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パンサラッサ 【天皇賞秋2022】

天皇賞秋の各馬分析1頭目はパンサラッサ。中山記念、札幌記念と本命に指名した馬で、そのレーススタイルからも自然と好きになってしまっています。先に言ってしまうと、東京2000mでも、天皇賞秋でも、今回のメンバーであれば足りる可能性は十分あると考えています。前走も重たい馬場の中離した逃げを打てずでしたが、驚異的な粘りを見せてくれました。今回も期待は大きいです。

結論に買い・消しなどの大方の見解とその根拠などを記載しているため、簡単には結論を見ていただければ十分かと思います。

天皇賞秋の過去レース分析とそれから得られた分析結論(レース傾向など)についてはこちらから。

基本情報(馬名:馬齢:血統(父×母父):前走:鞍上)

パンサラッサ:牡5歳:ロードカナロア×欧州型:札幌記念2人気2着:吉田豊

結論

■中距離におけるスピード能力に長けており、キレる末脚がないため、控えて緩急をつけて直線で伸ばすような競馬は合わず、序盤から飛ばして逃げてラストは失速するがどこまで頑張れるか、後続を序盤で離せるか、というスピードで押し切りにかかるスタイルを確立している
■以上のスタイルからどうしても緩急つける必要が出てくる距離(本馬にとっては2200m以上)や序盤から飛ばして最後までもたない距離では後続に交わされてしまう、中山記念やドバイターフでの戦績も含めて1800mがベストと見る
■馬が本格化した【17】戦目オクトーバーS以降の芝2000m以下成績は(4-1-0-0)のパーフェクト連対で、2000mよりは1800m、直線の長いコースよりは小回りコースのタイプであることは否めないが、東京2000mでも勝負になるパフォーマンスは出せると見る
■近走若干出脚が鈍くなっていることは懸念材料だが、前走時はゴール後鞍上が謝りながら帰ってきていた、自分次第でもう少し飛ばした逃げが打てた感覚があったのだろう、ここはスピード馬場×鞍上が押して押しての逃げになれば最後まで捕まらない可能性もある、相手関係も見てだが上位の印で

全レース分析

2歳

【1】阪神1600m新馬:6着:坂井
・追い切りは坂路一杯で併せ馬主体で終いまで良いラップで加速していた、軽量ジョッキー騎乗で斤量は-1kgの53kg
・レースは37.1 – 63.1 – 34.1で3Fから1.3加速する新馬戦らしいラップ
・外枠から五分のスタートを切ると枠なりに中団外目を折り合って追走、直線は前から2、3列目で進入するとこの馬なりに伸びたが前との差は詰められずの6着

【2】阪神2000m未勝利:2着:連闘:坂井
・連闘のため追い切りは中間軽め、軽量ジョッキー騎乗で斤量は-1kgの53kg
・レースは37.8 – 63.2 – 34.6で残り4Fから0.4、0.4、0.4と徐々に加速するラップ
・最内枠からスタートすると逃げ馬の外2番手を追走、間隔詰まってか2戦目だからか初戦よりは行きたがっていた、緩いラップからの4F勝負を先行抜け出しで良い競馬をしたが圧倒的上がり1位の馬に差し切られての2着

【3】京都2000m未勝利:1着:中1週:坂井
・調教は坂路で54.3 – 12.7単走が一本、軽量ジョッキー騎乗で斤量は-1kgの54kg
・レースは雨が降り不良となった時計かかる馬場で36.3 – 62.0 – 40.3でとにかくタフな展開
・中枠から好スタートをきると内から主張した馬を行かせての2番手を追走、勝負どころも楽な感じで直線に入ると突き放して優勝、道悪への適性もあるかもしれないがここでは力が違った

【4】阪神2000m1勝クラス:6着:2ヶ月:池添
・追い切りは坂路オンリーで最終は4F51.9 – 13.1併せ遅れとテン飛ばして終い垂れていた
・レースは37.2 – 62.2 – 34.5で残り4Fから0.7、残り3Fから0.4と加速する展開
・ここも中枠から飛び出すようなスタートを切ると2角まで行きたがったがそこからは折り合っていた、直線逃げた馬に競りかけていくも直線入ると振り切られ後続にも差されての6着、次走の陣営コメントでは「良馬場の決め手勝負になると分が悪いけど」とある

【5】ホープフルS:6着:中2週:坂井
・初の関東遠征、追い切りは坂路で2本で最終は52.1 – 12.5併せ先着
・レースは36.5 – 60.9 – 36.4で加減速の少ないラップ、中枠外目からスタートすると一気にハナへ、ワンペースで飛ばして直線に進入も勝ち馬に交わされてからは止まってしまい6着まで、交わされた精神的影響もあったと思うが、残り1Fが耐えられなかった形

