大阪杯の各馬分析6頭目はシックスペンス。
結論に買い・消しなどの大方の見解とその根拠などを記載しているため、簡単には結論を見ていただければ十分かと思います。
大阪杯の過去レース分析とそれから得られた分析結論(レース傾向など)についてはこちらから。
基本情報(馬名:馬齢:血統(父×母父):前走:鞍上:斤量)
シックスペンス:牡4歳:キズナ×米国型:前走中山記念2人気1着:横山武
結論
■スタートが上手く出脚も速いため難なく好位が取れる優等生タイプで、小回りの中山でも鋭い決め手を使ってコースレコード勝ちしているように、末脚にしても追走にしてもスピード能力に長けている
■毎日王冠では、休み明けではあったものの直線での加速に時間を要しており、レース後には鞍上も「反応が少し遅かったですが(後略)」とコメントしていた、スプリングSや中山記念など、同様に休み明けだった右回りのレースでは鋭い脚を使えていることを考えると、現状は右回りの方が向くと見る
■日本ダービーと中山記念では1, 2角の入りで馬群の内目に押し込められた時に頭を上げて引っかかるような素振りを見せており、理想はスムーズに先行して2, 3番手の外を取る競馬
■Bコース初週の内回りコースで行われ、過去9年の勝ち馬が全て4角5番手以内から出ている大阪杯への適性は高いと見ているものの、馬群に押し込められると引っかかる可能性がある馬の初の関西遠征と、前走からの間隔が1ヶ月程度で使われるのが初めてである点が不安要素、日本ダービー以外で負けていない戦績からしても人気になるのは必然のため、現状の評価は本命以外の印で
全レース分析
2歳
【1】中山1600m新馬:1着:ルメール
・陣営は「気のいいタイプ、初戦から動けるはずで勝ち負けが可能なレベルにあります」とコメントしていた、追い切りはWでの併せ馬オンリーで1週前には83.6 – 65.8 – 11.8が出されていた
・レースは開幕週の馬場の中37.3 – 62.3 – 34.8の後傾2.5で、終始スローで進めてラスト3Fは12.2 – 11.9 – 10.7とラスト1Fだけ伸ばす形の低速戦
・中枠からスタートすると出て行って最内を1つ開けて好位の内目を追走した、勝負所では残り4Fから促されると前から3列目の最内から直線へ、直線では外へヨレるのを矯正されながら伸びるとラストは上がり2位の脚で抜け出して優勝
・直線での伸びは一瞬で加速するような脚で、キレがあるタイプか
【2】中山1600m 1勝クラス:1着:3ヶ月:石川
・追い切りは前走から一転坂路での併せ馬オンリーでの調整で1週前、当週にはそれぞれ51.9、51.5と速い時計が出されていた、3ヶ月の間隔を空けて馬体は+12kgしていた
・レースは開催6日目の馬場の中36.5 – 60.5 – 35.0の後傾1.5で、道中をスローで進めるとラスト3Fは12.0 – 11.4 – 11.6と残り2Fからの加速が大きな展開で同率を含めて上がり3位以内を使った4頭で1-4着を独占した
・9頭立ての6番枠からスタートすると出て行って2番手を追走した、道中はスムーズに折り合って追走すると勝負所でも軽く促される程度のまま逃げ馬と半馬身ほどの差の2番手から直線へ、直線では手前を替えた所から抜け出すと1.1/2馬身差を残して優勝
3歳
【3】スプリングS:1着:3ヶ月:ルメール
・追い切りは併用で1週前にはWで自己ベスト82.8 – 65.5 – 11.5が出されていた、休み明けだったものの+12kgした前走からは-4kgしていた
・レースは37.5 – 63.1 – 33.7の後傾3.8で、終始ドスローの展開で進めるとラストは残り3Fから0.6加速して12.0 – 10.9 – 10.8とラスト2Fを連続で10秒台で伸びる展開で、4角5番手以内がそのまま1-5着を独占の先行有利
・内目の枠からスタートすると出て行って最内を1つ開けて2列目外の3番手を追走した、道中はスローだったがしっかり折り合って追走すると勝負所では残り3F手前から促されて前との差を詰めて先頭に並びかけて1列目の内から3頭目から直線へ、ラストは上がり最速33.3でキレると抜け出して3馬身半差で快勝
【4】日本ダービー:9着:2ヶ月半:川田
・陣営は「まだ体を持て余し気味だが、少しずつ実が入り全体的にまとまってきた」とコメントしていた、追い切りは併用で2週前にはWで81.5 – 64.6 – 11.5、1週前には81.0 – 63.8 – 11.3と自己ベストの時計が出されていた
