ラジオNIKKEI賞の各馬分析3頭目はビーオンザカバー。
結論に買い・消しなどの大方の見解とその根拠などを記載しているため、簡単には結論を見ていただければ十分かと思います。
ラジオNIKKEI賞の過去レース分析とそれから得られた分析結論(レース傾向など)についてはこちらから。
基本情報(馬名:馬齢:血統(父×母父):前走:鞍上)
ビーオンザカバー:牡3歳:ハービンジャー×キンカメ:前走中山2000m1勝クラス3人気1着:◯◯
結論
■これまで上がり2位以上の脚を使ったレースはレース上がりがいずれも35.6秒以上の上がりを要するレースだったようにタフな展開の中で長く脚を使えることが強みで、前走は道中11.8付近が続きレース上がりが36.1秒かかる展開で強みを存分に発揮しての勝利だった
■ほんの少し折り合いに懸念はあるものの、これまで折り合いが原因でパフォーマンスを落としたことはなく、ある程度押して出して行ってもラストに脚を使うことができるが、テンがそこまで速くはなく、これまで1800-2000mで中団から中団前目くらいの位置取りでレースをしている
■ラジオNIKKEI賞で好走馬の多い純粋な先行型ではないものの、前走は中山で中団前目から長く脚を使って上がり最速で勝利しており、展開が向けば直線の短いコースでも脚を使えるタイプである、逃げ馬の作るペースや枠の並び等には注文が付くが、これらが向けば1勝クラス勝ちの中では実力上位と見る、展開が向かなそうな中で外枠などになれば再考が必要なものの、基本的には最低でも相手には
全レース分析
2歳
【1】函館1800m新馬(稍重):2着:横山武
・陣営は「新馬向きの血統だし、能力を感じる。仕上がりもいいので初戦から楽しみ」とコメントしていた、追い切りはWと坂路の併用から1週前に函館入り、2週続けて鞍上が騎乗していた、最終追いは単走で終い重点
・レースは開催10日目(Bコース2日目)の稍重の中38.5 – 65.4 – 35.6の後傾2.9で、道中をスローペースで進めると、ラストは残り3Fから0.8加速して12.2 – 11.8 – 11.6とゴールへ加速する展開で、上位の上がりを使った2頭が1, 2着
・外枠から少しあおるようにスタートを切ったが出て行って好位の外を追走した、道中はスローペースだったが前に馬を置かずともしっかり折り合えていた、勝負所では残り3Fから徐々に促されると1列目の内から3頭目になって直線へ、直線ではしっかりと脚を使って逃げ馬を交わしたが、自身より外から上がり最速で脚を伸ばした勝ち馬には及ばず2着まで
【2】札幌1800m未勝利:4着:1ヶ月半:横山武
・陣営は「抜け出せそうだったが、最後に差されてしまった。洋芝は合うので改めて」とコメントしていた、追い切りは全て函館のWで行われ、毎週のように併せ馬が行われていたが時計は全体的に軽かった
・レースは開催9日目(Cコース1日目)の馬場の中37.2 – 62.8 – 34.8の後傾2.4で、道中をスローペースで進めると、ラストは残り3Fから0.4加速して12.3 – 11.3 – 11.2と残り2Fからの加速が大きくゴールへ加速する展開で、4角で好位の馬が4着までを独占する先行決着
・外枠からスタートすると直後に内の馬と少し接触したが大きな不利はなく中団の馬群を追走した、道中は折り合いの中ではあったものの前走と比較すると行きたがっていた、勝負所では残り400m付近から促されて好位の馬群から直線へ、直線では自身より前の組にやや離されるような形になって勝ち馬から0.7秒差の4着まで
・かなりのスローペースからラストはゴールへ加速するラップを刻んでおり、本馬はややキレ負けした印象
【3】新潟2000m未勝利:1着:2ヶ月:横山武
・陣営は「スタミナは豊富なので距離延長は歓迎」とコメントしていた、追い切りはWと坂路の併用で併せ馬も行われ、ここ2戦と比較するとしっかりと終いにかけて加速するラップが刻めていた、1ヶ月の間隔をあけて馬体は+8kgしていた
・レースは開催3日目(Aコース3日目)の馬場の中35.0 – 61.1 – 36.4の前傾1.4で、前半をミややハイペースで進めると600 – 1000mは13.2 – 12.9とガッツリ緩んだ、後半5Fは12.4 – 12.4 – 12.2 – 11.8 – 12.4と残り2Fから加速してラスト1Fは落とす展開で、上位の上がりを使った3頭で圏内を独占した
