有馬記念の各馬分析9頭目はサンライズアース。
結論に買い・消しなどの大方の見解とその根拠などを記載しているため、簡単には結論を見ていただければ十分かと思います。
有馬記念の過去レース分析とそれから得られた分析結論(レース傾向など)についてはこちらから。
基本情報(馬名:馬齢:血統(父×母父):前走:鞍上)
サンライズアース:牡4歳:レイデオロ×マンハッタンカフェ:前走ジャパンC8人気15着:◯◯
結論
■気性が幼く乗り難しさのある馬で、道中に1頭になると遊んで集中できない面があれば、右回り左回り関係なくコーナーでは早めに手前を替えてしまったりしてタイトにまわることができない面もある
■本馬の強みはとにかくスタミナや持久力で、末に鋭い脚を使えない面から、先行してスタミナを活かす押し切りや、残り5F程度から早め早めに動かして行ってスタミナを活かし切るレースをするため、上記の気性的な難しさと相まって好走レンジが比較的狭く、全てがハマった時に阪神大賞典のように高いパフォーマンスを出せるタイプである
■これまでにパフォーマンスの高かった日本ダービー4着、阪神大賞典1着はいずれもレースの前半がスローペースの流れから、後半の5-6Fからレースのラップが早まってラストまで大きくは失速せず4角で好位の馬がポジション利も活かせる展開だったが、一方で、4歳になってから大敗した日経新春杯と前走のジャパンCは共にレースが2200m以上あるにも関わらず前半の3Fを34.5で入るハイペースから、ラストは前が苦しくなって差し馬の鋭い末脚が光る展開だったように、レース全体で先行馬が苦しく差し馬に向く展開より、前半は楽にいって後半に長く脚を使うことでスタミナを活かすレースへの適性が高いタイプ
■また、休み明けだった日経新春杯や京都大賞典ではまだ状態が芳しくなかったとの旨のコメントがされており、反対に叩き2走目以降のレースでは度々状態は良かったとの旨のコメントが出されているように明確に叩き良化型のため、数ヶ月の間隔をあけられた休み明けよりは、前走から1ヶ月以下程度の間隔で使ってくる叩き2走目以降でより狙いたいタイプ
■有馬記念では前半がスローペースから後半に早仕掛けする展開に持ち込めれば自身の好走パターンとなるが、反対に前半からある程度ペースが流れて上がりが36秒以上要する中での末脚の性能を問われると大敗するパターンの展開となる、前走の大敗でここでは人気を落としそうな点や叩き3走目で状態面での上積みが望める点は評価したく、本馬が好走できるパターンの展開になるか、同型の思惑にも考えを及ばせながら評価されたい、得意な方の展開なら通用しても、評価は先送りで
全レース分析
2歳
【1】京都2000m新馬:1着:デムーロ
・陣営は「攻めで時計は出ているし、息も整っている。走りから芝にも対応できそう」とコメントしていた、追い切りは坂路主体の1週前のみWでの調整で、1週前のWではジョッキーが騎乗して80.0 – 66.1 – 12.0が一杯で出されていた、当週は坂路で軽めの併せ馬で遅れていた
・レースは開催7日目(Aコース7日目)の馬場の中36.3 – 61.5 – 35.2の後傾1.1で、道中をスローペースで進めると、ラストは残り4Fから0.5加速して12.1 – 11.8 – 11.7 – 11.7とゴールまで伸びる展開で、上位の上がりを使った馬が圏内を独占した
・8頭立ての大外枠から出負け気味のスタートを切ったが押して出して行ってハナへ、序盤に押して行ったが道中は落ち着いて追走しマイペースで逃げられていた、勝負所でも手綱を抱えられたまま進め残り500m付近から少しずつ促されると1馬身半ほどのリードを保って先頭で直線へ、直線では伸びて抜け出すと、外から2着馬も伸びたが差を詰めさせずに優勝
【2】ホープフルS:取消:2ヶ月:デムーロ
・陣営は「体力のある馬で、初戦は鞍上がその点を生かしてくれた。1度使ってガス抜きができた感じで口向きは良化。メンバーは強くなるが、今回も持ち味を生かせるレースができれば」とコメントしていた、追い切りは併用で時計は軽めだったが併せ馬は行われていた、1週前にはジョッキーが騎乗していた、最終は坂路で併せ馬
・その後は前日の27日に左前挫石のため出走を取り消した