・レースは開催12日目(Cコース2日目)の馬場の中36.3 – 62.2 – 33.8の後傾2.5で、前半をスローで進めるとラストは残り5Fから1.0加速して11.7 – 11.3 – 11.1 – 11.2 – 11.7と伸びる展開
・外目の枠からスタートすると1, 2角ではかなり引っ掛かりながら好位の馬群を追走した、道中は馬群で比較的落ち着いて追走できていた、勝負所では残り4F過ぎから徐々に促していくと中団前目の馬群から直線へ、直線ではスムーズな進路を求めて外へ出されると本馬なりに伸ばしていたが、自身より内や前の馬達に迫れるほどではなく9着まで
・レース後陣営は「競馬に行っての折り合いがね…。コントロールが難しかったです」とコメントしていた、スタート後は落ち着いていたが1角手前で窮屈になった所から引っかかっているように見え、タイトな馬群に影響されたようだった
【5】毎日王冠:1着:3ヶ月半:ルメール
・陣営は前走も含めて「スイッチが入って折り合いを欠いた。中間は落ち着きがあり、いい雰囲気」とコメントしていた、追い切りはW主体で、当週には81.9 – 64.3 – 11.6が出され併せ先着していた、馬体は+14kgして過去最高馬体重
・レースは35.3 – 59.4 – 33.7の後傾1.6で、序盤3Fを平均程度のペースで入ると道中は600-1200mで12.2 – 11.9 – 12.0と緩んで、ラストは残り3Fから0.7加速して11.3 – 11.0 – 11.4と伸びる高速上がり戦で、4角で5番手以内の馬が1-5着する先行決着
・外枠からスタートすると馬なりで好位の外を追走した、道中は落ち着いて追走できていた、勝負所では残り3F手前から促されると前から2列目の内から2頭目から直線へ、直線ではスムーズに追われるとじわじわと脚を伸ばして逃げ馬を差し切って優勝
・レース後に鞍上は「今日は休み明けでしたし、コンディションはまだトップではありませんでした(中略)、反応が少し遅かったですが、僕もよく頑張りました(笑)」と状態と反応の遅さについてコメントしていた
・この後はマイルCSを予定されていたが爪のトラブルで回避した、陣営は「右前のツメの炎症ですね。熱をもっているし、痛みもあるようです。今後はまずは治療に専念して、来年の復帰に備えます」とコメントしていた
4歳
【6】中山記念:1着:5ヶ月:ルメール
・陣営は「プール併用で乗り込んできたが正直八分ぐらいの仕上がり」とコメントしていた、追い切りは坂路主体で最終追いのみWで調整されていた、馬体重は最高だった前走からさらに+10kgして512kg
・レースは開催2日目の馬場の中35.6 – 58.5 – 34.8の後傾0.8で、2F目からゴールまで11.5付近が続く持続的な展開、同率を含めて上がり4位以内の4頭が4着までを独占する末脚決着
・最内枠からスタートすると出て行って中団のインを追走した、1,2角では外から馬が来た時に頭を振って引っかかっていたが、道中は落ち着いて追走できていた、勝負所では残り3F手前から徐々に促されて中団のインから直線へ、直線では内目でスムーズな進路取りで抜け出すとラストまで力強く伸びてハナ差差し切って優勝、コースレコード
・レース後に鞍上は「今日はプラス10キロで心配しましたが、彼の反応がとても良かったです(中略)、今日はフレッシュで、1コーナー、2コーナーまで引っ掛かりましたが、向正面から良いペースで落ち着いたので、息が入りました」とコメントしていた
結論(再掲)
■スタートが上手く出脚も速いため難なく好位が取れる優等生タイプで、小回りの中山でも鋭い決め手を使ってコースレコード勝ちしているように、末脚にしても追走にしてもスピード能力に長けている
■毎日王冠では、休み明けではあったものの直線での加速に時間を要しており、レース後には鞍上も「反応が少し遅かったですが(後略)」とコメントしていた、スプリングSや中山記念など、同様に休み明けだった右回りのレースでは鋭い脚を使えていることを考えると、現状は右回りの方が向くと見る
■日本ダービーと中山記念では1, 2角の入りで馬群の内目に押し込められた時に頭を上げて引っかかるような素振りを見せており、理想はスムーズに先行して2, 3番手の外を取る競馬
■Bコース初週の内回りコースで行われ、過去9年の勝ち馬が全て4角5番手以内から出ている大阪杯への適性は高いと見ているものの、馬群に押し込められると引っかかる可能性がある馬の初の関西遠征と、前走からの間隔が1ヶ月程度で使われるのが初めてである点が不安要素、日本ダービー以外で負けていない戦績からしても人気になるのは必然のため、現状の評価は本命以外の印で
Gregory