中山記念の各馬分析3頭目はドーブネ。ディープ×StormCat系の黄金配合で、32秒台の上がりを使った経験もあります。2度チャレンジした重賞では結果が出ていませんが、古馬になっての初重賞挑戦。結果を出すことができるでしょうか。
結論に買い・消しなどの大方の見解とその根拠などを記載しているため、簡単には結論を見ていただければ十分かと思います。
中山記念の過去レース分析とそれから得られた分析結論(レース傾向など)についてはこちらから。
基本情報(馬名:馬齢:血統(父×母父):前走:斤量:鞍上)
ドーブネ:牡4歳:ディープ×StormCat系:前走白富士S(L)2人気2着:○○:56kg
結論
■若駒時にはテンションの問題か出遅れることが多かったが【5】プリンシパルS以降はほとんど五分以上のスタートが切れており大方改善されている
■2歳時には1400mを使われているようにスピードの勝ったタイプで、中団や後方待機からギアチェンジする瞬発力勝負よりも序盤から出して行ってスピードで押し切るワンペースな競馬の方が合うと見る、この特徴からコーナー4つ以上よりもワンターンのレースで狙いたい印象
■小回りコースは2度しか使っていないが(【1】新馬(札幌1500m)、【4】スプリングS(中山1800m))、ともに4角で大きく外目を回っており、過去に陣営が「少し左にモタれる馬なので」とコメントしているところからも右回りの小回りコースは苦手と見る
■今回の中山記念はコーナー4つで右回り小回りコースでの競馬だが、スピードを生かした前々からの競馬ができるだけである程度は警戒したく、3連系本線なら抑えには持っておきたい、ただ比較的綺麗な馬柱の印象ほどは純粋な強さが感じられず、強気に狙う気にはならない、ゆったり構えた有力所の仕掛けが遅れて差し遅れた時に残ってしまう馬というイメージ
全レース分析
2歳
【1】札幌1500m新馬:1着:武豊
・追い切りは函館および札幌のコースでの調整で最終追いは札幌のダートで単走だった
・レースは序盤スロー気味で進めるとラスト3Fは12.2 – 11.5 – 11.6と残り2Fからの加速が大きく伸び切るような展開
・外枠から歩くようなスタートで出遅れると枠なりに後方の外を追走した、勝負所では残り500m付近から追い出しを開始されると大きく外を回りながら前から2列目の内から5頭目付近から直線へ進入、上がり最速で優勝
・4角では若干外に張るような面があり、小回りのコーナリングはあまり得意そうではなかった
【2】ききょうS(OP)(中京1400m):1着:1ヶ月:吉田隼
・追い切りはCWで単走が3本で全体時計は緩めだった
・レースは34.3 – 35.2で、序盤若干早めの流れからラスト3Fは11.8 – 11.4 – 12.0と残り2Fからの加速が大きい展開
・7頭立ての最内枠から出負け気味のスタートを切ると、手綱は抑えられ気味だったがグングン進んでいきハナへ、そのまま先頭で直線へ進入すると上がり2位を使って後続を離して1.1/2馬身差で優勝
・スピードに任せたような競馬
【3】朝日杯FS:7着:2ヶ月半:吉田隼
・追い切りは全てCWで単走で、度々陣営から気性を気にするコメントが出ており、テンションに配慮しての調整の可能性が高い、2ヶ月半間隔をあけて馬体は+12kgしていた
・レースは34.3 – 58.3 – 35.2で序盤は飛ばし気味の展開から600 – 1200mは12.0付近のラップが3F続いてラスト2Fは11.2 – 12.1と残り2Fからの加速が大きい展開
・中枠外目からここでも若干立ち遅れるようなスタートを切ると折り合い重視で若干手綱を引かれながら後方の外を追走した、勝負所残り600mからは前に勝ち馬を見る位置で追いかけるように直線へ進入したが伸ばせず7着敗戦
3歳
【4】スプリングS(稍):6着:3ヶ月:武豊
・初の関東遠征、陣営は「すごく大跳びでヨーイドンの競馬は合わない」とコメント(ヨーイドンと言えるような競馬はしておらずどのような適性のことを言っているのかわからないが)、追い切りは相変わらずCW単走オンリーで、2週続けて自己ベストが出され、最終追いでは6F79.4 – 65.7 – 12.0が出されていた、また、休み明けながら馬体は-8kgしており、その後の推移も見るに前走は太め残りだった可能性