・陣営からは「日曜の追い切りのあとに左前をぶつけて四分の三蹄鉄にして一度は改善したのですが、今朝(27日)痛みがあったので万全では出走できないので取り消すことになりました。肉体的に精神的にも良くなっていたので期待していただけに残念です」とコメントがあった
3歳
【3】すみれS(L)(阪神2200m):1着:4ヶ月:デムーロ
・陣営は「取消の影響はもうない。距離延長はプラス材料で、スタミナを生かせれば」とコメントしていた、追い切りは併用で全体的に時計は軽めも、併せ馬で終いにかけて伸ばすような時計が出されていた、当週はジョッキーが騎乗していた
・レースは開催1日目(Aコース1日目)の馬場の中34.5 – 60.2 – 35.0の前傾0.5で、序盤をハイペースで進めると、600-1200mは12.7 – 13.0 – 13.3とガッツリ緩めた、ラストは残り5Fから1.3加速して12.0 – 11.5 – 11.2 – 11.8 – 12.0と伸びてラストはゴールへ失速する展開
・10頭立ての9番枠から出負け気味のスタートを切ると行き脚が付かずやや促される格好で後方を追走した、向正面では馬群の一番外へ出して促されて進出し、3角では好位の外のポジションになっていた、勝負所ではその勢いで先頭に並びかけるようにして進めると並走する形の先頭で直線へ、直線ではしぶとい脚で抜け出すと、ラストは外から2着馬が上がり最速の脚で伸びたが1馬身半リードをキープして優勝
・向正面の残り5F手前の地点から脚を使ってラストもしぶとく伸ばしているようにスタミナ、持久力の部類が武器
【4】皐月賞:12着:1ヶ月半:デムーロ
・陣営は「初戦とは違う形の競馬になったが、途中で動いて持ち味のスタミナをうまく発揮できた。能力の高さを再確認できたね。今回も乗り方は任せるが、スタミナ勝負に持ち込みたい」とコメントしていた、追い切りは併用で1週前、当週はWでの調整、1週前のWである程度時計を出して、当週はそれよりも軽い時計というパターン、初の関東遠征で馬体は-10kgしていた
・レースは開催16日目(Bコース6日目)の馬場の中34.2 – 57.5 – 35.8の前傾1.6で、前半を11.8以下が続くハイペースで進めると、ラスト4Fは12.0 – 12.1 – 11.7 – 12.0と加減速の少ない展開で1:57.1のコースレコード
・外枠からあおり気味のスタートで出遅れると枠なりに控えて後方の外を追走した、道中は少し口向きが難しそうに見せるシーンもあったが基本的にはペースが流れているのもあって落ち着いて追走できていた、勝負所では残り4F過ぎから馬群の外で促されると、3, 4角中間ではアーバンシックに内を突かれて進路をさらに外にし、4角ではレガレイラに内を突かれて大きく弾かれる形になって後方の大外から直線へ、直線では手応えはまだありそうではあったが鞍上は追わずに12着敗戦
・レース後鞍上は「元気すぎるぐらいで、集中していなかったです。能力は高いのですが、まだ馬が子供であまり競馬を分かっていない感じですね」とコメントしていた
・4角では明確に接触があって弾かれたというよりは、少しの干渉で馬が驚いて外へとんでいる様子だった
【5】日本ダービー:4着:1ヶ月半:池添
・陣営は「4角で内から出てきた馬に反応して、外へ逃避してしまった。まだ精神的に幼い面はあるけど、スタミナが豊富でこの舞台は合うと思う。持ち味を生かせる展開に持ち込めれば」とコメントしていた、追い切りは前走と同様のパターンも、1週前には自己ベスト79.5 – 65.7 – 11.6が一杯で出されて併せ先着していた、当週もWでの併せ馬で時計は終い重点、1週前当週とジョッキーが騎乗していた、関東への連続輸送で馬体は前走からさらに-8kgしていた
・レースは開催12日目(Cコース2日目)の馬場の中36.3 – 62.2 – 33.8の後傾2.5で、前半をスローペースで進めると、ラストは残り5Fから1.0加速して11.7 – 11.3 – 11.1 – 11.2 – 11.7と伸びる展開
・最内枠から五分のスタートを切ったが控えて最後方を追走した、向正面では進路を外へ切り替えて外から進出した馬に付いていくような形で進出し、3角では中団前目の外を追走していた、勝負所では残り5F過ぎからそのまま促して行って1列目にいた2頭から1馬身ほどの差の3番手で直線へ、4角手前では数完歩だけ逆手前が出ていた、直線では瞬発力の差で他馬に置かれるような形になったが、ゴール前では盛り返す形で勝ち馬から0.7秒差の4着
