Uncategorized

エフフォーリア 【有馬記念2022】

有馬記念の各馬分析5頭目はエフフォーリア。昨年の有馬記念で本命に指名してお世話になった馬です。ここ2走は関西圏で奮っていませんが、関東に戻るここでそれまで連対を外していなかったパフォーマンスを出すことができるでしょうか。昨年の年度代表馬というバイアス抜きにしても本レースはリピーターには要警戒のレースのため、注目度は高いです。

結論に買い・消しなどの大方の見解とその根拠などを記載しているため、簡単には結論を見ていただければ十分かと思います。

有馬記念の過去レース分析とそれから得られた分析結論(レース傾向など)についてはこちらから。

基本情報(馬名:馬齢:血統(父×母父):前走:鞍上)

エフフォーリア:牡4歳:エピファネイア×ハーツクライ:前走宝塚記念1人気6着:横山武

結論

■父Robert系らしくキレる脚ではなくタフで持続的な末脚が特徴で、能力の高さから若駒時には上がり勝負でも結果を出しているが本質的には先行勢が垂れるようなタフな展開の中長く良い脚を使うレースに適性がある
■近2走は関西圏で凡走しているが、敗因は以下と考える
○大阪杯
初の関西遠征で調整過程を変更し、馬の気持ちが乗らず
○宝塚記念
レコードが出るほどの極端に速いペースの中、スピードタイプではない本馬は道中追い通しになり脚がたまらず、4角時点で自身より前にいた馬で決着したように、スピード不足
■休み明けで普段通りの調整が可能で、距離も伸びて逃げ馬はタイトルホルダー1頭というメンバー構成の今回、関西圏での2度の凡走の二の舞にはならないと見る、年度代表馬が帰ってくる
■昨年はパンサラッサの飛ばす展開と前日まで稍重だった馬場の影響で上がりが36.7かかるタフな展開になったことでかなり適性向いており、本年も同じ展開が望めれば軸級だが、タイトルホルダーの単騎逃げ濃厚な本年の展開は昨年よりは向かない(あくまで昨年よりは向かないというだけ)、ここは重い印で

全レース分析

2歳

【1】札幌2000m新馬(良):1着:横山武
・追い切りは札幌芝とダートの併用で1週前には芝で併せ先着
・レースは36.4 – 61.8 – 35.9でラスト3Fは12.4 – 11.5 – 12.0と残り2Fからの加速が大きい展開
・外目の枠から驚くように出遅れると多少促していって中団の外目を追走した、勝負所外から徐々に加速していくと残り400mで先頭に立ち、上がり2位で抜け出して優勝
・ストライドがかなり広い走り

【2】東京2000m1勝クラス:1着:1ヶ月半:横山武
・追い切りはW主体で週末坂路、時計はそこそこも毎週併せ馬が行われていた
・レースは37.2 – 63.4 – 33.7で勝負所までドスローで進めて、残り3Fから1.1加速すると11.1 – 11.3 – 11.3とラストまで伸びる展開
・中枠からスタートすると序盤は若干行きたがりながら中団前目の外を追走した、道中は折り合っていた、その後3角過ぎで外から被せられると中団の内目で直線へ進入した、前が少しだけ壁になったが残り400mから開いて追い出されると広いストライドでゴールまで伸び切るような脚で上がり最速で優勝

3歳

【3】共同通信杯:1着:3ヶ月半:横山武
・追い切りはW主体で全体時計は軽め、併せ馬は行われていた
・レースは37.4 – 61.9 – 33.8で残り4Fから0.4加速すると11.9 – 11.5 – 10.8 – 11.5と残り2Fからの加速も大きい展開
・中枠から五分のスタートを切るとほぼ馬なりで3番手の外を追走した、終始外目で追走し直線は好位外目から進入すると広いストライドで持続的に伸びるような脚で抜け出して2馬身半差で優勝
・その広いストライドと持続的に伸びることができる末脚から小回りコースよりは広く直線の長いコースが向くか

【4】皐月賞:1着:2ヶ月:横山武
・追い切りはW主体の週末は坂路で、1週前には自己ベスト5F65.9 – 12.7が出され、当週は軽めの時計で併せ遅れ、休み明けだが馬体は-10kg
・レースは稍重の中36.3 – 60.3 – 37.0で序盤緩まり切らないラップから残り5Fから0.7加速すると11.4 – 11.9 – 12.1 – 12.3 – 12.6とゴールへ失速し上がりかかる展開
・中枠内目からスタートすると押して出して行って好位のインを追走した、勝負どころでも内目を周りながらついていくと、直線内から抜け出して上がり2位で優勝
・勝負所から直線での伸びはRobert的なパワフルな持続力に長けたもので、高速上がりが求められるレースよりも先行勢が垂れるようなタフな展開の中で長く脚を求められるレースで相対的にパフォーマンスを上げられる可能性が高い

【5】日本ダービー:2着:1ヶ月半:横山武
・追い切りはWで2本でともに併せ馬、全体時計は皐月賞時よりは緩く終い重点気味の内容
・レースは35.0 – 60.3 – 33.9で残り5Fから1.1加速すると11.7 – 11.4 – 11.5 – 10.8 – 11.6と早めからスパートしながら、残り2Fからの加速も大きい展開
・最内枠からスタートすると押して出して行って中団前目のインを追走した、道中の向正面中間から3角過ぎでは外からポジション押し上げてくる馬が多く、インにいた本馬はポジション下げる形になり中団のインを追走していた、直線内目から抜け出しにかかると外へヨレていきながら上がり最速で伸びるもラストはわずかに交わされての2着
・残り5Fからと早めにスパートが始まったことで長く脚を使える本馬には良い展開だったがラストはパンパンの良馬場で高速上がりが求められスピード能力で劣った形

