ラジオNIKKEI賞の各馬分析7頭目はサトノシュトラーセ。
結論に買い・消しなどの大方の見解とその根拠などを記載しているため、簡単には結論を見ていただければ十分かと思います。
ラジオNIKKEI賞の過去レース分析とそれから得られた分析結論(レース傾向など)についてはこちらから。
基本情報(馬名:馬齢:血統(父×母父):前走:鞍上:斤量)
サトノシュトラーセ:牡3歳:ジャスタウェイ×欧州型:前走青葉賞6人気4着:デムーロ:56kg
結論
■父ハーツクライ系×母父欧州型の血統らしく全体的にスピード感に欠ける印象で、瞬発力やトップスピードを求められるレースより、長く脚を使って速い上がりの求められない2000m以上の距離に適正がある
■上記の適正を考えると時計のかかる直線は長いコースなどで狙いたく、良馬場になるとスピードも求められる開幕週のローカル1800mへの適正は疑問、重賞での好走が全く評価されないような斤量設定になれば再考の余地はわずかにあるが、基本的には消しで
全レース分析
2歳
【1】阪神2000m新馬:2着:川田
・追い切りは様々なコースで行われ、終い重点の時計での併せ馬が目立っていた、中間にはゲート練習も取り入れられ、一杯に追われてのものが多かった
・レースは38.1 – 62.8 – 34.6の後傾3.5で、道中スローで進めるとラストは残り4Fから0.3加速して11.8 – 11.3 – 11.6 – 11.7と伸びてゴールへは失速する展開
・7頭立ての4番枠からスタートするとやや躓き加減で控えて中団の馬群を追走した、その後スムーズに進めるとラストは残り3F付近から追い出しを開始されて2列目の内目から直線へ、直線では内目を突くと伸びて抜け出しにかかったが外から伸びた勝ち馬には抗えず、離されての2着
【2】京都2000m未勝利(重):1着:中2週:川田
・追い切りは坂路、W、Pで1本ずつ、全て緩めの時計で単走だった
・レースは晴れて乾いていく重馬場の中37.8 – 62.6 – 35.1の後傾2.7で、序盤スローで進めるとラストは残り3Fから0.5加速して12.0 – 11.4 – 11.7と残り2Fからの加速も大きく伸びる展開
・5頭立ての2番枠から駐立悪かったが、ほぼ五分のスタートを切るとほとんど馬なりで2番手を追走した、向正面では外からルメールの馬がポジションを上げてきて、逃げ馬、本馬、ルメールの馬がいずれも譲らずに3頭で並走する形だったが、結局順番は変わらず2番手で3角へ進入した、勝負所では残り3Fから徐々に促されると逃げ馬に並びかけて直線へ、直線ではすぐさま抜け出すと2位より0.5速い上がり最速を使って優勝、直線で手前を替えて先頭に立ってからは内へささっていた
・まだ全体的にズブい感じで、陣営も血統面含めてそのあたりを感じ取りながら2000mを使っている様子
【3】京都2歳S(京都2000m):3着:1ヶ月半:川田
・追い切りはW主体で坂路との併用で、2週前にはドウデュースらとの併せ馬に遅れながらも自己ベスト82.2 – 66.9 – 11.6が出されていた、最終は単走で終い重点
・レースは開催16日目でCコース3日目の時計かかる馬場の中35.0 – 59.1 – 35.9の前傾0.9で、前半飛ばし気味に入ると残り1000-800mで12.9と息を入れてラストは残り4Fから0.9加速すると12.0 – 11.9 – 11.9 – 12.1と上がりのかかる4F戦
・外枠からスタートすると出て行って枠なりに好位の外を追走した、勝負所では残り3Fから徐々に促されて1列目の内から3頭目になって直線へ、直線では伸びて抜け出しにかかったがラストは2頭にわずかに交わされて3着まで
・ここでも直線では手前を替えた所でややヨレたり、その後内へささったりしていた