・レース後鞍上は「ゲート裏の雰囲気は前回よりもいいと厩務員さんから言われました。内枠だけに先行するつもりだったんですけど二歩目のスピードの乗りがもうひとつだったので、切り替えて後ろから。向正面でミルコ(デムーロ=コスモキュランダ)が動いてきた後をワンテンポ遅らせて動いていって、この馬の特長である長くいい脚を生かそうと思いました。直線でしんどくなってから差し返す根性を見せての4着。ポテンシャルありますね。秋以降、成長した姿が楽しみです」とコメントしており、強みがスタミナであることを明確にしている
・その後は秋の神戸新聞杯を目標にされたが夏負けを要因に予定を切り替えられた
4歳
【6】日経新春杯(中京2200m):16着:7ヶ月半:池添
・陣営は「順調に乗り込めているし、鞍上もいい感触をつかんでくれて休み明けという感じはない。ハンデは見込まれたけど、力は出せそう」とコメントしていた、追い切りは併用で2週前からWW坂路と毎週一杯かつ併せ馬で時計が出されていた、当週が坂路で行われるのは取り消した2戦目のホープフルS前以来だった、7ヶ月半の休み明けで馬体は+16kgしており休み明けの感があった、ハンデ56kg
・レースは開催7日目(Bコース2日目)の馬場の中34.5 – 57.7 – 37.4の前傾2.9で、道中を舞台と時期を考えると明らかなオーバーペースで進めると、ラスト4Fは12.1 – 12.2 – 12.7 – 12.5と上がりを要して、ラストは差し馬がラップを少し速める展開
・中枠外目からスタートすると出て行って2番手の外を追走した、向正面では前の逃げ馬が離して逃げる形になり、本馬も追っ付けたり気合いをつけられながらの追走となっていた、勝負所では残り5F過ぎから手綱を動かされて進出したが、直線を前に馬群に飲まれる形になって中団の馬群から直線へ、直線では少し手綱と喧嘩する様子で後退していき最下位敗戦
・道中の口向きなどには依然として課題が残るものの、このハイペースでも先行できる序盤の出脚になった点は3歳春からの成長が見られていた
【7】東京2400m3勝クラス:2着:中2週:菅原
・陣営は「前走はペースも速かったが、休み明けの影響だろう。叩き2走目で改めて」とコメントしていた、追い切りは坂路とWが1本ずつで時計は軽め、最終のWは併せ馬で行われていた、ハンデは同率でトップの58kg
・レースは開催3日目(Dコース3日目)の馬場の中36.0 – 60.3 – 35.0の後傾1.0で、道中をスローペースで進めると、ラストは残り3Fから0.7加速して11.9 – 11.5 – 11.6と伸びる展開
・外枠からスタートすると少しずつ前に並びかけていく形でペースを押して自身は2番手を追走した、道中は落ち着いて追走できており、向正面では逃げ馬と5馬身ほどの差をキープする形で2番手を追走していた、勝負所では残り5F過ぎから少しずつ促されて前との差を詰めると逃げ馬に並びかける形の2番手から直線へ、直線では外へヨレ気味なのを右ムチで矯正されながら追われると渋い脚で抜け出したが、ラストは鋭く伸びた勝ち馬に交わされて2着まで
・左回りではコーンリングがやや怪しく、鋭い末がない所からも左回りの広いコースよりは右回りでスタミナを活かせる形の方が良い
【8】阪神大賞典:1着:1ヶ月半:池添
・陣営は「1週前に乗った騎手はいい評価をしてくれたし、直前もこの馬らしい動きだった。スタミナはあるので、前半をジッと行ければ」とコメントしていた、追い切りは併用で終い重点の時計だった
・レースは開催8日目(Aコース8日目)の馬場の中37.7 – 63.1 – 125.5 – 35.1の後傾2.6で、道中をスローペースで進めると、ラストは残り6Fから0.9加速して11.7 – 11.2 – 11.5 – 11.5 – 11.5 – 12.1と伸びる高速6F戦で、道中1, 2番手の馬のワンツー決着、3, 4着には3角時点で8番手以下から上位の上がりを使った差し馬が差し込んでいた
・外枠からスタートすると出て行ってハナへ、1周目の3, 4角ではホームストレッチへ入る前に手前を替えてしまっていたが、折り合いには問題なく落ち着いて追走できていた、向正面ではスローペースを嫌ってか本馬のインからハナを叩く馬がおり、これを行かせる形で3角では2番手になっていた、勝負所では残り4Fから少しずつ促していくと加速して前の馬に並びかけて先頭に立って直線へ、直線では抜け出して後続を突き放すとラストは2着に6馬身差をつける圧勝、上がりも最速で35.0だった、直線ではラチを頼る形になったのも良かったか
