エキサイトバイオ 【有馬記念2025】

有馬記念の各馬分析14頭目はエキサイトバイオ。

結論に買い・消しなどの大方の見解とその根拠などを記載しているため、簡単には結論を見ていただければ十分かと思います。

有馬記念の過去レース分析とそれから得られた分析結論(レース傾向など)についてはこちらから。

基本情報(馬名：馬齢：血統(父×母父)：前走：鞍上)

エキサイトバイオ：牡3歳：レイデオロ×ゼンノロブロイ：前走菊花賞(稍重)13人気3着：荻野

結論

■デビューから2戦は行き脚がつかず後方からの競馬をしていたが、それ以降はスタートも二の脚も徐々に改善し、先行から中団のポジションを取って競馬ができるようになっている
■また、折り合いはデビュー当初からスタート後から最初のコーナーまでで頭を上げるような仕草を何度も見せており、未勝利を勝った際のレース前には陣営も「気負って走る分、勝負どころから切れ負けする」とコメントしていたが、基本的にはレースの中盤からは毎度落ち着いて追走できており、大きくパフォーマンスに影響はしていない
■未勝利戦を使われた5戦を含めても上がり最速の経験がないように鋭い末脚を使えるタイプではないものの、前走の菊花賞では差し有利の展開でもラストまで減速しないような脚を伸ばせており、相対的に各馬が末脚を伸ばせない馬場で浮上する、そういった側面からは末が削がれるような道悪で評価を上げたいタイプ
■今年の春先にはまだ未勝利や1勝クラスを走っていたような馬だが、前々走のラジオNIKKEI賞からは明確にパフォーマンスが数段上がっており馬が成長期にある、有馬記念の特性を考えるとスローペースでもハイペースでも強調材料には欠ける印象ではあるものの、相手強化で引き続き人気がないのであれば3連系の相手に加えても妙味はプラス方向になる可能性も、構成次第では現状で評価を下すのを避ける買い方の検討も

全レース分析

2歳

【1】京都2000m新馬：8着：鮫島
・陣営は「粗削りの走りだけど、脚力は秘めている。二千くらいの距離も合いそう」とコメントしていた、追い切りは併用で2週前にはWで79.7 – 65.5 – 12.1が出されていた、当週は坂路で終い垂れるような時計で併せ遅れ
・レースは開催3日目(Aコース3日目)の馬場の中37.3 – 62.3 – 34.2の後傾3.1で、道中をスローペースで進めると、ラストは残り3Fから0.6加速して11.4 – 11.3 – 11.5と伸びる展開で、4角で6番手以内の馬が4着までを独占する先行決着
・外枠から出負け気味のスタートを切ると控えて内へ入れて後方のインを追走した、道中は落ち着いて追走できていた、勝負所では3角手前から肩ムチを入れられて前との差を詰めると後方のインのまま直線へ、直線ではそれなりに脚を使って上がり3位だったが前との差を詰められるほどではなく8着まで

【2】中京2000m未勝利：4着：2ヶ月：小沢
・陣営は「新馬戦は口向きの悪さを見せて、消極的な競馬に。ケイコでは改善している」とコメントしていた、追い切りは坂路オンリーで1週前には自己ベスト53.2 – 12.4が出されて併せ遅れていた、当週は終い重点の時計で単走
・レースは開催5日目(Bコース1日目)の馬場の中36.8 – 62.3 – 35.3の後傾1.5で、道中をスローペースで進めると、ラスト4Fは12.9 – 12.3 – 11.3 – 11.7と残り2Fからの加速が大きな展開で、上位の上がりを使った馬が4着までを独占する末脚決着
・外枠から五分のスタートを切ると出て行って中団の外を追走した、道中は前走と比較すると手綱と喧嘩して少し行きたがっていた、向正面では外から少しポジションを押し上げると3角では中団前目の外になった、勝負所では早めから促されて外をまわると好位の外から直線へ、直線では馬群から抜け出しにかかってゴールまで脚を使って伸びたが、先に抜け出した組に及ばず4着まで、5着は4馬身離していた