・2歳戦としてはタフな展開で後方からの差し馬にもチャンスがあった中で本馬は前目で受けてよく残しており、血統のイメージ通りスタミナは豊富なタイプ
3歳
【4】小倉2000m1勝クラス:1着:2ヶ月半:藤岡康
・追い切りは併用で、2週前週末には単走で自己ベスト80.6 – 66.4 – 12.3が出されていた、1週前はW、最終は坂路でそれぞれ終い重点
・レースは時計かかり気味の良馬場の中37.0 – 62.6 – 34.8の後傾2.2で、道中スローで進めるとラストは残り4Fから0.4加速して12.2 – 11.8 – 11.6 – 11.4とゴールへ加速する展開
・内目の枠から出負け気味のスタートを切ると徐々に出て行って好位の外を追走した、勝負所では手綱を抱えたまままわってくると好位の外目から外に出されるように直線へ、直線では中々手前を替えなかったが、替えてからは伸びて後続の追撃を凌いで優勝
・追走にしても直線での伸び方にしてもスピード感に欠ける印象で、2000mよりもっと距離があって良さそうなタイプ
【5】毎日杯(重):6着:1ヶ月半:藤岡康
・追い切りはW主体で終い重点の時計が目立っており、これまでよりやや軽い内容の印象で、馬体は+10kgしていた
・レースはAコースを使い続けての開催9日目の馬場の中35.2 – 59.6 – 34.4の後傾0.8で、前半平均程度で入るとラストは残り3Fから0.4加速して11.6 – 10.9 – 11.9と残り2Fからの加速も大きく伸びる展開
・外枠からスタートすると控えて後方を追走した、勝負所でも後方の馬群のまままわってくるとそのまま直線へ、ラストは上がり2位の脚を使って伸びたものの前との差を詰め切るには至らない程度で6着まで
・レース後鞍上は「初速から思ったよりスピードに乗り切れず、切り替えて内を選んでいきました」とコメントしており、追走面でのズブさあり
【6】青葉賞:4着:1ヶ月:デムーロ
・追い切りは併用で時計は全体的に軽かった、最終は坂路で単走馬なり、初の関東遠征
・レースは開催3日目の馬場の中35.6 – 59.5 – 36.2の前傾0.6で、道中は12.0付近が続く持続的な展開で逃げ馬がラップを刻んで後続は4馬身以上離れて、3番手がさらに3馬身ほど離れる展開、ラスト3Fは12.1 – 12.4 – 11.7と入れ替わって加速するラップ
・最内枠からスタートすると控えて後方のインを追走した、1,2角では他馬を押し出すように外へ進路を切り替えると向正面でポジションを上げて行って3角では中団の外を追走した、勝負所では馬群が詰まって行って中団前目の外になって直線へ、直線では良く伸びていたものの内から勝ち馬が外へ出てきたあおりを受けて減速する不利があり、ラストまでそれなりに伸ばしてはいたものの4着まで、不利がなければ3着はあったか
・レース後鞍上は「直線で内から外に出てこられて、不利を受けたのが痛かったです、とてももったいなかったです」と敗因として直線での不利を挙げていた
・本レースを見るに前半はゆったり追走させて後半長く脚を使い、そこまで上がりの求められないレースへの適正が高そうで、ゆくゆくは長距離で活躍するタイプか
結論(再掲)
■父ハーツクライ系×母父欧州型の血統らしく全体的にスピード感に欠ける印象で、瞬発力やトップスピードを求められるレースより、長く脚を使って速い上がりの求められない2000m以上の距離に適正がある
■上記の適正を考えると時計のかかる直線は長いコースなどで狙いたく、良馬場になるとスピードも求められる開幕週のローカル1800mへの適正は疑問、重賞での好走が全く評価されないような斤量設定になれば再考の余地はわずかにあるが、基本的には消しで
Gregory