紫苑Sの各馬分析14頭目はサタデーサンライズ。
結論に買い・消しなどの大方の見解とその根拠などを記載しているため、簡単には結論を見ていただければ十分かと思います。
紫苑Sの過去レース分析とそれから得られた分析結論(レース傾向など)についてはこちらから。
基本情報(馬名:馬齢:血統(父×母父):前走:鞍上)
サタデーサンライズ:米国形×SS:前走小倉2000m1勝クラス1人気2着:◯◯
結論
■キレる脚のあるタイプではないため、現状は先行力を活かして粘り込めるようなレース展開があっており、忘れな草賞では道悪の後傾ラップを粘り込む形で2着した
■デビュー当初はやや折り合いが怪しい面もあったが、徐々に改善され近走は落ち着いて追走できており、初の関東遠征で距離延長だったオークスでも序盤に出していって落ち着いて先行できていた
■基本的には先行馬に展開が向いたレースで好走していることから重賞に入ると能力はアテにしづらく、先行できる以外に買い材料となり得る要素は少ない、枠が出て改めて評価は必要なものの基本的には消しで
全レース分析
2歳
【1】京都1800m新馬(稍重):3着:吉村
・陣営は「順調に仕上がった。跳びが大きくて、乗り味もいい馬。中距離が合いそう」とコメントしていた、追い切りは坂路主体での調整で、1週前には52.6 – 12.4が出され併せ併入していた、軽量騎手騎乗で斤量は52kg
・レースは開催10日目(Bコース2日目)で稍重の馬場の中36.0 – 61.5 – 34.4の後傾1.6で、道中をスローペースで進めると、ラストは残り3Fから1.0加速して11.4 – 11.5 – 11.5と伸びる展開で、上位の上がりを使った馬が4着までを独占した
・中枠からスタートするとやや行きたがるのを抑えられながら中団の馬群を追走した、道中はそれなりに落ち着いて追走できていた、勝負所では馬群の位置取りのまま加速に付き合うと中団の馬群から少し外へ出されるように直線へ、直線では真っ直ぐ走って脚を伸ばしたが相対的に伸ばせるほどではなく3着まで
【2】京都1800m未勝利:1着:1ヶ月:吉村
・追い切りは併用で全体的に時計は軽めだった、軽量騎手騎乗で斤量は53kg
・レースは開催18日目(Cコース4日目)の馬場の中35.9 – 61.9 – 34.1の後傾1.8で、道中をスローペースで進めると、ラストは残り3Fから1.1加速して11.4 – 11.3 – 11.4と伸びる展開で、4角で5番手以内の馬が5着までを独占する先行決着
・内目の枠からスタートすると出ていって2番手の外を追走した、道中は落ち着いて追走できていた、勝負所では残り3Fから少しずつ促されて逃げ馬と並んで直線へ、直線では2着だった逃げ馬との叩き合いになり一度前に出られたが、ゴール前で差し切って優勝
・勝ち馬よりは斤量が2kg軽かった
・高速上がり戦で勝ち上がり、未勝利レベルではあるもののある程度速い脚を使える
3歳
【3】エルフィンS(L)(京都1600m):6着:2ヶ月半:吉村
・追い切りは併用で、1週前にはWで自己ベスト82.4 – 67.0 – 11.9が馬なりで出されていた、当週はデビューから3戦続けて坂路で単走、2ヶ月半と間隔は空いていたが馬体は-12kgしていた
・レースは開催4日目(Aコース4日目, 積雪の影響で中止になった土曜競馬の代替)の馬場の中35.3 – 60.5 – 34.8の後傾0.5で、序盤を平均ペースで入ると600-1000mが12.7 – 12.5と緩んだ、ラストは残り3Fから0.7加速して11.8 – 11.3 – 11.7と伸びる展開で、4角で3番手以内の馬が圏内を独占し、1, 2着馬は上位の上がりを使った馬だった
・中枠内目からスタートすると出ていって行きたがるのを抑えられながら好位の馬群を追走した、勝負所でもポジションは変えず馬群で加速に付き合って中団馬群の内目から直線へ、直線では残り100mまで右手前のまま走ると自身より前の馬に離されるような形で伸ばせず6着まで