・レースは稍重の中36.7 – 60.8 – 35.3で、序盤スロー気味の展開からラスト3Fは12.0 – 11.3 – 12.0と残り2Fからの加速が大きな展開
・中枠からここも出遅れると後方を追走した、向正面では自身の外からポジション上げる馬がおり3角では最後方の外目を追走した、勝負所では残り700mから外目から促されると後方の大外から直線へ、上がり最速を使ったが直線進入1.2番手で1.2着する展開では差し込めず6着敗戦
【5】プリンシパルS(L)(東京2000m):4着:1ヶ月半:武豊
・陣営は前走について、「前走は落鉄の影響でバランスを崩していた」とコメント、追い切りはここもCW単走オンリーで全体時計は自己ベストが出されていた前走と比較すると控えめだった
・レースは35.7 – 59.9 – 34.8で、前半平均的な流れから残り4Fから0.5加速すると11.9 – 11.2 – 11.7 – 11.9とラストはゴールへ失速する展開
・内枠からキャリアで初めて五分以上のスタートを切ると外から速目の馬がおり好位のインコースを追走した、向正面では外目からポジション上げてくる馬が多く押し込められる形で中団のインになった、4角から直線でも最内を走ると上がり3位で伸ばしたが4着まで
【6】阪神1800m2勝クラス:1着:5ヶ月半:武豊
・追い切りは相変わらずCW単走オンリーで、陣営は「(中略)あとは当日のテンション次第ですね」とコメントしていた
・レースは36.7 – 61.6 – 32.9で、序盤からスローで進めると残り3Fから0.7加速して11.5 – 10.4 – 11.0と伸びる高速上がりの展開
・大外9番枠からスタートすると今までとは変わって馬のスピードに任せる形でハナへ、その後もスムーズに先頭で直線へ進入すると上がり最速32.9で後続を離して2.1/2馬身差で優勝
・休み明けで競馬のスタイルも変えて、条件戦に戻しての圧勝
【7】阪神1800m3勝クラス:1着:1ヶ月:吉田隼
・追い切りは同様で終い重点の形が目立っていた、ハンデ55kg
・レースは35.2 – 60.4 – 34.1で、前半は平均からややスローで進めると残り4Fから0.9加速して11.8 – 10.9 – 11.4 – 11.8とラストはゴールへ失速する展開
・最内枠からスタートすると出ていって好位のインコースを追走した、勝負所から直線でもそのまま内目を追走すると抜け出して優勝
4歳
【8】白富士S(L)(東京2000m):2着:2ヶ月:武豊
・陣営は「少し左にモタれる馬なので左回りの東京は合う」とコメント、追い切りは相変わらずのパターン
・レースは35.7 – 59.9 – 34.0で、前半平均からややスローで進めると残り4Fから0.6加速して12.0 – 11.2 – 11.3 – 11.5と伸びる高速上がりの展開
・最内枠から若干出負け気味のスタートを切ると出て行ってハナへ、その後もスムーズに進めると直線に入って他馬を振り切りにかかったが1頭には差されての2着
結論(再掲)
■若駒時にはテンションの問題か出遅れることが多かったが【5】プリンシパルS以降はほとんど五分以上のスタートが切れており大方改善されている
■2歳時には1400mを使われているようにスピードの勝ったタイプで、中団や後方待機からギアチェンジする瞬発力勝負よりも序盤から出して行ってスピードで押し切るワンペースな競馬の方が合うと見る、この特徴からコーナー4つ以上よりもワンターンのレースで狙いたい印象
■小回りコースは2度しか使っていないが(【1】新馬(札幌1500m)、【4】スプリングS(中山1800m))、ともに4角で大きく外目を回っており、過去に陣営が「少し左にモタれる馬なので」とコメントしているところからも右回りの小回りコースは苦手と見る
■今回の中山記念はコーナー4つで右回り小回りコースでの競馬だが、スピードを生かした前々からの競馬ができるだけである程度は警戒したく、3連系本線なら抑えには持っておきたい、ただ比較的綺麗な馬柱の印象ほどは純粋な強さが感じられず、強気に狙う気にはならない、ゆったり構えた有力所の仕掛けが遅れて差し遅れた時に残ってしまう馬というイメージ
Gregory