・レース後鞍上は「先行馬がいないメンバーだったので、自然と先行するのかなというイメージではいました。ただ、ずっと物見しながらの走り。気が抜けない状態で走っていたんですけど、向正面に入ってから1頭行ってくれたので、そこからは集中して走ってくれました。スタミナの部分はすごく自信がありました。まだ幼さの部分などスタイル的に難しい馬なので、レースごとにいろいろ考えないといけないとは思いますが、右肩上がりに状態が良くなっていましたし、今後もすごく楽しみです」とコメントしており、先頭だと集中して走れない面がある
【9】天皇賞春:4着:1ヶ月半:池添
・陣営は「前半はハナを切る形で物見をしていたが、途中で前に目標ができてからは集中できて、強い競馬だった。スタミナが持ち味でさらに距離が延びるのはプラス。ここも好レースを」とコメントしていた、追い切りは併用で、当週はWでの併せ馬で80.9 – 66.0 – 11.5が一杯で出され併せ遅れていた
・レースは開催4日目(Cコース4日目)の馬場の中36.4 – 60.7 – 122.2 – 35.7の後傾0.7で、序盤を12.1付近が続く持続的で緩まないラップで進めると、中盤の1200-1800mを12.3 – 12.9 – 12.5と緩めたが、ラストは残り7Fから加速が開始して11.8 – 12.2 – 12.1 – 11.8 – 12.2 – 11.8 – 11.7と伸びるある意味長距離らしいロングスパート戦で、上位の上がりを使った4頭が4着までを独占する末脚決着
・内目の枠からスタートすると出て行って内へはこだわらず好位の外を追走した、序盤は1周目の3, 4角で少し行きたがっていたがその後は落ち着いて追走できていた、一方、今回は前に馬がいても道中に集中して走れていない様子だった、向正面では入ってすぐに外から促していき3角では2番手の外の位置取りになっていた、勝負所ではそのまま追い通しで促していくと前の馬とは1馬身ほどの差の2番手になって直線へ、直線では相変わらず鋭くは伸びないがスタミナを活かすような脚で4着に入線
・レース後鞍上は「肩ムチを使ったり、促しながら、ずっと追い通しでした。ほど良いハミのかかり具合があればいいのですが、遊んで走っています。それでも、長く脚を使って、かわされても踏ん張れたのは、力のある証拠だと思います。今日は馬込みの中でのレースも初めてで、それは今後に生きてくると思います。キャリアも浅く、まだこれからの馬だと思います」とコメントしていた
【10】京都大賞典(稍重):2着:5ヶ月:池添
・陣営は「幼い面が出た前走を踏まえ、中間は嫌気を差さないようソフト気味の調整。涼しくなるにつれて良化は感じる。集中して走れれば」とコメントしていた、追い切りは併用で併せ馬も行われ、時計は全体的に軽めだった、1週前当週とジョッキーが騎乗していた、別定で斤量は+1kgの58kg
・レースは開催2日目(Aコース2日目)で稍重になった馬場の中35.3 – 60.1 – 34.9の後傾0.4で、道中をミドルペースで進めると、ラストは残り5Fから0.3加速して12.1 – 11.9 – 11.9 – 11.3 – 11.7と伸びる展開で、逃げた馬と上位の上がりを使った2頭で圏内を独占した
・内枠からスタートすると出て行ってハナへ、道中はしっかりと落ち着いて追走できていた、勝負所では残り5Fから外から進出してくる馬がいたが、少しだけ抵抗するような形で手綱は抱えられたまま3, 4角を進めると、残り3Fから手綱を動かされ4角ではコーナリングが上手くいかず外へ膨れるようにして直線へ、直線では脚を使って抜け出しにかかったが、ラストは自身より内から鋭く伸びた勝ち馬に交わされる形で2着まで
・レース後鞍上は「パドックから返し馬はだいぶ大人になった感じで、落ち着いて臨めました。馬混みを試すプランもありましたが、(確たる)逃げ馬が見えなかったので窮屈な競馬をさせるよりリズム良く行こう…と。ハナを切る形になりましたが、横に馬がいたのでしっかり集中して走れていました。4コーナーで外に膨れてしまって、内ラチ沿いをしっかり回りたかったんですが、直線を向いてからはしぶとく脚を使ってくれています。状態も1週前が物足りなくて、今週で良くなってきたところだったので、その状態でこれだけ走れているのは能力がある証拠だと思います。こういう馬なので上積みは大きいと思います」とコメントしており、やはり休み明けよりも叩いてからが良いタイプか