【4】忘れな草賞(L)(阪神2000m)(稍重):2着:2ヶ月:幸
・陣営は「フットワークからは二千でも良さそうなタイプ。初の阪神に対応できれば」とコメントしていた、追い切りは併用で当週の坂路では最終追いとして初めて併せ馬が行われていた
・レースは開催14日目(Bコース4日目)で雨が降り稍重になった馬場の中37.4 – 62.7 – 35.7の後傾1.7で、道中をスローペースで進めるとラストは残り4Fから0.5加速して12.3 – 12.0 – 11.7 – 12.0と伸びる4F戦で、上位の上がりを使った4頭が4着までを独占する決着
・中枠からスタートすると内へ寄せて好位のインを追走した、道中は少し行きたがるのを抑えられながらの追走となっていた、勝負所では逃げ馬の後ろにつけて馬群の加速に付き合うと残り3Fから促されて2列目の最内から直線へ、直線では1つ外の勝ち馬を追いかけるように追われるとしっかり脚を使って伸びたが自身より前から抜け出した馬には迫れず2着まで
・先行馬にもキツくないペースで差し馬のキレが削がれるような馬場だったことを考慮すると多少展開利はあったか
【5】オークス:15着:1ヶ月半:田辺
・陣営は「もともと延びていいと思っていたし、前走も上手に立ち回れていたので二四でも問題ないはず。あとはスタンド前発走になるので、落ち着いて臨めれば」とコメントしていた、追い切りは併用で併せ馬は行われていたが時計は終い重点、初の関東遠征
・レースは開催10日目(Bコース4日目)で前日の雨の影響があり稍重から良へ回復した馬場の中34.8 – 60.0 – 34.7の後傾0.1で、序盤を速めのペースで入ったが中盤は12.5以上が6F続いて緩む形、ラストは残り3Fから0.9加速して11.6 – 11.4 – 11.7と伸びて上がり3位以内を使った馬が圏内を独占し、7位までを使った馬が7着までを独占する末脚決着
・中枠からスタートすると出ていって好位の外目を追走した、距離延長で初の関東遠征だったが道中はしっかり折り合って追走できていた、勝負所では残り3F手前から促されて好位の外目から直線へ、直線では残り300m付近から脚色が鈍って15着敗戦
【6】小倉2000m1勝クラス:2着:1ヶ月半:坂井
・陣営は「いい状態で帰厩。落ち着きが出て心身の成長も感じる」とコメントしていた、追い切りは併用で時計は終い重点、当週はエルフィンS以来坂路単走で調整されていた、初の古馬との対戦
・レースは開催7日目(Aコース7日目)の馬場の中35.9 – 61.6 – 36.5の前傾0.6で、道中をスローペースで進めると、ラスト4Fは12.2 – 12.5 – 12.1 – 11.9とラストは抜け出した勝ち馬がラップを引き上げる展開
・外目の枠からスタートすると内へはこだわらず2番手の外を追走した、道中は落ち着いて追走できていた、勝負所ではほとんど馬なりで加速に付き合って先頭に立って直線へ、直線では脚を使って抜け出しにかかったが最内から鋭く伸びた勝ち馬には0.4秒離された2着まで、3着は1馬身離していた
結論(再掲)
■キレる脚のあるタイプではないため、現状は先行力を活かして粘り込めるようなレース展開があっており、忘れな草賞では道悪の後傾ラップを粘り込む形で2着した
■デビュー当初はやや折り合いが怪しい面もあったが、徐々に改善され近走は落ち着いて追走できており、初の関東遠征で距離延長だったオークスでも序盤に出していって落ち着いて先行できていた
■基本的には先行馬に展開が向いたレースで好走していることから重賞に入ると能力はアテにしづらく、先行できる以外に買い材料となり得る要素は少ない、枠が出て改めて評価は必要なものの基本的には消しで
Gregory