3歳

【3】中京2000m未勝利：3着：中2週：小沢
・陣営は前走について「外枠でロスの多い立ち回りになったのが響いた。展開ひとつでもうひと押しを」とコメントしていた、追い切りは坂路で単走軽めオンリー
・レースは開催2日目(Aコース2日目)の馬場の中37.2 – 62.2 – 35.2の後傾2.0で、道中をスローペースで進めると、ラストは残り3Fから0.7加速して12.1 – 11.5 – 11.6と残り2Fからの加速も大きな展開で、同率を含めて上がり2位以内を使った3頭で圏内を独占した
・中枠からスタートすると出て行って好位の馬群を追走した、序盤は少し行きたがっていたが向正面で馬の後ろにしっかりと入ってからは落ち着いて追走できていた、勝負所では好位馬群の内目のまま馬群の加速に付き合って直線へ、直線では綺麗に前が開いて追われると本馬なりに脚を使ったが先に抜け出した勝ち馬から0.5秒差の3着まで

【4】中京2000m未勝利：4着：2ヶ月半：小沢
・陣営は「左回りの中京を目標に調整。休養効果で素軽くなったし、メンバーひとつで」とコメントしていた、追い切りは坂路単走オンリーで1週前には自己ベスト53.1 – 12.7が出されていた
・レースは開催1日目(Aコース1日目)の馬場の中35.7 – 60.4 – 35.5の後傾0.2で、道中をミドルペースで進めると、ラスト4Fは12.7 – 12.2 – 11.5 – 11.8と伸びる展開で、上位の上がりを使った2頭でのワンツー決着
・外枠からスタートすると出て行って枠なりに好位の外を追走した、道中は前に馬を置けず少し行きたがっていたが折り合いの中ではあった、勝負所では手綱を抱えられたまま馬群の加速に付き合うと前に並びかけて行って1列目の内から3頭目になって直線へ、直線では本馬なりに脚を使って4頭での争いに持ち込んだが他3頭に伸び脚で劣ってしまい4着まで、5着は3馬身離していた

【5】中京2000m未勝利：1着：中1週：川田
・陣営は「気負って走る分、勝負どころから切れ負けする。中1週でも体調は良さそう」とコメントしていた、追い切りは坂路で単走馬なりが1本
・レースは開催6日目(Bコース2日目)の馬場の中36.8 – 62.4 – 34.9の後傾1.9で、道中をスローペースで進めるとラスト4Fは12.4 – 12.0 – 11.3 – 11.6と残り2Fからの加速が大きな展開で、4角1, 2番手の馬がワンツーし、上がり最速で伸びた差し馬が3着した
・大外枠からスタートすると出して行って2番手の外を追走した、序盤には相変わらず頭を上げて行きたがるような素振りあったが向正面では落ち着いて追走できていた、勝負所では残り4Fから逃げ馬に並びかけていくと逃げ馬と並ぶように内から2頭目から直線へ、直線では内の逃げ馬との叩き合いになったが競り勝って優勝
・速い脚はないものの使える脚は長いタイプ

【6】京都2000m1勝クラス(不良)：2着：1ヶ月半：松山
・陣営は「前走で上手な競馬ができたし、ジワジワと成長している。今なら右回りでも」とコメントしていた、追い切りは坂路で単走オンリーで終い重点の時計だった
・レースは開催7日目(Dコース1日目)で曇りで乾いていく不良馬場の中35.8 – 60.6 – 35.7の後傾0.1で、道中をミドルペースで進めると、ラストは残り4Fから0.7加速して11.9 – 11.8 – 12.0 – 11.9と伸びる展開で、上位の上がりを使った3頭で圏内を独占した
・内枠から好スタートを切ると出て行って前に逃げ馬を見る好位のインを追走した、道中は落ち着いて追走できていた、勝負所では手綱を抱えられたまま馬群の加速に付き合うと好位のインから直線へ、直線では最内へ進路を取って脚を伸ばして上がり2位35.5を使ったが外から伸びた勝ち馬にクビ差交わされて2着まで

