毎日王冠の各馬分析9頭目はダノンエアズロック。
結論に買い・消しなどの大方の見解とその根拠などを記載しているため、簡単には結論を見ていただければ十分かと思います。
毎日王冠の過去レース分析とそれから得られた分析結論(レース傾向など)についてはこちらから。
基本情報(馬名:馬齢:血統(父×母父):前走:鞍上:斤量)
ダノンエアズロック:牡3歳:モーリス×米国型:前走日本ダービー5人気14着:鮫島:55kg
結論
■2戦目アイビーS(L)(東京1800m)では上がり最速32.7の脚で優勝したように高速上がりにも対応できるタイプながら、スタート後の出脚もある程度よく、ポジションも取りにいける、これまで東京1800-2000mではいずれも好位あたりから上がり3位以内の脚で抜け出す競馬で3戦3勝しており実績からはこの辺りが適性のある舞台である
■キャリアで唯一右回りを使われた弥生賞では3, 4角から直線で一度も手前を替えずに左手前のまま走っており、現状は左回りの方がベターである
■前走の日本ダービーでは鞍上がレース前に消耗してしまったとコメントしていたように、現状短い間隔での出走には気性的な不安が残る
■古馬との初対戦で実力的にはここが試金石、上記の特徴からここは舞台も申し分なしで斤量的にも有利だが、道中が比較的流れてマイルっぽい末脚を要求されるとこの中に入って上位かは疑問、実績など含めてある程度は人気しそうで、ここは相手までで
全レース分析
2歳
【1】東京1800m新馬(稍重):1着:レーン
・陣営は「息が荒くてDDSPの症状もあるけど、体のバランスは崩れず順調に仕上がった」とコメントしていた、追い切りはW主体で坂路と併用しての調整で、1週前には80.9 – 64.4 – 11.1が出されていた
・レースは連続開催16日目でCコース6日目の小雨の降る稍重の馬場の中36.3 – 60.9 – 35.2の後傾1.1で、道中は平均程度のペースで進めるとラストは残り3Fから0.4加速して11.6 – 11.6 – 12.0と伸びる展開
・内枠からポンと好スタートを切ると出て行ったが抑えられて2番手の外を追走した、道中はやや行きたがっていた、勝負所でも強く促すことはなく内の逃げ馬と並ぶようにして直線へ、直線では手応え十分に追い出しを遅らせると残り300m付近から追い出され、ラストは上がり3位の脚で抜け出して優勝
・直線では1頭になったところでフワッとした雰囲気があった
【2】アイビーS(L)(東京1800m):1着:4ヶ月半:モレイラ
・陣営は「馬体が増えた点は良く、ずるさも解消。DDSPの症状もだいぶいい印象です」とコメントしていた、追い切りはW主体週末坂路での調整で前走に続いて併せ馬も盛んに行われていた、4ヶ月半の休み明けで馬体は+20kgしていた
・レースは開催6日目でAコース6日目の馬場の中37.7 – 63.1 – 33.1の後傾4.6で、道中はドスローで進めるとラストは残り4F0.6加速して12.0 – 11.2 – 10.9 – 11.0と伸びる高速上がり戦
・6頭立ての最内枠からスタートするとやや行きたがるのを抑えられながら2番手を追走した、道中はスムーズに進めると逃げ馬から3馬身ほどの差の2番手から直線へ、直線ではゴールまでしっかり伸びて3着馬レガレイラと同率の上がり最速32.7を使うと逃げ馬を捉え切って優勝
・かなり高速の上がり勝負に対応できることを証明した
3歳
【3】弥生賞:7着:4ヶ月半:キング
・陣営は「中山二千を経験させるため2つの選択肢があったが、馬への負担を考えホープフルSはパスしてここへ」とコメントしていた、追い切りはW主体の週末坂路での調整で3週続けて鞍上が騎乗し、3週続けて5F64秒台の時計が出されていた、前走に引き続いての4ヶ月半の休み明けで馬体はさらに+18kgしていた