・中枠からスタートすると押して出して行ったがペースが速く中団の馬群を追走した、序盤に促して行ったが道中はしっかりと折り合えていた、勝負所では残り3F手前から馬群の間を他馬と取り合うように促されて中団馬群の内目から直線へ、直線では前が壁になったが大きくブレーキはかけず、残り200mを過ぎてから内に進路を求めて追われると、ラストは2位より0.3秒速い上がり最速で内から差し切って3/4馬身差で優勝
・上がりを要して差しに展開が向いた中で開幕2週目の馬場の内目を使えておりやや展開は向いていた、未勝利レベルではあるものの長く脚が使える強みを示した
3歳
【4】中山2000m1勝クラス:3着:2ヶ月半:横山武
・追い切りはW主体で毎週併せ馬が行われており、時計は終い重点の内容だった、2ヶ月半の休み明けで馬体は+12kgしていた
・レースは開催11日目(Bコース2日目)で小雨の降る良馬場の中35.3 – 59.1 – 36.8の前傾1.5で、前半を12.0付近が続く持続的なラップで進めるとラスト4Fは12.7 – 12.9 – 12.4 – 11.5と前後が入れ替わってラストは加速する展開で、上位の上がりを使った馬が圏内を独占した
・最内枠からスタートすると出して行って中団のインを追走した、道中はスムーズに最内を追走すると勝負所では残り4Fから徐々に促されて前との差を詰めて好位のインになって直線へ、直線ではしっかり脚を使って抜け出しにかかったが、自身より外から伸びた2頭には交わされて勝ち馬から0.2秒差の3着まで
【5】中山2200m1勝クラス:9着:2ヶ月:横山武
・陣営は「外差しの利く馬場になったのも良かった。スタミナは豊富だし長丁場なら」とコメントしていた、追い切りはWでの併せ馬オンリーで、当週には新馬戦時と同率で自己ベストの82.6 – 66.3 – 11.8が出されていたが併せ馬には遅れていた
・レースは開催1日目(Aコース1日目)の馬場の中36.0 – 62.9 – 34.7の後傾1.3で、道中をスローペースで進めると、ラスト4Fは12.5 – 12.3 – 11.3 – 11.1と残り2Fからの加速が大きくゴールへ加速する展開
・内枠からスタートするとこれまでよりは控えるようにされて中団前目のインを追走した、序盤には2角付近まで頭を振ってひっかかっている様子だった、勝負所では馬群の外からポジションを押し上げる馬がおり後方の最内になって直線へ、直線では一度も前が開かず入線しての9着敗戦
・ドスローの展開を馬群の最内で加速できず、直線で詰まっただけで終了したレースで力負けではない
【6】中山2000m1勝クラス:1着:1ヶ月半:川田
・陣営は前走について「距離は問題なかったが、直線で詰まってしまった」とコメントしていた、追い切りはW主体で終い重点の時計だった
・レースは開催13日目(Bコース3日目)の馬場の中35.9 – 59.4 – 36.1の前傾0.2で、道中をひたすら11.8付近が続く持続的なラップで進めると、ラスト3Fは11.8 – 12.3 – 12.0と上がりを要する展開で、4角5番手以内から上位の上がりを使った3頭が圏内を独占した
・内枠からスタートすると出て行って少し外の馬を張るようにして好位の馬群を追走した、向正面ではコーナリングで外の馬より1列前を確保して中団前目の外を追走していた、勝負所では残り4Fから前の馬の外に出して気合いを付けられて進出を開始し逃げ馬から3馬身ほどの差の2番手になって馬場の外目に出されるようにして直線へ、直線ではキレる様子ではないもののグイグイと脚を伸ばすと2位より1.1秒速い上がり最速で抜け出し2馬身半差の完勝
・人気馬を外に張ってポジションを取り切り、早めから馬を動かして長く脚を使える強みを存分に活かした好騎乗
結論(再掲)
■これまで上がり2位以上の脚を使ったレースはレース上がりがいずれも35.6秒以上の上がりを要するレースだったようにタフな展開の中で長く脚を使えることが強みで、前走は道中11.8付近が続きレース上がりが36.1秒かかる展開で強みを存分に発揮しての勝利だった
■ほんの少し折り合いに懸念はあるものの、これまで折り合いが原因でパフォーマンスを落としたことはなく、ある程度押して出して行ってもラストに脚を使うことができるが、テンがそこまで速くはなく、これまで1800-2000mで中団から中団前目くらいの位置取りでレースをしている
■ラジオNIKKEI賞で好走馬の多い純粋な先行型ではないものの、前走は中山で中団前目から長く脚を使って上がり最速で勝利しており、展開が向けば直線の短いコースでも脚を使えるタイプである、逃げ馬の作るペースや枠の並び等には注文が付くが、これらが向けば1勝クラス勝ちの中では実力上位と見る、展開が向かなそうな中で外枠などになれば再考が必要なものの、基本的には最低でも相手には
Gregory