【11】ジャパンC:15着:2ヶ月:池添
・陣営は「瞬発力勝負では分が悪いので、この馬のベストの競馬に持っていければと。その意味で池添騎手が状態の良さを感じてくれているのはいいし、胸を借りるつもりで頑張ってほしい」とコメントしていた、追い切りは併用で、1週前当週は共にジョッキーが騎乗してWでの併せ先着しており、時計は終い重点だった
・レースは開催19日目(Cコース4日目)の馬場の中34.5 – 57.6 – 34.6の前傾0.1で、道中を逃げ馬が後続を離す形のハイペースで進めると、ラストは残り3Fから0.5加速して11.8 – 11.5 – 11.3とゴールへ加速する展開で、6着までのうち5頭が4角で9番手以下の差し決着
・内枠からスタートすると押して出して行って3番手の外を追走した、序盤に押して出して行ったが道中は落ち着いて追走できていた、勝負所では残り5F付近から少しずつ手綱を動かされたが、3, 4角で外からカラ馬に締められる形で自由に動けず好位の外になって直線へ、直線では全く伸ばせず後退する一方で15着敗戦
・レース後鞍上は「スタートは出るようにはなっているのですが、すごく速いわけではないので、他に主張する馬がいたら逃げにはこだわっていませんでした。外の3番手に切り替えたのですが、レースが流れていたので前の馬には厳しい展開になりましたね。その中で3コーナーからカラ馬に来られてしまったので、余計にしんどい展開になってしまいました。さらに前にも入られてしまったので、気難しい弱いところがある馬なので、そこでハミが抜けてフワッとしてしまいましたね。本当に状態は良かったので自信を持って乗ったのですが、展開面などでイレギュラーなことが重なってしまいました」と、状態は良かったがカラ馬などもろもは向かなかったとコメントしていた
結論(再掲)
■気性が幼く乗り難しさのある馬で、道中に1頭になると遊んで集中できない面があれば、右回り左回り関係なくコーナーでは早めに手前を替えてしまったりしてタイトにまわることができない面もある
■本馬の強みはとにかくスタミナや持久力で、末に鋭い脚を使えない面から、先行してスタミナを活かす押し切りや、残り5F程度から早め早めに動かして行ってスタミナを活かし切るレースをするため、上記の気性的な難しさと相まって好走レンジが比較的狭く、全てがハマった時に阪神大賞典のように高いパフォーマンスを出せるタイプである
■これまでにパフォーマンスの高かった日本ダービー4着、阪神大賞典1着はいずれもレースの前半がスローペースの流れから、後半の5-6Fからレースのラップが早まってラストまで大きくは失速せず4角で好位の馬がポジション利も活かせる展開だったが、一方で、4歳になってから大敗した日経新春杯と前走のジャパンCは共にレースが2200m以上あるにも関わらず前半の3Fを34.5で入るハイペースから、ラストは前が苦しくなって差し馬の鋭い末脚が光る展開だったように、レース全体で先行馬が苦しく差し馬に向く展開より、前半は楽にいって後半に長く脚を使うことでスタミナを活かすレースへの適性が高いタイプ
■また、休み明けだった日経新春杯や京都大賞典ではまだ状態が芳しくなかったとの旨のコメントがされており、反対に叩き2走目以降のレースでは度々状態は良かったとの旨のコメントが出されているように明確に叩き良化型のため、数ヶ月の間隔をあけられた休み明けよりは、前走から1ヶ月以下程度の間隔で使ってくる叩き2走目以降でより狙いたいタイプ
■有馬記念では前半がスローペースから後半に早仕掛けする展開に持ち込めれば自身の好走パターンとなるが、反対に前半からある程度ペースが流れて上がりが36秒以上要する中での末脚の性能を問われると大敗するパターンの展開となる、前走の大敗でここでは人気を落としそうな点や叩き3走目で状態面での上積みが望める点は評価したく、本馬が好走できるパターンの展開になるか、同型の思惑にも考えを及ばせながら評価されたい、得意な方の展開なら通用しても、評価は先送りで
Gregory