【6】天皇賞秋:1着:5ヶ月:横山武
・追い切りはW主体の週末坂路で、いずれも全体時計はそこまで早くなかったが終い重点でしっかり併せ先着していた
・レースは昼からの雨で時計かかり始めた良馬場の中36.2 – 60.5 – 33.6で、残り3Fから0.7加速すると11.1 – 11.1 – 11.4と伸びる展開
・内目の枠からスタートすると中団前目の馬群を追走した、残り5F(3角付近)からは外に馬がいなくなり外目にスイッチして追走し、直線へは前から3列目内から5頭目付近で進入すると持続的な脚でゴールまで伸び切り抜け出して優勝
雨の影響でスピード能力が削がれる馬場になった恩恵は大きく、パワーよりになった東京の中距離は本馬にとってかなり適性の高い舞台だった

【7】有馬記念:1着:2ヶ月:横山武
・追い切りはW主体の週末坂路で前走同様全体はそこそこから終い重点の内容
・レースは良馬場(前日まで稍重)の中29.8 – 59.5 – 36.7で、前半そこそこ飛ばした展開から残り6Fから0.4加速すると12.2 – 12.4 – 12.4 – 12.2 – 12.0 – 12.5と11秒台を刻まず上がりかかる展開
・中枠から内にヨレるようにスタートするとそこまで押していかず枠なりに中団の外目を追走した、勝負所残り5F付近から徐々に加速しながら外目を進出していくと前から2列目内から4頭目付近から直線へ、上がり最速で長く脚を使い抜け出して優勝
序盤から飛ばすパンサラッサがいてタフな展開になったこと、前日まで稍重だったことなどスピード勝負に不安ある本馬には加点となる要素があった

4歳

【8】大阪杯:9着:3ヶ月:横山武
・追い切りはいつも通りW主体の週末坂路で、1週前当週は全体(6Fや5F)から速めの時計が出され、同じ休み明けでも天皇賞秋時とは調整過程が異なっていた、初の関西遠征
・レースは34.6 – 58.8 – 35.8で前半6Fは12.0付近が続く持続的なラップから残り4Fから0.4加速すると11.7 – 11.5 – 11.8 – 12.5とラストはゴールへ向かって失速する4F戦
・内目の枠からスタートすると押していったが前半3Fが34.6と前速く本馬は中団の外目を追走した、勝負所残り4F付近から肩ムチを入れられて促されるも反応鈍くポジション押し上げられず後方の外から直線へ、直線では他馬と同程度の脚しか使えず9着敗戦
レース後鞍上は「普段は金曜、土曜と調教に乗れているのですが(中略)、今日はハミを取らなかったというかこの馬らしさがなくて(中略)、一週前で重かったので、メリハリが無く、そのメリハリの無さが今日もろに出てしまったのかもしれません」などとコメントしており、初の関西遠征で調整過程に狂いが出て、走れるコンディションに持っていけなかったことが敗因と考える

【9】宝塚記念:6着:2ヶ月半:横山武
・追い切りは2週前に5F66.2と速めの時計が出されて1週前当週は終い重点、これまでで初めて週末の追い切りもWで行われていた
・レースは33.9 – 57.6 – 36.3で、パンサラッサが飛ばして序盤ハイペースからラスト3Fは11.9 – 12.0 – 12.4とゴールへ失速する展開
・内枠からスタートすると押して出していって中団のインを追走した、道中向正面で外目にポジションをスイッチすると3角からは外にデアリングタクトを置きながら進出を開始、直線ではそれなりに脚伸ばしたが掲示板争いまで
レース後鞍上は「ペースが速すぎてついて行くのに精一杯でした。向正面で鞭を入れるぐらいで、ついていけなかったです」とコメントしており、レース振りからもスピード能力に不安ある本馬の弱みがフルに出た印象で、道中手綱を抱えて脚をためる(息を入れる)タイミングが持てれば巻き返しは可能と見る

結論(再掲)

■父Robert系らしくキレる脚ではなくタフで持続的な末脚が特徴で、能力の高さから若駒時には上がり勝負でも結果を出しているが、本質的には先行勢が垂れるようなタフな展開の中、長く良い脚を使うレースに適性がある
■近2走は関西圏で凡走しているが、敗因は以下と考える
○大阪杯
初の関西遠征で調整過程を変更し、馬の気持ちが乗らず
○宝塚記念
レコードが出るほどの極端に速いペースの中、スピードタイプではない本馬は道中追い通しになり脚がたまらず、4角時点で自身より前にいた馬で決着したように、スピード不足
■休み明けで普段通りの調整が可能で、距離も伸びて逃げ馬はタイトルホルダー1頭というメンバー構成の今回、関西圏での2度の凡走の二の舞にはならないと見る、年度代表馬の帰還
■昨年はパンサラッサの飛ばす展開と前日まで稍重だった馬場の影響で上がりが36.7かかるタフな展開になったことでかなり適性向いており、本年も同じ展開が望めれば軸級だが、タイトルホルダーの単騎逃げ濃厚な本年の展開は昨年よりは向かない(あくまで昨年よりは向かないというだけ)、ここは重い印で

Gregory

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA