天皇賞秋の各馬分析5頭目はダノンベルーガ。共同通信杯ではおいしい思いをさせてもらいましたが、父からも完成は来年秋以降ではと見ています。その中で皐月賞とダービーは連続4着と世代では上位の実力であることを証明済です。今回は下記のような評価になっていますが、引退までにはGⅠを勝つ馬に成長しているところが想像できます。
結論に買い・消しなどの大方の見解とその根拠などを記載しているため、簡単には結論を見ていただければ十分かと思います。
天皇賞秋の過去レース分析とそれから得られた分析結論(レース傾向など)についてはこちらから。
基本情報(馬名:馬齢:血統(父×母父):前走:鞍上)
ダノンベルーガ:牡3歳:ハーツクライ×米国型:前走日本ダービー1人気4着:川田
結論
■ストライドが広く超瞬発力型ではないが、いかにもゆったりから直線伸ばす東京での競馬が合うタイプ、超高速馬場よりは共同通信杯や、2021年天皇賞のような少し湿ってクッションが効いた馬場の方が相対的に末脚が使えそう
■古馬一戦級と張り合うにはもう2段ほど成長が欲しい印象で、パンサラッサの作る未経験なペースも本馬にはこたえそう
■ダービーでは5着以下を離しており実力があるところは証明済だが、古馬に混ざって未経験のペースとなる今回は評価を落としたい、最高で紐評価
全レース分析
2歳
【1】東京2000m新馬:1着:石橋
・追い切りは南W主体で終い重点の内容が目立っており、併せ馬は盛んに行われていた、陣営は「若馬当時のアクシデントで右トモの引き上げが悪いが」とコメント
・レースは37.1 – 62.4 – 33.9で、残り3Fから1.0加速して11.2 – 11.2 – 11.5と上がり求められる展開
・外目6番枠からスタートすると追っつけられながら単独で中団を追走した、直線では外目に出されて追われると広いストライドでいかにも東京向きな伸び脚を披露し、2位よりも0.8早い上がり最速33.1で優勝
3歳
【2】共同通信杯:1着:3ヶ月:松山
・追い切りは南Wオンリーで、いずれも併せ馬で終い重点であった、陣営のコメントからは右トモをケアしながらの調整であることがうかがえる
・レースは雨の降る稍重の中、36.1 – 61.1 – 34.3で、残り3Fから1.2加速して11.3 – 11.2 – 11.8という展開
・外枠からスタートすると馬なりで中団の外目を追走した、新馬戦よりは二の脚がついていた、直線は外に出されるとここもストライドを広げて上がり最速を使って優勝
【3】皐月賞:4着:2ヶ月:川田
・追い切りは相変わらずの南Wでの併せ馬主体、1週前には5F自己ベストの5F66.8 – 11.1が出されていた
・レースは35.2 – 60.2 – 34.9で、残り3Fから0.3加速すると12.0 – 11.4 – 11.5とゴールまで伸び切るようなラップ
・最内枠からスタートするとほとんど馬なりで中団前目のインを追走した、外には勝ち馬が追走しており蓋をされるようなポジションだった、勝負所でも空いた最内を通ってポジションを上げてくると、ほぼ1列目で直線へ進入した、直線でも踏ん張って脚を伸ばしたが4着まで
・内目は馬場も荒れており、手前の関係から左回りより走りづらそうな印象を受けた
【4】日本ダービー:4着:1ヶ月半:川田
・追い切りは南Wオンリーで1週前には6F77.9 – 62.4 – 11.0と自己ベストを大きく更新する時計で追い切られており、最終も5Fで66.5とそれまでのベストよりは早い時計、カンカンの仕上げが施されていた
・レースは35.1 – 58.9 – 35.2で、道中800-1200mで加速が入るなど落ち着かないラップから残り3Fから0.3加速すると11.5 – 11.7 – 12.0とゴールへ失速するラップ
・中枠外目からスタートすると中団馬群を追走した(外にはジオグリフ)、そのままスムーズに追走すると勝負所では外にジオグリフを置くような形で思いっきり外へは出せず馬群を突くような形で直線へ、上がり3位を使って伸びたが外からさらに伸びたドウデュース、イクイノックスには抗えずの4着
・このレースを見る限り、適性の似通っているイクイノックスには能力で劣るか
結論(再掲)
■ストライドが広く超瞬発力型ではないが、いかにもゆったりから直線伸ばす東京での競馬が合うタイプ、超高速馬場よりは共同通信杯や、2021年天皇賞のような少し湿ってクッションが効いた馬場の方が相対的に末脚が使えそう
■古馬一戦級と張り合うにはもう2段ほど成長が欲しい印象で、パンサラッサの作る未経験なペースも本馬にはこたえそう
■ダービーでは5着以下を離しており実力があるところは証明済だが、古馬に混ざって未経験のペースとなる今回は評価を落としたい、最高で紐評価
Gregory