3歳

【6】若駒S(L)(京都内回り2000m):4着:1ヶ月:坂井
・追い切りは坂路で3本乗られ、最終のみ併せ馬、併入
・レースは時計かかる良馬場で6頭立ての中36.6 – 61.3 – 36.9で残り4Fから0.7加速し11.8 – 11.9 – 12.2 – 12.8とゴールへ失速するラップ
・大外6番枠から勢いよくスタートを切るとハナへ、4Fからのペースアップは自身で作り出し直線へ進入するも最後までは持たず交わされての4着、ワンペースで逃げて、失速するとそこからは耐えられず止まってしまうタイプ

【7】弥生賞:9着:1ヶ月:坂井
・追い切りは坂路で3本で1週前当週が併せ馬
・レースは雨が降り重馬場となった中36.2 – 61.1 – 36.6で残り2Fから前が変わったタイミングで0.7加速する前の組にはタフな展開
・内目の枠からスタートするとハナにいったが1角付近で外からかかり気味のウインカーネリアンが叩いてきてこちらは控えて2、3番手を追走、若干行きたがっていた、勝負どころ残り3F付近からも外目には出さずインで溜めて直線に入ってから最内を追い出された、しかし直線は伸ばせずの9着、ワンペースなところがあり、勝負どころで溜めて(多少仕掛けを遅らせて)直線で伸ばして他馬を交わすような競馬は合わない

【8】阪神2000m1勝クラス:1着:2ヶ月:松山
・3歳のため斤量は-3kgの54kg、追い切りはCWからの坂路でCWで追われるのは新馬戦の2週前以来、最終追い切りは坂路4F54.0 – 12.7で全体的に時計はこれまでより軽めで馬体は+10kgしていた
・レースは36.3 – 60.4 – 35.8で残り4Fから0.4加速して11.7 – 11.7 – 11.8 – 12.3と伸びる高速4F戦
・真ん中外目からスタートすると相変わらずワンペースで逃げた、4Fから加速すると後続を離して直線へ進入しラスト1Fまで12.3でまとめて圧勝、休みを挟んでの成長や、マイペースで逃げられたことなど重なりこのクラスでは力が違った

【9】ラジオNIKKEI賞:2着:中1週:三浦
・追い切りは坂路で単走が1本、ハンデは54kg
・レースは稍重で時計かかる中35.4 – 59.6 – 35.8で残り4Fから0.4加速し11.9 – 11.9 – 11.6 – 12.3の展開
・外枠からいつもより少し遅めのスタートを切ると枠なりで外目3番手につけた、勝負どころの残り4F付近から促されて進出するも逃げ馬を捕まえられずの2着、スピードで押し切る競馬が合うため、基本的には逃げた方が良いタイプ

【10】神戸新聞杯(中京2200m):12着:2ヶ月半:坂井
・追い切りはオール坂路で、馬体は+16kgしていた
・レースは風の影響で時計かかるなか35.0 – 59.9 – 36.2でラップ的には勝負どころでも加減速の少ない展開
・中枠からスタートするとハナへ、後続を離すような逃げではなく2番手以下からのプレッシャーがあった、先頭のまま直線へ入ったが残り300m付近でコントレイルに交わされると他馬にも飲み込まれ12着敗戦、敗因としては突かれてマイペースで逃げられなかったこと、2200mという距離か、距離が伸びると自然と緩急をつけた走りが求められ、スピードで押し切る本馬の良さが出しづらい

【11】オクトーバーS(L)(東京2000m):2着:中2週:藤岡佑
・3歳のため斤量は-3kgの54kg、追い切りは坂路で単走が2本で馬体は-10kgしていた、レース前陣営は「左回りだと少し外に張るけど」とコメント
・レースは稍重の中35.4 – 59.1 – 35.7で前半4F飛ばした後、息を入れて残り3Fから0.5加速して11.6 – 11.5 – 12.6の展開
・外枠から逃げると軽快に飛ばして途中息を入れながら直線へ、最内を逃げながらも上がり3位で伸びたが残り1Fで2番手の馬に差されての2着
東京のような直線の長いコースでは残り3Fから加速するようなラップでは末脚使える馬に差される可能性が高くなる、もう少し後続を削るようなラップで逃げたい、基本的にはより直線の短いコースで狙いたい

【12】アンドロメダS(L)(阪神2000m):4着:1ヶ月:坂井
・追い切りは坂路で単走オンリーで馬体は+10kg、ハンデ53kgで出走
・レースは35.4 – 59.3 – 35.5で残り4Fから0.8、残り3Fから0.4と加速し11.2 – 11.9 – 12.4とゴールへ失速するラップ、中枠からスタートすると内から主張する馬に譲るような形で2番手を追走、直線に入って逃げ馬は交わせたがゴール前残り100m付近から後続に差し込まれての4着、末脚がキレないことを考えると息を入れたところから勝負所で急加速するような緩急のある展開は向いていない

