東京新聞杯の各馬分析12頭目はオールナット。
結論に買い・消しなどの大方の見解とその根拠などを記載しているため、簡単には結論を見ていただければ十分かと思います。
東京新聞杯の過去レース分析とそれから得られた分析結論(レース傾向など)についてはこちらから。
基本情報(馬名:馬齢:血統(父×母父):前走:鞍上:斤量)
オールナット:牡4歳:サトノダイヤモンド×米国型:前走京都1800m3人気1着:北村友:57kg
結論
■少し気性面が難しく道中はハミを噛みながら進むようなタイプで、1勝クラスこそメンバーレベルも高くなく2600mで勝ち上がったが、道中の様子から適距離は長距離ではない
■末脚は一瞬でキレるというよりは減速しないような伸びをするタイプで、ここ2戦を京都1800mで連勝しているように、坂の下りで勢いを付けて惰性で伸ばせる京都外回りは現状ベストコースである
■東京新聞杯では距離短縮で臨んだ馬が穴をあけているケースも多く、道中の折り合いを考えても距離短縮は悪くない、一方で、函館の2戦ではゲートでの駐立が怪しくあおるようなスタートを切っており、テンションの面を考えると初めての関東競馬には不安が残る、相手関係を考えれば人気はなさそうなので相手には
全レース分析
2歳
【1】京都2000m新馬(重):1着:北村友
・追い切りは坂路オンリーで、終い重点の時計が目立っていた
・レースは開催3日目(Aコース3日目)の重馬場の中38.1 – 65.3 – 34.4の後傾3.7で、道中をスローペースで進めると、ラスト4Fは12.6 – 12.1 – 11.0 – 11.3と残り2Fからの加速が大きな展開
・内枠からスタートすると行きたがるのを抑えられながらハナへ、道中はスムーズに進めると、勝負所でも大きくペースアップはせず、一団になった馬群の先頭で直線へ、直線ではグイグイと伸びて抜け出すとラストまで余裕を持って後続を離して2馬身差の完勝
【2】京都2歳S:7着:1ヶ月半:北村友
・陣営は「使った上積みは大きく、精神面や動きの良さからも満足のいく状態」とコメントしていた、追い切りは坂路での単走オンリーで3週続けてジョッキーが騎乗していた、1週前には自己ベストタイの54.0 – 11.9が出されていた
・レースは開催16日目(Cコース3日目)の馬場の中35.0 – 59.1 – 35.9の前傾0.9で、前半を緩まないペースで進めると、1000-1200mを12.8と緩めて、ラストは残り4Fから0.8加速して12.0 – 11.9 – 11.9 – 12.1と加減速の少ない展開
・最内枠からスタートすると出て行って逃げ馬から3馬身差ほどの2番手を単独で追走した、道中は落ち着いて追走できていた、勝負所では少しずつ促されたが抜群には加速できず1列目の内から2頭目から直線へ、直線ではややしんどそうな様子で目立つ脚は使えず7着まで
・レース後鞍上は「新馬の時とペースも違い2番手からだったけど逆にリズムは良かった。流れもしんどく、さすがに外から来られた時に反応できなかった。このペースで2番手でレースができたことが次につながってくれれば」とコメントしていた
3歳
【3】小倉2000m1勝クラス:3着:2ヶ月半:北村友
・追い切りは前走に続いて坂路での単走オンリーで、1週前には自己ベスト53.0 – 11.8が出されていた
・レースは開催10日目(Bコース2日目)の馬場の中37.0 – 62.6 – 34.8の後傾2.2で、道中をスローペースで進めると、ラストは残り4Fから0.4加速して12.2 – 11.8 – 11.6 – 11.4と伸びる加速ラップ
・内枠からスタートすると出て行って好位の外を追走した、向正面で馬群の位置取りになると、勝負所では残り400m手前から促されて加速して前との差を詰めて1列目の大外から直線へ、直線ではそれなりに伸びたがラストは1, 2着馬に伸び負けて3着まで
【4】中京2200m1勝クラス(重):2着:1ヶ月半:ムルザバエフ
・追い切りは相変わらず坂路でオール単走
・レースは開催6日目(Bコース6日目)で小雨が降って重馬場になった馬場の中35.8 – 62.9 – 35.6の後傾0.2で、道中をスローペースで進めると、ラスト3Fは12.6 – 11.3 – 11.7と残り2Fからの加速が大きな展開
・最内枠からスタートすると控えて中団のインを追走した、道中はやや行きたがって引っかかっていた、向正面では外から各馬がポジションを押し上げたことで3角では後方のインになった、勝負所ではインの位置取りのままコーナーをまわってくるとそのまま後方のインから直線へ、直線では最内に進路を取って追われるとスピードに乗り切れない感じではあったもののラストまで大きく減速せずに伸びて2着
・道悪の馬場の中終始インをまわったが、直線でも最内はそこまで芝の塊が飛んでおらず、内目の馬場は悪くなかったか
【5】函館2600m1勝クラス:1着:3ヶ月:北村友
・追い切りは坂路で単走で調整され、1週前から函館のWでの追い切り、最終追いはジョッキー騎乗で終い重点の時計だった
・レースは開催6日目(Aコース6日目)の馬場の中36.9 – 59.9 – 38.0の前傾1.1で、道中をハイペース気味に進めると、後半5Fは12.7 – 12.8 – 13.4 – 12.3 – 12.3と減速していって残り2Fから1.1加速して上がりを要する展開で、上位の上がりを使った3頭が圏内を独占した
・内枠からややゲートでの駐立が悪くあおってスタートすると、序盤は頭を上げて手綱と喧嘩しながら単独で3番手を追走した、道中は逃げ馬が2番手を10馬身以上離して大逃げを打っていた、本馬は2周目に入るとペースアップの分もあってか折り合って追走できていた、勝負所ではスムーズに加速して前に迫ると先頭に立って直線へ、直線ではラストまでしっかりとした脚取りで伸びると3馬身半抜けて快勝、ここでは力が違った
【6】函館2600m2勝クラス(稍重):4着:中1週:北村友
・陣営は「イレ込みに課題が残ったので、その点を意識して調整」とコメントしていた、追い切りはジョッキー騎乗で函館のWで単走軽めが1本
・レースは開催10日目(Bコース2日目)で稍重になった馬場の中39.0 – 64.0 – 36.7の後傾2.3で、道中をスローペースで進めると、ラストは残り4Fから0.6加速して12.2 – 12.2 – 12.3 – 12.2と加減速が少なく上がりを要する展開
・内枠から前走同様ゲートでの駐立が悪く出負け気味のスタートを切ると控えて中団のインを追走した、序盤は前走よりマシだったが手綱と喧嘩している様子だった、道中は折り合いに専念してポジションを下げて3角では中団の馬群の位置取り、勝負所では馬群のまま加速すると4角で外に出されて中団の外目から直線へ、直線ではまわりと同程度の脚しか使えず4着まで
・前走こそ低級戦×長距離という条件で力でねじ伏せたが、折り合いなどからして長距離が向くタイプではない
【7】京都1800m2勝クラス:1着:3ヶ月:北村友
・陣営は「菊花賞を目指していたが、方針転換して距離を詰める」とコメントしていた、追い切りは相変わらず坂路での単走オンリーでの調整、3ヶ月の休み明けで馬体は+10kgしていた
・レースは開催4日目(Aコース4日目)の馬場の中35.3 – 59.0 – 34.5の後傾0.8で、道中を平均からややスローペースで進めると、ラストは残り4Fから0.2加速して11.8 – 11.6 – 11.5 – 11.4とゴールまで加速するラップ
・8頭立ての3番枠からスタートすると出て行って中団の外を追走した、勝負所では残り700m付近から促されると前との差を詰めて中団の外から直線へ、直線ではグイグイと伸びるとラストは上がり2位の脚で前を差し切って優勝
・これまでのレースぶりから、道中に緩急がある展開でスピードを出し入れするよりはワンペースで進めた方が自分の脚を使えるタイプに見える
【8】京都1800m3勝クラス:1着:1ヶ月半:北村友
・追い切りはいつものパターン
・レースは開催18日目(Cコース4日目)の馬場の中35.5 – 60.4 – 33.6の後傾1.9で、道中を平均程度のペースで進めると、ラストは残り4Fから0.6加速して11.9 – 11.4 – 11.0 – 11.2と伸びる展開で、4角5番手以内の馬で4着までを独占する先行決着
・内枠からスタートすると出て行って好位の馬群を追走した、勝負所では好位のインの位置取りになってまわってくるとそのまま好位の内目から進路を求めて外へ出されるようにして直線へ、直線では一瞬でキレるような脚ではなかったもののラストまでしっかり自身の脚を伸ばすと、前から抜け出しにかかった2着馬を差し切って優勝
結論(再掲)
■少し気性面が難しく道中はハミを噛みながら進むようなタイプで、1勝クラスこそメンバーレベルも高くなく2600mで勝ち上がったが、道中の様子から適距離は長距離ではない
■末脚は一瞬でキレるというよりは減速しないような伸びをするタイプで、ここ2戦を京都1800mで連勝しているように、坂の下りで勢いを付けて惰性で伸ばせる京都外回りは現状ベストコースである
■東京新聞杯では距離短縮で臨んだ馬が穴をあけているケースも多く、道中の折り合いを考えても距離短縮は悪くない、一方で、函館の2戦ではゲートでの駐立が怪しくあおるようなスタートを切っており、テンションの面を考えると初めての関東競馬には不安が残る、相手関係を考えれば人気はなさそうなので相手には
Gregory