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ダノンザキッド 【大阪杯2023】

大阪杯の各馬分析6頭目はダノンザキッド。前走中山記念では皐月賞以来2度目の2桁着順での敗戦となりました。叩きの色が強かったことや得意とは言えない小回りコースだった影響もありますが、少し心配にもなる負け方でしたから、ここでも状態は注視したいです。

結論に買い・消しなどの大方の見解とその根拠などを記載しているため、簡単には結論を見ていただければ十分かと思います。

大阪杯の過去レース分析とそれから得られた分析結論(レース傾向など)についてはこちらから。

基本情報(馬名:馬齢:血統(父×母父):前走:斤量:鞍上)

ダノンザキッド:牡5歳:ジャスタウェイ×欧州型デインヒル系:前走中山記念C2人気11着:横山和

結論

■若駒時からテンションが上がりやすく道中は行きたがりながら追走していることも多いが、近走は安定しており、距離延長で香港への遠征だった前々走でも道中比較的落ち着いて追走できていた
■皐月賞、富士S、中山記念2022では凡走している一方で、マイルCS2021、2022、毎日王冠、では好走しているように、道中のペースが流れてラストでゴールへ失速するような持続的な展開よりも、道中スローからの上がり勝負の方がパフォーマンスが2枚ほど上の印象で(毎日王冠はスローではないがラストまで伸びるようなラップ)、スローが見込める時により積極的に狙いたい
■中山では2歳時にGⅠも勝っているように内回り・小回りでも実績はあるが、直線での伸びが徐々に伸びる感じで一瞬で加速するギアチェンジ能力はそこまで高くないため、本質的には徐々に加速する末脚を活かせる大箱の直線が長いコースの方が向くと見る
■前走の中山1800mに続き今回の舞台阪神2000mは多かれ少なかれ器用さが求められる舞台となり向かないと見ている、また、前走は得意ではない小回りや叩きの色が強かった点を考慮しても負けすぎで、ゲートでも潜ろうとするなど精神的な問題を疑いたくなる一戦だった、中山だけに苦手意識があり阪神ではそういった面を出さない可能性もあるが、ある程度人気するなら思い切って消しまで検討したい

全レース分析

2歳

【1】阪神1800m(稍重):1着:北村友
・陣営は「素質はあると思うけど、まだ手前を変え切れない面がある」とコメントしていた、追い切りはWと坂路の併用で併せ馬も行われていた、時計もそこそこ出されていたが、幾分チグハグなラップもあった
・レースは稍重の中35.8 – 60.8 – 35.1で、序盤から新馬としては平均から若干速めのペースで進めると残り3Fから0.7加速して11.7 – 11.4 – 12.0と加速する展開
・外枠から若干遅めのスタートを切ると中団前目の外を折り合って追走した、勝負所では残り600mから外にスイッチされて進出を開始すると好位の外目で直線へ進入した、上がり最速で馬なりのまま圧勝

【2】東スポ杯2歳S:1着:5ヶ月:川田
・初の関東遠征、追い切りは併用で1週前には自己ベスト6F79.1 – 64.1 – 11.8で併せ先着していた、当週は坂路単走でこちらも自己ベスト4F51.6 – 12.1がだされていた、5ヶ月の休み明けで馬体は+24kgしていた、レース前には久々の影響かテンションが上がり白い発汗がかなり目立っていた
・レースは35.8 – 60.5 – 34.3で、道中は平均からややスロー気味で進めると残り3Fから0.8加速して11.9 – 11.0 – 11.4と伸びるラップ
・内枠からスタートを切ると中団前目の3番手を追走した、2角過ぎまでは若干行きたがっていたが、向正面では折り合いの中で追走できていた、4角から直線では馬場の外目に出されて追われると上がり最速で伸びて優勝

【3】ホープフルS:1着:1ヶ月:川田
・追い切りはW主体の週末坂路での調整で、1ヶ月間隔での連続輸送やテンションを考慮してか前走ほど時計は出されていなかった
・レースは時計かかる良馬場の中37.2 – 61.9 – 36.8で、序盤スローで進めると残り1200mから0.7加速して12.0 – 11.9 – 12.2 – 12.0 – 12.2 – 12.6とロングスパートでラストは失速して上がりかかる展開
・中枠からスタートを切るとインコースにはこだわらず好位の外目を追走した、向正面から加速が始まったが馬なりのまま付き合うと勝負所では残り700m付近から促された、4角では自身より内前の馬が外へ逸走した影響で外に振られたが好位の外目から直線へ進入した、上がり最速で優勝

3歳

【4】弥生賞:3着:2ヶ月:川田
・追い切りはW主体の週末は坂路での調整で併せ馬で多く先着していた
・レースは36.7 – 62.6 – 34.5で、序盤からスローの展開で進めると残り3Fから0.7加速して11.6 – 11.0 – 11.9と伸びるラップ
・内枠からスタートすると控えて中団の外を追走した、スタートから2角過ぎでは幾分行きたがっていた、勝負所では残り600m付近あkら徐々に促して行って前から3列目の内から4頭目付近で直線へ、直線では若干外にヨレながらも上がり最速で伸びたが3着まで、ゴール前でもまだ伸びている様子で脚を余すようなレースだった

【5】皐月賞(稍重):15着:1ヶ月半:川田
・追い切りはW主体で1週前には6F80.3 – 65.4 – 11.7で併せ併入る、当週は単走で終い重点、陣営は追い切りについて「できるだけテンションを上げないように単走で」とコメントしていた、馬体は3戦連続の減少で【2】戦目の東スポ杯時から比較すると-16kgしていた
・レースは稍重の中36.3 – 60.3 – 37.0で序盤緩まり切らないラップから、向正面でひっかかり気味にポジション上げた馬がおり残り5Fから0.7加速すると11.4 – 11.9 – 12.1 – 12.3 – 12.6とゴールへ失速し上がりかかる展開
・中枠からスタートすると出て行って若干頭を上げるところを見せながらも外から来たタイトルホルダーをマークする位置の好位馬群を確保、向正面では残り900m付近で進路を外にスイッチして進出の準備がされていた、しかし残り700m付近で外から被せに来た馬がいたことでこれに抵抗するように追い出された、すると4角手前では手応え怪しく下がってしまって直線へ、全く伸ばせず15着敗戦
・上位は持続的な展開でも末脚を伸ばせて、かつその後2000m以上の距離でも活躍するメンバーだったことを考えると、2000m×道悪×ゴールへ失速するタフなラップが本馬には合わなかった印象で、ゆったりから直線の伸ばす競馬の方が合う可能性が高い

【6】富士S:4着:6ヶ月:川田
・追い切りはいつも通りのパターンで1週前には自己ベスト6F78.9 – 64.1 – 12.3で併せ先着、当週は単走だった、休み明けで馬体は+22kgしていた
・レースは35.3 – 58.7 – 34.5で、序盤平均からややハイペースで進めると残り3Fから0.4加速して11.3 – 11.5 – 11.7とラストまで11秒台だがゴールへは失速する展開
・外枠からスタートすると枠なりに中団の外を追走した、勝負所から直線でもポジションは変わらず中団の外から直線へ、直線でもしっかり伸びてはいたが上位の上がりは使えず4着まで
持続寄りのラスト失速するラップよりもスローからの上がり勝負の方が向く

【7】マイルCS:3着:1ヶ月:川田
・追い切りはいつものパターンも終い重点の時計で、最終追いは単走だった
・レースは35.6 – 59.3 – 33.3で、序盤スローで進めると残り3Fから0.6加速して11.1 – 10.7 – 11.5と伸びる高速上がりレース
・外枠からスタートすると中団の馬群を追走した、勝負所では残り600mから促されると加速して中団馬群から若干外に出されて直線へ、上がり3位で伸びたが上がり1.2位の馬に及ばずの3着

4歳

【8】中山記念:7着:3ヶ月:川田
・追い切りはいつものパターンも時計は全体的に軽めから終い重点の内容が多かった、それでも休み明けでも馬体は-6kgしていた
・レースは35.2 – 57.6 – 37.3で入りの200 – 1000mを全て11.3以下と序盤から飛ばす展開、ラストの4Fは11.5 – 11.6 – 12.2 – 13.5とゴールへ失速するラップ
・外枠からアオって出遅れて後方の外を追走した、向正面では残り1000m手前で外に進路をスイッチされてポジションを押し上げ3角では中団の外だった、もう加速を開始しているような形だったが勝負所では残り600mから本格的に追い出しを開始されると中団前目の外から直線へ、直線ではガス欠したように末脚伸ばせず7着敗戦
・体重や鞍上の乗り方を見るに、春のGⅠへ向けて賞金を積むために勝負度合いは高かったか

【9】安田記念:6着:3ヶ月:川田
・追い切りは初めてオール坂路で行われ1週前には併せ馬で自己ベスト4F50.8 – 11.9が出されていた、当週は終い重点で単走だった
・レースは34.7 – 58.7 – 33.6で、前半は平均からややスローの展開で進めると残り3Fから0.8加速して11.2 – 11.0 – 11.4と伸びる高速上がり戦
・内枠からスタートすると出て行って先行し3角では2番手を追走していた、そのまま進めると4角から直線では馬場の良い外目に出されて直線へ、直線ではしっかり伸ばして残り100m過ぎまでは先頭もラストは内外から5頭に差されての6着
・結果論だが、スロー気味からの上がり勝負の展開がわかっていればポジションはもう少し控えたかったか

【10】関屋記念(新潟1600m)(稍重):3着:2ヶ月半:川田
・追い切りはオール坂路で単走で、2週前、1週前に時計を出されて当週は遅め、目的は賞金の積み増しか、と思ったら陣営が「賞金加算を」とコメントしていた
・レースは36.2 – 60.3 – 33.0で、序盤スローで進めると残り3Fから1.1加速して10.8 – 10.6 – 11.6と伸びる新潟特有の超高速上がり戦
・中枠からスタートすると中団の外を追走した、そのまま直線へ進入すると上がり最速32.6で伸びたが前に届かず3着まで

【11】毎日王冠:3着:2ヶ月:戸崎
・追い切りは坂路主体で週末にWでの調整で、1週前には自己ベスト4F50.4 – 12.4が出されていた、当週は単走で時計は遅め、枠は4枠4番だったがゲート入り後にゲートを破って飛び出してしまったことで枠を外にされてのスタート
・レースはレッドベルオーブが飛ばし気味に逃げる展開で34.5 – 57.9 – 34.4で、それなりに流れた展開だったが、ラストは残り3Fから0.5加速すると11.3 – 11.3 – 11.8と伸びる展開でレコード
・外枠からスタートすると若干出して行って中団前目の外を追走した、4角から直線では前から2列目内から3頭目で直線へ進入すると上がり3位で抜け出したが後ろから2頭に差されての3着

【12】マイルCS:2着:1ヶ月半:北村友
・追い切りは併用でテンションを気にしてかオール単走、1週前にはWで、当週は坂路だった、この意図について陣営は「坂路だと気持ちが入り過ぎてしまうので(中略)」とコメントしていた
・レースは前週の雨の影響もあり良馬場ながら外差しに寄ってきている中、35.1 – 58.5 – 34.0で、道中はGⅠとしてはスロー気味の展開からラスト4Fを見ると11.9 – 11.6 – 10.8 – 11.6と残り2Fからの加速が大きな展開
・内枠からスタートを切ると中団の馬群を追走した、そのまま馬群から直線へ進入すると上がり3位を使って馬群から抜け出したが大外から上がり最速を使った勝ち馬に差されての2着

【13】香港C:2着:中2週:北村友
・中枠から出負け気味のスタートを切ると控えて中団後方の外を追走した、4角ではそのまま馬群を突くようにして直線へ進入すると少し外に出されて伸びた、ラストは馬群からは抜け出したが自身より前から先に抜け出した馬には及ばず2着

5歳

【14】中山記念:11着:2ヶ月半:北村友
・追い切りは2週前1週前とWで6Fから負荷をかける調整から当週は坂路で単走軽め
・レースは36.4 – 60.0 – 35.4で、序盤からスローな展開で進めると勝負所でも加速幅小さく、ラスト5Fは11.8 – 11.7 – 11.6 – 11.4 – 12.4と徐々に加速してラスト1Fは時計がかかるラップ
・最内枠からスタートすると出て行って好位のインコースを追走した、勝負所残り5F付近から馬群が加速を開始したが本馬は反応し切れず若干置かれるような形になり中団の最内から直線へ、直線では全く伸ばせずの敗戦

結論(再掲)

■若駒時からテンションが上がりやすく道中は行きたがりながら追走していることも多いが、近走は安定しており、距離延長で香港への遠征だった前々走でも道中比較的落ち着いて追走できていた
■皐月賞、富士S、中山記念2022では凡走している一方で、マイルCS2021、2022、毎日王冠、では好走しているように、道中のペースが流れてラストでゴールへ失速するような持続的な展開よりも、道中スローからの上がり勝負の方がパフォーマンスが2枚ほど上の印象で(毎日王冠はスローではないがラストまで伸びるようなラップ)、スローが見込める時により積極的に狙いたい
■中山では2歳時にGⅠも勝っているように内回り・小回りでも実績はあるが、直線での伸びが徐々に伸びる感じで一瞬で加速するギアチェンジ能力はそこまで高くないため、本質的には徐々に加速する末脚を活かせる大箱の直線が長いコースの方が向くと見る
■前走の中山1800mに続き今回の舞台阪神2000mは多かれ少なかれ器用さが求められる舞台となり向かないと見ている、また、前走は得意ではない小回りや叩きの色が強かった点を考慮しても負けすぎで、ゲートでも潜ろうとするなど精神的な問題を疑いたくなる一戦だった、中山だけに苦手意識があり阪神ではそういった面を出さない可能性もあるが、ある程度人気するなら思い切って消しまで検討したい

Gregory

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