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ケイデンスコール 【札幌記念2022】

基本情報

ケイデンスコール:牡6歳:ロードカナロア×ハーツクライ:マイラーズC12人気15着:古川吉

結論

■一瞬のキレというよりはタフな展開の中で末脚を伸ばしたいタイプで、スローからの瞬発力勝負より前が流れて差し込める展開に適性がある、GⅡ以上で好走した3戦はいずれも前傾ラップ(入りの3Fより上がりの3Fが遅い)であった
■2ヶ月以上の休み明けでは(1-0-0-10)という成績で、唯一好走したのは絶好調時かつ5F通過55.8と前がかなり流れて得意な展開になった【17】戦目マイラーズCのみで、休み明けよりも叩いてからの方が良いタイプ
■過去に複数回夏場に弱いとの旨のコメントが出されており、北海道とはいえ夏真っ盛りの今回得意な季節ではない
■今回は①夏、②休み明け、③2000m(過去に「マイルがベスト」、「ラスト1Fで止まった(中山記念1800m)」などのコメントあり)と得意ではない条件がそろっており、パンサラッサが飛ばして上がりかかりそうな展開には適性がありそうだが、ここは切りで臨みたい

全レース分析

2歳

【1】中京1600m新馬:福永
・追い切りは坂路とCWの併用で盛んに併せ馬が行われ先着していた、最終は坂路で4F53.5 – 12.4
・レースは37.4 – 64.0 – 33.7で残り3Fから1.2加速して12.0 – 10.7 – 11.0と末脚求められる展開
・外枠から好スタートを切ると中団の外で勝ち馬を前に見ながら追走、残り3Fから外から追い出されると抜け出して一瞬先頭に立ったが勝ち馬との競り合いでわずかに及ばず上がり最速で2着

【2】新潟1600m未勝利:1ヶ月:福永
・追い切りは坂路からのCWで共に終いを伸ばすような内容で併せ先着していた
・レースは35.4 – 60.3 – 34.0で残り3Fから1.1加速して11.4 – 11.0 – 11.6という展開
・中枠からスタートすると中団の外を折り合って追走、勝負所外目から直線へ進入すると余裕を持った感じで残り2Fから追い出された、抜け出してからは遊んでいるようなところもあったが上がり最速で優勝、陣営からは次走時に「勝った前走でも物見をしていた」とある

【3】新潟2歳S:1ヶ月:石橋
・ここも1週前坂路、当週はCWで併せ馬を消化と前走と同様のパターン
・レースは雨の影響残る稍重の中36.3 – 61.5 – 34.0で3Fから1.1加速して11.4 – 10.6 – 12.0という展開
・中枠からスタートすると中団後方の外目を折り合って追走、いくらか発汗していた、4角かた直線で大外に出されると手前を変えておらず残り500m付近亜で騎手に合図出されて右手前に替えた、直線追われると長く脚を使って上がり最速で優勝、キレがあるというよりは長い直線で失速せずという伸び方

【4】朝日杯FS:4ヶ月:C.デムーロ
・追い切りは坂路主体で1週前のみCW、最終は坂路で4F52.5 – 12.5で併せ先着
・レースは小雨の降る良馬場の中35.3 – 59.5 – 34.4で残り4Fから0.6加速して11.8 – 11.3 – 11.2 – 11.9という展開
・中枠外目からスタートすると直後若干挟まれる形になり後方外目から、勝負所残り3F手前から追い出されるも前との差は詰められず後方外から直線へ、そのまま全く伸びず13着敗戦、レース後鞍上からは「走る気持ちがなかった」との趣旨のコメントが出されており、敗因は休み明けとスタート直後挟まれたことの2つ可能性として考えたい

3歳

【5】毎日杯:3ヶ月:北村友
・マイル以外を使うのは初、別定戦で斤量は+1kgの57kg、戦前陣営からは「良くなるのはもう少し先だけど」とコメントがあった、追い切りは坂路とCWの併用で毎週併せ馬が行われていた、最終はCWで半マイルから
・レースは36.5 – 60.7 – 34.3で残り3Fから1.0加速して11.2 – 11.2 – 11.9という展開
・中枠内目からスタートすると馬なりで中団のインを追走、勝負所各馬外からポジション上げて行ったが本馬は内で動けず残り3Fの地点で後方のインを追走、直線内から空いた馬場の真ん中の方へ出されると伸びて抜け出し上がり最速を使ったが4着まで
・新潟で長い脚を使って重賞勝ちしているように先行馬も楽ができるスローよりは前が垂れてくるようなタフ目な展開の方が向く可能性が高い

【6】NHKマイルC:1ヶ月半:石橋
・初の関東遠征、追い切りは1週前にCWで負荷をかけて併せ遅れ、最終追いは初の安東輸送を考慮してか坂路で単走で終い重点、最終追い切りが単走で行われるのは初
・レースは33.9 – 57.8 – 34.6で残り3Fから0.7加速して11.3 – 11.3 – 12.0という展開で本馬にとって初の前傾ラップ(入りの3Fが上がり3Fより速い)
・大外枠からスタートすると折り合って後方の外を追走、道中600m – 1000mで11.9 – 12.0とラップ緩んだところで外から自然とポジション上げると中団後方の大外から直線へ、比較的真っ直ぐ走って上がり最速を使っての2着、前が多少苦しいような前傾ラップで長く脚を使っての好走

【7】関屋記念:3ヶ月:石橋
・3歳牡馬で斤量は53kg、追い切りは1週前にCWで併せ馬、最終は坂路で終い重点単走と前走NHKマイルと同じパターンも、1週前の週末に追い切られてない点はキャリアで初だった
・レースは34.7 – 58.0 – 34.1で馬群を離した逃げ馬が垂れてきたことで残り2Fから1.0加速する展開で、ラスト3Fは11.8 – 10.8 – 11.5
・内枠からスタートすると徐々に外に出されて3角手前では中団後方の外を追走、直線外から進入すると残り500mから追われたが伸びられずの14着敗戦、レース後鞍上からは「返し馬からいつもと違う少し変な汗をかいていました、もしかすると暑さが堪えたのかもしれません。」とコメントがあり、敗因としては夏の暑さ、休み明け、後傾ラップを考えたい(この後の戦歴を見て苦手な条件を絞り込んでいく)

【8】東京1600mキャピタルS(L):3ヶ月半:北村友
・追い切りはオール坂路で行われ1週前に4F51.5 – 12.2で併せ先着、当週は終い重点で単走、オール坂路での調整は初で馬体は+12kgしていた
・レースは雨の降る不良馬場の中35.0 – 59.1 – 36.7で馬場の割に前半飛ばしたことで上がりかかる展開で、本馬にとって初の道悪
・中枠外目からスタートすると中団後方の外を追走、道中は幾分走りづらそうにしていた、直線一番外から追い出されるも伸びられずの最下位17着、道悪での敗戦となったが一度も結果出ていない休み明けの条件であり、道悪が苦手と決めつけるのは早計か

4歳

【9】東京新聞杯:2ヶ月半:石橋
・追い切りは前走に続いてオール坂路での調整で【5】戦目の毎日杯以来最終追い切りでも併せ馬が行われていた、陣営は「NHKマイルC時の状態に近づきつつあるので」とコメントしており、この時期は本調子でなかったことが窺える
・レースは34.7 – 58.1 – 34.9で残り3Fから0.3加速して11.5 – 11.6 – 11.8とゴールへ失速するラップ
・中枠からスタートすると中団外目で勝ち馬の外を追走、直線も外目から進入しなんの邪魔もなく追い出されたが伸ばせずの12着敗戦、レース後鞍上からは上手くいったが追い出してからの反応がイマイチだったとの旨のコメントが出されており、間隔が2ヶ月以上あくような休み明けは動けない可能性

【10】金鯱賞:1ヶ月:中谷
・初の2000m以上戦、ここも坂路主体だったが最終はPコースで単走終い重点、レースでは初めてチークピーシーズを着用していた
・レースは37.9 – 63.6 – 33.8で残り4Fから0.6加速して11.8 – 11.2 – 11.1 – 11.5と末脚求めれる展開
・最内枠からスタートすると控えて中団のインを追走、道中もしっかり折り合っていた、直線はいくらか外目に出され勝ち馬の後ろから追われるも相対的に伸ばせずの敗戦、上がりが求められる苦手な展開ではあった

【11】新潟大賞典:2ヶ月:中谷
・ハンデ56kg、ここも坂路主体で1週目にPコースで併せ先着、当週は坂路で単走
・レースは35.1 – 59.7 – 35.4で残り4Fから0.5加速して11.5 – 11.2 – 11.4 – 12.8とラスト1F大きく失速する展開
・外枠からスタートすると控えて中団の外を追走、直線も外から進入するとしっかり追われたが全く伸びられず12着敗戦、2ヶ月と間隔空いたのはあるが精神的な問題も孕んでの大敗続きの可能性が高い

