ラジオNIKKEI賞の各馬分析8頭目はセンツブラッド。
結論に買い・消しなどの大方の見解とその根拠などを記載しているため、簡単には結論を見ていただければ十分かと思います。
ラジオNIKKEI賞の過去レース分析とそれから得られた分析結論(レース傾向など)についてはこちらから。
基本情報(馬名:馬齢:血統(父×母父):前走:鞍上)
センツブラッド:牡3歳:ルーラーシップ×ハービンジャー:前走白百合S(L)(京都1800m)5人気2着:◯◯
結論
■父と母父が共に欧州系の血統馬らしく末脚の持続性能が高く、早めにスパートをかけたり多少外をまわらされてもゴールまでしっかりと脚を伸ばせる点が強み、そのため、スローからの瞬発力勝負よりも道中のペースが持続的に流れてスタミナを問われるような展開が向いている
■これまでレース序盤に手綱と喧嘩して行きたがるようなシーンが複数回あったものの、いずれも向正面に入ると落ち着いて追走できており本質的にかなり難しい馬ではない、しかし、前走は34.0 – 57.9のハイペース展開をそれなりに行かせてポジションを取っており、次走に向けてはこれまでよりも引っかかる可能性が高い点に留意したい
■前走の白百合S(L)では5着までの馬が本馬を除いて1角で7番手以下という差し有利の展開を前受けして2着に残しており、世代限定ならOPでも勝ち負けできる実力を示している
■(相対比較のため断定はできないが)例年通りならハンデは56kg以上背負わされそうなものの、ある程度ポジションを取ってラストまで脚を伸ばせる強みはローカル1800mでも発揮できる、ある程度人気しそうな点や斤量を考えると本命まではどうかも少なくとも相手には欲しいポジションに収まりそう
全レース分析
2歳
【1】小倉2000m新馬(不良):2着:幸
・追い切りはW主体で併せ馬も行われていた
・レースは雨の降る不良馬場の中37.3 – 63.6 – 38.4の前傾1.1で、道中をスローペースで進めると、ラスト4Fは12.6 – 12.7 – 12.9 – 12.8と上がりを要する展開
・7頭立ての最内枠からスタートすると控えて中団の馬群を追走した、道中は折り合って追走すると勝負所では残り700m付近から促されて前との差を詰めて1列目の内から3頭目になって直線へ、直線ではしっかりと脚を伸ばしていたが内から抜け出した逃げ馬を捉えられず2着まで
【2】中京2000m未勝利:2着:2ヶ月:幸
・追い切りはW主体で1週前には自己ベスト83.1 – 66.5 – 11.5が一杯で出され併せ遅れていた
・レースは開催14日目(Bコース4日目)の馬場の中37.5 – 62.6 – 35.2の後傾2.3で、道中をスローペースで進めると、ラストは残り4Fから0.5加速して12.0 – 12.0 – 11.3 – 11.9と残り2Fからの加速も大きな展開で、4角4番手以内の馬が圏内を独占する先行決着
・9頭立ての2番枠からスタートすると少し出して行って中団のインを追走した、序盤は前走と比較して行きたがっている様子だったが向正面では落ち着いて追走できていた、勝負所では残り4F付近から徐々に促されると前との差を詰めて好位のインになって直線へ、直線では進路を求めて少し外へ出されると徐々に伸びるような脚でラストまで伸びたが、先に抜け出した勝ち馬には及ばずの2着まで
・比較的早めからふかしてもラストまで脚を使えており、ある程度の持続性能はありそう
【3】京都2000m未勝利:1着:中2週:ルメール
・追い切りは詰まった間隔を考慮してか坂路で単走が2本だった
・レースは開催4日目(Aコース4日目)の馬場の中35.0 – 59.8 – 35.6の前傾0.6で、道中を緩まり切らないペースで進めると、ラスト4Fは12.3 – 12.0 – 11.6 – 12.0と伸びる展開で、上位の上がりを使った3頭が圏内を独占した
・9頭立ての最内枠からスタートすると頭を上げて手綱と喧嘩しながら出て行って好位の外を追走した、道中は落ち着いて追走できていた、向正面では残り5Fから外から進出を開始した馬がおり抵抗するように外に張って進出を開始した、勝負所では外目から前との差を詰めて逃げ馬に並びかけて直線へ、直線に入るとすぐさま抜け出しラストは迫られたがハナ差凌いで優勝