【7】ラジオNIKKEI賞：1着：1ヶ月半：荻野
・陣営は「短期放牧を挟み、ここを目標に調整。乗り難しいけど斤量は手頃です。重賞でも前走のような競馬ができれば、それほど差はない」とコメントしていた、追い切りは坂路単走オンリーで1週前には自己ベストタイの53.1 – 12.5が出されていた、ハンデ53kg
・レースは開催2日目(Aコース2日目)の馬場の中35.2 – 59.7 – 35.4の前傾0.2で、道中をミドルペースで進めると、ラストは残り4Fから0.4加速して11.8 – 11.9 – 11.7 – 11.8と伸びる4F戦
・最内枠からスタートすると出て行って中団のインを追走した、道中は折り合って追走できていた、勝負所では最内の進路のまま馬群の加速に付き合うと中団のインから直線へ、直線では進路を求めて外へ出されると猛然と伸びて前に迫って差し切って優勝
・レース後鞍上は「いい枠だったので、好位でロスのないところで運べたらと思いました。折り合いが良く、動き出してからの手応えも良かったです。進路が開けば反応してくれる感じだったので、馬に感謝しています」とコメントしていた
・内有利の馬場で終始最内を追走し、斤量も手頃な53kgとプラスの要素はあったものの、それにしても直線での伸びはこれまでと比較して高いパフォーマンスであり、馬が成長期にあると考えたい

【8】菊花賞(稍重)：3着：4ヶ月：荻野
・陣営は「前走後に疲れが出たけど、賞金面で余裕があったので、前哨戦を無理に使う必要はなかった。先週の時点で少し太く感じたので、今週も全体時計を出す調教で、気分良く走れた」とコメントしていた、追い切りは相変わらず坂路オンリーだったものの、1週前にはキャリア2戦目以来の併せ馬が行われ、当週には単走で自己ベスト51.6 – 12.8が終い失速のラップで一杯で出されていた
・レースは開催9日目(Aコース9日目)で雨が降り稍重になった馬場の中36.4 – 60.8 – 124.6 – 35.3の後傾1.1で、前半をミドルペースで進めると、道中は1000-1800mを12.7 – 13.2 – 12.9 – 12.8と緩めた、ラストは残り6Fから0.6加速して12.2 – 12.0 – 12.1 – 11.9 – 11.5 – 11.9と伸びるロングスパート戦で、8着までのうち6頭が道中に二桁番手のある差し有利
・外枠からスタートすると出て行って頭を上げる様子も見せながら好位の外を追走した、序盤こそ慌てた様子を見せていたが道中には前に馬を置いて落ち着いて追走できていた、向正面では外の位置取りのまま少しずつポジションを押し上げて3角では逃げ馬に並ぶように2番手を追走していた、勝負所では急かさずに後続を引き付けるようにして先頭で直線へ、直線では減速しないような脚でラストまで踏ん張ると、ラストは鋭く伸びた組に迫られたがなんとか残して3着
・レース後鞍上は「この馬にしてはだいぶ気負っていましたが、レースでは上手に自分から動く競馬をしてくれて、強いところを見せてくれました。気持ちがさらに落ち着いてくれば、なお成長できると思います」と成長の余地についてコメントしていた

結論(再掲)

■デビューから2戦は行き脚がつかず後方からの競馬をしていたが、それ以降はスタートも二の脚も徐々に改善し、先行から中団のポジションを取って競馬ができるようになっている
■また、折り合いはデビュー当初からスタート後から最初のコーナーまでで頭を上げるような仕草を何度も見せており、未勝利を勝った際のレース前には陣営も「気負って走る分、勝負どころから切れ負けする」とコメントしていたが、基本的にはレースの中盤からは毎度落ち着いて追走できており、大きくパフォーマンスに影響はしていない
■未勝利戦を使われた5戦を含めても上がり最速の経験がないように鋭い末脚を使えるタイプではないものの、前走の菊花賞では差し有利の展開でもラストまで減速しないような脚を伸ばせており、相対的に各馬が末脚を伸ばせない馬場で浮上する、そういった側面からは末が削がれるような道悪で評価を上げたいタイプ
■今年の春先にはまだ未勝利や1勝クラスを走っていたような馬だが、前々走のラジオNIKKEI賞からは明確にパフォーマンスが数段上がっており馬が成長期にある、有馬記念の特性を考えるとスローペースでもハイペースでも強調材料には欠ける印象ではあるものの、相手強化で引き続き人気がないのであれば3連系の相手に加えても妙味はプラス方向になる可能性も、構成次第では現状で評価を下すのを避ける買い方の検討も

Gregory