【12】ポートアイランドS(L)(中京1600m):5ヶ月:岩田康
・別定で斤量は+2kgの58kg、追い切りはオール坂路で最終追い切りは終い重点で併せ併入
・レースは34.1 – 57.9 – 35.1でラスト3Fは11.7 – 11.5 – 11.9と得意なマイルでの前傾ラップ
・中枠外目からスタートすると2000mを使っていた影響か二の脚つかず後方から、道中は後方のインを追走し直線も内から追い出された、徐々に外に出されると外から内に寄った馬に前をカットされる不利、この影響もあっての11着敗戦、不利があったがなくてもそこから伸びる雰囲気ではなかった

【13】信越S(L)(新潟内回り1400m):中1週:吉田隼
・ハンデ56kg、追い切りは坂路で軽め単走が1本
・レースは34.2 – 34.7の前傾0.5で残り2Fから0.8加速して11.1 – 11.7の展開
・中枠からスタートすると後方の外を若干追っつけられながら追走、残り3Fから追い出されて外目をポジション上げていくと、ここ最近なかったような手応えで外目から直線へ進入、追い出されると上がり2位を使って5着、上がり2位以内は【6】戦目NHKマイル以来で、叩いた後、前傾ラップと得意な条件揃い好走

【14】オーロC(L)(東京1400m):1ヶ月:岩田康
・ハンデ56kg、追い切りは坂路で終い重点が2本
・レースは35.2 – 57.9 – 34.6で残り3Fから0.5加速して11.1 – 11.3 – 12.2とゴールへ失速するラップ
・中枠からスタートすると中団のインを追走、道中は多少手綱引かれるほど前進気勢があった、直線では馬群大きく外に出される中、その中では内の方を追い出されるも伸ばし切れず上がり3位で6着

5歳

【15】京都金杯(中京1600m):1ヶ月半:岩田康
・ハンデ56kg、ここも【12】戦目ポートアイランドSから引き続いてオール坂路での調整で最終追いは終い重点で単走
・レースは35.2 – 58.5 – 34.6で残り3Fから0.3加速して11.3 – 11.3 – 12.0という展開
・内枠からスタートすると多少ポジション取りに行って中団前目のインを追走、道中も手応えある感じで追走すると番手を上げて好位から直線へ進入、上がり3位で伸びての優勝
・6戦連続で【13】戦目信越S(L)まで上位の上がりを使えていなかったが、ここ2戦ではともに上がり3位以内と復調してきている、成長や得意な展開というよりはやはり精神的な問題が大きかったか

【16】中山記念:1ヶ月半:岩田康
・初の中山、初の小回りで【5】戦目毎日杯以来の右回りコース、ここもオール坂路での調整で最終は終い重点単走
・レースは34.9 – 57.8 – 35.3で前半飛ばして、道中から勝負所も大きな加減速のないスピード能力も求められるタフ目な流れ
・内目の枠からスタートすると中団前目のインを勝ち馬と並んで追走、勝負どころよいコーナリングで前との差を詰めていくと直線も器用に内を突いた、上がり最速で抜け出したが外から差されての2着、レース後鞍上から「最後100mで止まった」とコメントがあったと調教師が明かしていた、レース振りから止まったようには見えなかったがベストは1600mの可能性も

【17】マイラーズC(阪神1600m):2ヶ月:古川吉
・追い切りはオール坂路でオール単走、追い切りが全て単走で行われるのは中1週だった【13】戦目信越S(L)を除けば初めて
・レースは33.3 – 55.8 – 35.6で前半からかなり飛ばして後半にかけて失速して上がりかかる展開
・内目の枠からスタートすると縦長になった馬群の中団後方外目を追走、スムーズに外目に出されて直線へ進入すると上がり2位でじわじわ伸びて優勝、2ヶ月の間隔でも結果を出した
・中山記念、マイラーズCと前半の1000mが58.0を切るような流れを追走していても自分なりに直線は脚を使える強みがある

【18】安田記念:1ヶ月:岩田康
・追い切りは坂路で単走オンリーで終い伸ばすような内容、陣営からは「前走のように流れてほしい」とコメント
・レースは34.9 – 57.8 – 33.9で残り3Fから0.2加速して11.2 – 11.0 – 11.7という展開
・外枠からスタートすると中団後方の外を追走で内に2着馬グランアレグリア、前に勝ち馬ダノンキングリーを見る位置、直線外から進入すると直線も邪魔なく追い通されたが上がり33秒代では詰められず、本馬なりに脚は使ったが0.9差の10着まで

【19】毎日王冠:4ヶ月:岩田康
・追い切りはオール坂路で、2週前には【16】戦目中山記念以来の併せ馬が行われるも遅れていた、それを除いては単走、最終追いは坂路4F52.8 – 11.7で最終追いで早めの時計が出されたのは【11】戦目新潟大賞典以来、休み明けでも結果出せないかという陣営の策が見える
・レースは34.8 – 58.5 – 34.6で残り3Fから0.4加速して11.3 – 11.4 – 11.9とゴールへ失速する展開
・外目の枠から若干出負け気味のスタートを切ると少し出していき中団のインを追走、直線も内目から進入すると邪魔なく追われたが伸びられずの9着、休み明けでは一枚動きが鈍い
・次走の戦前コメントで陣営は「暑さに弱いタイプで、夏負けが尾を引いていた印象」とコメントしており、夏に弱いとの趣旨のコメントが出されるのは関屋記念時以来2度目

【20】マイルCS:1ヶ月:岩田康
・追い切りは坂路オンリー、最終追い切りは終い重点で単走
・レースは35.6 – 59.3 – 33.3で残り3Fから0.6加速して11.1 – 10.7 – 11.5と、マイルGⅠにしてはスローで末脚求められる展開
・内目の枠からスタートすると控えて中団後方のインを追走、インコースかつスローペースでの追走でポジション押し上げることはできず後方インのまま直線へ、なだれ込むような形でゴールして10着、上がり求められる展開で末伸ばせなかった形
・レース後陣営からは「岩田騎手によると『まだ本調子ではない』ということでした、短距離寄りになってきているようなので、短いところを使うかもしれません」とコメントがあった

【21】阪神C:1ヶ月:岩田康
・追い切りは坂路オンリーで【12】戦目ポートアイランドS(L)以来2週続けて併せ馬が行われていた
・レースは34.3 – 35.0で前半持続的に11.0付近で飛ばしたことでラスト3Fは11.2 – 11.6 – 12.2とゴールへ失速する展開、直線の内目は芝が禿げてなかなか荒れていた
・外枠からスタートするとレースがある程度流れたこともあり、後方のインを追走、4角から直線も内目で進入したが荒れた内を避けるように徐々に外に出しながら追われた、本馬なりに伸びてはいるが前との差を詰められるほどではなく9着

6歳

【22】東京新聞杯:1ヶ月半:石橋
・別定で斤量は+3kgの59kg、追い切りは坂路で単走オンリーで2週続けて4F51.4と早めの時計が出されていた
・レースは34.7 – 58.0 – 34.3で残り3Fから0.4加速して11.2 – 11.4 – 11.7とゴールへ失速する展開で、久々にマイルで末脚を伸ばせそうな展開(上がりだけが求められる展開ではない)
・中枠からスタートすると出して行って2番手を先行、そのまま直線に進入すると直線若干外目に出されて追われたが最後はバテたような足取りで13着敗戦、レース後鞍上からは斤量をカバーするため後ろからでは届かないと思い先行したとの旨のコメントが出されていた

【23】マイラーズC(阪神1600m):2ヶ月半:岩田康
・別定で斤量は+1kgの57kg、追い切りは坂路オンリー
・レースは稍重の中34.6 – 57.5 – 35.8で稍重としては前半から飛ばした影響で上がりかかった形
・大外枠からスタートすると枠なりで中団外目を追走、3角で後脚を滑らせるようなところがあり、そこから鞍上も脚元気にしながらの騎乗となり、4角から直線ではほとんど追わずにゴール付近では止めており最下位15着敗戦
・レース後陣営からは「道中でトモをぶつけられたそうです、上がり運動の際も歩様がおかしかったし参考外ですね」とコメントあり、鞍上が無理をしなかった結果

結論(再掲)

■一瞬のキレというよりはタフな展開の中で末脚を伸ばしたいタイプで、スローからの瞬発力勝負より前が流れて差し込める展開に適性がある、GⅡ以上で好走した3戦はいずれも前傾ラップ(入りの3Fより上がりの3Fが遅い)であった
■2ヶ月以上の休み明けでは(1-0-0-10)という成績で、唯一好走したのは絶好調時かつ5F通過55.8と前がかなり流れて得意な展開になった【17】戦目マイラーズCのみで、休み明けよりも叩いてからの方が良いタイプ
■過去に複数回夏場に弱いとの旨のコメントが出されており、北海道とはいえ夏真っ盛りの今回得意な季節ではない
■今回は①夏、②休み明け、③2000m(過去に「マイルがベスト」、「ラスト1Fで止まった(中山記念1800m)」などのコメントあり)と得意ではない条件がそろっており、パンサラッサが飛ばして上がりかかりそうな展開には適性がありそうだが、ここは切りで臨みたい

Gregory

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