3歳
【4】京成杯:8着:3ヶ月:キング
・追い切りはW主体で意欲的に併せ馬も行われていた、初の関東遠征
・レースは小雨の降る良馬場の中35.0 – 58.3 – 36.8の前傾1.8で、道中をハイペースで進めるとラスト4Fは12.7 – 12.8 – 11.8 – 12.2と残り2Fから前後が入れ替わって加速する展開で、1角で8番手以下だった馬が圏内を独占する差し決着
・内目の枠からスタートすると中団前目のインを追走した、向正面では最内を外して1つ外の位置を取ると前に並びかけて3角では好位の馬群を追走していた、勝負所ではそのまま徐々にエンジンをふかして行って好位の外になって直線へ、直線では懸命に踏ん張っていたが展開利に乗じた差しの組には全く抗えず8着まで
・レース後鞍上は良い馬ですと褒めつつも「まだ体ができていない現状でのこのクラスは難しかったですね」とコメントしていた
【5】中山1800m1勝クラス(稍重):1着:2ヶ月半:横山武
・陣営は「鞍上の進言もあって距離を短縮します」とコメントしていた、追い切りはWでの併せ馬オンリーで1週前には自己ベスト83.0 – 66.2 – 11.3が出され併せ先着していた
・レースは開催9日目(Aコース9日目)で雨の降る稍重の中37.0 – 61.9 – 36.5の後傾0.5で、道中をスローペースで進めるとラスト4Fは12.2 – 12.3 – 12.1 – 12.1とわずかに加速しながらも上がりを要する展開
・8頭立ての7番枠からスタートすると出て行って好位の外目を追走した、道中は落ち着いて追走すると勝負所では残り700m付近から徐々に促されて好位の外目から直線へ、直線では力強く伸びると外から迫った馬と叩き合いになったがハナ差凌いで優勝
・血統的にも道悪は悪くなさそう
【6】白百合S(L)(京都1800m):2着:2ヶ月:団野
・陣営は「前走後はここを目標に。本格化は先も、この馬なりに良くなってきました」とコメントしていた、追い切りはW主体での調整で、前走と比較すると終い重点の内容だった
・レースは開催12日目(Dコース6日目)で最終週の馬場の中34.0 – 57.9 – 35.4の前傾1.4で、道中をハイペースかつ持続的なラップで進めるとラスト4Fは12.0 – 12.1 – 11.7 – 11.6とゴールへ加速する展開で、5着までのうち4頭が1角7番手以下の差し有利だった
・中枠からスタートすると出て行って好位の外を追走した、道中は落ち着いて速い流れを追走すると勝負所では残り3F過ぎから外目へ進路を取られて好位の外になって直線へ、直線では各馬外へ出された中で本馬も馬場の6分所へ出されるとラストまでしっかりと脚を使って叩き合いになったが外からわずかに交わされて2着まで
・差し有利の持続的な展開を前受けしてラストまで踏ん張ったように持続性能が高く、瞬発力の問われる展開よりもスタミナが求められるレースが向いている
結論(再掲)
■父と母父が共に欧州系の血統馬らしく末脚の持続性能が高く、早めにスパートをかけたり多少外をまわらされてもゴールまでしっかりと脚を伸ばせる点が強み、そのため、スローからの瞬発力勝負よりも道中のペースが持続的に流れてスタミナを問われるような展開が向いている
■これまでレース序盤に手綱と喧嘩して行きたがるようなシーンが複数回あったものの、いずれも向正面に入ると落ち着いて追走できており本質的にかなり難しい馬ではない、しかし、前走は34.0 – 57.9のハイペース展開をそれなりに行かせてポジションを取っており、次走に向けてはこれまでよりも引っかかる可能性が高い点に留意したい
■前走の白百合S(L)では5着までの馬が本馬を除いて1角で7番手以下という差し有利の展開を前受けして2着に残しており、世代限定ならOPでも勝ち負けできる実力を示している
■(相対比較のため断定はできないが)例年通りならハンデは56kg以上背負わされそうなものの、ある程度ポジションを取ってラストまで脚を伸ばせる強みはローカル1800mでも発揮できる、ある程度人気しそうな点や斤量を考えると本命まではどうかも少なくとも相手には欲しいポジションに収まりそう
Gregory