紫苑Sの各馬分析15頭目はキューティリップ。
結論に買い・消しなどの大方の見解とその根拠などを記載しているため、簡単には結論を見ていただければ十分かと思います。
紫苑Sの過去レース分析とそれから得られた分析結論(レース傾向など)についてはこちらから。
基本情報(馬名:馬齢:血統(父×母父):前走:鞍上)
キューティリップ:リアルスティール×欧州型:前走新潟1800m1勝クラス5人気4着:武藤
結論
■これまでよく出遅れているように、現状ゲートでの駐立が安定せず出遅れのリスクをはらんでいる
■前々走の福島1800m1勝クラスでは3, 4角を上手くコーナリングして加速できており、コーナーでの加速を求められる直線の短い小回りコースでも対応できるタイプと見る
■その前々走では1勝クラスで0.1秒差まで走っておりこのクラスは突破できる力があるものの、重賞に入って相手が一気に強化される今回強気になれる要素は少ない、それなりの差し脚とコーナリングがプラスの点のため、差しの入る展開を想定して内目の枠に入れば最後の最後の相手1点に検討の余地はあるが、基本的には消しの方向で
全レース分析
2歳
【1】東京1600m新馬:2着:松岡
・陣営は「骨瘤で再仕上げになったが、後遺症のない状態。前向きな気性は新馬向きです」とコメントしていた、追い切りはW主体で併せ馬も行われていた
・レースは開催15日目(Cコース3日目)の馬場の中35.5 – 61.0 – 34.5の後傾1.0で、道中をスローペースで進めると、ラストは残り3Fから1.4加速して11.7 – 11.4 – 11.4と伸びる展開
・最内枠からスタートすると物見をして行き脚がつききらず促されながら外へ誘導されて中団後方の外を追走した、勝負所では少し手綱と喧嘩して頭を上げるシーンもありながら残り3F手前から馬群の外から進出を開始すると中団の大外になって直線へ、直線では真っ直ぐ走って伸ばしたが好位から抜け出した馬には及ばず2着まで
3歳
【2】東京1800m未勝利:6着:2ヶ月:松岡
・陣営は「内枠で、張ってあるロープに物見して置かれながらも2着。チャンスは十分」とコメントしていた、追い切りはWでの単走オンリーで調整されていた、2ヶ月の休み明けで馬体は+18kgしていた
・レースは開催1日目(Dコース1日目)の馬場の中36.5 – 62.4 – 34.1の後傾2.4で、道中をスローペースで進めると、ラストは残り3Fから1.2加速して11.5 – 11.1 – 11.5と伸びる高速上がり戦で4角3番手以内の3頭が1, 3, 4着する先行有利
・最内枠からゲートで若干チャカついて出遅れたが出ていって中団のインを追走した、道中は少し手綱と喧嘩している様子だった、勝負所では中団のインの動けない位置で馬群の加速に付き合って中団の最内から直線へ、直線では狭い進路を縫いながら追われたが相対的に伸ばすことはできず6着まで
【3】東京1600m1勝クラス:7着:中2週:松岡
・陣営は「18kg増の前走は太かった。中間で絞れたし、能力は1勝クラスでも通用する」とコメントしていた、追い切りはW主体で最終追いには併せ馬も行われていたが時計は前走と比較して軽く、馬体は前走からプラマイゼロだった
・レースは開催8日目(Dコース8日目)の馬場の中36.3 – 61.2 – 33.8の後傾2.5で、道中をスローペースで進めると、ラストは残り3Fから1.1加速して11.3 – 11.0 – 11.5と伸びる高速上がり戦で上位の上がりを使った馬が4着までを独占した
・内目の枠から出負け気味のスタートを切ると内へ誘導されて好位のインを追走した、道中は前走同様少しひっかかるような様子だった、そのまま前に逃げ馬を見る好位のインから直線へ、直線では最内の進路取りのまま追われたが前に離される一方で7着敗戦
・敗因は折り合いで脚が溜まっていないか、上がりの速い競馬が合わないか、純粋に能力が足りないかのいずれかと考えられる
【4】中山ダート1800m未勝利(稍重):7着:中2週:松岡
・陣営は「初ダートだけど血統、走りから対応は可能」とコメントしていた、追い切りは坂路とWが1本ずつで当週にはWで自己ベスト82.1 – 65.2 – 11.8が併せ馬で出されていた、牝馬限定もあって出走を決めたと考えられる
・レースは開催5日目で稍重の馬場の中37.6 – 63.1 – 40.7とかなり上がりのかかる展開
・外枠からゲートでチャカついていたが五分のスタートを切ると中団後方の外を追走した、向正面では馬群の外へ出されて進出し3角では中団の外の位置取りとなっていた、勝負所ではそのまま促されて馬群の外をまわって進出して中団前目の大外から直線へ、直線では右手前のまま懸命に伸ばしたが前に迫れるほどではなく7着敗戦
【5】東京1800m未勝利:3着:1ヶ月半:横山武
・陣営は「ダートの前走は参考外でしょう。千八での実績は欠くけど持つはずで改めて」とコメントしていた、追い切りはW主体で併せ馬も行われていた、鞍上は初の乗り替わり