【13】師走S(L)(中山ダート1800m):11着:中2週:戸崎
・追い切りは坂路で単走オンリーで1週前には自己別ベスト4F49.9 – 12.8が出されていた、短距離馬やスピードある逃げ馬に言えることだが坂路での時計はやればやっただけ出るためあまり調子のバロメータとしては使えない、陣営からは「道悪巧者なのでダートは合うはず」とある
・レースは36.3 – 61.7 – 38.3とダートらしい前傾ラップで残り5Fから0.4加速する展開、少し遅めのスタートからいつものように軽快に2番手を追走したが、直線入り口ではしぶとさ出せず一瞬で交わされての11着敗戦、母父欧州型の血統から湿った道悪は苦手ではないがとにかく時計かかる馬場が良いというパワータイプではない

4歳

【14】関門橋S(OP)(小倉2000m):2着:2ヶ月:菱田
・追い切りはオール坂路単走で最終は4F56.5と軽めだった
・レースは時計かかる良馬場の中34.8 – 59.4 – 37.0で残り6Fから0.4加速すると12.1付近が続く持続的な展開でラスト1Fは12.8かかった
・中枠からスタートすると他に早い馬がおり、中団前目の4番手外を追走、残り3F付近から外を追い出されると先頭に並びかけて直線へ、抜け出して先頭に立ったがゴール前で外から差されての2着

【15】中山記念:7着:中2週:三浦
・追い切りは坂路で単走が2本、陣営は「先週の時点だとまだ疲れが残っている感じだったので、除外で伸びたのはプラス」とコメント、おそらくだが前週の小倉大賞典に中1週で登録していたか
・レースは34.9 – 57.8 – 35.3で入りの200 – 1000mで11.5以下が続く前傾ラップ
・外枠からスタートすると直後躓いてしまい、ポジション取れず枠なりに中団の外目を追走、残り500m付近から外目に出されて馬がされたが、直線では本馬なりに伸びてはいるが前との差は詰められずの敗戦、末脚を相対的に伸ばすのは難しい馬、直線入り口ではリードを取っておきたい

【16】マイラーズC:除外:2ヶ月:坂井
・全て坂路単走で追い切りが行われていたが、ハ行(脚の軽度な怪我)により競走除外

【17】オクトーバーS(L)(東京2000m)1着::6ヶ月(中山記念からは8ヶ月):吉田豊
・追い切りは2週続けて坂路で併せ馬が行われていたが1週前には併せ遅れていた、併せ馬で遅れるのは【8】戦目1勝クラス勝ちの時の2週前追い切り以来、陣営は「良い時計は出ているが、まだ体に余裕がある現状」とコメント
・レースは昼まで雨が降り稍重となった中、35.8 – 59.3 – 35.9で残り3Fから1.2加速して11.4 – 11.8 – 12.7とゴールへ向かって失速するラップ
・内枠からスタートするとすんなりハナへ、道中は一頭で飛ばして10馬身ほどの大逃げを打ち、1000 – 1400mの400mで緩めて12.2 – 12.6と息を入れると、直線では失速こそしたが、踏ん張って止まりはせず後続をアタマ差で抑えて優勝、大逃げを打つ形で緩急のついた競馬でも結果を出した

【18】福島記念:1着:1ヶ月:菱田
・ハンデ56kg、陣営からは「前走は状態が一息だった」とある、追い切りは坂路で単走オンリー
・レースは33.6 – 57.3 – 37.6で前半6Fは11.9以下、そこから12.4 – 12.4を入れて12.1 – 13.1というラップ
・中枠から難なくハナを奪うと入りの200 – 600mで10.8 – 10.9と10秒台が連発する序盤から飛ばす逃げ、1200 – 1600mの2Fで息をいれると最後まで後続を寄せ付けず4馬身差の優勝、休み明けの前走から馬が変化しており簡単には止まらなくなっている

【19】有馬記念:13着:1ヶ月半:菱田
・追い切りはオール単走で1週前には1勝クラス勝ち以来のCW追いが取り入れられていた、陣営からは「前走は速いペースで運んで後続に脚を使わせる競馬、やはりあの競馬がベストだね」とコメント
・レースは1000mの通過が59.5で上がり3Fが36.7
・内枠からスタートすると逃げて淡々と飛ばしていき1000m59.5は有馬記念としてはハイペース、そこから12.5 – 12.6と2F息を入れたが残り6Fからは少し加速して勝負所へ、残り3F付近でタイトルホルダーに競られると直線入り口までは先頭もすぐに交わされてしまっての13着敗戦、序盤から飛ばす本馬のスタイルの良さを出すには距離が長すぎた

5歳

【20】中山記念:1着:2ヶ月:吉田豊
・追い切りは坂路オンリーで1週前のみ併せ馬、先着
・レースは35.2 – 57.6 – 37.3で入りの200 – 1000mを全て11.3以下と序盤から飛ばす展開、ラストの4Fは11.5 – 11.6 – 12.2 – 13.5とゴールへ失速するラップ
・内目の枠からスタートするとハナへ行き序盤から飛ばす逃げ、後半は11.3 – 11.5 – 11.6 – 12.2 – 13.5と失速していったが序盤につけた差を後続に詰めさせず逃げ切っての優勝
2000m以下で前半11.5付近で飛ばして5F通過58.5以下、後半も息入れずに失速していきながらも、勝負所を待たずに差を広げにかかるというのが本馬の競馬

【21】ドバイターフ(ドバイメイダン1800m):1着:1ヶ月:吉田豊
・外目の枠からスタートするといつも通りハナへ行ったが福島記念や中山記念のような序盤から飛ばす逃げではなかった、残り700m付近から後続を離しにかかると2馬身ほどのリードで直線へ、外から差してきた2頭にゴール前で迫られたがなんとか耐えての1着同着
・レース後陣営は「ナイター競馬のせいか、思ったほど馬が行かなかったですが、その分粘りは大したものでした」とコメントしていた

【22】宝塚記念:8着:3ヶ月:吉田豊
・追い切りは坂路主体も1週前にはCW調教が取り入れられ併せ先着していた、最終は坂路で単走
・レースは33.9 – 57.6 – 36.3で序盤から飛ばして上がりかかる展開
・中枠から若干出負け気味にスタートすると直後軽くだが挟まれるような形になりスタートダッシュがつかなかった、その後押していき1角付近でハナを奪った、前半5Fを57.6で飛ばしたがそれでも2番手で勝ち馬のタイトルホルダーとは3馬身程度の差、勝負所差を詰められると残り3F付近では馬体が並びかけていた、直線入り口で交わされると直線でも大きく垂れはしなかったが各馬に差されての8着
・レース後鞍上は「スタートはこういう時もあります(中略)、やはり後ろからあれだけ早く来られると・・・(中略)、最後は伸びるというより踏ん張るという感じですからね、そこまでにセーフティリードが欲しいですからね」とコメント

【23】札幌記念:2着:2ヶ月:吉田豊
・追い切りは函館Wと芝の併用で、最終追い切りは芝で4Fから軽め
・レースは重く時計かかり気味の良馬場の中、35.5 – 59.5 – 37.7で、道中は12.1付近が続く持続的な展開からラスト3Fは12.4 – 12.6 – 12.7と上がりかかる展開
・内枠からスタートすると直後内側の馬とぶつかってしまった、押して押して出していくと外からのユニコーンライオンの方が早かったが、同厩であることもあり譲ってもらうような形でハナへ、道中は重たい馬場の影響もあったかもしれないが本馬にしてはピッチが遅く感じた、勝負所では後続から1馬身半程度の差で、残り600m手前から促された、直線でも止まらずに脚を伸ばしていたがラスト100mでジャックドールに交わされての2着
・馬場が重たかったことや後続を離すような逃げでなかったことを考えるとクビ差の2着は驚異的な粘り

結論(再掲)

■中距離におけるスピード能力に長けており、キレる末脚がないため、控えて緩急をつけて直線で伸ばすような競馬は合わず、序盤から飛ばして逃げてラストは失速するがどこまで頑張れるか、後続を序盤で離せるか、というスピードで押し切りにかかるスタイルを確立している
■以上のスタイルからどうしても緩急つける必要が出てくる距離(本馬にとっては2200m以上)や序盤から飛ばして最後までもたない距離では後続に交わされてしまう、中山記念やドバイターフでの戦績も含めて1800mがベストと見る
■馬が本格化した【17】戦目オクトーバーS以降の芝2000m以下成績は(4-1-0-0)のパーフェクト連対で、2000mよりは1800m、直線の長いコースよりは小回りコースのタイプであることは否めないが、東京2000mでも勝負になるパフォーマンスは出せると見る
■近走若干出脚が鈍くなっていることは懸念材料だが、前走時はゴール後鞍上が謝りながら帰ってきていた、自分次第でもう少し飛ばした逃げが打てた感覚があったのだろう、ここはスピード馬場×鞍上が押して押しての逃げになれば最後まで捕まらない可能性もある、相手関係も見てだが上位の印で

Gregory

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