾0.6で、道中は長距離らしいスローで流れるとラストは残り3Fから0.8加速して12.0 – 11.6 – 11.8と伸びる展開
・中枠内目からスタートすると3番手から5馬身差ほどの4番手を追走したが、ホームストレッチではやや行きたがり気味に前との差を詰めて一団の4頭の外目を追走した、向正面では外の利をいかしてポジションを取って3角では2番手を追走、勝負所では外から並びかけてきた馬がおり楽に抵抗して加速し3馬身ほどリードを取って直線へ、直線ではぐんぐん伸びて後続を引き離していくとラストは流す余裕もあって6馬身差の圧勝
・道悪、長距離、洋芝と条件揃ってのOP競争では何枚も抜けていた

【17】京都大賞典(重):競走中止:2ヶ月:菅原
・陣営は「晴雨兼用で馬場状態は問わないタイプ。ただ、開幕週で極端に時計が速くなった際にどうかとの懸念はある」とコメントしていた、追い切りはWオンリーで3週続けて菅原が騎乗していた、また当週には自己ベスト82.2 – 65.7 – 12.4が単走馬なりで出されていた、馬体は2戦連続での減少で414kg
・レースはAコース3日目ながら前日の雨で重馬場となった馬場の中36.5 – 61.6 – 35.9の後傾0.6で、前半5Fはスローで進めたものの、そこから0.6加速して12.0 – 11.9 – 12.3 – 11.6 – 11.7 – 12.0 – 12.2と7Fのロングスパートの様相
・最内枠からスタートすると出て行って中団後方のインを追走した、向正面に入ると馬群の加速についていくため追っ付けられながらの追走となって馬群に置かれるような形で3角では後方のインとなり勝負所ではズルズルとポジションを下げた、直線ではもう止まりそうな様子で競争を中止した
・レース後心房細動を発症と発表された

結論(再掲)

■勝ち上がりまで9戦を要しているように若駒時には馬がパンとせず力を出せていなかったが、その中でもゴール前では常にまだまだ伸びられる様子の脚を見せており、完全にスタミナ > スピードのタイプ
■これまで道悪で多く好走しているように雨馬場がとにかく上手く、GⅠを制覇した宝塚記念ではレース中に大雨も降り出す重馬場で、その強みを遺憾なく発揮しての勝利だった、妙味観点では雨が降っても気楽に評価を上げられないが、好走率は高くなる
■競争を中止した京都大賞典2023では、当週に自己ベストの時計を出された上で関西へ輸送して馬体も減少しており(転厩があり現在は関西馬)、レース後には陣営もオーバーワークだったと言及している、馬体が小さいだけに追い切り時計を出された上で馬体が減少している際には状態を疑いたい
■秀でたスタミナと道悪適性で長距離と道悪のGⅠで連対したが、近走はスタート後の二の脚がつかなくなっている印象で、前走はドスローの2400mでも後方を追走していた、有馬記念では後方追走組に向くハイペース寄りからの差し有利の展開が好ましいが、今年のメンバーではハイペースになる可能性は少ないとみる、近2走の結果から人気は落ちるタイミングだが、好走には雨が欲しい、基本は消しで

Gregory

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