・レースは開催4日目(Aコース4日目)の馬場の中36.5 – 61.9 – 33.9の後傾2.6で、道中をスローペースで進めると、ラストは残り3Fから1.6加速して11.2 – 11.3 – 11.4と伸びる高速上がり戦
・中枠からゲート内で落ち着かない様子だったが五分のスタートを切ると出ていって中団の馬群を追走した、道中は相変わらず口向きが落ち着かない様子だった、3角までには外の馬がいなくなり中団の外の位置取りとなっていた、勝負所では馬群の外をまわって前との差を詰めて中団の大外から直線へ、直線ではしっかり脚を使って上がり最速33.4で伸びたが前には迫りきれず0.4秒差の3着まで
【6】東京1600m未勝利:2着:中2週:横山武
・追い切りは変わらずのパターン
・レースは開催9日目(Bコース3日目)の馬場の中34.6 – 58.9 – 35.1の前傾0.5で、道中を緩みきらないラップで進めると、ラスト3Fは12.2 – 11.3 – 11.6と残り2Fからの加速が大きな展開
・大外枠からスタートすると出ていって枠なりに中団の外を追走した、道中はペースが多少流れた分これまでより走りやすそうだった、勝負所でも馬群の外をまわると4角では大きく外をまわって中団の大外から直線へ、直線では外から脚を伸ばしたが内目の馬群から抜け出した勝ち馬にハナ差交わされて2着
【7】東京1600m未勝利:1着:中1週:横山武
・陣営は「4角でかなり外を回される不利があって前走は小差の2着。今度こそですね」とコメントしていた、追い切りは坂路とWで1本ずつで終い重点の内容
・レースは開催13日目(Cコース3日目)の馬場の中34.9 – 58.2 – 35.3の前傾0.4で、道中をクラスを考えるとハイペースで持続的なラップで進めると、ラスト3Fは11.6 – 11.6 – 12.1と加速のは入らない展開で、上位の上がりを使った3頭で圏内を独占した
・最内枠から出負け気味のスタートを切ると中団のインを追走した、道中は相変わらず少し手綱と喧嘩する様子だった、勝負所でも終始最内を追走するとそのまま中団のインから直線へ、直線では進路を求めて外へ誘導されるとラストは2位より0.5秒速い上がり最速34.4の脚で伸びて先に抜け出した馬を差し切って優勝
【8】福島1800m1勝クラス:5着:1ヶ月:横山典
・陣営は「器用さがあるので小回りは対応可能。軌道に乗ってきた今なら昇級初戦でも」とコメントしていた、追い切りはW主体で近走と比較すると速い時計で調整されていた、芝の右回りは初で、古馬との対戦も初、斤量は53kg
・レースは開催6日目(Bコース2日目)の馬場の中35.6 – 60.6 – 36.1の前傾0.5で、道中を平均ペースで進めると、ラストは残り4Fから0.5加速して12.0 – 11.9 – 12.0 – 12.2と上がりを要する展開で、4角3番手以内の馬でのワンツー決着
・大外枠からスタートすると枠なりに中団後方の外を追走した、道中に鞍上は手綱を引き気味だったが向正面に入ると少し落ち着いた、勝負所では残り4Fから徐々に促され中団の大外から直線へ、直線では大外からじわじわと伸びてきてゴール前では一番の伸び脚で迫ったが勝ち馬から0.1秒差の5着まで
・3, 4角では小回りコースでも上手くコーナリングできていた
【9】新潟1800m1勝クラス:4着:1ヶ月:江田
・陣営は「もう少し距離があったら差し切っていました。外回りは合うはずで期待十分」とコメントしていた、追い切りはW主体週末坂路での調整で、1週前に速めの時計が出されていた
・レースは開催7日目(Aコース7日目)の馬場の中34.8 – 59.4 – 33.5の後傾1.3で、道中を平均ペースで進めると、ラストは残り3Fから0.5加速して11.4 – 11.0 – 11.1と伸びる展開で、上位の上がりを使った2頭でのワンツー決着
・内枠から相変わらずゲートでの駐立が悪く出遅れると控えて後方のインを追走した、道中から勝負所でも終始最内をまわってきて中団後方のインから直線へ、直線では進路を求めて外へ出されて追われたが伸ばしきれず勝ち馬から1.3秒差の4着まで
結論(再掲)
■これまでよく出遅れているように、現状ゲートでの駐立が安定せず出遅れのリスクをはらんでいる
■前々走の福島1800m1勝クラスでは3, 4角を上手くコーナリングして加速できており、コーナーでの加速を求められる直線の短い小回りコースでも対応できるタイプと見る
■その前々走では1勝クラスで0.1秒差まで走っておりこのクラスは突破できる力があるものの、重賞に入って相手が一気に強化される今回強気になれる要素は少ない、それなりの差し脚とコーナリングがプラスの点のため、差しの入る展開を想定して内目の枠に入れば最後の最後の相手1点に検討の余地はあるが、基本的には消しの方向で
Gregory