・レースは開催4日目でAコース4日目の馬場の中35.2 – 60.4 – 35.1の後傾0.1で、道中は平均程度のペースで進めるとラストは残り3Fから0.4加速して11.7 – 11.4 – 12.0という展開で同率含めて上がり2位以内を使った3頭と好位で競馬をした2頭で1-5着した
・外枠からスタートすると出て行って3番手の外を追走した、道中は比較的折り合って追走できていた、勝負所では残り4F地点で外から勝ち馬にまくられてそれに追いかけるように追い出しを開始された、その後コーナーもスムーズにまわって中団前目の外から直線へ、
・レース後鞍上は「道中も手応えがあり、馬場の荒れたところもそこまで気にしていなかったけど、最後が伸び切れなかった」とコメントしており、その後の馬体減を考えるとここでの+18kgは太め残りだった可能性も
・また4角から直線では一度も手前を替えておらず、現状左回りの方が向く
・このレースの後、軽度の骨折が判明していた
【4】プリンシパルS(L)(東京2000m):1着:2ヶ月:モレイラ
・陣営は「動きは問題ないが、乗り込み不足で帰厩したから息の方は七?八分の感じです」とコメントしていた、追い切りは併用で初めて最終に坂路追いが行われていた、最終はジョッキー騎乗、馬体は前走から-12kgしていた
・レースは開催5日目でAコース5日目の馬場の中36.9 – 61.6 – 34.2の後傾2.7で、道中をスローで進めるとラストは残り5Fから0.7加速して11.8 – 12.0 – 11.0 – 11.5 – 11.7と残り3Fからの加速も大きな展開でラストはゴールへ失速するラップで4角5番手以内の馬が圏内を独占する先行決着
・大外枠からスタートすると枠なりに中団前目の外を追走した、向正面後半から3角では外から進出する馬に締められながらで3, 4角では中団の外になって直線へ、直線では一瞬でキレるような伸びではなかったがグイグイと伸びると抜け出してラストは流す余裕もあっての完勝
【5】日本ダービー:14着:中2週:モレイラ
・陣営は「右トモ外側の副管骨の骨折はレースのダメージではなく、レントゲン検査で良好な化骨が進んでいることが分かった」とコメントしていた、追い切りは坂路とWで1本ずつで、馬体は前走からキープしていた
・レースは開催12日目Cコース替わり初週の馬場の中36.3 – 62.2 – 33.8の後傾2.5で、前半をスローで進めるとラストは残り5Fから1.0加速して11.7 – 11.3 – 11.1 – 11.2 – 11.7と伸びる展開
・中枠からスタートすると中団のインを追走した、道中は比較的落ち着いて追走できていた、勝負所では各馬外からポジションを上げていく中で本馬は最内の動けない位置で中団後方の最内から少し外に出されるようにして直線へ、直線では再び内へ進路を切り替えて追われたがラスト200mは息が上がったように失速し14着敗戦
・レース後鞍上は「パドック、地下馬道と馬が若さを見せていた。返し馬、ゲート裏でもテンションが下がらず、レース前に消耗してしまった」とコメントしていた
結論(再掲)
■2戦目アイビーS(L)(東京1800m)では上がり最速32.7の脚で優勝したように高速上がりにも対応できるタイプながら、スタート後の出脚もある程度よく、ポジションも取りにいける、これまで東京1800-2000mではいずれも好位あたりから上がり3位以内の脚で抜け出す競馬で3戦3勝しており実績からはこの辺りが適性のある舞台である
■キャリアで唯一右回りを使われた弥生賞では3, 4角から直線で一度も手前を替えずに左手前のまま走っており、現状は左回りの方がベターである
■前走の日本ダービーでは鞍上がレース前に消耗してしまったとコメントしていたように、現状短い間隔での出走には気性的な不安が残る
■古馬との初対戦で実力的にはここが試金石、上記の特徴からここは舞台も申し分なしで斤量的にも有利だが、道中が比較的流れてマイルっぽい末脚を要求されるとこの中に入って上位かは疑問、実績など含めてある程度は人気しそうで、ここは相手までで
Gregory